ブラック・ジャック(BLACK JACK)のネタバレ解説・考察まとめ

『ブラック・ジャック(BLACK JACK)』とは、手塚治虫の代表的な漫画作品の1つで、天才無免許医師が法外な治療費と引き換えに多くの怪我や難病を治療していく人間ドラマ作品。1973年~1983年に『週刊少年チャンピオン』で連載され、連載終了後も読み切り作品が掲載された。さらに、他の漫画家の執筆による作品も数多くあり、医療漫画のパイオニアにして、金字塔と言われる。映画、OVA、実写のTVドラマ、アニメなど、さまざまな形で映像化されてきた。

医師免許は国家資格の一つで、取得するには医師国家試験に合格する事が必要。医師法第11、12条の規定に基づく受験資格を有する者を対象として、毎年2月中旬ごろに施行され、医師国家試験の規定は医師法第9~16条に定められている。医師免許は厚生労働大臣より個人に与えられる免許であるが、取消処分や不要となった場合は国に返納することができる。

不発弾

不発弾とは、戦争などで使った大砲の爆弾などが爆発せずに残っている状態のもので、飛行機から落とす爆弾や、手で投げる手榴弾などがある。爆発しなっかた原因が不明であり、非常に危険である。
ブラック・ジャックは幼少時に不発弾の爆発事故に遭遇して母と死別した。この事故により全身がバラバラになるほどの重傷を負うが、恩師・本間丈太郎の神懸かり的な手術と強引なリハビリで回復し、首だけ動けるようになった頃に手にスリッパを履き、這う所から始めると言う壮絶なリハビリを成し遂げた。さらには最後の試練として東京~大阪間を徒歩で移動するという地獄のハイキングにより歩けるようになった。

本間血腫(ほんまけっしゅ)

本間血腫は文字通り本間丈太郎がその存在を確認した病気で、心臓の左心室に血栓が発生していくら除去しても次々に再発するという、世界でも稀な奇病。その病気にかかった患者は全員死亡している。本間はこの病気を解明するために手術を行うが、周りから手術は生体実験ではないのかと疑われた。そして本間は医学界を追われ、引退したまま亡くなる。後日、ブラック・ジャックは本間血腫の原因が人工心臓の故障によるものだったと解明した。

人面瘡(じんめんそう)

人の身体に動物の頭のようなものが現れる病気で、例えばヒザに人の頭が出てきて、それが意思を持って喋りかけてきたりする。切り取っても切り取っても再び生えてきてしまうので、中には気が狂って自殺してしまう者もいる。これは実際にあるわけではなく、本作のオリジナルの病気である。

水頭症(すいとうしょう)

何らかの原因によって髄液の循環・吸収障害が起こり、その結果脳室の異常拡大が生じたもので小児、成人を問わずに発生し得る病態。本作では水頭症の少年が、手術をすれば一生白痴、放置すればあと2年の命という状況で出演している。少年は死期を悟って、それまでを精一杯に生きると割り切っているが、しかし、ブラック・ジャックは治癒の見込みがあれば、手段を選ばずそれに精一杯賭けた。

『ブラック・ジャック』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ブラック・ジャック「人間が人間を裁くのだと言ったね。 人間は動物を裁く権利があるのかい」

ブラック・ジャックにとって、人間も動物も同じ生命を有するもの同士であって、決して優劣はない。人間のエゴによって凶暴化した雄鹿のナダレに対して銃を向けた人間に対して、命の重さを問うた言葉。

ブラック・ジャック「百五十億円いただきましょう」

命を狙われている某国の大統領に請求した金額。作中で請求した金額の中で、最も高額な医療費である。木端微塵の重傷を除いて大統領を治療するというのが条件であったが、その大統領が木端微塵になって死んだので、大統領を助ける事なくブラック・ジャック は150億円を手に入れた。金に物を言わせてくる相手には、途方もない金額をふっかけて対応するブラック・ジャックのポリシーが現れているセリフ。

ブラック・ジャック「だだをこねるない。いい加減にしろ。 俺がお前ぐらいのときにゃあ、 体中がバラバラだったんだ!」

患者は病や怪我の苦しみから逃れたくて、弱音を吐くことがある。しかし生きようとする意思を放棄したり、治療に対して努力しようとしない患者に対してはブラック・ジャックは非常に厳しい。自分の病気や治療の苦痛に対して駄々をコネ続け、向き合おうとしない子供の患者に向かって放った厳しい言葉。

ブラック・ジャック「それを聞きたかった」

長年無理をし続けたために、脳に出血を起こしてしまった母親を助けるために、その息子はブラック・ジャックに治療をお願いするが、その治療費が3,000万円になると告げられた。息子は高額な治療費に驚くが、すぐに一生かかってでも必ず払うことを約束する。ブラック・ジャックは、どんなことをしてでも母親を助ける覚悟が見たかったのだ。ブラック・ジャックの母親は、不発弾の事故で彼を守りながら死んだ。その想いがあったため、金額に躊躇したり、値切ろうとすれば治療はしなかったはずである。最も聞きたかった言葉をすぐに聞けたので、この言葉が出たのである。

ブラック・ジャック「死刑にするため助けたんじゃない!!」

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