龍が如く4 伝説を継ぐもの(Yakuza 4)のネタバレ解説まとめ

『龍が如く4 伝説を継ぐもの』とは、セガが発売するアクションアドベンチャーゲーム「龍が如く」のシリーズの第4作目に相当する作品である。キャッチコピーは「それは熱き男達の、奇跡の記録」。主人公の桐生一馬が東城会で起きた内乱を収めた後からの物語を描いており、従来の主人公である桐生一馬に加え、秋山駿、冴島大河、谷村正義と3人の主人公とその物語が追加されているのが特徴となっている。

連続する事態の急変に桐生共々ついていけず、呆然としていた靖子だったが、すぐに我に返って兄の存在に気付き、急いで兄の元へ駆け寄った。猿轡を外した途端、冴島が「靖子……早よせぇ!! まだヤツが生きとるっ!!」と叫んだ。それで急いで靖子が縄を外すと、冴島は葛城の名前を叫んで倒れている彼の元へ駆け寄り、彼が着ているコートの胸元を一気にはだけた。見ると、葛城のコートの下には防弾チョッキがあり、城戸が放った銃弾はそれで防がれていた。「よくわかったな……25年前よりは、利口になったじゃねぇか」と、吐き捨てる葛城。そして葛城は、冴島は結局誰ひとり殺せなかった最低のヒットマンで、そんな最低のヒットマンという間抜けの子分の冴島を持った笹井が可哀想だと挑発をかける。それに激昂した冴島は、雄叫びと共に拳を振り下ろしたが、拳は葛城のすぐ横の床を打った。一瞬目を見張る葛城に、「……萎えたわ。お前のようなカス、殺す気ぃもせん。一生そこで寝てろや」と、吐き捨てて、冴島は靖子の元へ戻ろうとする。すると葛城は、雄叫びと共に起き上がって隠し持っていた拳銃を引き抜き、悪足搔きとばかりに冴島に向けて発砲した。銃弾を右腕に受け、のけぞる冴島。怒りと痛みに顔を歪めて冴島が振り返ると、葛城はさらに悪足掻きとしてもう1発拳銃を撃ってきた。その次の瞬間、靖子が冴島をかばい、背中に銃弾を受けてしまった。驚きに目を見張る桐生と冴島。「靖子……? おい、靖子! 靖子っ!!」と、叫んで駆け寄ってくる冴島を手で止めて、靖子は谷村から渡された拳銃を手に、葛城を振り返った。銃弾を受けたにもかかわらず、まっすぐに向かってくる靖子に、「何……? 何だ、お前は……。来るな、来るなぁ……っ!!」と、葛城は恐怖に顔を引きつらせて拳銃を何度も撃つが、靖子には当たらず、弾切れとなってしまう。そして、拳銃をゆっくりと葛城に向ける靖子を見て、冴島が制止を叫びながら駆け寄ろうとする。しかし靖子はそれを止めて、肩越しに冴島を振り返り、こう言った。「ありがとう……お兄ちゃん。たった1日だったけど……お兄ちゃんと話せて、嬉しかった」その感謝の言葉を兄に投げかけた後、無実の兄を助けるためとはいえ自分は人をたくさん殺してしまったと冴島に告白し、最後ぐらいは自分にやらせてほしいと靖子は言った。さらに恐怖に顔を歪め、惨めたらしく命乞いしてくる葛城に、震える腕でしっかりと銃口を定めながら、「こんな形でしか……恩返しできない私を……許して……」と、冴島に詫びた後、靖子は引き金を引いた。そして靖子の銃弾は葛城の頭部を貫き、葛城はそのまま倒れて息絶えた。同時に靖子も力尽きて、その場に崩れ落ちた。絶叫しながら靖子に駆け寄り、彼女を抱き起こす冴島。「おい靖子!? 靖子っ!! 返事してくれや、おいっ!!」と、必死に自分に呼びかけてくる兄に、「ごめん、ね……お兄、ちゃん……」と、涙ながらにもう一度詫びた後、靖子はそのまま事切れた。「おい!! 靖子!? 靖子……!? おいいぃっ!!! うあああああああああっ!!!」と、動かなくなった妹を抱いた冴島の絶叫が、夜の神室町ヒルズに虚しくこだました。

完結編

自分の警察官としての信念を守るため、拳銃の引き金を引く形で宗像と訣別する新井。

浜崎の訃報を電話で伝えてくる遥。そして浜崎が冴島や桐生を守るために命をかけて戦ったことを知って、遥も浜崎に対する認識を改めた。

それぞれの決意を胸に秘めて、ミレニアムタワーでの最後の決戦に赴く桐生たち。

大吾と対峙する新井。大吾と自らの信念と在り方をぶつけ合う中、新井は警察手帳をその場に投げて自らの正体を明かした。

直属の護衛兵団を引き連れて現れる宗像。新井に発砲されたが、実は新井に手渡したのは殺傷性のないゴム弾を使った拳銃だったため、無傷だった。

神室町ヒルズでの戦いの後、新井は宗像の元へと戻って書類を手渡したが、1000億を回収し損ねてしまい、桐生たちに取り返されてしまったことを宗像から咎められる。そして新井は宗像から拳銃を手渡され、沖縄に行ってアサガオにいる遥たちを人質として連れてきて、桐生たちによって取り戻された1000億をこれで奪い返して来いと命令される。しかし新井は、「もうこれ以上、あなたの指示には従えません。私にも極道として……いや、『警察官』としての信念がありますから」と掌を返し、宗像に向けてその拳銃を発砲したのだった。そして同じ頃、桐生たちは1000億を取り戻してニューセレナへと戻ったが、書類が宗像の手に渡ってしまったことで桐生と谷村は打つ手がないことに悶々とし、さらに靖子を失ったことで冴島と秋山は意気銷沈になっていた。そんな中、桐生の携帯に遥から電話がかかってきた。彼女によると、沖縄の病院で浜崎が亡くなったというのだ。しかも、脱獄の際に斎藤の銃撃から冴島をかばい、背中に受けた銃創が原因らしい。そして遥は、浜崎が桐生のことを守ってくれたのと、彼が亡くなる間際に残した「警察から、東城会を守ってくれ。東城会は俺達の生きた証だ」という桐生と冴島への伝言で、浜崎は桐生の言った通りもう敵じゃないと信じることができたという。そこで、アサガオのほうで浜崎の遺体を一旦引き取ることにしたと決めた遥を褒めて、「もうすぐしたら沖縄に帰れると思う……俺が帰ったら、供養してやるつもりだ」と桐生は優しく言って、電話を切った。そして桐生は冴島の元へ向かい、浜崎の訃報と伝言を伝えて、浜崎と自分たちが生きた東城会を守るために戦おうと説得し、さらに谷村と秋山も、それぞれの生き方や信念など信じるもののために桐生と一緒に最後の戦いへ赴く決意を固めたのだった。その後、ミレニアムタワーの屋上に、秋山の手引きによってスカイファイナンスの金庫に戻った1000億が運ばれることになった。積まれた1000億の札束の山に誘き寄せられるように、最初に屋上に現れたのは大吾、そして新井だった。「お早い到着ですね、堂島会長。まさか今回の騒動、裏で城戸を操っていたのが、あなただったなんてね」と、新井は大吾に言った後、険しい表情になって「そうなんだろ!? 城戸!!」と、大声で叫んだ。すると「すみません、兄貴……」と、言いながら、城戸が現れた。神室町ヒルズで城戸は新井に撃たれて重傷を負ったが、新井によって急所をわざと外されていた為、辛うじて生き延びていた。
大吾は、1年前に起きた跡目騒動とその抗争で崩壊寸前となった東城会を立て直すべく、莫大な収益を期待できる神室町ヒルズの建設を最優先として行動していた。しかし、3万人もの組員を抱える大組織である東城会を立て直すのは容易ではなく、さらに神室町ヒルズの収益に目をつけた葛城と上野誠和会によって大吾は追い詰められていた。そこで自分に密かに近づいてきた宗像との取引に乗って、宗像の協力と引き換えに恩人で頼れる側近である真島を売り渡すという苦渋の決断を下すしかなかった。そんな中、城戸がスカイファイナンスに隠された1000億を見つけ、困惑するあまり自分に相談してきたことで、大吾は城戸と共謀してその1000億を使って東城会の立て直しを図る。そこで大吾は、城戸をスパイとして葛城に近づかせ、城戸に1000億の話を持ちかけさせることで葛城を煽る。そして1000億の話に煽られた葛城は、城戸に1000億をスカイファイナンスから奪わせ、さらに冴島兄妹と書類を奪って力をつけ、宗像と手を切ろうとした。そこへ冴島兄妹と1000億を取り戻そうと挑んできた桐生たちと衝突して上野誠和会は壊滅状態に追い込まれ、葛城も死んだ。ここまでが大吾の目論見通りで、あとはそのまま1000億を城戸に持って帰らせようとしたが、その目論見に新井が気付いて城戸を撃ち、後に新井に迫られた城戸が白状したことで目論見はあと一歩のところで阻止されたのだった。新井は、真島を警察に売ったことを、彼はもちろん、桐生や風間といった東城会を支えた者たちに対する裏切りと言って糾弾するが、大吾は「お前に何がわかるんだよ」とその糾弾を一蹴する。そして大吾は、会長として東城会を動かしていくのは容易ではなく、今までは桐生や真島という英雄の存在によって金看板は守られてきたが、その金看板ももう頼れなくなってきていると言った。だからこそ、誰かを犠牲にしてでも東城会の基盤を再構築していくしかないと大吾はさらに言うが、「その犠牲ってのが警察に真島さんを差し出すことだったってわけですか!? 大吾さん……アンタ間違ってる!!」と、新井もさらに糾弾する。気色ばんだ大吾は「これも東城会のためだ……!! 俺が守らなきゃ誰が東城会を守るってんだ!? お前が守れるのか新井っ!!?」と、吠えた。返す言葉がなく新井が一瞬目を逸らすと、大吾は新井は口では極道だと言ってるくせにやっていることは所詮警察の犬で、自分と何ら変わりはないと言い放った。それに城戸が驚いた直後、「……確かにそうだな。そう言われても仕方ない」と自嘲気味に笑った後、新井は懐から警察手帳を取り出し、それを地面に投げ捨てるように堂島と城戸に見せた。城戸だけでなく、大吾もその警察手帳を見て驚くと、新井は自分は最初から極道ではなく警察の人間で、宗像が東城会を乗っ取るために送り込んだ潜入捜査官だったことを告白する。しかし、自分は警察官の信念に従って宗像の不正にはこれ以上付き合わないため、彼を裏切ってこの手で殺したことを新井は明かしてから、大吾に向かってこう叫んだ。「俺は大吾さん、アンタとは違うっ!!! 俺は運命に抗ってでも、自分の信じる正義を貫く! この金も、その正義の為に……!!」しかし、新井のその叫びは最後まで続かなかった。「甘いな」と言って、新たにその場に現れたのは、なんと宗像だった。「人間にはね、1000年以上前から決まっていることがある。主従関係を越えてはいけない。どの時代でも、必ず使う側と使われる側の人間は決まっているということだ」悠然と宗像がそう言い放つと、大吾、新井、城戸を取り囲むように、宗像直属の護衛兵団が現れ、一斉に拳銃の銃口を向けてきた。そして宗像が新井に手渡した拳銃は、25年前の襲撃事件で冴島が使ったものと同じ暴徒鎮圧用のゴム弾を使ったもので、実弾は1発も入っていなかったのだ。それを見抜くことができず、愕然となる新井を「この詰めの甘さが君の限界だよ。君に正義は実現できない」と、宗像は嘲笑った後、大吾を「東城会という組織を支えられる器ではない」、城戸を「1000億の大金を偶然見つけて夢を見てしまっただけ」とそれぞれ見下すような台詞を投げかける。そして、自分が1000億を手に入れるべく、まずは用済みと見なした新井、大吾、城戸を始末しろと護衛兵たちに命令しようとした直後、上空から1機のヘリコプターが舞い降りてきて、そのヘリのプロペラが巻き起こす風によって1000億の札束が次々と空へと舞い上がり、タワーの外へとばらまかれていく。予想外の展開に驚く大吾たちと宗像。宗像はヘリを撃ち落とせと護衛兵団に命令し、護衛兵団は次々とヘリに向かって発砲するが、1000億はほぼ全てタワーの外へとばらまかれてしまった。それからヘリはゆっくりと着陸し、その中から桐生、冴島、秋山、谷村が降りてきた。桐生たちの登場に、大吾たちと宗像は目を見張る。「さあ、誰が誰を殴りましょうか?」と、秋山が呼びかけた後、桐生たちは目配せをしあって頷いてから、それぞれの相手へと向かって進み出る。

最後の決戦の場となったミレニアムタワーの屋上に、桐生たちも静かに降り立つ。

秋山との一騎討ちに臨む新井。この雄叫びの後、壮絶な足技の応酬を秋山と繰り広げる。

冴島と激突する城戸。この後の頭突きを皮切りに、自らの持てる力と出せる本気の全てをかけて、城戸は冴島との決戦に挑んだ。

桐生に一騎討ちを挑む大吾。東城会の会長として、ひとりの男として、信念も含めた全てをかけて敬愛する兄弟分と壮絶な激闘を繰り広げる。

宗像へ決戦を挑む谷村。護衛兵団という数と力の差を前にしても、谷村は怯まずに決着をつけるべくまっすぐ突き進んでいく。

秋山と対峙した新井は、屋上に用意された1000億が自分たちを誘き寄せるための彼の策略だったことを理解し、「さすがですね」と秋山を褒める。対する秋山は、自分の信じる正義を貫くという目的のために自ら宗像と手を切った新井を褒めながらも、「人の金を使ってまで貫く正義なんてありゃしない。だから俺がアンタを食い止める」と、言い放った。それに不敵な笑いを浮かべて頷きながら、新井は上着を脱ぎ捨てた。その下から現れた新井の鍛え抜かれた肉体に秋山は感心しながら、自分と最初に出会った時からその体のような覇気があってくれたらよかったと言った。それに対し「もう時計の針は戻らないんですよ……後悔しても始まらない」と、新井は返した後、自らも拳を握る。そして新井は「行くぞぉ!! 秋山ああぁぁっ!!!」と、雄叫びをあげた後、秋山めがけて躍り掛かった。
同じ頃、冴島は城戸と対峙し、二人は揃って自分の上着を脱ぎ捨てた。冴島は、城戸の鍛え抜かれた体を見て、「ほう……ええ体しとるやないか。能ある鷹は爪を隠すっちゅうヤツか?」と、冴島が感心したように言うと、城戸は「秋山さんの店であの金を見た時、チャンスだと思ったんです。冴島さん俺に言ったじゃないですか……『極道の勝負は一度きりだ』って」と答えた。初芝会に拉致される前、スカイファイナンスで隠し金庫にあった1000億の現金を偶然見つけてしまった城戸は、この金を前に自分はどうしたらいいのかずっと思い悩んでいた。そんな時冴島と出会い、彼がミレニアムタワーでの真島との戦いに向かう前、「極道の勝負は一度きり」という言葉を城戸は投げかけられた。そして城戸は、その冴島の言葉に勇気付けられて、大吾と手を組んで1000億を手に入れるという決意を固めた。「俺は今感じるんです……今がまさにその瞬間だってことを」と、城戸が言うと、「……そうか。ほなら俺がちゃんとお前の思い、受け止めたるわ!!」と、冴島が拳を握ると、「しっかりお願いしますよ」と、城戸も拳を握った。そして「来いや!! 城戸ぉぉぉ!!!」と、冴島が吠えて、城戸も雄叫びで応え、互いに頭突きしあった。
さらに同じ頃、大吾と対峙した桐生は、最初に「お前には悪かったと思ってる」と詫びの一言を口にした。東城会という巨大な組織のトップで在り続けるのは容易ではないと知っていながら、自分のかけがえのない戦友であり兄弟分である大吾に押し付けてしまったことは、自分の責任だと桐生は言った。そのケジメとして大吾と全力で向き合うため、「だから俺も、もう逃げない」と言って、桐生は上着を脱ぎ捨て、背中の龍の刺青をさらけ出した。大吾もそれに応えるように上着を脱ぎ捨て、背中の不動明王の刺青をさらけ出す。「桐生さんなら……この金なんか使わずに東城会を立て直してみせろっていうんでしょうね」と、大吾が問うと、桐生はそれは大吾の立場になってみないとわからないと答えた。そして大吾は「譲れるもんなら譲りたいです。だが、俺にも意地がある。俺を信じてついてきてくれた仲間に、俺なりの生き様を見せてやりたい……! アンタが昔、俺に見せてくれたようにね」と、強い覚悟と思いを込めてはっきりと言った。それに胸を打たれた桐生は、力強く拳を構えてこう叫んだ。「来い!!! 俺が東城会という代紋の重さ、きっちりと体で教えてやるぜ」その桐生の叫びに応えて、大吾も力強く拳を握りしめて「行くぞ……桐生ぅぅっ!!!」と、雄叫びを挙げた後、桐生めがけて勢い良く躍り掛かった。
そしてまた同じ頃、谷村は宗像と対峙していた。谷村は杉内との戦いの後、自分の上司である久井までもが宗像の内通者であり、その久井が宗像に協力することに良心の呵責を感じて苦にして、最後は自分を守るために自殺したことを知った。そんな久井と杉内を死に追いやった宗像を、大嫌いなタイプである「自分の手を汚さず自分の足で動かない」人間だと谷村は言い放ち、久井と杉内のためにも罪を償わせてやると宣戦布告する。だが宗像は谷村の宣戦布告を鼻で笑い飛ばし、手を挙げて護衛兵団を自分の周りへ呼び寄せた。「この人数を相手に何ができる? お前も父親と同じように、犬死にするだけだ」と宗像が言い放つと、谷村は「アンタは全然わかってない」と一蹴し、さらに桐生や秋山、冴島のように例え相手が何百人いようが、たったひとりで諦めずに戦う人間が神室町にはいると言った。それに宗像が一瞬たじろいだのを見て、「それじゃ、現場捜査の時の感覚……数十年ぶりに味わってもらいましょうか」と、谷村もついにゆっくりと拳を構えた。その谷村の気迫にさらにたじろいだ宗像は、「や、やれっ……! こいつを早く殺せっ!!」と、護衛兵たちに命令する。その命令に従い護衛兵団が一斉に戦闘態勢に入ったのを見て、谷村はこう叫んだ。「副総監……いや、宗像征四郎!! お前の野望はここで終わりだ。覚悟しろ!!!」その戦意と怒りを滾らせた叫びの後、谷村は宗像と護衛兵団に向かって突撃した。こうして、桐生たちの最後の決戦の火蓋が切って落とされた。

護衛兵団を全て倒され、一気に窮地へと追いやられた宗像だが、警視庁の副総監という自らの地位にして最後の砦の優位を信じて、谷村と桐生たちを挑発する。

万事休すかと思われたその時、秋山の連絡を受けて伊達がヘリコプターに乗って駆けつけてきた。そして、宗像の最後の砦を崩すための切り札として自らが書いたスクープ記事を空からぶちまける。

地上にばらまかれた、伊達の書いたスクープ記事。それは宗像の手に渡ってしまった書類を、秋山があらかじめコピーして伊達に元ネタとして提供したことで書くことができたものだった。

自身の最後の砦を崩されたことに逆上した宗像は、悪足搔きの拳銃の一発を秋山に向けて放った。

宗像の悪足搔きの一発を胸に受けた秋山だったが、懐に隠し持っていた札束で九死に一生を得た。

金が乱舞する夜のミレニアムタワーの屋上にて繰り広げられた大決戦の末、桐生たちは勝利を掴んだ。谷村に護衛兵団を全て倒された宗像は、狼狽えていたところにさらに新井と大吾にも負けを認めるよう勧められるが、すぐにふてぶてしい笑いを浮かべ始めた。「こんなことで私が逮捕されると思っているのか? 私を誰だと思っている……? 警視庁の、それも副総監だ」ふてぶてしい表情でそう言い放ってくる宗像に、犯罪行為も証明されているしその証拠もあるのになぜ逮捕できないと谷村が気色ばむ。そんな谷村の怒りを笑い飛ばした後、宗像はこの国の正義そのものである警察の顔役の自分が逮捕されれば民衆は混乱し、当然警察はその事態を許さないだろうと豪語する。そして、この国の秩序のために権力者は権力によって守られるのは当然のことであり、自分を殺したければ殺してもいいが、その代わり桐生たちは刑務所送りになる。だからこそ桐生たちは自分をどうすることもできないということに絶対の自信と優越感を覚え、宗像は盛大に高笑った。「結局お前たちがしたことは、労力の無駄遣いだったということだぁ……!」と、さらに勝ち誇り、高笑う宗像に、秋山が鋭い声でこう言い放った。「じゃあ、本当にそうか試してみようか!?」その秋山の言葉に宗像が高笑うのを止めた途端、秋山は携帯を取り出し、誰かに電話をかけた。すると上空にもう一台のヘリが現れる。そのヘリに乗っているのはなんと須藤と伊達だった。秋山から電話で合図を受けた伊達は、「よーし、そろそろやるかぁ! 須藤!!」と、張り切って運転席の須藤に声をかける。「伊達さん! こんな話聞いてませんでしたよ! 新聞社の活動に警視庁のヘリコプター使うなんて何考えてるんですか……!」と、文句をたらす須藤に、「いいじゃねぇか、国民のためだ! 今さら硬ぇこと言ってんじゃねぇ〜!」と、さらに張り切りながら伊達はヘリの扉を開け、地上に向かって無数の新聞記事をばらまいた。そしてミレニアムタワー周辺にいる人々は、タワーからばらまかれた金を集めるのに夢中になっていたが、伊達がばらまいたその記事に気づいて次々とそれを拾い上げ、目を通していった。そして宗像は、自分のところにも落ちてきたその記事を見て、驚きに目を見開いた。その題名は「宗像副総監 汚職」とあり、宗像が行っていた不正の全てが記事の内容に書かれていた。凍りつく宗像に、秋山は例の書類をコピーしてそれを伊達に渡し、彼にスクープとしてこの記事を書かせたのだと語った。「これでアンタはおしまいだ」と、涼しげに勝ち誇る秋山に、宗像は完全に逆上した。「き……貴様ぁ……! 死ねぇっ!!!」と、拳銃を手にとり、秋山めがけて発砲した。銃弾は秋山の胸を直撃し、秋山はその場に倒れこんだ。谷村が宗像の手から拳銃を弾き飛ばし、彼を取り押さえる中、桐生たちは秋山に駆け寄る。秋山は苦しげに呻いていたが、すぐにキョトンとした表情になって、銃弾を受けた自分の胸元を探った。見ると、胸元に何気なく入れていた札束が、宗像が放った銃弾を受け止めていたのだ。それに桐生たちが安堵すると共に、新井が宗像の前に立って「終わりにしましょう……宗像さん」と、静かにそう言った。しかし、自分の敗北を最後まで認めない宗像は、弾かれた拳銃を再び手に取り、そのまま自殺した。

秋山との離別で食欲がなくなり、見違えるほどに痩せて美人となった花が、スカイファイナンスへと戻ってきた。

谷村は捜査一課の刑事に昇級し、かつての杉内のように事件の最前線で活躍する身となった。

「自分たちの生きた証である東城会を守ってほしい」という浜崎の願いを胸に、冴島は真島と同じ東城会の幹部となる。

大吾と釈放された真島は、東城会の幹部入りを果たした冴島を誇らしい表情で出迎える。

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