ワールド・ウォーZ(World War Z)のネタバレ解説・考察まとめ

人間を凶暴化させる未知のウイルスの脅威と、それを防ごうと奔走する人々を描いたホラー・アクション映画。原作はマックス・ブルックスの小説『WORLD WAR Z』。ブラッド・ピットが主演を務め、「史上最も製作費のかかったゾンビ映画」として話題になった。

『ワールド・ウォーZ』の結末

ワールド・ウォーZの終盤では、イギリスのWHO研究所を舞台に主人公ジェリーが事態解決のために奔走する展開となる。それまでパニックを調査していたジェリーは「生命に関わる重病を患っている人は感染者に襲われない」と気づき、様々な病原体のサンプルがある研究所を訪れる。感染者のひしめく研究所へ潜入してなんとかサンプルを回収したジェリーの活躍によって、感染者から襲われなくなるワクチンが開発され、パニックは一応の落ち着きを見せて映画は終わる。そのエンディングは物語がまだまだ続くことを示唆しており、続編の存在を匂わせている。

『ワールド・ウォーZ』製作の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

度重なる脚本の修正と公開の延期

「ワールド・ウォーZ」は、ブラッド・ピットが所有する映画製作会社プランBエンターテインメントにより2007年から企画がスタートした。しかし脚本にOKが出されず、修正のため更に別の脚本家が雇われるなど大幅に製作が遅れ、撮影開始は2011年まで延びることとなった。撮影が始まった後も脚本の修正は続き、当初予定していたシーンが却下になったことから追加撮影も行われた。そのような事情が影響し、本来2012年12月に公開を予定していた本作は2013年の6月までお披露目が延期されることとなった。

撮影用小道具の銃が引き起こしたトラブル

ハンガリーのブダペストでの撮影において、撮影用の小道具として銃器類が持ち込まれていたためにハンガリー対テロ部隊が出動する騒ぎが起きた。最終的に責任の所在が不明であるとして告訴はされなかったが、持ち込まれた銃器がそのまま使用できる状態だったことなどが問題となった。

初期の脚本が流出

2008年、却下となった本作の初期の脚本がインターネット上に流出するという騒動がおきた。その内容は原作に忠実なものとなっていて、原作の内容とはほぼ関係の無いストーリーとなった映画の実際の脚本と比較され、議論を呼ぶこととなった。

小さな役で出演している有名俳優たち

数名の有名俳優が脇役で随所に出演している。
ドラマ「サンフランシスコの空の下」の主演や「LOST」のレギュラー出演で知られているマシュー・フォックスが、ジェリーたちの一家を救出するヘリに搭乗していた兵士として登場する。また、在韓米軍基地で拘束されていた元CIAエージェントとして「グリーンマイル」や「ザ・ロック」などでの個性派名脇役として知られるデヴィッド・モースが出演している。さらに、ドイツの国民的俳優として人気のモーリッツ・ブライプトロイがWHOの職員役で登場している。

変更された終盤のシーン

「ワールド・ウォーZ」の終盤の展開は「ロシアで大規模な軍隊がゾンビの大群と壮絶な死闘を繰り広げる」という内容だったとされている。しかし製作陣が本作を大々的に宣伝されるブロックバスター映画として売り出したいと考えていたこと、度重なる製作の遅れによって製作費が想定外の額に膨らんでしまったことなども影響し、より多くの興行収入を上げることが求められた。その結果として、年齢制限を設ける必要があるようなシーンがあるロシアでの展開はカットされ、新たなラストとしてWHOの研究所でのシーンが撮影された。

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