耽美系オールジャンル漫画『パタリロ!』のメインキャラ

ギャグ、オカルト、ミステリー、アクションに落語…あらゆるジャンルを耽美的に描く『パタリロ!』。どんな状況であろうとも決して崩れることのない強い個性、キャラクターの中でも主要キャラをご紹介します。こってり濃ゆい印象、なのに何でか癖になるのがこの作品の凄い所です。

『西遊記』での役割:三蔵法師。しかし剃髪にしていません。理由は人に施しを与えすぎて頭に塗る香油が買えなくなったため。お釈迦様の弟子の生まれ変わりですが、前世の中には森蘭丸やゲーテもいたようです。少林寺拳法の使い手。

『源氏物語』での役割:紫の上の役。完全に女性で、目元がパタリロの母、エトランジュと同じ。これは藤壺更衣に合わせてのことなんでしょうけど、違和感を持つファンもいた模様。マライヒ同様の髪質、髪色を祖父母や周囲によく思われていないものの、本人は気に入っているようです。『パタリロ!』本編で男性であるマライヒが出産したのに対し、紫の上は原作では子供を授かりませんでした。対比でしょうか。

フィガロ・バンコラン

バンコランとマライヒの子供。生まれる前タマネギ部隊が男か女か賭けをしていました(男の子です)。知能面の成長が早いと思ったら、中身は大天使ミカエル。そもそもマライヒの妊娠は天使たちによる「同性カップルに子供を与えるべきか否か」という議論の末だったようです。「両親がこの世にいる間は」地上に残ることになった模様。ゲームが好きで、登場するたび何らかのゲームをしています。

アーサー・ヒューイット

アメリカはCIAの諜報員。バンコラン並みに凄腕ではあるんですが、彼とは違った「困った」嗜好の主。それ即ちロリコン。9歳の美少女と「相思相愛」になるものの常識的な父親に結婚を認められず。その後も恋した相手が実は男の子だったり、老婆だったりと、バンコランと違って「報われない」結果に終わるのは作品の良心、との評があります。

恋愛対象が10歳ほど上ならモテただろうに…。

『西遊記』での役割:お釈迦様の弟子の一人。飛雄糸(ひゅうし、ひゅーいっと)という名。預けられた師匠が童女のような風貌だったため、これまたロリコン化。

『源氏物語』での役割:頭中将の役。子供がいますが「ロリコン」と言及されています。嫌いなものはナメクジと借金。

アスタロト

魔界の四大実力者。父親から地位を引き継いだと「能無しの二代目」呼ばわりをされることも。女性と見まがう美形ですが、内面は悪魔らしい冷酷な一面も。パタリロの先祖を下僕にしていましたが、諸事情でパタリロ自身が下僕状態。しかし彼の影響でギャグ行為を見せることも。作者お気に入りのキャラの一人で、別作品で主役を張っています。

ベールゼブブ

魔界の四大実力者。冷酷非道な面ではアスタロトを上回るほどで、部下からも陰で「サド」扱い。もっとも、聞かれているかもしれない危惧から「芸術家」などと言い換えてはいました。アスタロトとは犬猿の仲で、「能無しの二代目」「成り上がりの田舎者」とののしり合っています。美少年好きでもあり、美少年の魔物を家具代わりにする(髪質がいい魔物はタオル代わり)など、基本悪役だからか悪趣味極まりないお方。

『源氏物語』での役割:阿部仲人という陰陽師の役。

ミーちゃん

作者です。自称永遠の28歳。時折本編に割り込むように登場し、適度にストーリーを乱しつつ去っていくことがたまにあります。当時雇っていたアシスタントが共演することも。

サングラスをかけた男性がミーちゃんこと魔夜峰央先生です。

まとめ

いわゆるBLを広めたと言っても過言ではない作品ですが、魔夜先生は男女の恋愛を描くことに恥ずかしさを感じ、男性同士にしたそうです。それを抜きにしても、感心するほどの畳みかけるようなボケやネタの嵐。常にギャグということもなく、といってシリアス風味の回でも笑いを忘れない。舞台化もするそうですが、どう化けるか見ものですね。

関連動画

『スターダスト計画』原作にもあるエピソードです。魔夜先生、主題歌まで歌っておられます。

えどまち
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@edono78

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