あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(あの花)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』とは、A-1 Pictures制作による恋愛やファンタジーを題材としたオリジナルテレビアニメ作品である。2011年4月から6月までフジテレビのノイタミナ枠でアニメが放送された。その後、漫画化、劇場化、実写ドラマ化されている。死んだはずの本間 芽衣子こと「めんま」が、主人公の宿海 仁太こと「じんたん」の前に現れる。めんまの死によってバラバラになってしまった幼馴染の5人の、過去の傷や葛藤を描いた物語である。

めんまからの告白であり、お別れの言葉でもあった。

めんまから皆に宛てた手紙に書かれていたじんたんへの言葉が、「じんたんだいすきです。じんたんへのだいすきは、じんたんのおよめさんになりたいっていうそういうだいすきです」である。
他の子とは違う「だいすき」が綴られており、じんたんへの想いの強さが伺える。めんまとのお別れの言葉でもある。

超平和バスターズ「めんま、みーつけた!」

めんまの本当のお願いが叶い、体が消えかけてじんたんにもめんまの姿が映らなくなった。じんたんは必死にめんまを探すが、姿は見えずにめんまの声を聞くことしかできない。するとめんまは「隠れんぼ…だよ」と言う。みんなも一緒にめんまのことを探すが、一向にめんまを見つけることができない。すると、木の側に手紙が落ちていた。それはめんまの字でめんまから超平和バスターズのみんなにそれぞれ宛てられた手紙だった。その手紙を読んだみんなは泣きながら「もういいかい!!」と叫ぶ。力のない声でめんまが「もういいーよ」と言うと、みんなにめんまの姿が見えるようになった。
みんなは嬉しそうにめんまの名前を呼ぶが、めんまは「めんま隠れんぼ下手っちょだな…。ね、じんたん。ちゃんと言って。これで…ちゃんと…お終いでしょ」と言う。
めんまが生まれ変わるために、みんなでお別れの言葉「めんま、みーつけた!」と叫ぶ。すると、めんまは笑って「見つかっちゃっ…た…」と言って、消えてしまった。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

聖地巡礼が可能

脚本を務めた岡田の出身の埼玉県秩父市が舞台設定モデルになっている。実在する建物、風景が多く登場し、聖地巡礼マップを片手に作品内に登場した建物や橋などを実際に見ることが出来る。
作中に登場する西武鉄道や秩父鉄道が協力的な姿勢をとっただけでなく、放送開始後には中吊り広告や番組宣伝ポスターが掲示されていた。
また、西武秩父駅、長瀞駅、皆野駅周辺にはサイクルステーションがあり、自転車に乗りながら快適に巡礼することも可能。

優秀な少年だったじんたん

宿海家の居間には、じんたんの中学時代の賞状(硬筆展銀賞・校内マラソン第三位)が飾られている。小説版では、じんたん曰く「過去の栄光の墓場」。賞状の贈り主の名前には、『あの花』のプロデューサーの氏名が使用されている。

じんたんの父は考古学に携わる大学職員

じんたんの父・宿海篤の職業は、考古学に携わる大学職員である。
第2話で「今日はねー、現場からステキなお皿が出たから、焼肉ディナーだよん♪」、第7話で「ウチの現場にいるおじさんが、お祭りのときは花火師になるんだって」と話しているが、この「現場」とは、遺跡などの発掘現場のことである。

タトルの「花」は「忘れな草」

タイトル『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』にある「花」は「忘れな草」のことである。花言葉は「私を忘れないで」「真実の友情」。 花の名前の由来は、恋人のために花を摘もうとして、誤って川に飲まれてしまった中世の騎士の話からきており、その摘もうとした花が「忘れな草」である。

様々なメディア展開がされた本作

小説

アニメで脚本を担当した、岡田麿里が書き上げた小説。本編では描ききれなかった登場人物の深い心情や考えが表現されている。アニメを見た人はより深く作品を味わうことが出来る。アニメ未視聴でも楽しめる作品であり、MF文庫ダ・ヴィンチより上下巻出版されている。

漫画

shu4220d9
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@shu4220d9

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