1円を笑うものは1円に泣く!!

財布を膨らませる邪魔者。最近はスーパーでもカード払いが主流となり、ますます居場所を失っている1円玉。しかし我々が知っているようで知らなかった彼らのトリビアはたくさんありました。そんな1円玉の横顔に迫ります。

1円硬貨とは

一円硬貨とは、日本国政府発行の貨幣であり、額面1円の硬貨。一円玉(いちえんだま)とも呼ばれます。
独立行政法人造幣局で製造。2014年までに約442億4441万6千枚造られ、日本で流通している硬貨の中で最も累積の製造枚数が多いです。

品位:アルミニウム 100%
量目:1g
直径:20mm
図柄:若木(表面)
厚さ:約1.5mm
発行年:1955年(昭和30年)※現行の一円アルミニウム貨

デザインは「若木」

硬貨は「絵が描かれている方が表」「製造年が刻まれている方が裏」とされています。よって1円玉の表は「若木」が描かれている側となります。

この若木のデザインは1954年に一般公募の中から選ばれたもので、モデルの樹種は特に無く「創作の樹」なのだそうです。デザインの意図は、戦後間もないこともあり「すくすくと伸びる若木に国の成長を託す」というものだったのだそうです。

1円の製造コストは1円以上

1円硬貨1枚を製造するのにかかるコストは、常に額面以上かかります。アルミニウムの地金相場の推移にもよりますが、原料の原価だけで1枚あたり0.7円程度かかり、さらにそこから1円硬貨として完成するまでに1枚あたり1.6~1.8円程度かかるそうで、最終的には2~3円程度のコストがかかるといわれています。

因みに昭和43年は、1円硬貨が生産過剰となったため、流通量を調節するために、製造されていません。だからいくら探しても見つかりません。

世界で唯一!水に浮く硬貨

世界には数々の硬貨がありますが、水に浮く硬貨は日本の1円硬貨だけです。
水とアルミニウムの比重は「2.6」で水より重いのですが、アルミニウムの表面が酸化皮膜で覆われて水を弾いていることと、水のもつ高い表面張力の関係により、水に浮かぶのです。
またぴったり1枚1グラムなので、分銅の代わりにも使えます(摩耗などが無い場合)。

ことわざ 一円を笑う者は一円に泣く

もとは「一銭を笑う者は一銭に泣く」。「一円」はわずかな金額ですが、はした金だからと馬鹿にする者は、それが無くていつか泣く思いをするだろうということから。また、貯蓄や倹約の大切さを言うときにも使われます。

280万円で落札された「エラー1円硬貨」

2014.03.09(日)22 : 41 落札

2014年3月3日、ネットオークションサイト「ヤフオク!」に、両面がツルツルで端に少しだけプレスの跡があるだけの、非常に珍しい1円硬貨のエラーコインが出品されました。153件もの壮絶な入札合戦の結果、なんと280万円という額で落札され、大きな話題になりました。

エラーコインとは、製造時のミスによって正しく作られなかった硬貨の事です。厳しくチェックされてから流通されるので、こういった硬貨が世に出回るのは非常にレアで、コレクターには非常に高額で取引されます。

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