あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(あの花)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』とは、A-1 Pictures制作による恋愛やファンタジーを題材としたオリジナルテレビアニメ作品である。2011年4月から6月までフジテレビのノイタミナ枠でアニメが放送された。その後、漫画化、劇場化、実写ドラマ化されている。死んだはずの本間 芽衣子こと「めんま」が、主人公の宿海 仁太こと「じんたん」の前に現れる。めんまの死によってバラバラになってしまった幼馴染の5人の、過去の傷や葛藤を描いた物語である。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の概要

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』とは、A-1 Pictures制作による恋愛やファンタジーを題材としたオリジナルテレビアニメ作品である。2011年4月から6月までフジテレビ・ノイタミナ枠などで全11話が放送された。監督を長井龍雪、脚本を岡田磨理、キャラクターデザインを田中将賀が務めた。この3名は、2008年放送のテレビアニメ『とらドラ!』を手がけたスタッフでもある。
また、テレビアニメ版と並行して、脚本の岡田による小説版が雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載された。

2012年に漫画化され、2013年8月31日には劇場版が公開、2015年9月21日には実写ドラマが放送された。略称は「あの花」である。
幼馴染の死という過去と向き合いながら、罪悪感や恋、友情を通して成長していくドラマ性の強い青春ストーリーになっている。

埼玉県秩父市が舞台設定のモデルとなっており、実在する建物、風景などが多く登場する。秩父市はファンが聖地巡礼として訪れる観光名所となった。

幼馴染6人は「超平和バスターズ」というグループを結成し、山の中にある秘密基地で遊んでいた。ある日、本間 芽衣子(ほんま めいこ)こと「めんま」が事故で亡くなってしまう。めんまの死をきっかけに、「超平和バスターズ」は決別し、高校に入学したときには疎遠な関係となってしまった。
主人公の宿海 仁太(やどみ じんた)こと「じんたん」は高校受験に失敗し、高校にも行けなくなって引きこもりの生活を送っていた。そこに、突然死んだはずのめんまが現れる。めんまは成長した姿でじんたんの前に現れ、「お願い」を叶えて欲しいと言うが、めんまは肝心な「お願い」の内容を思い出せずにいた。じんたんはめんまを成仏させようと奔走し、かつて「超平和バスターズ」の仲間であった安城 鳴子(あんじょう なるこ)こと「あなる」、久川 鉄道(ひさかわ てつどう)こと「ぽっぽ」、松雪 集(まつゆき あつむ)こと「ゆきあつ」、鶴見 知利子(つるみ ちりこ)こと「つるこ」に協力を得ようとするが、めんまの姿はじんたん以外には見えないため、めんまが現れたことを信じてもらえなかった。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のあらすじ・ストーリー

死んだはずのめんまとの再会

夏休みのある日、主人公の宿海 仁太(やどみ じんた)こと「じんたん」の元に、死んだはずの幼馴染、本間 芽衣子(ほんま めいこ)こと「めんま」が現れた。じんたんは幼い頃、近所の幼馴染と「超平和バスターズ」というグループを結成して遊んでいた。しかし、事故によってめんまが死んでしまい、超平和バスターズのメンバー間には距離が生まれて疎遠な関係となっていた。高校受験に失敗し、引きこもり生活を送っていたじんたんの元に突然現れためんまは「お願いを叶えて欲しい」と言う。めんまは肝心の「お願い」の内容を思い出せずにいた。じんたんはめんまの存在を「熱さや鬱屈した生活のストレスで頭をやられてしまい、その挙句に現れた夏のケモノ」と言って自分の幻想だと思っていたが、めんまの勢いに押されて手探りでめんまのお願いを叶えようとしていく。

夏休みの最後の日に、かつての超平和バスターズの元メンバー、安城 鳴子(あんじょう なるこ)こと「あなる」が夏休みの宿題を届けにじんたんの家にやってきた。あなるとは同じ高校の同じクラスだったが、めんまの事故以降は疎遠となり、お互いを名字で呼ぶようになっていた。宿題を届けてくれたあなるにお礼をしに行くというめんまに押され、外に出るじんたんだったが、途中で超平和バスターズの元メンバー、松雪 集(まつゆき あつむ)こと「ゆきあつ」、鶴見 知利子(つるみ ちりこ)こと「つるこ」と遭遇した。ゆきあつとつるこは、じんたんが受験で失敗した進学校に通っており、二人は超平和バスターズが解散となっても一緒に行動していた。ゆきあつとつるこにめんまのことを言おうとするが、ゆきあつがめんまの名前を聞くと人が変わったようになり、学校に行っていないじんたんを見下したような発言をする。その言葉に逃げ出してしまったじんたんはめんまにも「お前といると…嫌なこととか思い出して、イライラすんだよ」と言ってしまう。めんまはその言葉にハッとして立ち止まってしまう。

じんたんは超平和バスターズとして遊んでいた昔を思い出す。平和を守るために幼馴染6人で結成した超平和バスターズは、隠し事を無しにしてみんなで楽しく過ごしていた。ある日、あなるが「じんたんってさ…めんまのこと、好き…なんでしょ?」とじんたんに聞くと、じんたんは照れ隠しで「誰がこんなブス!」と言ってしまった。めんまが泣いてしまうと思ったじんたんだったが、めんまは困ったように笑ったのであった。その笑みにいたたまれなくなり、じんたんはその場から逃げ出してしまった。「明日謝ればいいや」と思っていたじんたんだったが、めんまが川に溺れて死んでしまい、その明日は永遠に来ることがなかった。

あの日のことを思い出したじんたんは「俺は…欲しかった。ずっと…あの日の明日が。めんまに謝れる明日が…欲しかった。」といい、家に帰ってこないめんまを探しに、かつて超平和バスターズで拠点にして遊んでいた秘密基地へと向かう。そこには人が住んでいる形跡があり、大きく成長した久川 鉄道(ひさかわ てつどう)こと「ぽっぽ」に会った。

めんまの存在を信じないゆきあつ

ぽっぽはあっさりとめんまのことを信じ、一緒にお願いを叶えてくれると言った。じんたんとぽっぽは、めんまが「のけもん」というゲームでレアモンスターを欲しがっていたことを思い出し、ゲームが好きなあなるに協力を求める。じんたんとあなるが協力してレアモンスターをゲットするが、それはめんまのお願いではなかったため、めんまは消えなかった。あなるはめんまの存在を否定はしないものの、完全には信じてはいなかった。しかし、あなるの優しくて人を放っておけない性格からか、めんまのお願いを叶えることには協力してくれるようになった。

じんたんはめんまの願いが学校に行くことかもしれないと思い、学校に行こうとするものの、クラスメイトに茶化されて秘密基地へと逃げ帰ってしまう。秘密基地には挙動不審なぽっぽが、「めんまを見た」と言っていたのであった。

ぽっぽはみんながまた一同に集まったことを記念して、秘密基地でバーベキューを企画する。全員は集まらないだろうと思っていたバーベキューだったが、ゆきあつとつるこも肉を持って秘密基地にやってきた。ぽっぽがめんまを見たという話をすると、ゆきあつもめんまを見たと言い、めんまが「これ以上騒ぎ立てないでくれ」と言っていたとみんなに伝えた。めんまは必死に否定するが、じんたん以外には届かなかった。じんたんはめんまが作った蒸しパンを出し、めんまは「皆が集まってくれたら嬉しい、忘れないでくれたら嬉しい」と言っていたことを話すが、誰も信じなかった。ゆきあつは「いつまでもめんまに囚われて、情けないな」と言い捨て、帰ってしまう。じんたんも帰ってしまい、その場に残ったぽっぽとつることあなる。すると、つるこがぽっぽに「久川が見ためんまってどんな感じだった」と聞く。ぽっぽはあまり良く覚えていなかったが、つるこには何やら心当たりがあるようであった。

翌日、つるこがじんたんの家へとやってきた。つるこはじんたんにある頼み事をする。それはロードワーク中のゆきあつに「俺のめんま」であることを強調して話しかけるということであった。つるこ曰く、それは「偽りの平和をバスターする」ということであった。「俺のめんま」という言葉に反応し、静かに怒ったゆきあつは「気安く話しかけんな、負け犬」と言って、走り去ってしまった。家に帰ったゆきあつは様子がおかしく、クローゼットに向かって「めんま、出てこいよ。あいつにお前のことみせてやろうぜ。」と話しかけていた。その夜、ゆきあつ以外のメンバーが秘密基地に集まっていた。すると、ぽっぽとめんまが「めんまを見た」と言う。じんたん達はめんまと共にめんまを探しに行くが、白いワンピース姿が一瞬見えて、走り去ってしまった。すると、つるこが「そんなでかいガタイして、すね毛剃っても相当無理があるわよ!ゆきあつ!」と叫ぶ。その言葉に動揺した白いワンピースの人物は逃げようとするが、枝に引っかかってしまったカツラを取ろうとして、足を滑らせてしまう。その白いワンピースの人物はゆきあつであった。
ゆきあつはあの日、めんまが死んだのは自分のせいだと言いだす。「俺があんなことを言ったせいでめんまは死んだんだ!俺のせいなんだよ!めんまはどこにもいない!」と言って泣き出してしまうゆきあつに、めんまは「ここにいるよ」と優しく言う。じんたんはめんまの言葉を伝えるが、ゆきあつはまだ信じられない。めんまが「ぱっちんありがとう。ごめんね」と言っていることを伝えると、ゆきあつはハッとし、カツラを持って静かに帰って行った。ゆきあつがじんたんに強くあたったり、「いつまでもめんまに囚われて、情けない」と言っていたのは、全部自分がめんまのことを忘れられないからであった。
めんまが死んだあの日、じんたんを追いかけるめんまを止め、告白をしてピンクの花のついた髪留めをあげようとしたゆきあつ。ゆきあつは自分の告白のせいでめんまが死んでしまったとずっと思っていたのであった。

あなるに助け舟を出したじんたん

ゆきあつの女装がバレても、つるこはゆきあつに普段どおりに接していた。ゆきあつはそんなつるこに「お前のおかげで色々踏みとどまれたよ、ありがとな」と感謝を述べる。2人が電車を待っている時、大きな荷物を持ったあなると、クラスメイトの春菜(はるな)と亜紀(あき)を見かけた。春菜と亜紀は最近付き合いが悪くなったあなるに対して、「友達やめようかと思った」と言い、カラオケ合コンにくるように仕向けていた。あなるは乗り気ではないが、断りきれずにカラオケ合コンに来てしまう。一人浮かない顔をしていたあなるに対し、社会人の男はあなると抜け出すと言い、カラオケを出る。あなるは駅まで送ってくれるのかと思っていたが、男はあなるをラブホテルに誘った。泣きながら抵抗するあなるだったが、男は強引にあなるを連れて行こうとする。そこにゆきあつが通りかかった。ゆきあつは近くでじんたん達と遊んでいるから混ざらないかと声をかける。それでも男はあなるを連れて行こうとするため、ゆきあつは遊んでいるという数人にこっちにくるよう声をあげる。男は観念したようで、あなるを離して去っていった。

じんたんはめんまを成仏させるために、学校に行って授業を受けることにした。クラスメイトが噂するだろうと身構えていたじんたんであったが、話題はあなるのことで持ち切りであった。あなるがラブホテルに連れて行かれそうになっているところをPTAの人が目撃したらしく、あなるに援助交際の疑いがかけられていた。授業中もあなるの噂でクラスがざわついていて、じんたんは自分のことは全然眼中にないと拍子抜けしていた。あなるはじっと授業を聞いていたが、ノートに書いているのは「助けて」の文字であった。それを見たじんたんは急に立ち上がり、「俺を見ろ!!久々に学校に来た男だ。ど、どうだこの顔、さぞ珍しかろう!こいつなんて、いつでもどこでも会える。 ラブホ!? それくらいで大騒ぎか!?こいつはどう見たってラブホのひとつやふたつくらい行ってるラブホ顔じゃねーか!!言っておくが、こいつに限っては援交なんて絶対やらねー!」と叫ぶ。続けてあなるの紹介を始めるじんたんを、あなるは教室から連れ出した。この件で家にも帰りづらくなったというあなるは、秘密基地に寝泊まりするようになった。

めんまのための打ち上げロケット花火

あなるとぽっぽとじんたんは秘密基地に集まり、めんまのお願いについてで考える。ぽっぽがめんまの家に行ってみようと言い出し、じんたんとあなるとぽっぽはめんまの家に行くことになった。めんまの母、イレーヌはじんたん達が来てくれたことを喜び、めんまが生前書いていた日記を快く貸してくれた。そのことをめんまに言うと、めんまは怒ってじんたんのご飯を没収してしまう。めんまは「めんま、ママにすっごくすっごく寂しい思いさせてる。これ以上ママのこと、寂しくさせたくないの」と涙を流しながら言う。「ママに少しでもめんまのことを忘れてほしい」と泣くめんまに、じんたんは怒って「お前、みんなが忘れないでいてくれたら嬉しいって言ってただろ!」と言う。じんたんは自分が傷ついているのに周りのことを気にして笑っている態度や、人を気遣いすぎるめんまの優しい性格に対して、もっと自分のことを大切にしろと言い、怒っていた。

めんまの日記を見たじんたん達は昔、打ち上げロケット花火を作ろうとしていたことを思い出す。めんまがそのロケットの打ち上げをとても楽しみにしていたので、めんまのお願いはロケット打ち上げ花火を作ることではないかと考えた。女装の件でめんまの存在を信じたゆきあつとつるこも協力してくれるようになり、じんたん達は打ち上げ花火を作ることにする。じんたんの父親の知り合いの花火職人に、花火作りの協力をお願いしに行ったが、花火を作るには20万円もの費用がかかると言う。その資金作りのため、じんたんは昼はあなるのアルバイト先のゲームショップ、夜は工事のアルバイトをすることにした。だが、最初は快く花火作りに協力してくれると言っていた花火職人が、急に花火は作れないと言い出した。それは町の役員であるめんまの父親が、花火作りをやめてほしいと言っていたからであった。めんまの父親を説得しようと、ゆきあつとつるこも加わってめんまの家に行った5人だったが、花火作りに反対しているのはめんまの父親ではなく、母親のイレーヌであった。死んだ娘をダシにして、みんなで楽しく遊んでいると言われた5人は、やっぱり花火作りはやめようと言い出す。じんたん以外の4人は、めんまの存在を完全に信じたわけではなく、半信半疑だったことがわかった。じんたんはそれでもアルバイトを続けていたが、つるこやゆきあつの家に謎の無言電話がかかってくる。発信先はじんたんの家の電話であった。秘密基地に集まり、ゆきあつはじんたんに電話の件を問い詰める。電話をかけた時間はじんたんはアルバイト中で、かけられるのはめんましかいないと言うじんたんに、ゆきあつは「いい加減にしろよ!」と掴みかかる。他の3人もこんなときまでめんまの幽霊ごっこはやめろと、じんたんではなくゆきあつに味方するようになっていた。そこにめんまがやってきて、めんまの日記にメッセージを書く。それは、今日の出来事であり、間違いなくめんまの筆跡であった。

めんまの存在を信じざるを得なくなった4人は、じんたんの家でめんまが作ったレーズン入りの蒸しパンを食べることになった。めんまと筆談しようとするが、秘密基地以外でめんまが文字を書くことはできず、今まで通りじんたんを介しての会話しかできなかった。4人はめんまを成仏させるため、めんまの父親と母親を説得して花火作りを無事に再開させることができた。みんなは少しづつ過去と向き合うようになり、花火が完成する。ぽっぽがめんまを見送るための花火大会の決起集会を企画し、みんなで秘密基地で集まることになった。そこでゆきあつがめんまが死んだ、あの日の再現をしようと言い出した。あなるもぽっぽも当時の出来事の再現をし、じんたんにめんまのことが好きかどうかを聞くが、じんたんはあの日とは違い、小さな声で「好きだ」と言って逃げ出そうとする。ぽっぽに止められてめんまを見ると、ポロポロと涙をこぼしていた。
その帰り道、めんまに「ずっとここにいればいい」と言うじんたんに、めんまは「成仏、しますよ」と言った。めんまは生まれ変わりを信じており、生まれ変わってまたみんなとお話したいと思っていたのであった。

じんたんは打ち上げ花火を上げる直前まで、めんまを成仏させるかを悩んでいた。他のみんなは必死にめんまを成仏させようとしていたので、悩んでいたことも言えずに打ち上げ花火は上がってしまう。しかし、花火があがってもめんまは成仏しなかった。

めんまの本当の願い

打ち上げ花火をあげた日、じんたん以外の4人は、めんまを成仏させようとしていたのは自分のためだったということを明かす。自分の勝手な思いのせいでめんまが成仏しなかったと泣き出す4人だったが、途中からみんながあだ名で呼び合っていることに気づく。過去の痛みや現在の思いを打ち明けあったみんなは和解し、再び超平和バスターズを結成する。今度こそめんまのお願いを叶えようと一致団結するが、めんまの体は消えかかってしまっていた。

めんまは本当の「お願い」を思い出した。じんたんの母「宿海 塔子(やどみ とうこ)」のお見舞いに来ていた幼いめんまは、塔子から生まれ変わりの話を聞く。塔子は自分の命がもう長くはないことを悟っており、死ぬことは怖くはないが、1つだけ心配なことがあるとめんまに話をする。その心配とは、塔子の入院以来、感情をあまり見せなくなってしまったじんたんのことであった。じんたんは母親を心配させないように、母親の前で弱音を吐いたり、泣いたりしなくなっていた。その話を聞いためんまは、「じんたん絶対泣かす!」と塔子と約束をする。しかし、その約束が果たされることがないまま、めんまは事故で、塔子は病気で亡くなってしまった。めんまはまだ叶えていない約束「じんたんを泣かす」ということを叶えるために、じんたんの前に現れていたのであった。そしてそのお願いは、じんたんが花火作りでアルバイトをしているとき、あなるに「お願い叶えたら、めんまいなくなっちゃうんだよ!?」と言われた夜、めんまを見て泣いてしまったことで叶えられていたのであった。

急いで秘密基地にめんまを連れて行くじんたんだったが、秘密基地についたときには、じんたんにもめんまの姿が見えなくなっていた。めんまの姿が見えなくなって動揺するじんたんに、めんまは「か、隠れんぼだよ!」と言う。超平和バスターズのみんなは隠れんぼをしているというめんまを必死に探すが、もう夜が明けそうになっていた。すると、あなるが木の側に手紙が置いてあるのを見つける。それはめんまが最後の力を振り絞って、みんな宛に書いた手紙であった。
めんまは皆に想いを伝え、消えてしまいそうになるが、5人はめんまを探しており、「もういいかい!」と叫び続ける。めんまは「もういいよ!」と答え、その声はじんたんだけでなくみんなに届いた。みんなにめんまの姿が見えるようになっていたのであった。みんなはめんまのことが大好きだと伝え、めんまを見送るために「めんま、見ーつけた!!!」と叫ぶ。めんまは嬉しそうに泣きながら「見つかっちゃっ…た」と言って消えていってしまった。

めんまが消えてからは、じんたんはあなるとともに学校へ通う日々を送る。ゆきあつとつるこも今まで通りに学校に通っているが、2人の距離は縮まっているようである。ぽっぽはアルバイトをしながら高卒認定をとるために勉強を始めていた。じんたんが秘密基地へやってくると、他のみんなが秘密基地の外でじんたんを待っていた。そして、秘密基地の超平和バスターズの文字には、ずっとなかよしという言葉が書き加えられているのであった。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の登場人物・キャラクター

主要人物

宿海 仁太(やどみ じんた)/じんたん(演:村上虹郎)

CV:入野自由、田村睦心(幼少期)

本作の主人公。あだ名は「じんたん」である。幼馴染のグループで結成した「超平和バスターズ」のリーダー的存在であった。超平和バスターズのメンバーであるめんまに、心にもない言葉を言ってしまった後、めんまが事故で死んでしまったことで心に深い傷を負う。その後、母の死や、高校受験失敗などが重なり、学校にも行かずに家に引きこもるようになる。外出するときは近所の人や同級生の目を気にして、ニット帽やメガネで変装してから出かけるようになった。
ある日、じんたんの前に突然現れためんまを「夏のケモノ」と言い、自分が生み出した幻想だと思っていた。めんまの「お願い」を叶えるため、学校に行ってみたり、かつての超平和バスターズの仲間に声をかけてみたり、バイトをするようになり、引きこもりから脱却していく。
仲間の危機を放っておけない性格で、同じ高校で超平和バスターズの一員であったあなるが、あらぬ誤解でクラスメイトや学校中で噂になったときには身を挺して、あなるのことを庇った。
変わったデザインのTシャツをよく着ている。

本間 芽衣子(ほんま めいこ)/めんま(演:浜辺美波)

CV:茅野愛衣

ロシア人ハーフの母親を持つ少女。あだなは「めんま」である。明るい性格で、超平和バスターズでは誰からも愛される存在だった。幼少期の夏の日、川に転落して死んでしまった。めんまの死が、超平和バスターズのメンバーや家族に各々のトラウマを抱えさせてしまうことになった。仁太が高校進学した夏に、突如じんたんの前に現れた。容姿はじんたん達と同じように成長し、年相応のものになっているが、中身は事故にあった当時の少女のままである。「お願い」を叶えるためにじんたんの前に現れたが、めんまはその願いを忘れてしまっていた。じんたんと協力し、超平和バスターズのメンバーと再び交流してめんまの「お願い」を叶えようとする。
超平和バスターズで作った秘密基地で、自分の日記帳には文字が書けることがわかり、じんたん以外のメンバーにもめんまの存在を信じてもらうことができた。
めんまの「お願い」は、じんたんの母・宿海 塔子(やどみ とうこ)と交わした約束で、母の前では気を張って泣かないじんたんを「泣かす」ということであった。
芽衣子の願いが果たされると徐々に存在が薄れていき、やがて仁太の目にも映らなくなる。

白いワンピースに青いリボンが特徴的なワンピースを着ている。ラーメンの卵はかきたまが好き。

超平和バスターズ

安城 鳴子(あんじょう なるこ)/あなる(演:松井愛莉)

shu4220d9
shu4220d9
@shu4220d9

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