ギフト±(プラスマイナス)のネタバレ解説・考察まとめ

『ギフト±』とはナガテユカによる日本のミステリー漫画。『週刊漫画ゴラク』で2015年4月3日号から連載中。単行本は『ニチブン・コミックス』から刊行され、累計発行部数は280万部を突破している。主人公は女子高生の鈴原環。一見すると普通の女子高生だが、実際は男子大学生が率いる臓器売買のメンバーの1人として、更生できない元凶悪犯の身体を解体し臓器を取り出す解体師だった。感情をほとんど表に出さない環。自身の行為や組織についても知らなかった。忍び寄る国外組織。環を巡り次々と事件が起きていく。

『ギフト±』の概要

『ギフト±』とは、ナガテユカによる日本のミステリー漫画。『週刊漫画ゴラク』で2015年4月3日号から連載中。単行本は『ニチブン・コミックス』から刊行され、累計発行部数は280万部を突破している。
主人公は女子高生の鈴原環。一見すると普通の女子高生だが、実際は男子大学生が率いる臓器売買のメンバーの1人として、更生できない元凶悪犯、通称「クジラ」の身体を解体し臓器を取り出す解体師だった。取り出された臓器は、正式には移植ができない患者のために臓器売買を行っている。しかし、感情をほとんど表に出さない環は、あらゆる事象に対して興味を持たないうえ学校内外での交友関係もない。こうした性格のため、クジラの身体から臓器を取り出している行為についても悲しみや辛さなど負の感情を抱かない。逆に命を再生している善意の行動として感謝の意を込める。人体から臓器を取り出す際に「命をありがとう」と言葉を投げかけ、生きたまま人間を解体していくのだった。
謎に包まれたタカシ率いる臓器売買の組織。物語は、闇ルートで取引が進められる臓器売買と環を巡って次々と事件が起きる。謎の中国組織が環らのグループに忍び寄り、環を含む周辺の人間を巻き込み、ついには死者も出てしまう事態に。この中国の組織は、実はタカシらと同様に臓器売買を秘密裏に行い環らの活動も把握していた。決して表には出ない臓器売買には政府や警察までもが関与していた。物語が進むにつれて、環自身が臓器移植用に造られた人間だったことなど隠されてきた事実が少しずつ明らかになっていく。

『ギフト±』は、スマートフォンでの視聴に最適化した、タテ型アニメを配信するアプリを手がける株式会社プロダクション・アイジーが提供する「アニメビーンズ」でアニメ化された。2018年9月21日より配信を開始。鈴原環役には、元AKB48で女優の梅田彩佳が演じる。アニメビーンズでは、『ホリデイラブ』『めしぬま。』などの配信も行っている。

『ギフト±』のあらすじ・ストーリー

「クジラ」の謎

授業の終わりと共に目を覚ます環

授業の終了を知らせる鐘が鳴り響く。机に突っ伏していた鈴原環が静かに目を開けた。環は、一見するとふつうの女子高生だが、他人を寄せ付けない独特な雰囲気があり友達はいないに等しい。学校が騒がしくなる。一人の女子生徒が自殺を図るため屋上から飛び降りようとしていた。騒ぎに気付いた環は屋上にのぼり女子生徒に近づく。「命は大事にしないと」と語り掛ける環。慌てる周囲とは裏腹に淡々とした様子だった。校舎の際に立つ女子生徒は足を滑らしてしまう。しかし、間一髪のところで環は女子生徒の腕をつかんだ。こんな時でも環は落ち着いた様子で、周囲が助けにこないと考え、女子生徒の腕を横に振りわざと校舎から落とした。学校内に悲鳴があがった。女子生徒は足の骨を折る大けがを負ったが命に別状はなかった。校舎脇に植えられた木がクッションになったためだ。環は、木の位置を確認して女子生徒を落としていたのだった。

15年間服役して出所してきた男

環の学校で騒ぎがあった同じころ、刑務所から一人の男が出所した。「15年ぶりの娑婆かぁ」と天を仰ぐ男。道端の野良猫を愛でるように話しかけ餌を与えた。しかし、その後、猫たちは腹が切り裂かれて殺されていた。

闇医者の林こと英

雑居ビルが立ち並ぶ一角にあるクリニックに透析を強いられている一人の男性が訪れていた。「ここのクリニックなら良心的な値段で腎移植ができると聞いてきました」と男性は医師に思いを伝える。300万円を医師に渡す男性に対し、腎移植の手術を引き受ける医師。医師は林と名乗っていた。「タカシか?俺だ。いつものように適応検査を頼む。”キビダンゴ”2つ」と話す林。林は偽名で、本名は英琢磨。過去に大量殺人をした疑いをかけられた医師として指名手配されていた。名前を変えて「闇医者」として医療行為をしていたのだ。医師のもとに阿藤という男が現れた。英は、過去に治療で面倒を見ていたひとりの少女を探しており、探偵業をしていた阿藤に見つけるように依頼していた。探しているのは「たまきちゃん」という女の子だった。たまきちゃんとは鈴原環のことだがこの時点で、英や阿藤は、環が生きているか死んでいるかも分かっていなかった。

出所してきた男をスタンガンで気絶させる環

ホテルの一室。女性が身体を拘束されて男に犯されていた。男は、出所したばかりの猫を惨殺した人物だった。その場に環が現れ、スタンガンで気絶させた。その後、タカシという人物に電話をかける環は「クジラをつかまえた」と言う。クジラとは何を意味しているのか。それは、クジラは捕鯨されると、臓器や骨など無駄は一切なく活用されるということだった。

解体を終えて笑顔を見せる環

環とタカシは、スタンガンで気絶させた男を拘束し全裸で手術台にのせていた。台のそばには10種類ほどのナイフが並ぶ。作業着をまとった環は、透明のフェイスシールドを付けて、男のそばに立った。「命をありがとう」。環は、台に拘束した男に語り掛けて、生きたままの状態でナイフを胸にいれた。血しぶきとともに、男は絶命する。環は、肝臓や腎臓、膵臓などあらゆる臓器を摘出した。

環が人体から取り出した臓器

タカシは、違法な臓器の売買をしていたのだ。そして、環は女子高生のかたわら人体を解体する役割を担っていた。2人は、出所してきた男のような極悪の犯罪者を、肉体のすべてを活用できる「クジラ」として捕まえて、臓器の闇取引をしていた。今回、取り出された腎臓2つは、闇医者の英に届けられ、臓器移植が行われた。環やタカシは、元犯罪者を監視して、更生が見込めない場合はクジラとして捕獲していた。あるときは、嬰児を遺棄したとして逮捕された未成年の相澤華南がターゲットにされていた。相澤は妊娠後に男に捨てられたという経験がトラウマとなっていて、男に捨てられないように避妊しないセックスを続けていた。そして、2度にわたり自分が出産した子どもを遺棄していたのだ。この行動に気付いた環たちは、相澤を捕獲した。しかし、この時ばかりは凶悪犯ではなかったことから子宮だけを取り出して、相澤を解放していたのだ。

闇の組織と買春を斡旋している女子高生

環と同じ学校のクラスメートの女子生徒がいじめを受けていた。ある日、足を引っかけられて負傷したところを環がその女子校生に絆創膏を渡す。このことがきっかけで、女子高生は環に興味を抱く。環と女子高生は無料通信アプリの連絡先を交換した。ある日、この女子高生から「会いたい」という連絡を受けた。環が待ち合わせ場所の公園に行くと、そこには連絡先を交換した女子高生ではなく亜依という別の生徒が現れた。「あの子とは連絡がとれない」と亜依が言う。しかし、亜依は影で外国籍で売春を取り仕切っている劉達善、通称「リュウ」とつながっていて、売春させる女子高生らを斡旋していた。亜依は、環を売春する女子高生としてリュウに紹介しようとしていたのだ。そのころ、環と連絡先を交換した女子高生は歯と内臓を抜かれた状態で水死体として川で見つかった。この女子高生は売春の斡旋先でひどい扱いを受けて殺されていたのだ。探偵の阿藤は、女子生徒の死の報道を見て、売春児童クラブ「プティシャトン」を経営していた日高孝太郎の変死事件が頭によぎる。日高は、何者かに殺された疑いがあったにも関わらず、警察上層部の指示によって自殺として片付けられていた。このことがきっかけとなり阿藤は警察を辞職。探偵業についたのだ。そして、今、プティシャトンの事実を探るとともに、クジラの謎、鈴原環の行方を追っていた。

真相解明をしようとして命を狙われた阿藤

阿藤は、臓器売買の真実にあと一歩のところまで迫っていた。しかし、悲劇が襲う。阿藤は、警察官でありタカシの部下の加藤によって銃で撃たれてしまう。闇の事実を知りすぎたため、組織によって消されてしまうことになっていたのだ。死ぬ間際、阿藤は瑞希に連絡をとった。盗聴されないようにプリペード式の携帯電話で阿藤と会話をした。瑞希は阿藤が瀕死の状態だと知り心を乱す。しかし、阿藤は瑞希にすべてを伝えた。違法に臓器を取り出される「クジラ」のことや、クジラを利用して闇取引する組織の話、警察官の加藤が犯罪に加担していること、そして環が被害者であることなどを話した。「俺のかわりに正義の味方になってくれ」と阿藤は言い残して絶命した。電話のあと、廃工場を訪れた瑞希が目にしたのは、複数の死体が転がる中、血を流してい息絶えた阿藤だった。乱れそうな心を落ち着かせて、瑞希は阿藤の携帯からクジラに関するデータが入ったSDカードを抜きだして立ち去った。

恋人の阿藤の死を覚悟し遺志を受け継ぐことを決めた桜田

阿藤と瑞希がつながっているとにらんでいた加藤は、阿藤が死んだ情報が漏れないように瑞希に電話をかける。アリバイや阿藤との関係を尋ねる加藤に対し、瑞希は「阿藤圭介との男女の関係はない」と涙ながらに伝えた。瑞希はこの電話を機に、阿藤の遺志を受け継ぎクジラをめぐる事件の全貌を明らかにしようと決意した。一方、学校から帰宅しようとしていた環は、突如、ワンボックスカーに乗った3人組の男にさらわれる。環は「ちょっとよくない状況?」と考えながらも冷静でいた。男の1人が環のスタンガンを使おうとしたが、環以外の人間は使えないような仕掛けがされていたため感電して気絶する。そして、環はもう1人の男もスタンガンで気絶させた。最後に運転する男の顔を見た環は、その男が過去に凶悪犯罪を犯した人間だと気づく。環は「捕らなきゃいけないクジラならちゃんと間引きしないと」と言って、男の捕獲に成功する。環は、タカシにクジラを捕獲したことを伝えるとともに、行方が気になり始めていた英のことや、環に接触してきた阿藤について尋ねた。しかし、タカシは「また調べておく」とはぐらかす。その後、タカシは裏でつながっている加藤から、阿藤を殺したとの報告を受けるのであった。

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