僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)のネタバレ解説まとめ

『僕のヒーローアカデミア』とは、堀越耕平が週刊少年ジャンプで連載している漫画、及びそれらを原作とするアニメ、ゲーム作品。舞台は多くの人が超常能力「個性」を持つことが当たり前の世界。そこでは個性を悪用する敵(ヴィラン)を取り締まる「ヒーロー」が憧れの存在となっていた。ヒーローを夢見る少年、緑谷出久は何の能力を持たない「無個性」だった。これは出久が「最高のヒーロー」になるまでの物語である。

『僕のヒーローアカデミア』の概要

「僕のヒーローアカデミア」とは、「堀越耕平」による漫画作品。
2014年発売の「週刊少年ジャンプ」32号より連載が開始した。
2016年にはボンズ製作でアニメ化。全13話。
2017年に第二期が2クール編成で放送。
第一期は毎日放送・TBS系列の日曜夕方5時枠で放送していたが、放送局が早朝に「アニメサタデー630」というアニメ枠を編成したため、日曜夕方5時のアニメ枠が廃止となる。
「アニメサタデー630」は幼年層向けのアニメを放送する事になったため、放送局を読売テレビ・日本テレビ系列に変更する事になった。
こういったこともあり第二期の一話は2017年4月からの放送予定を3月25日からの放送に繰り上げ、第一期の総集編の特別番組が放送された。
また、放送局の変更によってクロスプログラムや主人公・出久による提供の読み上げなど、第一期には無かった要素が追加された。
話数はそのまま引き継がれ、第一期は1~13話、第二期は(総集編を挟み)続きの14話からの放送となっている。

連載が始まった段階から高い評価を受けており、「次にくるマンガ大賞」で1位を獲得し、「次世代少年マンガの雄たる作品」と評された。
他にも「SUGOI JAPAN Award 2017」で1位、「マンガ大賞2015」で8位、「書店員が選んだマンガランキング2015」「2014年コレ読んで漫画ランキング」で2位などを獲得している。
一巻発売時には即完売状態になり、2017年6月の時点で累計発行部数は1300万部を突破した。
『斉木楠雄のΨ難』の作者「麻生周一」は2016年4月にお薦め漫画として本作を挙げた。

落ちこぼれだった少年「緑谷出久」が最高のヒーローを目指して成長していく、新世代ヒーローアクション漫画。
殆どの人間が「個性」という能力を持ち、個性を使って敵(ヴィラン)を倒す「ヒーロー」が仕事として成立している世界観の作品。
生まれつき個性のない「無個性」だった出久が奮闘しヒーローになって行く姿は、強いメッセージ性があり、幅広い層から支持を受けている。
物語冒頭には「これは僕が最高のヒーローになるまでの物語」と言う台詞があり、この台詞がひっかけで無い限り、ハッピーエンドが約束された作品でもある。

『僕のヒーローアカデミア』のあらすじ・ストーリー

オールマイトとの出会い

事の始まりは中国・軽慶市から発信された「発光する赤児」が生まれたというニュースだった。
それ以降、世界各地でこういった現象が発見され、原因も明らかとしないまま時は流れた。
世界総人口のおよそ8割が何らかの特異体質である超人社会となった現在、生まれ持った能力を「個性(こせい)」と呼び、個性を悪用する犯罪者を「敵(ヴィラン)」と呼ぶようになった。
ヴィランは増加の一途をたどる。
そんな中、個性を持つものたちが「ヒーロー」となり、敵や災害に立ち向かい、人々を救う存在として皆の憧れとなっていた。

かつて誰もが空想し憧れたヒーロー、それが現実となった世界で主人公 緑谷出久(みどりやいずく)もまたヒーローになることを目標に、名立たるヒーローを輩出する難関・国立雄英(ゆうえい)高校への進学を目指していた。
出久はNO1ヒーローで平和の象徴と言われる「オールマイト」に憧れ、自身も将来オールマイトのような存在になりたいと思っていた。
しかし出久は総人口の2割にあたる何の特殊体質持たない無個性(むこせい)であった。
無個性であるがために幼馴染の「爆豪勝己(ばくごうかつき)」や同級生から「落ちこぼれ」と馬鹿にされ、雄英合格も絶望的と言われていた。

そんなある日、出久は体をヘドロ化させる個性を持つヴィランに襲われ、そこを自身が憧れて止まないNo.1ヒーロー・オールマイトに助けてもらう。
その場を去ろうとするオールマイトに出久は追いすがり、無個性であってもヒーローになれるかと問う。
しかし出久が話してる間にオールマイトは別人のように萎んだ体(トゥルーフォーム)になってしまう。
オールマイトは5年前にあったヴィランとの戦いで負った傷が原因で、ヒーローとしての活動限界が1日3時間ほどになってしまったのだと出久に話す。
そしてヒーローはいつも命がけで、個性が無くても成り立つようなものでは無いと出久に語り、オールマイトは出久の前から去って行った。

丁度その頃、爆豪はヘドロのヴィランに襲われ、街は大騒ぎになっていた。
ヘドロのヴィランは先ほどオールマイトが倒し、逃げないようにペットボトルの中に捕獲していたのであったが、出久がオールマイトに追いすがった際に落としてしまい、そのヴィランが爆豪を襲っていたのであった。
集まったヒーロー達は爆豪を人質に取られたためヘドロのヴィランに苦戦し、炎上騒ぎも起こり、対処が追いつかずその場にいたヒーローだけではお手上げ状態であった。
オールマイトは自分の失態だと自らを叱責するが、オールマイトには戦う力がもう残っていなかった。
出久もまた騒ぎを聞きその場に駆けつけており、自分がオールマイトに追いすがった時にヴィランの入ったペットボトルを落としたのだと気づく。
この場を乗り切るための有利な個性を持つヒーローを待つしかないと考える出久であったが、爆豪の顔を見た瞬間、一人爆豪を助けるためにヴィランの元へ飛び出してしまう。
出久の登場でヴィランが作った隙を付き、ヒーローたちは一斉に動き出し、オールマイトは吐血しながらも残りの力を振り絞ってヴィランを倒した。

オールマイト達の手でヴィランは回収され、無個性なのに飛び出した出久はヒーロー達に怒られ、逆に爆豪はヴィランに屈しなかった少年としてマスコミに取り上げられた。
しかし爆豪は自分ひとりではどうにも出来なかった事や、一番初めに助けに来たのが自分が一番見下していた出久であったことに悔しさが残る。
出久は咄嗟に飛び出しただけで何も出来なかった自分の無力さを痛感し、ヒーローになる夢を諦めようとしていた。
そこへオールマイトが現れ、あの場で無個性である出久が飛び出した事で、オールマイトは自分の傷を庇って飛び出さなかった愚かさに気づいたのだという。
そして現在名を馳せているトップヒーロー達は学生時代から活躍があり、その多くが「考えるより先に体が動いていた」と言っていたことを出久に話す。
まさに今回の出久の行動がそれであり、オールマイトは出久に「君はヒーローになれる」と語った。
そしてオールマイトは自身の個性を出久に譲渡することを決めた。

雄英高校へ入学するまで

出久はオールマイトに自分の個性を受け継ぐに値すると言われる。
オールマイトの個性は世間では怪力やブーストだと思われているが、実は聖火のごとく引き継がれてきた力を譲渡する個性、その名を「ワン・フォー・オール」であると話す。
丁度オールマイトは継承者を探しており、ヒーローとしての素質を持つ出久なら継承できると思ったのである。
オールマイトに憧れ、ヒーローを目指す出久には断る理由などなく、その場でオールマイトの提案を飲んだ。
そこからオールマイトによる出久の訓練が始まり、個性を継承するために出久は体をひたすら鍛えた。
生半可な肉体では強大な個性に耐え切れず体が爆散してしまうという。
そして雄英高校の入試までの10ヶ月間、出久はオールマイト監修で体を鍛え続け、入試当日にワン・フォー・オールを継承した。
継承の仕方はDNAの摂取であり、出久はオールマイトの髪の毛一本を食べさせられた。

入試の日、出久は雄英高校に入る第一歩で転びそうになった所を、触ったものを無重力にする個性を持つ「麗日お茶子」に助けてもらう。
入試の内容は、機械で作られた仮想ヴィランを倒すという内容であった。
次々に個性でヴィランを倒して行く受験者達だったが、個性を受け継いでからまだ一度も個性を使ってない出久はしどろもどろになり、一体もヴィランを倒せない。
その間にどんどん仮想ヴィランの数は減っていき焦る出久。
すると倒してもゼロポイントのお邪魔虫である巨大なヴィランが現れ、受験生達は撤退していく。
お茶子は瓦礫に挟まれ動けなくなってしまい、そこに巨大ヴィランが近づいていく。
それを見た出久は咄嗟に巨大ヴィランに向かって飛び出し、高くジャンプする。
出久は初めてワン・フォー・オールを発動させ、巨大ヴィランを一撃で倒した。
ワン・フォー・オールを十全に使えない出久は、代償に右腕は骨が砕けボロボロになってしまい、さらに上空から落下し地面に激突しそうになるが、お茶子が個性で出久を助けた。
結局1ポイントも取れずに、出久は試験を終えた。
周りが出久のメリットのない行動に疑問を抱いている中、受験生の「飯田天哉」は出久がお茶子を助けるために、自分の事よりも他人を優先する自己犠牲の精神で飛び出した事に気づいていた。
そして自分だって試験じゃなかったら飛び出していたと言い訳っぽく言うが、それが出来なかった事に悔しがる。

出久は個性を使ったダメージで気絶してしまうが、看護教諭の老婆「リカバリー・ガール」が個性で出久の治癒をした。
出久は合格発表までの期間、合格が絶望的だと放心状態になっていたが、そこにオールマイトからのビデオレターが届く。
オールマイトはこれから雄英に教師として務める事を話す。
そして入学試験後にお茶子が1ポイントも取れてなかった出久を心配し、自分のポイントを分け与えて欲しいと訴えていた映像を流す。
試験で見ていたのは戦闘力だけではなく、ヒーローとして人助けを出来るかどうかも見ていた。
そのため出久にはレスキューポイントとして60点入り、さらに人のために動いたお茶子にも点数が入る。
これによって出久は受験生の中で成績7位になり、雄英高校に合格するのであった。

雄英高校へ入学後

出久のクラスメイト達。

出久は、入試で出会った「麗日お茶子」や「飯田天哉」、推薦で入学した「轟焦凍」と「八百万百」、そして幼馴染の爆豪などと同じ1-Aクラスになった。
担任はヒーロー名「イレイザー・ヘッド」の名を持つプロヒーローの「相澤消太」であった。
まず全員が個性把握テストを受ける事になり、個性を使った体力テストが行われる。
相澤はヒーローの資格なしと判断した者は除籍指導する事で有名で、このテストで最下位のものは除籍だと宣言される。
出久はまだ個性を使いこなせず、それを相澤に見破られ個性を使うたびに行動不能になっていてはヒーローにはなれないと言い捨てられる。
出久は除籍にさせられないよう最小限の怪我で済むように個性を操り、テストを乗り切った。
結果は最下位であったが、最下位は除籍というのは相澤の嘘であった。
オールマイトはそんな出久の様子に、一喜一憂しながら影から見守っていた。
爆豪は無個性であったはずの出久に何らかの個性があることを知り、出久は今まで無個性を偽り自分の事を騙し見下していたのではないかと思い込む。

授業はヒーローに必要なものから、普通の高校生の勉強まで様々であった。
そして教師になったオールマイトによる「屋内対人戦闘訓練」が行われる。
出久たちは事前に発注しておいた自分用のヒーロースーツを着用し、ヴィランチームとヒーローチームに分かれて2対2で屋内戦闘をする。
出久・お茶子はヒーローチームとしてペアになり、ヴィランチーム爆豪・飯田と戦う事になった。
ヴィランチームは、ビルの室内に核(偽者)を持ち、それをヒーローチームに奪われないよう守るかヒーローを捕まえるのがルール。
ヒーローチームは、核を奪うかヴィランを倒すのがルールである。
爆豪はここぞとばかりに出久に戦闘を仕掛けるが、出久は幼馴染である爆豪の動きを読み、個性を使わないように戦闘する。
爆豪はまともに受けたら死んでしまうような本気の攻撃を仕掛けるが、出久はあくまでチームの勝利のために動く。
爆豪の渾身の攻撃に対し、出久は反撃に見せかけ個性で天井を破壊する。
出久の行動は上階にいたお茶子との連携作戦で、出久の攻撃によって出来た隙でお茶子は核を守っていた飯田から核を奪う。
出久は個性を使った右腕と、爆豪の攻撃を受けた左腕がボロボロになり気絶するが、出久・お茶子チームの勝利となった。
八百万はこの戦いについて、出久は無謀、お茶子は中盤に気の緩みがあり、爆豪は私怨の丸出しの独断であると指摘し、一番良い行動を取ったのを飯田であると評価した。
出久たちの戦いのあと、他のクラスメイト達も同様の訓練をし、轟は氷の個性でビルごと凍らせて一瞬で決着を付けるという圧倒的な力を見せた。
放課後、出久はクラスメイト達からナイスファイトだったと賞賛を受ける。
そして出久は一人帰宅する爆豪に、自分の個性は生まれつきではなく、詳細は言えないが人から授かったものであると告げ、次は自分の力で爆豪を越えると宣言する。
爆豪は出久に負け、八百万の評価に納得してしまい、轟の能力に敵わないと思ってしまった悔しさで涙し、自分が一番になると出久に宣言し返した。

敵(ヴィラン)連合によるUSJ襲撃

出久はまだワン・フォー・オールを使いこなせず、使うたびに大怪我する状態にあった。
授業では、学校の演習場「ウソの災害や事故ルーム(USJ)」でプロヒーロー「13号」と相澤による災害救助訓練をすることになる。
USJには水難事故・土砂災害・火事などあらゆる事故を想定したゾーンが設けられていた。
しかしその場に突然、複数の手を顔に張り付けたヴィラン「死柄木弔」率いるヴィラン連合が襲撃してくる。
死柄木たちは、体が霧状のヴィラン「黒霧」の空間移動する事ができる個性「ワープゲート」を移動手段にし、外からUSJに移動してきた。
死柄木の目的は平和の象徴であるオールマイトの殺害にあった。
だがオールマイトは授業に参加予定であったが到着が遅れており、この場にはいなかった。
相澤は生徒達に避難するように言い、13号と共に大量のヴィランと戦い始める。
13号の個性は何でも吸い込んでしまう「ブラックホール」、相澤の個性は相澤が対象者を凝視している間だけ個性を消せる能力「抹消」である。
黒霧はプロヒーローの卵である生徒達を逃がさず、なぶり殺すために各々をUSJの各所にワープさせる。

出久は「蛙吹梅雨」「峰田実」と一緒に水難ゾーンへ飛ばされた。
梅雨は蛙っぽいことなら大抵の事は出来る個性「蛙」を持ち、峰田は頭から粘着力のある球体を出せる個性を持っている。
出久たちは三人で力を合わせ水難ゾーンのヴィラン達たちから逃げ、水難ゾーンを脱出し、相澤と死柄木の戦っている場所にたどり着く。
他のクラスメイトたちも同じゾーンに飛ばされたもの同士で協力し合い、ヴィランと戦う。
13号は黒霧と戦い、黒霧をブラックホールで吸い込もうとするが、黒霧は自身に向けられたブラックホールをワープゲートで13号の背後につなげ、13号自ら自分を吸う事になり行動不能になってしまう。
高速で移動できる個性「エンジン」を持つ飯田は、13号の身を挺した戦いと他のクラスメイト達の協力の元、USJの外に出る事に成功し、教員達を呼びに走った。
相澤は雑魚ヴィランたちを体術で倒して行くが、改造人間のヴィラン「脳無(のうむ)」に歯が立たない。
死柄木はオールマイトが居ないならもう撤退するというが、一人でも生徒を葬ってから帰ろうとし、梅雨に手をかけようとする。
死柄木は個性「崩壊」で相澤の腕を触っただけでボロボロに破壊しており、同じように梅雨の頭に触ろうとする。
相澤は抹消で死柄木の個性を消し、出久は梅雨を守るためとっさに死柄木に飛び掛った。
個性が使いこなせてなかった出久であったが、この攻撃だけは体にダメージがなかった。
しかし出久の攻撃は、脳無が死柄木の盾になり出久の攻撃を吸収し、全くダメージを与えられなかった。
出久たちはどうしようもなくピンチに陥ってしまうが、満を持してオールマイトが到着した。
生徒達を怖がらせ傷つけた事に怒ったオールマイトは、次々とヴィラン達を倒し、出久たちを救出した。
死柄木は脳無をオールマイトと戦わせる。
オールマイトは今朝既にヒーローとして活動をしていたため、活動限界が近く苦戦を強いられる。
死柄木は幸いオールマイトの活動限界を知らなかったが、出久はオールマイトを助けるために飛び出す。
それと同時に、爆豪・轟・切島も飛び出してきて4人でオールマイトの支援に入った。
脳無は「ショック吸収」「超再生」などオールマイトと相性の悪い個性を複数持っていた。
そのためどんなに殴っても直ぐに再生し、まともに攻撃が当たってもショック吸収でノーダメージになってしまう。
それならばとオールマイトは力を振り絞り、脳無が再生するよりも早く、ショック吸収できないくらいの攻撃を吐血しながらも与え続け、脳無をUSJの外空高くまで吹っ飛ばした。
出久・爆豪・轟・切島はオールマイトの全力を間近で目の当たりにし、思わず息を呑んだ。
オールマイトは平然を装ったが、もう動けない状態出会った。
死柄木と黒霧は目標であるオールマイトを前に撤退するはずがなく、オールマイトに攻撃を仕掛けようとする。
出久はもうオールマイトが戦えない事をこの場で唯一知るものであり、オールマイトを守るために戦おうとする。
そこへ飯田と教員の大勢のプロヒーローたちが登場する。
飯田は教師達に事情を話して連れてくるのに成功したのである。
分が悪くなり、死柄木と黒霧は次は殺すと言い残し撤退していった。
出久は何も出来なかったと悔やむが、オールマイトは出久が自分を庇うために飛び出した数秒が無かったらやられていたかもしれないと言う。

死柄木と黒霧はアジトにワープし、テレビに移る「ドクター」と「先生」という人物に結果を報告する。
脳無はドクターが対オールマイト用に作った改造人間であった。
死柄木はオールマイトと似た個性を持った少年(出久)が居た事を思い出し、あの少年がいなければと思う。
先生は死柄木に次こそオールマイトを殺すように言う。

生徒達は警察に何があったのかの事情聴取を受ける。
相澤・13号・オールマイト・出久は病室に運ばれ、相澤と13号は重傷ではあるが命に別状は無く、オールマイトと出久もリカバリー・ガールの治療を受けるが概ね軽傷であった。
脳無は近くの雑木林で発見されるが無抵抗で、そのまま警察に拘束された。
A組の生徒達たちは今回の襲撃事件でヒーローが命がけであることを身をもって体験するのであった。

雄英体育祭

出久に個性を譲渡したため、オールマイトのヒーロー活動時間はどんどん短くなっていた。
USJ襲撃事件以降、オールマイトのヒーロー活動のリミットは50分前後まで減ってしまう。
全盛期の姿で皆が知っているオールマイトの姿である「マッスルフォーム」を保っていられる時間は1時間ほどになった。
出久はUSJで一度だけ体に負担をかけずに個性を使えたが、オールマイトはそれは相手が人だったから無意識にブレーキが掛かったのではないかという。
オールマイトがヒーローとして表に立っていられる時間はもう少ない。
そのためオールマイトは、世間から注目が集まる大イベント雄英高校体育祭で、次世代のオールマイトとして緑谷出久の名を世間に知らしめて欲しいと出久に言う。
体育祭は、雄英高校のヒーロー科・サポート科・経営科・普通科が学年ごとに各種競技で予選を行い、勝ち抜いた者達が本戦で戦い勝者を決める。
本戦で目立ち自己アピールをする事でプロヒーローの目に入り、ヒーロー事務所からのスカウトも見込めるのである。

A組はUSJでヴィランと戦ったため生徒達から注目を集めていた。
そのため他のクラスからの偵察がきており、爆豪はそれらの生徒達をモブと呼びA組の印象を悪くする。
普通科の「心操人使」は、体育祭で功績を残せばヒーロー科への移動も可能であると話し、その逆もあると言ってA組を挑発した。

体育祭当日、校内は観客で賑わい、出店などが出展するお祭りになっていた。
出久は轟にオールマイトに目を掛けられているため宣戦布告を受け、出久もその宣戦布告に応えた。
爆豪は選手宣誓に呼ばれ、俺が一位になると全員の前で宣言した。
出久は爆豪が自分を追い込むためにそういう行動を取ったのだと気づく。

第一種目は予選「障害物競争」で、コースを守れば何をしてもいいというルール。
一度ヴィランと対決した経験を持つA組のメンバーは他のクラスよりも一つ実力が飛びぬけ、障害物の一つある機械の仮想ヴィランを物ともせず、轟と爆豪がトップを争った。
それぞれが自分の個性を生かして障害物を潜り抜けていく。
出久は個性を使わずに進んで行くが、とてもトップの2人に追いつけそうに無く、ある作戦をたてる。
仮想ヴィランの装甲を持ち、地雷原ゾーンに入ると地雷を沢山集めて爆発させ、装甲に乗って爆風で轟・爆豪の元まで飛んでいく。
着地の際に装甲で二人の足元にある地雷を爆発させて足止めし、自分は爆風でさらに飛び、見事1位でゴールする。
1位は出久、2位は轟、3位は爆豪と言う結果になり、上位42位までが予選を突破する。

第二種目は「騎馬戦」で、2~4人でチームを作り騎馬戦をする。
しかし普通の騎馬戦とは違い、障害物競争の順位によって各自鉢巻にポイントが振り分けられ、上位者ほど鉢巻に多くのポイントを持つ事になる。
チームの合計ポイントで競うため、チームの作り方によって初めから持っているポイントが異なるということになる。
1位通過の出久のポイントは1000万ポイントで、出久の鉢巻を取れば最下位であってもトップに立つ事が出来る。
そしてルールでは鉢巻を取られても騎馬が崩れても退場にはならず、制限時間の間ずっと行動が可能である。
上位者ほど狙われ不利になる、下克上な騎馬戦なのであった。
1位の出久と組むだけで不利になるため、誰とも出久とは組みたがらない。
だがお茶子は自ら出久に声をかけ、2人は仲の良い飯田にも声を掛けた。
しかし飯田は今回出久の事をライバルとして見ている為組まないといい、轟チームへ入った。
するとサポート科の少女「発目明」が出久に声をかけてきた。
明が出久を選んだ理由は、出久と組めば目立つ事ができる、そうすれば自分の発明をスポンサー達に見てもらえるというものであった。
出久は最後の一人として同じクラスの「常闇踏陰」に声をかける。
常闇は影のようなモンスターを見に宿した個性「シャドウ」を持つ。
爆豪は同じクラスで、硬化の個性を持つ「切島鋭児郎」、セロハンテープのような物を出せる個性を持つ「瀬呂範太」、酸を出せる「芦戸三奈」と組む。
轟も同じクラスの飯田、そして生き物以外なら何でも作り出せる個性「創造」を持つ「八百万百」、電気を纏う個性を持つ「上鳴電気」と組む事になった。
試合がはじまり、出久たちはやはり総攻撃をかけられるが、常闇とお茶子の個性と明の発明品で凌いでいく。
爆豪はヒーロー科B組の「物間寧人」に鉢巻を取られ、挑発される。
轟は氷と炎を操る個性「半冷半燃」を持ち、氷で出久たちを追い詰めていくが、出久はチームメイトと協力し合い頭を使って潜り抜ける。
しかし飯田がまだ誰にも見せていなかった超高速で移動する技を使い、出久は鉢巻を取られてしまう。
出久は鉢巻を取り返すためにはワン・フォー・オールを使って轟から鉢巻を奪い取るが、出久が取った鉢巻は出久の鉢巻では無く、70ポイントの鉢巻であった。
そこへ物間を倒した爆豪も表れ三つ巴の戦いになりそうになるが、接触寸前にタイムオーバーとなる。
1位は轟チーム、2位は爆豪チーム、3位はいつの間にか順位を上げていた心操チームとなる。
出久は70ポイントしか取れなかったと悔しがるが、実は最後の瞬間に常闇がダークシャドウを使って鉢巻を一つ取っており、そのポイントのお陰で緑谷チームは4位に入った。

決勝戦は総勢16名でトーナメント形式の1対1の対戦が行われる。
勝利の条件は相手を場外に落とす、行動不能にする、降参させることである。

決勝1回戦、第1試合で出久は心操と当たる。
騎馬戦で心操と組んだA組の「尾白猿夫」は、出久に心操の個性は呼びかけに答える事で発動し、答えてしまうと操られてしまうと事前に出久に話した。
騎馬戦の試合中尾白は操られており、何も記憶に残っておらず、プライドから決勝戦に進むのを辞退した。
試合が始まり、心操はわざと尾白を悪く言い、出久は「なんてこと言うんだ!」と怒るがそれが呼びかけに答えたことになり、出久は心操に操られてしまう。
心操は出久に場外に出るように言い、出久はその通りにしようとする。
しかし場外に出る寸前に個性を指先だけ発動させて爆風を作り、踏みとどまる。
もう出久に心操の個性は通用せず、心操は出久に背負い投げされ場外となり、出久の勝利となった。
第2試合では轟と瀬呂が戦い、轟の勝利。圧倒的な差があったため、瀬呂は観客からドンマイコールをされた。
第6試合は常闇と八百万で、常闇が勝利。八百万は体育祭でいまいち本領が発揮できず、自信喪失してしまう。
第7試合は切島とB組の「鉄哲徹鐵」。切島の個性「硬化」に対し、鉄哲は全身を鋼にする個性「スティール」を持ち、似た個性を持つお互いをライバル視する。
2人は引き分けとなり、腕相撲対決をして切島が勝利した。
第8試合は爆豪とお茶子で、お茶子は爆豪相手に自身の個性を生かして奮闘するが爆豪の勝利。
爆豪はお茶子の作戦は出久が考えたものだと思っていたが、出久は助言を申し出たがお茶子に断られたと爆豪に話した。
強面の爆豪が爆撃で女の子のお茶子に一方的に攻撃するという形になり、会場は全体的にか弱いお茶子に対して同情的であった。
しかし爆豪は本気で戦わなければ勝てない相手だったから本気で戦ったのであり、「どこがか弱ぇんだよ」とお茶子を高く評価した。

決勝2回戦、第一試合は緑谷と轟が戦う事になる。
出久は事前に轟の家の事情を轟本人から聞いていた。
轟の父親はNO2のプロヒーロー「エンデヴァー」であり、エンデヴァーは自分では越えられないオールマイトを自分の子供で越えようとしていた。
そして個性と個性を掛け合わせる個性婚で妻(轟の母)を強引に娶って子供を作り、兄弟の中でも一番個性が強い轟を最高傑作と呼び、オールマイトを越えるヒーローになる事を強要してきた。
しかし轟はそんな父を憎み、父から受け継いだ炎の個性では戦わないと自身にルールを課していた。
半分の力で体育祭を優勝し、父親を完全否定するのが轟の目的であった。
出久との戦いでも氷の個性だけを使用し、観客席にいるエンデヴァーが怪訝な顔をする反応を伺っていた。
出久は指に集中させたワン・フォー・オールで氷の攻撃をはじいて防ぎ、使うたびに指が一本ずつ骨折していき、10本の指を使い切ってしまう。
出久は戦いながら轟が氷の個性による寒さで体温が下がり、轟本人も冷気に耐えられる限度があるのではと事に気づき、炎の個性を使えば解決することを何故しないのかと問う。
そして半分の力で勝とうとする轟に「本気で来い」と叱咤する。
出久は折れた指を使ってワン・フォー・オールを使い、轟の攻撃をかわしながら攻撃をする。
轟に何故そこまでするのかと問われ、出久はオールマイトを思い出しながら、期待に笑って応えられるカッコイイヒーローになりたいんだと言う。
轟は、泣いても吐いても止めてくれない厳しい父の特訓、兄弟の中で自分だけが普通の子供のように遊ばせてもらえない事、そして精神を病んでしまった母が轟の父に似た左半分の顔に熱湯をかけた事を思い出す。
父への嫌悪感から父から受け継いだ力を使うのを嫌がる轟に、出久は「君の力じゃ無いか!」と叱責する。
その言葉を聞き、昔母から「血に囚われることなんかない、なりたい自分になっていい」と言われたことを思い出す。
轟のなりたいものとは、オールマイトのような人を助けられるカッコイイヒーローであった。
轟は父から受け継いだ炎の個性を発動させる。
出久のワン・フォー・オールと、轟の個性がぶつかり合い、会場では爆風が起こる。
出久は場外に飛ばされ、轟の勝利となった。

出久は大怪我を追い、リカバリー・ガールでも一度では治しきれないほどであった。
リカバリー・ガールは今回の様な自分の身を省みない出久の行動を褒めるべきではないと言う。
しかしオールマイトは出久が轟の心を救おうとしていた事を察し、余計なお世話こそヒーローの素質だと激励した。
第2試合の他の組みも決着をつけ、轟・飯田・常闇・爆豪の4人が残った。
準決勝第1試合は轟と飯田で、轟が氷で飯田を行動不能にし轟の勝利。
第2試合は爆豪と常闇で、光が弱点であった常闇は爆撃をする爆豪とは個性の相性が悪く、爆豪の勝利となった。
決勝は轟と爆豪の戦いになるが、出久と戦って以降轟は自分がどうするべきかまだ迷いがあり、炎の個性を使わずに戦う。
出久には本気で戦ったのに自分とは本気で戦おうとしない轟に、爆豪は怒りを露にする。
轟は炎を使おうとするが爆豪の攻撃と接触する寸前に炎を使うのを止めてしまい、場外に吹っ飛ばされ、爆豪の勝利となった。
しかし爆豪は轟が自分と本気で戦わなかったため、不本意な勝利となりさらに怒るのであった。

体育祭の結果は、1位爆豪、2位轟、3位常闇・飯田という結果になった。
しかし飯田は兄でプロヒーローの「インゲニウム」がヴィランにやられたという連絡があり早退し、表彰式には出なかった。
轟は過去を精算するために長らく会っていなかった母に会いに行き、自分のこれからを考える。
そして轟は出久たちに心を開くようになっていくのであった。

爆豪は宣言通り1位を取るが、不本意な勝利で暴れるため表彰式では拘束されていた。

保須市襲撃事件とステイン

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僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)の名言・名セリフまとめ

「僕のヒーローアカデミア」は、堀越耕平による漫画作品。 世界の約8割が「個性」と呼ばれる異能を持つようになった超人社会。「個性」を悪用する「敵(ヴィラン)」を取り締まる「ヒーロー」に憧れた「緑谷出久」はある日、トップヒーロー「オールマイト」と出会った。彼の「後継者」として緑谷は育てられ、ヒーローを目指す日々が始まる。「ヒーロー」という存在の本質や心意気に言及した熱い名言が数多い。

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僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)のヴィランまとめ

『僕のヒーローアカデミア』とは、堀越耕平による漫画作品である。ジャンプの看板作品であり、アニメやゲームなど様々なメディアミックスが製作されている。 人類の8割が『個性』と呼ばれる特殊能力を持つ人間として生まれる『超人社会』で、緑谷出久はプロヒーローを目指していた。出久は個性を持っていなかったが、No.1ヒーローであるオールマイトに認められ、彼の個性を継承し、プロヒーローを目指す。 ヒーローと敵対し、平和を乱すものが『ヴィラン(敵)』である。本作では様々な個性的なヴィランが登場する。

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