血界戦線(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『血界戦線』は、内藤泰弘の読み切り漫画を基に生まれた、SF伝奇アクション漫画である。2010年から『ジャンプSQ』で連載を開始。その後、幾度もの連載先の移動を繰り返しながらも連載を続けている。舞台は異界と人界が入り混じった元NYの「ヘルサレムズ・ロッド」。そこで世界の均衡を守る為に暗躍する秘密結社「ライブラ」の日々を描く物語となっている。「技名を叫んでから殴る漫画」というコンセプトに加え、無法地帯なんでもアリな突飛な世界観と色濃い性別年齢人種豊かなキャラクター達に、多くの反響が寄せられている。

妖眼幻視行Chapter-1~Chapter-5(原作10巻、アニメ『血界戦線 & BEYOND』第11、12話)

妹からの突然の結婚報告に驚くレオナルド。

久方ぶりに妹ミシェーラと連絡を取ったレオナルド。するとなんと結婚を決めたことを告げられる。しかも婚約者と共にヘルサレムズ・ロッドへ向かっている途中だとも言われ、レオナルドは混乱する。ヘルサレムズ・ロッドに来る、というだけでも心配なのに、ライブラである自分との関係が周囲にバレれば、ミシェーラの命をさらなる危険に引きずり込むことになるかもしれない。そこでレオナルドはクラウス達にミシェーラの護衛を依頼する。
そうしてやってきたミシェーラとの再会当日。護衛をまかされたクラウス達以外のライブラメンバーも好奇心から、ミシェーラの姿を一目見ようと集まる。恋人のトビーに車いすを押されながらやってきたミシェーラ。感動の再会に感極まり、レオナルドはミシェーラを抱きしめる。

恋人のトビー(右)と共にやってきた、ミシェーラ(左)と話すレオナルド(手前)。

初めて会うトビーもとても紳士的な人柄をしており、レオナルドとの仲も良好に3人の会話は楽し気に続いていく。
しかしレオナルドの目には、不気味な異界の存在の姿も見えていた。妹とその恋人に取り憑くようにしてその場に居た異界の存在。自分にしか見えない存在であると気づいたレオナルドは、皆から離れて1人で彼と対峙することに。
異界の存在の名は、Dr.ガミモヅ。神々の義眼を含めた「神々の義肢」について研究を行っており、彼自身もまた、レオナルド同様に神々の義眼を持つ者であった。

1人になったレオナルドの前に現れた、Dr.ガミモヅ。

Dr.ガミモヅはレオナルドに、神々の義眼の研究に協力しろと脅してくる。同じ神々の義眼を持つ者でも、彼の方が使い方を熟知しているらしく、レオナルドの視界を奪い幻を見せてくる。その圧倒的能力の差の前にレオナルドがあ然としていたその時、ザップがやってくる。
Dr.ガミモヅの存在が見えないザップは、「妹ちゃん、特段問題なさそうじゃん」と自分が護衛の任から外れていいかをレオナルドに訊ねてくる。レオナルドは「居て下さい」と返すも、Dr.ガミモヅがもつ武器の切先がザップの首に向けられていることに気づき、咄嗟に自分の返答を覆す。
ミシェーラのもとへ戻るレオナルド。そこで彼は、彼女から連絡を受けた時のことを思い出す。いつもより強引に話を進めてきたミシェーラを思い返し、彼女自身もこの現状に気づいているのだと知る。
と、そのとき、今度は血界の眷属が街に現れる。他のライブラメンバーと共に現場へ向かうレオナルド。しかしそのあとをDr.ガミモヅがついていくる。義眼の力を求める彼に、自分のもつ義眼の力を見せたくないレオナルドだったが、しかし血界の眷属の諱名を読み解けるのは自分だけ。致し方なく、諱名を読み解きクラウスに送りつける。それを見たDr.ガミモヅは義眼の新たな使い道に興奮し、新たな高みを手に入れる為に自分に取り憑かれろとレオナルドに言い出すのであった。

レオナルドが逃げないように見張る、Dr.ガミモヅ。

ミシェーラを人質にして脅してくるDr.ガミモヅ。しかし同じ神々の義眼を持つ彼を前に、逃げることや隠れることなどできやしない。さらには連絡手段も奪われてしまい、もうどうすることもできないかと絶望しかけたその時、ソニックがレオナルドの頬を殴りつける。音速でやってきて殴りつけて去っていたソニック。驚くレオナルドだったが、そこでソニックの姿をDr.ガミモヅが視認できないことが判明する。そのことがきっかけで、希望の光がレオナルドに見え始める。
その頃、クラウスはレオナルドの様子がどこかおかしかったことを気にしていた。そうして何気なく、先の戦いでレオナルドから送られていた血界の眷属の諱名を眺めていたその時、そのメッセージにまだ続きがあることに気づく。そこに書かれていたのは「10-33」。それはレオナルドからのSOSを求める秘密のメッセージだった。
一方、レオナルドの方はDr.ガミモヅと対峙しに、ミシェーラのもとへ出向いていた。隠し持っていた武器を使い、Dr.ガミモヅと交戦するレオナルド。Dr.ガミモヅは、神々の義眼を使った幻術を用いて常に隠密行動をしている。その為、基本的には無音無量で動かねばならない。それは裏返すと非力なレオナルドですら縛って動きを止めることのできる軽さしかないということだ。そこをレオナルドは逆手に取ったのだ。

己の力のみでDr.ガミモヅと戦う、レオナルド。

戦う気満々のレオナルドに呆れるDr.ガミモヅ。しかし、そこでライブラの面々が自分達のもとへ向かっていることに気づく。慌てたDr.ガミモヅは、レオナルドの神々の義眼を奪う為、無理やり手術を開始しようとする。だがレオナルドも諦めずに抵抗を続ける。
と、そこでミシェーラがボロボロになる兄から流れ出る血のにおいで、周囲の惨状に気づく。ミシェーラの存在を思い出したDr.ガミモヅは、彼女に刃を向けレオナルドを脅す。だが、ミシェーラが渾身のタックルをDr.ガミモヅにくらわし、その動きを止める。驚愕するDr.ガミモヅにむかってレオナルドは走りより頭突きをくらわす。その衝撃により、Dr.ガミモヅの神々の義眼が壊れる。
怒り狂ったDr.ガミモヅはレオナルドへの猛攻撃を開始する。襲い来る痛みに走馬灯が流れ出すレオナルド。しかしその時、かうてクラウスに言われた言葉を思い出し、自分を奮い立たせる。しかし最後のあがきも虚しく、Dr.ガミモヅにやられそうになったその時、ライブラの面々が現場に到着する。

レオナルドの前に現れた、ライブラの面々。

各々の技でDr.ガミモヅを倒そうとするライブラの面々。しかし誰よりも早くに動いたのはクラウスだった。お決まりの技名を叫ぶこともせず、無言でDr.ガミモヅを殴り飛ばす。クラウスの渾身の一撃をくらったDr.ガミモヅは、その衝撃に耐えることができず弾け飛んでしまう。
全てが終わったあと、レオナルドは病院へ運ばれる。レオナルドの様子を見にやってくるクラウスを、ミシェーラとトビーが出迎える。ミシェーラはクラウス達ライブラに「お兄ちゃんをよろしくお願いします」と頼み、病室を去る。その晩、目を覚ましたレオナルド。クラウスは彼に現状を教えると同時に、初めて彼がライブラにやってきた日のことを振り返り始める。
ミシェーラの視力を犠牲にしてしまった自分を「卑怯者」だと嘆いていた、レオナルド。しかしその思いこそが、今のレオナルドの強さを作りあげ、この事件でミシェーラを守り通す力となった。それはひいては全人類、世界を救ったことにも繋がり、「卑怯者からは最も遠い行いだ」とクラウスは語る。そうして「これからもよろしく頼む」と言い続けられた言葉に、レオナルドは「はい」と頷き返すのだった。

『血界戦線 Back 2 Back』

ライツ、カメラ、アクション!(原作1巻、アニメ『血界戦線 & BEYOND』第1話)

突如窓から投げ入れられた荷物。中に入っていたのは、国から派遣された特使フランツ・アッカーマンの頭だった。

待ちに待ち続けた新作ゲームを手にしたことでテンションがあがるレオナルド。早速遊ぼうとしたその時、突然ザップから連絡が入る。「窓を開けろ」というザップに言われるがまま窓を開けると、レオナルドの頭ほどのサイズの箱が窓から飛び込んでくる。
箱の中に入っていたのはなんと異界の人界の架け橋となるべく、アメリカの大統領から派遣された特使のフランツ・アッカーマンの首が入っていた。しかもなんとまだ生きており、彼曰く、数百の生首をコレクションしているという首無し公デューラーによりこのような姿になったのだという。ザップを含むライブラメンバーはその首の奪還の任についている最中であった。
ひとまず仲間に己の無事を知らせたいというフランツ。しかし安寧の時はそう長くは続かない。レオナルドの部屋にフランツの首があることに気づいた敵が、レオナルドの部屋に爆弾を投げ込んでくる。しかし事態を先読みしたレオナルドがフランツと共に部屋から抜け出していた為、事なきを得る。家とゲームが爆破され悲しむレオナルド。しかし泣き叫んでも事態は解決しない。レオナルドはフランツの首を、彼の身体と仲間がいる公会堂まで届けに行くことになる。

敵の目をかいくぐりながら、公会堂を目指すレオナルド。

さらには首無し公デューラーにより、フランツの首にはなんと高額の懸賞金がかけられてしまう。それを狙い、ヘルサレムズ・ロッド内の他の裏組織達も動き始める。しっちゃかめっちゃかになる街の中、ライブラの助けを借りながら公会堂を目指すレオナルド。しかしあと少しで辿り着くといったところで、突如飛び出して来たデグとハマーに飛ばされ、最初の地点にまで戻ってしまう。

振り出しに戻ったことに嘆く、レオナルド。

「もう嫌だっ」と泣き叫ぶレオナルドに、フランツは「まだやれることはあるはずだ」と叱咤する。と、その時、道端に転がるバイクが目につく。それは数刻前、レオナルドがその場に居た時に敵の襲撃の巻き沿いをくらってしまった、ピザ屋のバイトの先輩が乗っていたバイクだった。
乗り慣れたそれを使いこなし、公会堂まで進みだすレオナルド。神々の義眼の力も駆使して、道に現れる敵を倒し、今度の今度こそ公会堂にたどり着く。そこで待っていたのは、敵に武器を向けられ身動きが取れなくなっているクラウスとスティーブンの姿だった。実は真の犯人は特使の付き人の女性であり、2人はその策略にはまり捕えられてしまったのだ。

敵に捕らえられている、クラウスとスティーブン。

緊迫した空気に包まれる、フランツと犯人とその仲間達。しかしレオナルドは至って冷静に、「何をしているのか」とクラウスとスティーブンに問う。すると2人は一応相手が一般人だったから気を遣って捕えられていたのだ、と現状に対する説明をする。自分達を蚊帳の外に置く様な会話を始めた3人に怒った犯人は、全員の首を刎ねようとする。だが、スティーブンとクラウスが血法を使い、犯人らを全員捕まえる。
こうして無事事件は収束。けれどレオナルドの壊れた家と新作ゲームだけは元に戻ることがなく、レオナルドの悲しい叫び声だけが夜のヘルサレムズ・ロッド内に響くのであった。

ゲット・ザ・ロックアウト!!(原作2巻、アニメ『血界戦線 & BEYOND』第6話)

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