龍が如く4 伝説を継ぐもの(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く4 伝説を継ぐもの』とは、セガが発売するアクションアドベンチャーゲーム「龍が如く」のシリーズの第4作目に相当する作品である。キャッチコピーは「それは熱き男達の、奇跡の記録」。主人公の桐生一馬が東城会で起きた内乱を収めた後からの物語を描いており、従来の主人公である桐生一馬に加え、秋山駿、冴島大河、谷村正義と3人の主人公とその物語が追加されているのが特徴となっている。

桐生一馬編(第四部)

冴島が沖縄を去ってからしばらくした後、アサガオに驚くべき人物が迷い込んできた。それはなんと、浜崎だった。「よう……久しぶりだな……」と、傷だらけの姿でいきなり目の前に現れた浜崎に、驚きのあまり言葉を失う桐生と遥。桐生はとりあえずひとりで浜崎の手当てをした後、浜崎に脱獄の理由を問うと共に、以前に冴島がここに現れ、浜崎の名前を口にしていたことを教えた。冴島のことを聞いた浜崎は驚くと共に、冴島が生き延びていたことに安堵する。そこで桐生が浜崎と冴島の関係について尋ねると、浜崎は冴島を自分の兄弟分だと言った後、桐生に向かって手をついて頭を下げた。「俺は兄弟を、男にしてやりてぇ……! だから頼む、俺の最初で最後の頼み、聞いてくれ!」と、本気で頭を下げて頼み込んでくる浜崎に不可解になりながらも、桐生がその訳を問うと、浜崎は冴島と自分がいた沖縄第弐刑務所のこと、上野吉春襲撃事件について自分が知っていることの全てを話した。そして浜崎は、襲撃事件で冴島の兄弟分である真島は実は裏切ってはいなかったのを冴島に伝えてなかったことと、冴島は自分が惚れた男だということを打ち明けた。また浜崎は、最初のうちは冴島のことを自分が脱獄するための道具としか見ていなかったが、脱獄する時も冴島が常に自分を信じてくれたことで、その認識が兄弟と呼ぶほどのものに変わっていくのを感じた。裏切りと裏切られの連続だった人生を送ってきた自分を、桐生に続いて信じると言ってくれたのが冴島だったからこそ、浜崎は冴島と共にもう一度極道の道をやり直す決意を固めたのだという。だからこそ浜崎は、頭を下げてでも冴島に真島の真実を伝え、戦いを止めさせるために桐生に協力を頼みに来たのだった。
それから浜崎は、刑務所を脱獄する際、所長室から盗んできたひとつの書類を桐生に見せた。その書類には沖縄第弐刑務所の設立の経緯とそれに使われた資金の流れが書かれており、さらにその資金の提供者の中に東城会と、5年前に桐生と死闘を繰り広げた政治家・神宮京平の名前があった。その二つの名前に目を疑う桐生に、浜崎はこう言った。「今から5年前……アンタも関係したあの東城会の『消えた100億事件』。実はあの事件で動いていたあの金も、沖縄第弐刑務所設立の『裏資金』となるはずの金だったんだ」遥と出会うきっかけとなり、さらに遥の母親で恋人だった澤村由美、親友で兄弟分だった錦山彰、育ての親で恩師であった風間新太郎を失った因縁深い5年前の戦いにして事件の名前が出てきたことに、桐生は驚きに目を見開いた。どういうことなんだと尋ねる桐生に、浜崎はこう語り始めた。浜崎は1年前に浜崎組組長として東城会の若頭補佐をやっていた頃、警視庁の上層部が大量の裏資金を溜め込んでいることを突き止めた。そこであるひとりの警視庁幹部が、その裏資金を使って沖縄第弐刑務所を作り、神室町にいる犯罪者たちに刑務所の受刑者を売り渡す、人身売買同然の取引の計画を企てていたのだという。その計画の真の狙いは、犯罪者に買われた受刑者にわざと犯罪を起こさせ、それを警察が取り締まることで警察内部での点数稼ぎを一気に行い、強大な権力を握ることだった。そして当時、神宮が東城会にマネーロンダリングさせていた100億は、さらにその裏で警察に流れようとしていたというのだ。ちなみに浜崎は最初はこの沖縄第弐刑務所の真の目的と金の流れについては知らず、当初、この裏金の証拠となる書類を使って、脱獄した後に身の安全を守るために警察と取引しようとしていた。だがここまでの事実がこの書類に書かれているとなると、警察と取引しようにも逆に口封じに殺される可能性が出たため、浜崎は取引を諦め、桐生に託そうと考えたのだ。しかし桐生はすぐには受け取らず、なぜ忌まわしい5年前の事件を思い出させるこの書類を自分に見せたのかと浜崎に問うた。そこで浜崎は、書類のあるページを開いて「これを見てくれ」と言った。そのページには2010年4月に東城会が壊滅し、さらに東城会の全ての資金が上野誠和会と警視庁に渡ることを示唆する一文があった。「俺らがいなくなっちまった東城会で……今とんでもねぇことが起こってるんだ。俺はな、アンタにもう一度、あの街の頂点に立ってもらいたいんだよ。そうじゃなきゃ俺達が命賭けてきた東城会が……無くなっちまうんだ」同じページの一文を見て浜崎はそう言ったが、桐生は何の答えも出さず、窓の向こうの夜景をただ眺めているだけだった。
そして次の日、学校から帰ってきた子供たちが浜崎の姿に気づいて、桐生が浜崎を紹介しようとした時、「ダメ! 近寄らないで!!」と、遥が明らかな敵意を込めた声と共にその場に割り込んできた。宥めようとする桐生だが、遥は反発する。「私はね……この人のことを許したわけじゃないの!! この浜崎って人は、1年前におじさんのこと刺したんだよ!? 私、それ目の前で見てたんだよっ!?」と、叫ぶ遥に子供たちが動揺する中、桐生はもう終わったことで、浜崎は敵じゃないとさらに宥めようとするが、遥は「もういい……!! もう私、おじさんがどうなっても知らないからっ!!!」とさらに激しく反発し、どこかへ走り去ってしまった。

桐生が後を追うと、遥は海岸にいた。桐生が近づくと、「おじさん……また東京に行くんでしょ?」と、遥が背を向けながら聞いてきた。そして遥は、1年前に桐生に重傷を負わせた浜崎のことをなぜ信用できるのかと聞いてくると共に、浜崎を信じて桐生が東京に行ったらもう戻ってこない気がして、不安でならないと言ってきた。その遥の言葉によって、桐生が昨夜の浜崎との会話を遥に聞かれていたことを悟ると、遥は5年前の事件のことなんてどうでもいいと言った。それに対して桐生は、5年前の事件で遥も実の母である由美を失ったことを挙げて、もしあの事件にまだ自分たちが知らない何かがあるなら突き止めたいと思うのが普通ではないのかと聞いた。しかし遥は「でも……でも、私は、こうしておじさんとここにいられれば、それでいい……それだけでいいの!」と、不安な表情をしながらも気持ちを変えようとしない。それに桐生がかけてやる言葉を見つけられないでいると、「安心しな……桐生は東京へは行かない。それに俺も、今すぐここを出て行くよ」と、浜崎が歩いてきた。突然の心変わりに驚きを隠せない桐生と遥に、浜崎は冴島に真実が伝わればいいから、他の誰かに頼んで、自分は自首して刑務所に戻ると言った。そしてあの書類のことは忘れて、アサガオでの新しい生活を大切にしてくれという浜崎の言葉に胸を打たれた桐生は、同じ極道として浜崎のけじめを見届けるべく警察署へ案内する。すると辿り着いた警察署の前で、「どうして取り合ってもらえないんですか!? 兄は、兄は沖縄の刑務所にいるはずなんです!!」と、警官に食ってかかる靖子の姿を見つける。それから靖子が冴島の所在を調べろと叫んだ時、桐生と浜崎は驚きに大きく目を見開いた。そして結局、警官に相手にされず門前払いとなり、肩を落とす靖子に、「……アンタもしかして、冴島大河の知り合いか?」と、桐生が声をかけた。それに今度は靖子が驚いて、冴島は自分の兄だと頷くと、桐生は浜崎と目配せして頷き合ってから、場所を変えて靖子の話を聞くことにした。
その後、1年前に桐生が戦った沖縄の極道組織・玉城組の事務所だったビルへと場所を変えて、桐生と浜崎は靖子から冴島の話を聞いた。靖子は冴島が逮捕されてから25年、何度か東京刑務所へ兄に面会に行ったが許可されず、つい先日に沖縄第弐刑務所へ移送されたという情報を掴んでこの沖縄までやってきた。だが、沖縄の警察に聞いても「沖縄第弐刑務所なんてない」との一点張りで相手にしてもらえなかったという。そこで浜崎は、沖縄第弐刑務所の存在とその実態と共に、冴島もそこに収監されていたが、自分と共に脱獄してもう沖縄にはいないことを教えた。それに驚く靖子に、桐生は冴島が自分の前に現れて、神室町に向かわなければいけないから金を貸してくれと頼みに来て、それから神室町へ向かったことも教えた。完全に入れ違いとなった事実に肩を落としかける靖子だが、自分も神室町に戻ると気持ちを入れ替えた。しかしその直後、外で車が停まる音が聞こえたので、桐生と浜崎が窓の外から様子を見ようとすると、「……探したぜ、浜崎。まさか生きていたとはなぁ……」という暗い声と共に、斎藤が大勢の刑務官を引き連れて現れた。意外な事態に驚きを隠せない浜崎を尻目に、斎藤は靖子を見て「その女か……冴島に会いてえって、警察に飛び込んできた女ってのは」と、言った。それを見た浜崎は、自分は今から刑務所に戻るから桐生と靖子だけは見逃してくれと斎藤に頼むが、斎藤は「そうはいかねえ」と一蹴し、自分たちは所長の命令で靖子を捕まえに来たから、靖子は見逃すわけにはいかないと言った。これを見て話し合いは通じそうにないと判断した桐生は、浜崎に靖子を任せると、斎藤たちに向けて一歩大きく進み出る。「悪いがあんた達の相手はこの俺だ。俺はそこまでヤワにできてねえ。殴り甲斐があるぜ」と、桐生が啖呵を切ると、「あんたには用はねえ。さっさとくたばってもらうとするか……やれっ!!」と、斎藤は傲然と鼻を鳴らした後、刑務官たちを桐生にけしかけた。それから大乱闘の末、桐生は斎藤たちを返り討ちにし、浜崎と共に靖子を守り切った。そこで浜崎は靖子を桐生に託し、「お前たちは先に行け。後の処理は俺がやる……一刻も早く冴島の所へ」と言った。そして理由はわからないが靖子も命を狙われていると浜崎が言うと、桐生は靖子に自分も一緒に神室町へ行くと申し出た。それに浜崎が、遥たちを裏切るようなことをさせてしまってすまないと詫びると、「俺はお前に頼まれてするわけじゃない。神室町へ行くのは俺の意思だ」と、桐生は言った。そして靖子は浜崎に「兄にあなたのような親友がいたこと、誇らしく思います。兄には必ず、あなたのことを伝えます」と、深々と頭を下げ、桐生と共にビルを後にした。その直後、浜崎は急に視界が朦朧としだし、うつぶせに倒れた。見ると浜崎の背中に、赤い血のシミが大きく浮き出ていた。刑務所を脱獄する際、斎藤から冴島をかばった時に受けた傷が開いてしまったのだ。「俺も……ヤワに、なっちまったみたいだな……」と、自嘲気味に笑った後、浜崎は意識を失った。

その後、靖子を連れて神室町へと戻った桐生は、馴染みのバーで自分の活動の拠点であるニューセレナへと向かった。そこで協力者のひとりで元刑事の新聞記者である伊達真と再会し、彼に靖子を任せた後に冴島の行方を追うべく単独で神室町の探索を始めた。その矢先、桐生はミレニアムタワーの前に大勢の野次馬と報道陣の人間が集まっているのを目撃する。何事かと思って見に行ってみると、ミレニアムタワーの中から手錠を嵌められた真島が現れ、警官たちにどこかへ連行されていこうとしていた。「真島の兄さん……!? 何があったんだ?」と、桐生が呼び止めると、真島は桐生に気づき、彼を振り返って「うまいことハメられてしもた……これでしばらくは身動きが取れへん」と溜め息をついた。そのハメた人間は誰だと桐生が問うと、真島は大吾の名前を答えた。それに桐生が愕然となると、「急げや桐生ちゃん。全部の事件は繋がっとる。このままやと、俺らの東城会が潰されてまう……それに、今は靖子ちゃんが危ない。お前しかおらん。後は頼んだで……」とだけ真島は桐生に言い残し、警官たちに連行されていってしまった。同じ頃、東城会本部の会長室で、大吾が宗像と会っており、そこには新井の姿もあった。真島を逮捕したという部下からの報告を電話で聞いた宗像は、「あなたのおかげで真島を逮捕することができましたよ。これで真島組の邪魔は入らない。感謝します」と、大吾に言った。そして宗像は上野誠和会の打倒と東城会の立て直しの協力と引き換えに、自分の部下である新井を東城会の若頭に据えて警察との窓口に置く形で、自分との協力関係を結ぶよう大吾に要求した。しかし大吾は重苦しい表情をするばかりで、その要求に対する答えを出すことはなかった。そしてまた同じ頃、賽の河原で、上野誠和会の構成員に拘束された冴島が葛城と対峙していた。「25年ぶりの再会だな……冴島。歳は取ったが、その目は変わらないな」と、からかうように会釈してくる葛城に、「何でお前が……ここにおるんや? 俺のこと拉致して何になるんや!?」と、冴島は叫んだ。葛城は意味ありげな笑いを浮かべながら、自分は冴島を殺すつもりはなく、冴島にはまだ生きていてもらうとはぐらかした。それに対して冴島は「どうせ殺すんやったら……早よやれや。25年前のあの日、18人も殺した時から覚悟はできとる!」と、威勢を張るが、葛城はその冴島の威勢を笑い飛ばした。何がおかしいと気色ばむ冴島を面白そうに見つめながら、葛城は囁くようにしてこう言った。「あの25年前の事件、俺なんだよ……18人殺したのは。お前は誰ひとり殺すことすらできなかった、ただの間抜けだ」その葛城の告白に冴島がどういうことだとさらに気色ばむが、そのことは後でゆっくり教えてやると葛城はまたはぐらかした。それから葛城が、最初は宗像と共謀して神室町ヒルズを奪うつもりでいたが、その目論見を新井に狂わされたと言った。城戸の兄貴分である新井の名前が出てきたことに訝しげになる冴島だが、葛城はその冴島の疑問に答える様子はなく「まあ事情はゆっくり話すとして……アンタと、アンタの妹さんには、また協力してもらうよ」と、挑発するように言い放った。それに冴島は「妹やと……!? お前、靖子をどうするつもりやぁっ!!?」と怒りを爆発させ、葛城に食ってかかろうとするが、構成員に押さえつけられてしまう。その冴島の威勢に肩をすくめながらも葛城は、冴島と靖子は自分たちの生命線だから殺しはしないし、冴島たちと例の書類と軍資金さえ手に入れれば宗像にもう用はないとさらにからかうように言った。そんな葛城を冴島がさらに睨みつけていると、どこからか靴音が聞こえてきて、その場にひとりの白いスーツを着た男が現れた。その男の姿を見て冴島が目を疑う中、葛城は男に向かって「どうだ? 金の方は準備できたのか?」と、言った。その葛城の問いに頷いて「スカイファイナンスの隠し金庫にあった現金1000億……無事、強奪に成功しました」と答えたその白いスーツの男は、城戸だった。
その頃、「靖子が危ない」という真島の言葉が気になって、ニューセレナへ急いで戻った桐生だったが、店内に靖子の姿はなく、あるのは倒れている伊達の姿だけだった。桐生が伊達に駆け寄り、何があったのか尋ねると、店のカウンターに置かれていた酒を靖子と共に飲みながら話をしていた途端、急に意識が遠のいて、気がついたら靖子がいなくなっていたと伊達は言った。桐生は誰かが店の酒に睡眠薬を仕込んで伊達を眠らせ、その隙に靖子を連れ去ったのだと踏んで、すぐさまニューセレナを飛び出した。その矢先、秋山と谷村と一緒にどこかへ走っていく靖子の姿を桐生は目撃する。後を追っていくと、靖子たちがとある公園のマンホールの中へと入っていくのが見えた。そこで桐生も後を追って、マンホールの中にある地下道へと入り込んだ。そして、下水道を靖子と共に先に行く秋山と谷村は、「待て! 誰かいるのか!?」と、後を追ってきた桐生の声を聞いて、上野誠和会か宗像が差し向けた追手が来たと踏んだ。そこで谷村は護身用として拳銃を靖子に手渡し、下水道の奥にある賽の河原へ彼女を行かせた後、秋山と共に足止めを買って出た。そこへ桐生が追いついてきて、秋山と谷村と対峙する。「上野誠和会のヤツか? それとも、宗像の使いのヤツか?」と、桐生に尋ねる谷村。しかし、話が見えない桐生は、靖子はどこに行ったと二人に尋ね返す。それに秋山が「リリちゃんならとっくに行っちゃったよ」と、下水道の奥を振り返る。驚いた桐生が奥へ向かおうとするが、秋山と谷村がその行く手を阻む。ますます話が見えず困惑しながらも、自分は靖子を守る必要があると桐生は二人に言った。だが桐生の事情を知らない秋山と谷村も、彼を靖子を攫いに来た追手だとさらに疑い、道を開けない。そうして互いを疑い合うあまり事情を理解できない桐生、秋山と谷村は、ついに話し合いは無駄だと理解して拳を握り合った。「……説明は後回しだ。お前らは悪いヤツには見えないが、少し痛い思いをしてもらうぜ」と、桐生が啖呵を切ると、秋山と谷村は二人がかりで桐生に挑みかかってきた。激しい戦いの末、桐生は秋山と谷村をひとりで圧倒し、これを突破したのだった。そして桐生が賽の河原へ向かうと、そこには傷だらけのサイの花屋がいて、その周りには彼の部下たちが倒れていた。「来んのが遅いんだよ……桐生……」と、駆け寄ってくる桐生に向かってそう吐き捨てる花屋。そこへ回復して後から追いついてきた秋山と谷村も、辺りの様子に愕然となりながらも、花屋と桐生に靖子はどこだと尋ねる。それに花屋がこう答えた。「連れて行かれちまったよ……葛城、それに……城戸ってヤツに」その花屋の答えに秋山が誰よりも驚き、事態の展開についていけない谷村は、一体何がどうなっていると舌打ちした。

その後、秋山と谷村と和解した桐生は、二人を連れてニューセレナに戻った。また、スカイファイナンスに戻った秋山によると、店の本棚の向こうにある隠し金庫にあったらしい1000億円が全部奪われてしまったという。これまで頑張ってコツコツ貯めた金が奪われたのと、親友同然の付き合いだった城戸が葛城と繋がっていたことが信じられず、秋山はがっくりくる。だが一方で、秋山は桐生に出会えたことを喜んでいた。実は秋山がホームレスになって路頭に迷った頃があの「消えた100億事件」が起きたのと同じ時期で、桐生と神宮の死闘に決着がついたのと同じ頃に起きたミレニアムタワーでの爆発で、100億がばらまかれた際、秋山はそのばらまかれた金を必死に集めてホームレスから這い上がり、金貸しの職業にありついて人生をもう一度やり直せたというのだ。そんな奇妙な運命の巡り合わせに胸を打たれるものを感じた後、桐生は冴島と靖子、1000億円を取り戻すべく秋山と谷村との共闘を決意。そこで桐生は、浜崎から渡された書類を秋山たちに見せ、この書類には襲撃事件における上野誠和会との取引も含めた警察内部の全ての不正が書かれていると言った。ゆえに葛城や宗像が喉から手が出るほど欲しがっており、これなら葛城と取引ができると桐生は言い、谷村の携帯を借りて、その着信履歴を辿って葛城に連絡を取った。電話の向こうで連絡してきたのが谷村ではなく桐生だということに「これはこれは……驚きです。それで、私に何か用でも?」と、葛城はおどけながら応じた。桐生は早速、浜崎から受け取った書類を渡す代わりに、冴島と靖子とスカイファイナンスの1000億円を返す取引を持ちかけるが、葛城は「そんな取引じゃ俺は動かない」と一蹴する。そこで葛城が提示した条件は、「今夜22時に取引場所である神室町ヒルズの屋上まで桐生ひとりできて、その屋上までの道中で桐生には上野誠和会の構成員全員と戦って倒してもらう」というもので、その条件ならば例の書類を冴島と靖子と1000億で取引する。つまり桐生の余力を削げるだけ削いで、自分にも有利な状況で取引をするというものだった。これに桐生は従うしか他になく、葛城からの挑戦状と見て取れるその条件を呑んで、例の書類を手に神室町ヒルズへと向かった。
そして神室町ヒルズの各所で、葛城が用意した大勢の上野誠和会構成員との激闘を繰り広げ、その全てを打ち倒した桐生は、葛城と城戸、そして囚われの身の冴島と靖子が待ち、アタッシュケースの山に収められた1000億円が置かれた屋上へと辿り着く。「まさか本当にここまで来るとは。伝説の極道ってのはこういうもんなのか」と、葛城は鼻を鳴らしながらも、条件通りここまで辿り着いた桐生との取引に応じた。最初に城戸によって靖子が解放され、続けて桐生が城戸に書類を渡した。そして葛城が書類の中身を確認し次第、冴島と1000億を解放する流れとなるはずだったが、そこで城戸が突然拳銃を引き抜き、桐生と靖子に向けてきた。驚きを隠せない桐生と靖子に、「おめでたいヤツらだ……! まさか本当に生きてここから帰れると思っていたのか、あぁ!?」と、葛城が傲慢に高笑った。葛城は最初から桐生との取引に応じるつもりはなく、部下全員を使って桐生を弱らせ、取引に応じるふりをして彼をここで葬り、書類も奪うつもりでいたのだ。勝ち誇った葛城が城戸に桐生を撃てと命じた時、城戸はなんと葛城に銃口を向け、その引き金を引いた。突然の事態の急変に驚きを隠せず、その場に崩れ落ちる葛城。「どうして……?」と、葛城が問うた時、城戸は拳銃を投げ捨て、1000億のアタッシュケースを載せた昇降機を下げて「こういうことです」と葛城に言った。その昇降機の向こうから現れたのは、新井だった。新井の登場に目を見張る葛城と冴島と靖子。それを尻目に城戸は、新井に書類を手渡した。「さすが俺の兄弟分だ。良くやったな、城戸」と、新井はそう褒めながらも、なんと城戸に向けて拳銃を発砲した。今度は城戸が事態の急変に驚きを隠せず、新井の名を呼びながら昇降機の上に崩れ落ちた。そして新井は城戸に一瞥もくれず、もう役目は終わったとばかりに昇降機のボタンを押して、城戸と1000億が乗った昇降機を降ろしてしまった。「お前……自分が何をしているのか分かってんのか? お前は今、自分の兄弟を裏切ったんだぞ!」と、桐生が問うと、「分かってます。十分なほどにね」とだけしか新井は答えず、その場を去ろうとする。その新井の後ろ姿に桐生は「東城会はお前にわたさねぇ。何があろうと、俺が食い止めてやる……!」と呼び止めるが、新井は振り返って「……遅すぎるんですよ。あなたはいつも、遅すぎる。だからこうなるんです」と言い返し、書類を手にしたまま悠々と歩き去っていった。

連続する事態の急変に桐生共々ついていけず、呆然としていた靖子だったが、すぐに我に返って兄の存在に気付き、急いで兄の元へ駆け寄った。猿轡を外した途端、冴島が「靖子……早よせぇ!! まだヤツが生きとるっ!!」と叫んだ。それで急いで靖子が縄を外すと、冴島は葛城の名前を叫んで倒れている彼の元へ駆け寄り、彼が着ているコートの胸元を一気にはだけた。見ると、葛城のコートの下には防弾チョッキがあり、城戸が放った銃弾はそれで防がれていた。「よくわかったな……25年前よりは、利口になったじゃねぇか」と、吐き捨てる葛城。そして葛城は、冴島は結局誰ひとり殺せなかった最低のヒットマンで、そんな最低のヒットマンという間抜けの子分の冴島を持った笹井が可哀想だと挑発をかける。それに激昂した冴島は、雄叫びと共に拳を振り下ろしたが、拳は葛城のすぐ横の床を打った。一瞬目を見張る葛城に、「……萎えたわ。お前のようなカス、殺す気ぃもせん。一生そこで寝てろや」と、吐き捨てて、冴島は靖子の元へ戻ろうとする。すると葛城は、雄叫びと共に起き上がって隠し持っていた拳銃を引き抜き、悪足搔きとばかりに冴島に向けて発砲した。銃弾を右腕に受け、のけぞる冴島。怒りと痛みに顔を歪めて冴島が振り返ると、葛城はさらに悪足掻きとしてもう1発拳銃を撃ってきた。その次の瞬間、靖子が冴島をかばい、背中に銃弾を受けてしまった。驚きに目を見張る桐生と冴島。「靖子……? おい、靖子! 靖子っ!!」と、叫んで駆け寄ってくる冴島を手で止めて、靖子は谷村から渡された拳銃を手に、葛城を振り返った。銃弾を受けたにもかかわらず、まっすぐに向かってくる靖子に、「何……? 何だ、お前は……。来るな、来るなぁ……っ!!」と、葛城は恐怖に顔を引きつらせて拳銃を何度も撃つが、靖子には当たらず、弾切れとなってしまう。そして、拳銃をゆっくりと葛城に向ける靖子を見て、冴島が制止を叫びながら駆け寄ろうとする。しかし靖子はそれを止めて、肩越しに冴島を振り返り、こう言った。「ありがとう……お兄ちゃん。たった1日だったけど……お兄ちゃんと話せて、嬉しかった」その感謝の言葉を兄に投げかけた後、無実の兄を助けるためとはいえ自分は人をたくさん殺してしまったと冴島に告白し、最後ぐらいは自分にやらせてほしいと靖子は言った。さらに恐怖に顔を歪め、惨めたらしく命乞いしてくる葛城に、震える腕でしっかりと銃口を定めながら、「こんな形でしか……恩返しできない私を……許して……」と、冴島に詫びた後、靖子は引き金を引いた。そして靖子の銃弾は葛城の頭部を貫き、葛城はそのまま倒れて息絶えた。同時に靖子も力尽きて、その場に崩れ落ちた。絶叫しながら靖子に駆け寄り、彼女を抱き起こす冴島。「おい靖子!? 靖子っ!! 返事してくれや、おいっ!!」と、必死に自分に呼びかけてくる兄に、「ごめん、ね……お兄、ちゃん……」と、涙ながらにもう一度詫びた後、靖子はそのまま事切れた。「おい!! 靖子!? 靖子……!? おいいぃっ!!! うあああああああああっ!!!」と、動かなくなった妹を抱いた冴島の絶叫が、夜の神室町ヒルズに虚しくこだました。

完結編

神室町ヒルズでの戦いの後、新井は宗像の元へと戻って書類を手渡したが、1000億を回収し損ねてしまい、桐生たちに取り返されてしまったことを宗像から咎められる。そして新井は宗像から拳銃を手渡され、沖縄に行ってアサガオにいる遥たちを人質として連れてきて、桐生たちによって取り戻された1000億をこれで奪い返して来いと命令される。しかし新井は、「もうこれ以上、あなたの指示には従えません。私にも極道として……いや、『警察官』としての信念がありますから」と掌を返し、宗像に向けてその拳銃を発砲したのだった。そして同じ頃、桐生たちは1000億を取り戻してニューセレナへと戻ったが、書類が宗像の手に渡ってしまったことで桐生と谷村は打つ手がないことに悶々とし、さらに靖子を失ったことで冴島と秋山は意気銷沈になっていた。そんな中、桐生の携帯に遥から電話がかかってきた。彼女によると、沖縄の病院で浜崎が亡くなったというのだ。しかも、脱獄の際に斎藤の銃撃から冴島をかばい、背中に受けた銃創が原因らしい。そして遥は、浜崎が桐生のことを守ってくれたのと、彼が亡くなる間際に残した「警察から、東城会を守ってくれ。東城会は俺達の生きた証だ」という桐生と冴島への伝言で、浜崎は桐生の言った通りもう敵じゃないと信じることができたという。そこで、アサガオのほうで浜崎の遺体を一旦引き取ることにしたと決めた遥を褒めて、「もうすぐしたら沖縄に帰れると思う……俺が帰ったら、供養してやるつもりだ」と桐生は優しく言って、電話を切った。そして桐生は冴島の元へ向かい、浜崎の訃報と伝言を伝えて、浜崎と自分たちが生きた東城会を守るために戦おうと説得し、さらに谷村と秋山も、それぞれの生き方や信念など信じるもののために桐生と一緒に最後の戦いへ赴く決意を固めたのだった。その後、ミレニアムタワーの屋上に、秋山の手引きによってスカイファイナンスの金庫に戻った1000億が運ばれることになった。積まれた1000億の札束の山に誘き寄せられるように、最初に屋上に現れたのは大吾、そして新井だった。「お早い到着ですね、堂島会長。まさか今回の騒動、裏で城戸を操っていたのが、あなただったなんてね」と、新井は大吾に言った後、険しい表情になって「そうなんだろ!? 城戸!!」と、大声で叫んだ。すると「すみません、兄貴……」と、言いながら、城戸が現れた。神室町ヒルズで城戸は新井に撃たれて重傷を負ったが、新井によって急所をわざと外されていた為、辛うじて生き延びていた。
大吾は、1年前に起きた跡目騒動とその抗争で崩壊寸前となった東城会を立て直すべく、莫大な収益を期待できる神室町ヒルズの建設を最優先として行動していた。しかし、3万人もの組員を抱える大組織である東城会を立て直すのは容易ではなく、さらに神室町ヒルズの収益に目をつけた葛城と上野誠和会によって大吾は追い詰められていた。そこで自分に密かに近づいてきた宗像との取引に乗って、宗像の協力と引き換えに恩人で頼れる側近である真島を売り渡すという苦渋の決断を下すしかなかった。そんな中、城戸がスカイファイナンスに隠された1000億を見つけ、困惑するあまり自分に相談してきたことで、大吾は城戸と共謀してその1000億を使って東城会の立て直しを図る。そこで大吾は、城戸をスパイとして葛城に近づかせ、城戸に1000億の話を持ちかけさせることで葛城を煽る。そして1000億の話に煽られた葛城は、城戸に1000億をスカイファイナンスから奪わせ、さらに冴島兄妹と書類を奪って力をつけ、宗像と手を切ろうとした。そこへ冴島兄妹と1000億を取り戻そうと挑んできた桐生たちと衝突して上野誠和会は壊滅状態に追い込まれ、葛城も死んだ。ここまでが大吾の目論見通りで、あとはそのまま1000億を城戸に持って帰らせようとしたが、その目論見に新井が気付いて城戸を撃ち、後に新井に迫られた城戸が白状したことで目論見はあと一歩のところで阻止されたのだった。新井は、真島を警察に売ったことを、彼はもちろん、桐生や風間といった東城会を支えた者たちに対する裏切りと言って糾弾するが、大吾は「お前に何がわかるんだよ」とその糾弾を一蹴する。そして大吾は、会長として東城会を動かしていくのは容易ではなく、今までは桐生や真島という英雄の存在によって金看板は守られてきたが、その金看板ももう頼れなくなってきていると言った。だからこそ、誰かを犠牲にしてでも東城会の基盤を再構築していくしかないと大吾はさらに言うが、「その犠牲ってのが警察に真島さんを差し出すことだったってわけですか!? 大吾さん……アンタ間違ってる!!」と、新井もさらに糾弾する。気色ばんだ大吾は「これも東城会のためだ……!! 俺が守らなきゃ誰が東城会を守るってんだ!? お前が守れるのか新井っ!!?」と、吠えた。返す言葉がなく新井が一瞬目を逸らすと、大吾は新井は口では極道だと言ってるくせにやっていることは所詮警察の犬で、自分と何ら変わりはないと言い放った。それに城戸が驚いた直後、「……確かにそうだな。そう言われても仕方ない」と自嘲気味に笑った後、新井は懐から警察手帳を取り出し、それを地面に投げ捨てるように堂島と城戸に見せた。城戸だけでなく、大吾もその警察手帳を見て驚くと、新井は自分は最初から極道ではなく警察の人間で、宗像が東城会を乗っ取るために送り込んだ潜入捜査官だったことを告白する。しかし、自分は警察官の信念に従って宗像の不正にはこれ以上付き合わないため、彼を裏切ってこの手で殺したことを新井は明かしてから、大吾に向かってこう叫んだ。「俺は大吾さん、アンタとは違うっ!!! 俺は運命に抗ってでも、自分の信じる正義を貫く! この金も、その正義の為に……!!」しかし、新井のその叫びは最後まで続かなかった。「甘いな」と言って、新たにその場に現れたのは、なんと宗像だった。「人間にはね、1000年以上前から決まっていることがある。主従関係を越えてはいけない。どの時代でも、必ず使う側と使われる側の人間は決まっているということだ」悠然と宗像がそう言い放つと、大吾、新井、城戸を取り囲むように、宗像直属の護衛兵団が現れ、一斉に拳銃の銃口を向けてきた。そして宗像が新井に手渡した拳銃は、25年前の襲撃事件で冴島が使ったものと同じ暴徒鎮圧用のゴム弾を使ったもので、実弾は1発も入っていなかったのだ。それを見抜くことができず、愕然となる新井を「この詰めの甘さが君の限界だよ。君に正義は実現できない」と、宗像は嘲笑った後、大吾を「東城会という組織を支えられる器ではない」、城戸を「1000億の大金を偶然見つけて夢を見てしまっただけ」とそれぞれ見下すような台詞を投げかける。そして、自分が1000億を手に入れるべく、まずは用済みと見なした新井、大吾、城戸を始末しろと護衛兵たちに命令しようとした直後、上空から1機のヘリコプターが舞い降りてきて、そのヘリのプロペラが巻き起こす風によって1000億の札束が次々と空へと舞い上がり、タワーの外へとばらまかれていく。予想外の展開に驚く大吾たちと宗像。宗像はヘリを撃ち落とせと護衛兵団に命令し、護衛兵団は次々とヘリに向かって発砲するが、1000億はほぼ全てタワーの外へとばらまかれてしまった。それからヘリはゆっくりと着陸し、その中から桐生、冴島、秋山、谷村が降りてきた。桐生たちの登場に、大吾たちと宗像は目を見張る。「さあ、誰が誰を殴りましょうか?」と、秋山が呼びかけた後、桐生たちは目配せをしあって頷いてから、それぞれの相手へと向かって進み出る。

秋山と対峙した新井は、屋上に用意された1000億が自分たちを誘き寄せるための彼の策略だったことを理解し、「さすがですね」と秋山を褒める。対する秋山は、自分の信じる正義を貫くという目的のために自ら宗像と手を切った新井を褒めながらも、「人の金を使ってまで貫く正義なんてありゃしない。だから俺がアンタを食い止める」と、言い放った。それに不敵な笑いを浮かべて頷きながら、新井は上着を脱ぎ捨てた。その下から現れた新井の鍛え抜かれた肉体に秋山は感心しながら、自分と最初に出会った時からその体のような覇気があってくれたらよかったと言った。それに対し「もう時計の針は戻らないんですよ……後悔しても始まらない」と、新井は返した後、自らも拳を握る。そして新井は「行くぞぉ!! 秋山ああぁぁっ!!!」と、雄叫びをあげた後、秋山めがけて躍り掛かった。
同じ頃、冴島は城戸と対峙し、二人は揃って自分の上着を脱ぎ捨てた。冴島は、城戸の鍛え抜かれた体を見て、「ほう……ええ体しとるやないか。能ある鷹は爪を隠すっちゅうヤツか?」と、冴島が感心したように言うと、城戸は「秋山さんの店であの金を見た時、チャンスだと思ったんです。冴島さん俺に言ったじゃないですか……『極道の勝負は一度きりだ』って」と答えた。初芝会に拉致される前、スカイファイナンスで隠し金庫にあった1000億の現金を偶然見つけてしまった城戸は、この金を前に自分はどうしたらいいのかずっと思い悩んでいた。そんな時冴島と出会い、彼がミレニアムタワーでの真島との戦いに向かう前、「極道の勝負は一度きり」という言葉を城戸は投げかけられた。そして城戸は、その冴島の言葉に勇気付けられて、大吾と手を組んで1000億を手に入れるという決意を固めた。「俺は今感じるんです……今がまさにその瞬間だってことを」と、城戸が言うと、「……そうか。ほなら俺がちゃんとお前の思い、受け止めたるわ!!」と、冴島が拳を握ると、「しっかりお願いしますよ」と、城戸も拳を握った。そして「来いや!! 城戸ぉぉぉ!!!」と、冴島が吠えて、城戸も雄叫びで応え、互いに頭突きしあった。
さらに同じ頃、大吾と対峙した桐生は、最初に「お前には悪かったと思ってる」と詫びの一言を口にした。東城会という巨大な組織のトップで在り続けるのは容易ではないと知っていながら、自分のかけがえのない戦友であり兄弟分である大吾に押し付けてしまったことは、自分の責任だと桐生は言った。そのケジメとして大吾と全力で向き合うため、「だから俺も、もう逃げない」と言って、桐生は上着を脱ぎ捨て、背中の龍の刺青をさらけ出した。大吾もそれに応えるように上着を脱ぎ捨て、背中の不動明王の刺青をさらけ出す。「桐生さんなら……この金なんか使わずに東城会を立て直してみせろっていうんでしょうね」と、大吾が問うと、桐生はそれは大吾の立場になってみないとわからないと答えた。そして大吾は「譲れるもんなら譲りたいです。だが、俺にも意地がある。俺を信じてついてきてくれた仲間に、俺なりの生き様を見せてやりたい……! アンタが昔、俺に見せてくれたようにね」と、強い覚悟と思いを込めてはっきりと言った。それに胸を打たれた桐生は、力強く拳を構えてこう叫んだ。「来い!!! 俺が東城会という代紋の重さ、きっちりと体で教えてやるぜ」その桐生の叫びに応えて、大吾も力強く拳を握りしめて「行くぞ……桐生ぅぅっ!!!」と、雄叫びを挙げた後、桐生めがけて勢い良く躍り掛かった。
そしてまた同じ頃、谷村は宗像と対峙していた。谷村は杉内との戦いの後、自分の上司である久井までもが宗像の内通者であり、その久井が宗像に協力することに良心の呵責を感じて苦にして、最後は自分を守るために自殺したことを知った。そんな久井と杉内を死に追いやった宗像を、大嫌いなタイプである「自分の手を汚さず自分の足で動かない」人間だと谷村は言い放ち、久井と杉内のためにも罪を償わせてやると宣戦布告する。だが宗像は谷村の宣戦布告を鼻で笑い飛ばし、手を挙げて護衛兵団を自分の周りへ呼び寄せた。「この人数を相手に何ができる? お前も父親と同じように、犬死にするだけだ」と宗像が言い放つと、谷村は「アンタは全然わかってない」と一蹴し、さらに桐生や秋山、冴島のように例え相手が何百人いようが、たったひとりで諦めずに戦う人間が神室町にはいると言った。それに宗像が一瞬たじろいだのを見て、「それじゃ、現場捜査の時の感覚……数十年ぶりに味わってもらいましょうか」と、谷村もついにゆっくりと拳を構えた。その谷村の気迫にさらにたじろいだ宗像は、「や、やれっ……! こいつを早く殺せっ!!」と、護衛兵たちに命令する。その命令に従い護衛兵団が一斉に戦闘態勢に入ったのを見て、谷村はこう叫んだ。「副総監……いや、宗像征四郎!! お前の野望はここで終わりだ。覚悟しろ!!!」その戦意と怒りを滾らせた叫びの後、谷村は宗像と護衛兵団に向かって突撃した。こうして、桐生たちの最後の決戦の火蓋が切って落とされた。

金が乱舞する夜のミレニアムタワーの屋上にて繰り広げられた大決戦の末、桐生たちは勝利を掴んだ。谷村に護衛兵団を全て倒された宗像は、狼狽えていたところにさらに新井と大吾にも負けを認めるよう勧められるが、すぐにふてぶてしい笑いを浮かべ始めた。「こんなことで私が逮捕されると思っているのか? 私を誰だと思っている……? 警視庁の、それも副総監だ」ふてぶてしい表情でそう言い放ってくる宗像に、犯罪行為も証明されているしその証拠もあるのになぜ逮捕できないと谷村が気色ばむ。そんな谷村の怒りを笑い飛ばした後、宗像はこの国の正義そのものである警察の顔役の自分が逮捕されれば民衆は混乱し、当然警察はその事態を許さないだろうと豪語する。そして、この国の秩序のために権力者は権力によって守られるのは当然のことであり、自分を殺したければ殺してもいいが、その代わり桐生たちは刑務所送りになる。だからこそ桐生たちは自分をどうすることもできないということに絶対の自信と優越感を覚え、宗像は盛大に高笑った。「結局お前たちがしたことは、労力の無駄遣いだったということだぁ……!」と、さらに勝ち誇り、高笑う宗像に、秋山が鋭い声でこう言い放った。「じゃあ、本当にそうか試してみようか!?」その秋山の言葉に宗像が高笑うのを止めた途端、秋山は携帯を取り出し、誰かに電話をかけた。すると上空にもう一台のヘリが現れる。そのヘリに乗っているのはなんと須藤と伊達だった。秋山から電話で合図を受けた伊達は、「よーし、そろそろやるかぁ! 須藤!!」と、張り切って運転席の須藤に声をかける。「伊達さん! こんな話聞いてませんでしたよ! 新聞社の活動に警視庁のヘリコプター使うなんて何考えてるんですか……!」と、文句をたらす須藤に、「いいじゃねぇか、国民のためだ! 今さら硬ぇこと言ってんじゃねぇ〜!」と、さらに張り切りながら伊達はヘリの扉を開け、地上に向かって無数の新聞記事をばらまいた。そしてミレニアムタワー周辺にいる人々は、タワーからばらまかれた金を集めるのに夢中になっていたが、伊達がばらまいたその記事に気づいて次々とそれを拾い上げ、目を通していった。そして宗像は、自分のところにも落ちてきたその記事を見て、驚きに目を見開いた。その題名は「宗像副総監 汚職」とあり、宗像が行っていた不正の全てが記事の内容に書かれていた。凍りつく宗像に、秋山は例の書類をコピーしてそれを伊達に渡し、彼にスクープとしてこの記事を書かせたのだと語った。「これでアンタはおしまいだ」と、涼しげに勝ち誇る秋山に、宗像は完全に逆上した。「き……貴様ぁ……! 死ねぇっ!!!」と、拳銃を手にとり、秋山めがけて発砲した。銃弾は秋山の胸を直撃し、秋山はその場に倒れこんだ。谷村が宗像の手から拳銃を弾き飛ばし、彼を取り押さえる中、桐生たちは秋山に駆け寄る。秋山は苦しげに呻いていたが、すぐにキョトンとした表情になって、銃弾を受けた自分の胸元を探った。見ると、胸元に何気なく入れていた札束が、宗像が放った銃弾を受け止めていたのだ。それに桐生たちが安堵すると共に、新井が宗像の前に立って「終わりにしましょう……宗像さん」と、静かにそう言った。しかし、自分の敗北を最後まで認めない宗像は、弾かれた拳銃を再び手に取り、そのまま自殺した。

こうして事件が終結した後、スカイファイナンスになんと花が戻ってきて、もう一度秋山と一緒にスカイファイナンスをやり直したいと申し出たことにより、秋山はほぼ元通りの日々を取り戻した。冴島は殺人罪が冤罪となって釈放となり、真島と桐生の推薦を受けて東城会直系冴島組を旗揚げし、亡き浜崎の想いを汲むために極道の道を再び歩き始める。谷村は捜査一課に配属されることになり、警察官としての新たな人生を歩み始めた。そして桐生は真島や大吾と共に、帰ってきた東城会本部で冴島組の旗揚げを静かに見守るのだった。

『龍が如く4 伝説を継ぐもの』の登場人物・キャラクター

メインキャラクター

桐生一馬(きりゅう かずま)

CV:黒田崇矢

「堂島の龍」の異名で知られる元東城会四代目会長で、神室町の生きる伝説となっている元極道。
3年前から沖縄の養護施設「アサガオ」を運営しており、最愛の女性である澤村由美の娘・遥と孤児たちと共に穏やかな生活を過ごしている。

1年前に起こった沖縄のリゾート開発による土地買収騒動に巻き込まれた際、襲われた遥ら地元の人間を守るために再び立ち上がる。その後、事件の黒幕にいた男たちとの激しい戦いに決着をつけるも、その黒幕のひとりで、敵対していた浜崎組組長・浜崎豪に刺されて瀕死の重傷を負う。
そして現在では傷も完治して再び元の幸せな生活を送っていたが、浜崎と思わぬ再会を果たしたことで事件に巻き込まれていくことになる。

秋山駿(あきやま しゅん)

CV:山寺宏一

天下一通り沿いの雑居ビルの一室で「スカイファイナンス」という店を経営する金貸しの男。キャバクラ「エリーゼ」のオーナーでもある。
通称「神室町の駆け込み寺」と呼ばれ、他の町金融が融資を断ったような客にまで金を貸し付けているというが、その理由は一切不明であり、一部の噂では金を借りに来た客に「条件」と称して特殊なテストをさせているという噂も流れている。

数年前までは元ホームレスという異色の経歴のせいか、格好や世間体には無頓着である。店の運営は事務員の花に任せ、自分は好きな時間に出社し、好きなだけ昼寝し、好きな時に外出するという典型的なワンマンスタイルを貫いており、そのせいか花には携帯電話越しに怒鳴られていることが多い。
ある日、店のソファで呑気に昼寝をしていたところ、貸付金の回収に行けと花から携帯電話越しに怒鳴られ、嫌々ながら街へと繰り出した。そしてそこで、上野誠和会が起こした抗争に巻き込まれていくことになる。

冴島大河(さえじま たいが)

CV:小山力也

元東城会直系笹井組若衆で、1985年4月に都内某所で起こった上野誠和会組員18人が殺害された「上野吉春襲撃事件」の実行犯。大きな体格と強面な外見が特徴で、背中には虎と笹の葉の刺青を入れている。
桐生の戦友にして好敵手である真島吾朗とは親交を深めており、彼が嶋野組構成員であった頃に兄弟の盃を交わしている。

事件から数ヶ月が経った後に「死刑」判決を受けて東京刑務所に25年間、他人と交わることもなく孤独な服役生活を送っていた。
2010年3月に突如として沖縄第弐刑務所に移送されることになり、誰もその存在を知らない「謎の刑務所」として知られるその刑務所で、元東城会の大幹部である浜崎との邂逅を果たす。
そして浜崎から襲撃事件の裏の真相を聞かされた冴島は、その真相を確かめ、自分の極道としての仁義を貫き通すために脱獄を決意する。

谷村正義(たにむら まさよし)

CV:成宮寛貴(PS3版)/増田俊樹(PS4版)

警視庁神室署生活安全課に属する若手刑事。アジア圏の人々が住まう「亜細亜街」を行動拠点としており、その影響から中国語や韓国語、タガログ語を現地人レベルで使いこなすことができる。
神室町に数多ある違法風俗店に頻繁に出入りしては違法行為を見逃す代わりに賄賂をもらっていることから、「神室町のダニ」という二つ名で同僚や上司から嫌われている。さらに無頼のギャンブル好きとして知られ、勤務時間中にラジオの競馬中継を聴いていたり、雀荘に入り浸って金銭を賭けたりすることもある。

そんな「ダニ」の二つ名に恥じない悪徳な面ばかりが目立つが、実は受け取った賄賂で身寄りのない孤児たちの支援をしていたり、その他の犯罪行為は見逃さずに取り締まることで検挙率トップに輝くなど、根は心優しい且つ正義感に満ち溢れており、決して悪人ではない。
また、自らの育ての親である谷村大義の死の真相を探るべく日夜神室町を徘徊しており、そこで大義が接触しようとしていたリリこと冴島靖子の存在に辿り着くが、極道たちの抗争に巻き込まれていくことになる。

サブキャラクター

リリ / 冴島靖子(さえじま やすこ)

CV:小沢真珠

冴島大河の義理の妹で、神室町を騒がせる連続殺人事件の犯人として警察と東城会からマークされている女性。当初は過去にホステスの仕事をしていた際に名乗っていた「リリ」という偽名を使っていた。
幼い頃は病気がちで身体が弱く、義理の兄である大河が心を込めて世話をし、そして守ってくれたことから、大河を心から慕っている。そのため、普段は大人しげで内向的な性格だが、大河のためならば殺人など一線を超えたことへ踏み切ることも厭わない。

上野吉春襲撃事件の犯人として兄が突然逮捕されたことに愕然となりながらも、兄の無実を証明するためにひとりで必死に奔走していた。そんな中、葛城と出会い、兄の無実を証明する代わりに1億円の用意、もしくは柴田組の組員の始末という取引を持ちかけられる。そして、大河を助けたい一心で柴田組の組員たちを相手に殺人を重ね続けるが、罪悪感に耐えきれなくなり、1億円を手に入れるべくスカイファイナンスの秋山の元を訪れた。

城戸武(きど たけし)

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龍が如く5 夢、叶えし者(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『龍が如く5 夢、叶えし者』とは、セガゲームスが発売するアクションアドベンチャーゲーム『龍が如く』シリーズの第5作目に相当する作品である。キャッチコピーは「その生き様に 男たちの血が騒ぐ」。本作は前作『龍が如く4』で桐生一馬と仲間たちが東城会と上野誠和会の抗争事件を解決した後、日本各地を舞台に起きる極道たちの動乱の物語を描いており、新たな主人公に品田辰雄と澤村遥、さらに物語の舞台に大阪、福岡、名古屋、北海道が追加されているのが特徴となっている。

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龍が如く3(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

龍が如く3(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く3』とは、セガが発売するアクションアドベンチャーゲーム『龍が如く』シリーズの第3作目に相当する作品である。キャッチコピーは「伝説の龍が帰ってきた」。本作は前作『龍が如く2』にて近江連合との戦いを終えた桐生一馬が、生まれ育った沖縄へと帰ってからの物語を描いており、その物語の舞台として東京と沖縄のふたつが選ばれているのが特徴となっている。

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龍が如く7 光と闇の行方(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

龍が如く7 光と闇の行方(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く7 光と闇の行方』とは、セガが発売するアクションアドベンチャーゲーム『龍が如くシリーズ』の第7作目に当たる作品である。キャッチコピーは「ゲームに飽いた人たちへ」。本作は、『龍が如く』の主人公であった桐生一馬に代わり春日一番が主人公となり、彼が刑務所というどん底に突き落とされてから本物の龍になるまでの姿を描いている。重くハードなストーリー展開はそのままに、これまでの喧嘩アクションに新しくライブコマンドRPGバトルが加わり、これまでのシリーズとは全く異なったRPG作品となっている。

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龍が如く 維新!(ISHIN)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

龍が如く 維新!(ISHIN)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く 維新!』とは、PS3・PS4対応のアクションアドベンチャーゲーム『龍が如く』シリーズのスピンオフ作品。『龍が如く 見参!』に続く時代物の外伝作であり、キャッチコピーは「かつて日本には、英雄がいた。」である。日本の幕末が舞台となっており、忠実をベースに物語が作られている。主人公の坂本龍馬は育ての親である吉田東洋の殺害犯を捜すため、名前を変え新選組に入隊。吉田を殺した特異な剣術をヒントに、組織内部から新たな犯人を捜していく。

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龍が如く1(初代・極)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

龍が如く1(初代・極)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く』とは、2005年にSEGAからPlayStation2用ソフトとして発売された3Dアクションアドベンチャーゲーム。『龍が如く』シリーズの第1作である。主人公の桐生一馬を操作して物語の舞台となる神室町でストーリーを進めたり、ヤクザやチンピラなどの敵と戦ったりする。企画当初は成人男性をターゲットにしていたが、リアルに再現された繁華街を自由に探索できるのと、日本の裏社会を題材とした濃厚なストーリーが繰り広げられることから話題となった。

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龍が如く OF THE END(オブ ジ エンド)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

龍が如く OF THE END(オブ ジ エンド)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く OF THE END』とはアクションアドベンチャーゲーム「龍が如く」シリーズのスピンオフ作品で、2011年6月9日に発売されたPlayStation3用ゲームソフト。キャッチコピーは「伝説の男達、最後のケジメ」。本作は「龍が如く4 伝説を継ぐもの」後の神室町を舞台にしており、バイオハザードが発生した神室町を舞台に桐生一馬ら主人公たちが銃を手に戦いながら、事件の真相を追う姿を描いている。

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龍が如く8(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

龍が如く8(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く8』とは、株式会社セガが販売するドラマティックRPGで『龍が如く』シリーズのナンバリング8作目。2020年に発売された『龍が如く7 光と闇の行方』以来、4年ぶりのタイトルである。キャッチコピーは「世界一、運が悪くて世界一ハッピーなヤツらの物語」。 どん底から再び這い上がる男「春日一番」と人生最後の戦いに挑む伝説の極道「桐生一馬」の2人の主人公を軸にシリーズ最高のドラマが繰り広げられる。2人の主人公が織りなすストーリーの濃密さと、サブストーリーの豊富さが魅力の作品。

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龍が如く7外伝 名を消した男(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

龍が如く7外伝 名を消した男(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く7外伝 名を消した男』とは、セガより2023年11月に発売されたアクションアドベンチャーゲーム。 2020年に発売された『龍が如く7 光と闇の行方』の外伝作品である。 愛する人を守るため、自らの死を偽装した、主人公・桐生一馬。しかし、謎の覆面集団に襲われたことがきっかけで、再び極道の抗争に巻き込まれることになる。 本作は、『龍が如く7』での桐生一馬の「空白の時間」を埋める作品であり、「桐生一馬」という人間の魅力を前面に押し出している作品となっている。

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龍が如く1(初代・極)の必殺技・ヒートアクションまとめ

龍が如く1(初代・極)の必殺技・ヒートアクションまとめ

『龍が如く』とはSEGAから発売された裏社会を舞台とするアドベンチャーゲームである。主人公の桐生一馬は、堂島の龍と呼ばれた伝説の極道であり、極道組織東城会に所属している。100億円をめぐる事件を彼なりの方法で解決していく。 『龍が如く』のヒートアクションとは、『龍が如く』で敵と戦う時に使用可能な攻撃の種類のことである。ヒートゲージが溜まった状態で、コマンド△を押すと発動可能。通常攻撃では見ることのできないムービーが流れるのが特徴で、中にはムービー中にコマンドを選択するアクションもある。

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サクラ大戦シリーズ(ゲーム・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サクラ大戦シリーズ(ゲーム・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サクラ大戦とは1996年9月27日にセガゲームスより発売されたアドベンチャーゲーム。 蒸気機関が普及する「太正」時代を舞台に、主人公(プレイヤー)が特殊部隊「帝国華撃団・花組」を率いて都市に巣食う闇の勢力と対決する。 テレビアニメのほか、OVA、ドラマCD、小説、舞台、マンガ、パチンコ・パチスロなど幅広く展開されている。

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JUDGE EYES:死神の遺言(ジャッジアイズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

JUDGE EYES:死神の遺言(ジャッジアイズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『JUDGE EYES:死神の遺言』とは、2018年に発売されたリーガルサスペンス巨編のコンシューマーゲームである。本ゲームは、極道モノのアクションアドベンチャーゲームとして地位を築いている『龍が如く』シリーズ初の派生作品でもある。 主役は木村拓哉が務める。舞台は『龍が如く』でお馴染みの「神室町」で、関東一帯を束ねるヤクザ「東城会」の人間も登場する。猟奇殺人や、現代の日本の課題である「認知症」がテーマとなり、ストーリーを展開していく。

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LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』は、2021年にセガから発売されたリーガルサスペンスアクションゲーム。『龍が如く』シリーズの派生作品で、2018年に発売された『JUDGE EYES:死神の遺言』の続編となっており、主演は引き続き木村拓哉が務める。 前作から3年。「神室町」の探偵である八神隆之は、「横浜・伊勢崎異人町」に潜む「闇」に直面する。「法とは何か」「正義とは何か」時代を問わず、どこにでもあり得る「イジメ問題」をテーマにサスペンスフルなストーリが繰り広げられていく。

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プロジェクトセカイ(プロセカ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

プロジェクトセカイ(プロセカ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『プロジェクトセカイ』(プロセカ)とは、音声合成ソフトの「ボーカロイド」が題材のスマホ向けリズム&アドベンチャーゲームである。人気のボーカロイド楽曲(通称:ボカロ曲)で遊べるほか、『プロセカ』オリジナルキャラクター達が展開するストーリーを読む事ができる。全5ユニットでわけられているストーリーでは、さまざまな悩みや葛藤を抱える少年少女達が、仲間や初音ミク達バーチャル・シンガーとの交流にくわえ、音楽そのものを通して成長・変化していく様が描かれている。

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サクラ大戦TV(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サクラ大戦TV(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サクラ大戦TV』とは、セガサターン用アドベンチャーゲーム『サクラ大戦』及び、ゲームのストーリーを元に新たなストーリーや構成を加えたテレビアニメ作品である。ゲーム版の世界における日本の年号である太正12年、真宮寺さくらの帝国華撃団加入から、葵叉丹率いる黒之巣会との戦いまでを描いている。ゲーム版が帝国華撃団隊長の大神一郎を主人公とした恋愛シミュレーションであるのに対し、本作は華撃団隊員の真宮寺さくらを主人公としたメンバーの結束をメインテーマとして描いており、シリアスなストーリー展開が特徴である。

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ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)』とは株式会社セガより2001年6月に発売されたアクションゲームである。2001年6月にドリームキャスト用として発売された後、同年12月にはゲームキューブ用に『ソニックアドベンチャー2 バトル』が発売された。また2012年10月にPlayStation 3用、Xbox 360用がダウンロード版として販売された。前作『ソニックアドベンチャー』の続編ではあるが、ストーリー的繋がりは無く本作からでも楽しめるゲームである。

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わくぷよダンジョン決定盤(わくわくぷよぷよダンジョン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

わくぷよダンジョン決定盤(わくわくぷよぷよダンジョン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『わくぷよダンジョン決定盤』とは、1999年にコンパイルから発売されたPlayStation用ローグライクゲーム。落ちものパズルゲームの代表作『ぷよぷよ』の名前がタイトルに付けられているが、パズルゲームではない。3人のキャラから主人公を選んで、ダンジョンの攻略を目指すRPGとなっている。 「すっごい魔法のアイテム」がどこかにあるというテーマパークに足を踏み入れた3人の主人公・アルル、ルルー、シェゾ。それぞれは期待を胸に、不思議なダンジョンが建ち並ぶテーマパークで大冒険をする。

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ぷよぷよテトリス2(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ぷよぷよテトリス2(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ぷよぷよテトリス2』とは、『ぷよぷよ』と『テトリス』という2つの落ち物パズルゲームによるコラボレーション作品で、2014年発売のゲーム『ぷよぷよテトリス』の続編である。2020年にセガから発売されたアクションパズルゲームだ。 前作同様『ぷよぷよ』同士・『テトリス』同士・『ぷよぷよ』対『テトリス』の対戦などが行える他、演出が強化され、「スキルバトル」という全く新しい対戦形式が実装されている。ルールが簡単な対戦ゲームとして、配信者の間でも人気となった。ストーリーは前作の続きとなっている。

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サクラ大戦3(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サクラ大戦3(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜』とは、2001年にセガから発売されたドラマチックアドベンチャーゲーム。『サクラ大戦』シリーズの3作目であり、タイトルにもある通り物語の舞台をパリへと変更し、登場キャラクターも一新。極めて美麗なOPアニメーションが話題となった。 日本で帝国華撃団が悪党を退けた頃、フランスの都パリでも謎の怪人による事件が続発。事態を打開するため帝国華撃団の隊長である大神一郎がパリに派遣される。新しい仲間たちと協力しながら、大神はパリの市民を脅かす怪事件に挑んでいく。

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