ゆるくて、重くて、愛おしい『宇宙家族カールビンソン』

SF映画のタイトルをもじった題名に、「昭和」を感じさせるパロディ。笑えるのに重さもある漫画、『宇宙家族カールビンソン』という物語について語ります。基本ギャグなんですけどね。『キャプテン版』『アフタヌーン版』とで微妙に違います。

あらすじ・ストーリー

キャプテン版

宇宙を股にかける旅芸人一座の宇宙船が、別の船と衝突。自分たちの船は軽い損傷ですみましたが、相手の船は大破しながら近くの惑星に墜落。生存者は赤ん坊が一人だけ。しかも見たことのない型の宇宙船。どこから来たのかも分からない船ですし、生き残っているのが赤ん坊なのでどうにもしようがない。救難信号を出し、この子の星の迎えが来るまで面倒を見よう、と一座の大芝居が始まるわけです。基本的にこの記事内では『キャプテン版』に重点を置いていきます。

出典: ameblo.jp

アフタヌーン版

第一話のタイトルは『ロスト・イン・ユニバース』となっていましたが、これは作者、雑誌側のヤラセ。権利の問題もあり、「新しいタイトルを応募した結果、『宇宙家族カールビンソン』になった」と嘘告知をした経緯があります。内容はキャプテン版とは違うパラレルワールド式で、コロナの一家の素姓が不明。原住民の間で「星(宇宙船)が落ちると新しい仲間が増える」という都市伝説的な話題がはびこっているなどの変更あり。作者のスランプにより、長期連載休止の挙げ句打ち切り的に終了。

登場人物・キャラクター

コロナ

謎の宇宙人(恐らく地球人)の船にいた、唯一の生存者。母星の習慣に従い、小学校低学年辺りまでストーリーが展開されます。ワガママで甘えん坊な所もあるものの、子供の日におもちゃを買ってもらう、雷が落ちやすい場所が分かるなどそれなりに利発。出自については何も知らされておらず、家族写真を見た人物から「似てない」「養子じゃないか」と言われた時は大泣きするほど、「両親」を慕っているようです。
【実両親】接触事故の際、コロナをカプセルに入れて、自分たちの体をクッション替わりにしてまで文字通りの死守。お盆の時期におかあさんの姿を真似て現れて、束の間娘との時間を過ごしました。「何も嫌なことなんかない」という言葉に安心し、「こっちに来てはいけない」と言い残して恐らく成仏。コロナがその時いた場所は、一座が両親を埋葬した場所であり、おかあさんたちはお盆の存在(先祖の霊が帰って来る)を思い出し、改めてコロナの親代わりを勤めていくから安心してくださいと念ずるのでした。

【アフタヌーン版】絵柄の変化もあってか、ギャグ顔をすることがなくなり美少女風の様相。性格面では少し無邪気さや天然さが増しています。

出典: kc.kodansha.co.jp

おかあさん

コロナの母親役。見た目は巨大なネズミ型宇宙人で、一座の座長。本当の両親への申し訳からコロナを引き取り(「管轄外だから」として、警察も引き取ってくれなかった)、なるべく地球の風習にのっとった生活をさせるよう心掛けています。常識人ですが、それがために余計なストレスをしょい込むことも。とはいえ、一座の面々やアニカ住民の手助け、気遣いもあってこの大芝居を切り盛りしてもいる、まさに肝っ玉母ちゃん。

出典: blogs.yahoo.co.jp

おとうさん

コロナの父親役。宙に浮いたロボットのような風貌ですが、食事は可能。目つきが怪しい上、言動も基本的に支離滅裂でボケ倒しの多いキャラ。しかし腐っても父であり、ひとたびコロナが泣く、ピンチに陥るなどすると、多彩な戦闘形態に変形。娘を守るため奮闘(大概一撃で片が付く)します。住民からは「オッサン」もしくは「旦那」と呼ばれており、その戦闘力からいざという時には頼りにされることも。おかしいのは味覚もであり、おかあさんの作る料理を普通に食べる半面、自身で料理する際は科学実験としか思えない描写が成されています。出来上がったものは金魚鉢に一滴汁を垂らしただけで水が煮えて魚が溶けました。劇中登場した主な料理は「スイカの大和煮」「サバメロン」「ヨーグルト雑炊」など。また、塩じゃけや米飯にピーナツバターを塗った弁当を披露し、他者の食欲を減退させたこともあります。

出典: www.amazon.co.jp

その正体は、ウエスナー星という惑星で死神の異名で呼ばれた軍人。元は生身の肉体でしたが、「神の時代の遺物」たるマシンに意識を移殖。他にも同様の経緯でロボット兵となった兵士がいますが、彼らとは違い志願してのこと。理由は「最も危険な場所で闘いたい」から。自殺志願者でも戦闘狂でもなく、「死ぬわけにはいかない」という気持ちからくるもの。死神というあだ名は民間人を巻き込んでの市街戦以降ついたものですが、その任務の際に自分の妻子を殺した経緯がある為、逃げることも死ぬことも許されないと自分に戒めたのでした。その後、断片的に語られる情報からするに、恐らく自分の手で故郷を破壊、精神状態が現在のようそうになったようです。名前はトリー准将。トリーというのはロシア語で3番目。つまり、3号機。

ターくん

またの名をリスのター君。コロナのペット役。どの版でも大概ロクな目にあっていません。また、むき出しの脳のドアップなど、絵面的にグロテスクな部分を強調されることもしばしば。おかあさんから改めてコロナに関する礼を言われた時は「僕も皆も、嫌だとは思っていません。コロナちゃんが楽しんでくれればそれでいいんです」といった言葉を掛けるなど、割と好青年。特技はカリフラワーの真似。頭部の触角が目で、泣く時はここから涙が出ます。

【キャプテン版】故郷惑星では、名家セリブラム家の御曹司。一度老執事(タ―君曰く「しわが増えた」とのことですが、読者も含めた他星人には、どっちがどっちか区別つきません)が迎えに来たことがありますが、「家が欲しがっているのは僕じゃなくて後継ぎ」「ここなら自分でいられる」として、一人で帰らせました。ただコロナが別のペットを欲しがるなどの理由から、自ら押し入れに閉じこもっていた時期もあります。

出典: blog.livedoor.jp

一時期何故か押し入れにこもってました。

ベルカ

一座の一員。元傭兵。故郷は雪と氷ばかりの星で、身を立てるには過酷な環境で鍛えられた自分の体を傭兵として売るしかない、ということで訓練所に通い傭兵に。その後どういった経緯で一座に入ったかは不明。アニカでは保安官をしています。出身地が極寒惑星だったこともあってか暑さや熱に弱く、夏はよく放心状態に陥ります。戦闘は特に嫌いではないようで、家族対抗喧嘩大会にも積極的に参加。
【獣人化】ゾアントロビーとも称されるベルカの十八番。一族特有の特異体質で、腕力その他、戦闘に必要な力を数倍にするもの。男性の場合は巨大化するようですが、女性のベルカは大きくはならず強くなるだけ。と言っても、通常形態でも十分以上強いです。

【アフタヌーン版】コロナ一家とは無関係。アニカに不時着し、一家が実の家族でないことだけは知らされますが、警戒対象にもなっています。

出典: blog.livedoor.jp

アンディ

えどまち
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