ルビー・スパークス（映画）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『ルビー・スパークス』とは、2012年にアメリカで製作された、『リトル・ミス・サンシャイン』のジョナサン・デイトン＆ヴァレリー・ファリス監督が送るラブロマンス映画である。小説家の青年カルヴィンは、天才と称されデビューを果たしたものの、極度のスランプに悩まされていた。そんな中、夢に出て来た理想の女性ルビーについて小説を書き始めると、寝食を忘れるほど夢中で書き進めることが出来た。するとある日突然、現実の世界でルビーがカルヴィンの前に現れたのだった。
『ルビー・スパークス』の用語
小説
タイプライターに向き合うカルヴィン
19歳の時発表したデビュー作がベストセラーとなるが、その後10年スランプに陥るカルヴィン。ある日、夢の中に出て来た女性について書くようになる。
夢
カルヴィンの夢の中のルビー
夢に出て来た女性をルビーと名付け、カルヴィンはルビーについての小説を書き始める。その日から、カルヴィンの家のあちこちから女性用のサンダルや下着などが出るようになる。
『ルビー・スパークス』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
ハリー「これは人間じゃない。”女の子”だ」
カルヴィン（画像左）の書いた小説について意見するハリー（画像右）
夢に出て来た女性について小説を書き始めたカルヴィンは、ハリーにその原稿を見せる。カルヴィンの書いた小説を読んだハリーは「この本は女にウケない」と苦言を呈す。ハリーは「これはお前の経験か？」と聞くが、「知ってる子の話だ」と答えたカルヴィンに「これは人間じゃない。”女の子”だ」と言った。
フィクションであれノンフィクションであれ、小説を書くということの核心を突く印象的なシーンである。
ルビーが現実世界に現れるシーン
カルヴィンの家でシリアルを食べているルビー
ルビーについての小説を書き続けるカルヴィンの元に、ある日突然現れたルビー。
以前から一緒に暮らしているかのように振る舞うルビーにカルヴィンは困惑し自分の精神状態を疑ったが、ルビーが他の人からも見えると分かったカルヴィンは奇跡が起きたのだと感動するのだった。
ルビーにすべてを打ち明けるカルヴィン
ルビー（画像左）に真実を話すカルヴィン（画像右）
ラングドンのパーティーでのルビーの言動について言い争いをしていたカルヴィンとルビー。「私に指図しないで。あなたの自由にはさせない」と言ったルビーに対し、「僕は君を自由に操れる」とカルヴィンは打ち明けてしまった。
実際に、カルヴィンがタイプライターで打ち込んだことが現実となる様を目の当たりにしたルビーはパニック状態になる。狂ったようにタイプライターをたたき続け、ルビーを操る狂気的なカルヴィンが印象に残るショッキングなシーン。
ルビー「最初からやり直せる？」
カルヴィンと再会するルビー
ルビーを解放し、『ガールフレンド』というルビーについて書いた本を出版したカルヴィンは、ある日スコッティの散歩をしている途中でルビーとそっくりな女性に出会う。
その女性は『ガールフレンド』を読んでいた。スコッティの名を聞かれて答えるカルヴィンに、女性はこの本にもスコッティという名の犬が出て来るのだと言い、「すごい偶然ね」と驚いた。「感想は？」と聞くカルヴィンに「友達は大袈裟だと言ってたけど、私は好きよ」と女性は答える。そして「どこかで会ったことある？何をしてる人なの？」とカルヴィンに聞くと、カルヴィンは出版した本に載ってる自分の顔写真を女性に見せた。女性は恥ずかしそうに顔を覆い「だから見覚えがあったのね。友達の話は冗談だから」と言い、少しの沈黙の後「もう1回最初からやり直せる？」と言ったのだった。
この台詞は、友達が本について批判したことをなかったことにしてもいいかという意味にも、カルヴィンと初めて会ったふりをしたルビーの、もう1度カルヴィンとの関係をやり直したいという思いにも取れる、観る側の想像が膨らむセリフである。
『ルビー・スパークス』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
カルヴィンとルビーを演じた2人は実生活でも恋人同士
ポール・ダノ（画像左）とゾーイ・カザン（画像右）
カルヴィンとルビーを演じたポール・ダノとゾーイ・カザンは、実生活でも恋愛関係にあった。ファンタジーな設定でありながら、恋人同士のリアルな感情を表現している。
2人共、恋人役での共演となったこの作品をとても気に入っているという。
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目次 - Contents
- 『ルビー・スパークス』の概要
- 『ルビー・スパークス』のあらすじ・ストーリー
- スランプ作家・カルヴィンと理想の女性
- 現実となったルビー
- 二人のすれ違いとルビーを操りはじめるカルヴィン
- 別れと再会
- 『ルビー・スパークス』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- カルヴィン・ウェア=フィールズ（演：ポール・ダノ）
- ルビー・スパークス（演：ゾーイ・カザン）
- カルヴィンの家族
- ガートルード（演：アネット・ベニング）
- モート（演：アントニオ・バンデラス）
- ハリー（演：クリス・メッシーナ）
- スージー（演：トニ・トラックス）
- その他の登場人物
- ラングドン・サープ（演：スティーヴ・クーガン）
- ローゼンタール医師（演：エリオット・グールド）
- ライラ（演：デボラ・アン・ウォール）
- メーベル（演：アリア・ショウカット）
- サイラス・モディ（演：アーシフ・マンドヴィ）
- 『ルビー・スパークス』の用語
- 小説
- 夢
- 『ルビー・スパークス』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- ハリー「これは人間じゃない。”女の子”だ」
- ルビーが現実世界に現れるシーン
- ルビーにすべてを打ち明けるカルヴィン
- ルビー「最初からやり直せる？」
- 『ルビー・スパークス』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- カルヴィンとルビーを演じた2人は実生活でも恋人同士
- ルビーを演じたゾーイ・カザンが脚本を担当
- 『ルビー・スパークス』の主題歌・挿入歌
- 挿入歌：Sylvie Vartan「Game Of Love」
- 挿入歌：Plastic Bertrand「Ça Plane Pour Moi」
- 主題歌：Nick Urata「Can We Start Over」