龍が如く0 誓いの場所(ZERO)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『龍が如く0 誓いの場所』とは、セガが発売するアクションアドベンチャーゲーム『龍が如く』シリーズの第6作目に相当する作品である。キャッチコピーは「日本中が狂喜乱舞していた時代。「龍」の伝説はここから始まった」。本作は初代『龍が如く』より過去の時系列の物語となっており、主人公の桐生一馬と、シリーズの顔役のひとりである真島吾朗がそれぞれ「堂島の龍」と「嶋野の狂犬」の異名で知られる極道になるまでの姿を描いている。

第八章「争奪戦」

次の日、真島がグランドで仕事をしていると、李から「すぐにほぐし快館に来い」という電話が届いた。それで真島がほぐし快館に向かうと、李はテレビでやっているニュースを指差す。そのニュースは、李が見つけてきた写真の女が何者かに殺されたという内容であり、ほぐし快館の従業員の服を着ていたことから写真の女はマコトと断定された。意外な事態に驚く真島に、李は写真の女を殺してマコトの身代わりにしてくれたんだろうと言った。だが真島は写真の女を殺していないと言ったことに、李は当惑する。すると突然、ほぐし快館の電話が鳴り出した。李が出てみると、その電話の相手は真島に代われと言ってきたので、李は真島に代わった。その電話の相手である男は「ワシからのプレゼント…気に入ってもらえたかぁ? マキムラマコトの死体やぁ」と、気の触れた感じの声で真島に言ってきた。さらに驚きを隠せない真島に、電話の男は「これでマキムラマコトは死んだということになり、雇い主の佐川もこれで納得して万事解決だ」とからかうように笑いながら言った。そして電話の男は、自分は今グランドにいて酒を飲んでいると明かし、電話を切る前、最後にこう言った。「取引したいんや。あんたと…今から一緒に楽しもやないかぁ? あんたも早よおいでぇ〜」と。
李にマコトを任せた後、真島がすぐさまグランドに向かうと、そこでは赤いスーツを着た無精髭の男が女たちを侍らせて酒を飲んで豪遊していた。その無精髭の男の名は西谷誉。近江連合の直系組織・鬼仁会の会長を務める彼は、自分がマコトの死の偽装をした取引の条件として、本物のマコトを渡せと言ってきた。そして、以前ほぐし快館にマコトをさらいに行った極道たちは自分の部下であり、さらいに行ったは良いものの、その前に立ち塞がった真島が手に負えないということで自分が出てこなければいけなくなったと西谷は言った。あの時、ほぐし快館に現れた極道たちを指揮していたのが目の前にいるこの西谷だということに真島は険しい表情になる。そんな真島をからかうように笑いながら、西谷は自分たち鬼仁会が欲しいのはマコトの命ではなく、マコトとちょっと話がしたいだけだから手荒なことはしないとも付け足した。そこで真島が何故マコトを狙うのかと問うが、西谷はそれは言えないとおどけた後、力ずくで自分から聞き出してみるか、と、挑発するように言ってきた。だが真島は、店の中では自分は支配人であり、西谷が客として来ている以上、客を殴ることはできない。それが自分の流儀だときっぱりと言った。すると西谷は「なんやなんや…あんたほんまワシ好みの男やなぁ?」と、不気味に笑いながら、わざと携帯でグランドに強盗が来ていると警察に電話する。不可解な西谷の行動に訝しげになる真島に、西谷はこれで自分は客ではなく強盗となり、店を荒らす立場になった以上、店を守る立場にある真島と思う存分勝負ができるとさらに不気味に笑い、ドスを手に取った。自分と勝負するためにここまでやる西谷に不可解な気分にさせられながらも、真島は「そこまで言うんやったら付き合うたる…俺も仕事抜きや」と、拳を構える。それを見た西谷は「ほないくでぇ? 真島君…がっかりさせんなやぁぁぁ!?」と、血に飢えた叫びと共にドスを唸らせて真島に向かってきた。

激闘の末、真島は西谷を下した。勝負に負けたが、真島の強さに西谷は酔い痴れた表情になった。そして、その場へ駆け込んできた警察に、お楽しみはここまでかと名残惜しそうになりながらも、自分が強盗だと名乗って素直に連行されようとする。そこへ真島がマコトを狙う理由はなんだと追い縋って問いただそうとするが、「それは次会うたときのお楽しみやぁ。お前はもうワシの獲物やでぇ…真島君?」と、不気味に笑いながら、西谷は警察と共にその場を去っていった。その後、腑に落ちない表情で真島が事務所に戻ると、そこに佐川がいた。佐川は「仕事終えたら電話しろっつったろ?」と、急に剣幕をきかせた声で真島に言ってきた。それに真島が驚くと、佐川はマコトが死んだニュースは自分もテレビで見たと言った。うっかりしていて、これから連絡するところだったと言い繕う真島に佐川は頷きながらも、「俺ぁ、なんか腑に落ちねえんだよ」と、言った。佐川はその言葉の根拠として、死体の顔が潰されており、その上でほぐし快館の服が着せられていることを挙げ、これでは死体の身元を隠したいのか隠したくないのかよくわからないと言った。的を射た佐川のこの指摘に息を呑みながらも、「人、殺したんは初めてやったんや…自分でもよう覚えとらん」と、真島は再び言い繕った。こうして仕事は無事に済ませ、佐川には約束通り東城会に戻れるよう計らいをしてもらうことになったが、西谷の小細工が佐川にバレていると悟った真島は、すぐに李と連絡を取り合い、マコトのいる倉庫で落ち合った。
しかしその直後、佐川組の組員たちが現れていきなり真島と李を襲ってきた。この組員たちを蹴散らした後、自分は車を見つけてくるからマコトと共にほぐし快館へと向かえと李が言ったので、真島はマコトを連れて倉庫を脱出する。その道中、他の佐川組の組員たちが次々と現れ、マコトを奪おうと次々と襲いかかってくるが、真島はこれらを全て薙ぎ倒してほぐし快館に辿り着いた。そこで車を見つけてきた李と落ち合い、車に乗り込もうとするが、その車には佐川によって罠が仕掛けられており、李がキーを回した直後に車が大爆発する。李は爆死し、真島とマコトも爆発と爆風に煽られて負傷する。するとそこへ、「お前さぁ…ひどいよ。俺にこんなことさせんなよ〜」という言葉と共に、銃を手にした佐川が現れた。やはり佐川は、西谷の小細工と真島の嘘を見破っていたのだ。自分はマコトを殺せば東城会に戻れるよう本気で計らうつもりだったのに、真島がその厚意を反故にしたことで、もう殺すしかなくなったと佐川は残念がる。しかしすぐに冷酷な表情になって、「でもいいよな? 二人一緒に、殺してあげるから」と、佐川は真島とマコトに銃を向けた。しかしその時、佐川が背後から突然銃撃を受け、その場に倒れこんだ。驚きを隠せない佐川と真島。そして、倒れた佐川の後ろから、銃を手にした白いスーツの男が颯爽と現れ、マコトを抱き上げた。「だ…誰や、お前…?」と、真島が誰何しようとした途端、白いスーツの男は銃を持った腕を勢いよく振りかぶり、真島の顔に振り下ろした。その直後、真島の意識は途切れた。

桐生一馬編・転

第九章「大包囲網」

神室町に戻ってきた桐生は、自分の住んでいたアパートが堂島組によって火をつけられ、さらに再び堂島組の執拗な追撃を受ける。そして久瀬、阿波野、渋澤までもが現れ、彼らが率いる大勢の堂島組組員に囲まれて、桐生は絶体絶命の危機に立たされた。しかしそこへ、車を走らせて立華が助けに現れたことで、桐生は九死に一生を得た。そして尾田も車に乗って現れ、「亜細亜街」と呼ばれる中国人たちの住む一角へと桐生を案内した。そこで桐生は、その亜細亜街の元締めである陳老人と出会った。
尾田によると、陳老人は日本に住む中国人たち「在日華僑」の中でも長老格の人物で、情報面において立華不動産の協力者ともなっているということだった。尾田は堂島組に追われる桐生を匿うよう依頼するが、陳老人はそれを拒否する。その理由として陳老人は、かつて自分たち在日華僑は東城会と肩を並べる程の勢力を誇っていたことを挙げ、そして堂島組が陳老人の仲間である多くの在日華僑や居場所を奪い、この狭い亜細亜街へと追いやったと言った。その堂島組への憎しみから、元とはいえ桐生が堂島組の人間であることから彼の受け入れを拒否する陳老人に対し、尾田はなおも説得しようとしたが、そこへ現れた立華に止められ、桐生は彼の計らいによって神室町の西公園にいるホームレスたちのところへ一晩身を寄せることになった。

第十章「男の値段」

翌朝、桐生は立華と尾田と共に東城会本部へと向かい、現在の東城会におけるトップである会長代行・二井原隆(にいはらたかし)と会った。立華は自分がカラの一坪についての情報を持っていて、その自分を捕まえるために堂島組が桐生を追っていることを説明し、堂島組に桐生から手を引かせるよう働きかけてくれることを交渉する。しかし二井原は桐生にも追われるだけの理由があると言い、カラの一坪を堂島組が手に入れれば、その利益も東城会にも入るから立華を助けてやる理由もないとも言い切った。すると立華は、堂島が東城会の中で最も強い力を持っている人間であることを挙げ、このまま堂島組がカラの一坪を手に入れればさらに莫大な金と力を得て、現在のトップである二井原も無事ではいられなくなるとも言い放つ。これに対し、二井原は堂島がカラの一坪を手に入れても、彼から相応の金が東城会にも納められることに変わらないと言い切ろうとするが、「そんな目先の話にとらわれてるようでは、トップは務まりませんよ」と、立華が挑発するかのようにそう言い放った。二井原がその言葉に顔色を変えたその時、尾田がアタッシュケースを手にして現れた。尾田が二井原に一礼し、彼の前に置いたケースを開けると、その中には5億円が入っていた。立華は二井原に「これを桐生さんの命の代金としてお納めください」と言い、堂島組の動きを止めてくれたらさらに5億東城会に支払い、加えて今後は神室町における立華不動産の収入の3割を東城会に納めるとも言った。「たかが極道崩れの男の命に、10億とはな…そこまでの価値があるのか?」と、二井原が尋ねると、立華は10億程度の金ならいくらでも作れるが、本当の友人を作るとなるとそうはいかないと自信ありげに答え、カラの一坪を手に入れるにはどうしても桐生の力が必要だとも言った。

立華はさらにこう続けた。二井原には今ここで自分たちの首を堂島に引き渡すという選択肢もあるが、おそらくその選択肢で堂島から見返りは期待できない。しかし、ここで二井原が自分たちに協力してくれれば、堂島を東城会の忠実な一幹部にとどめておくこともでき、それが堂島にとって分相応な立ち位置となるだろう、と。そんな立華に、二井原は極道の黙らせ方と金の使い方がうまいと感心し、「桐生一馬は、今から東城会本家の預かりとする。手出しは無用だ」と堂島に伝えるよう、その場にいた側近の男に言った。これに立華と尾田が感謝して一礼して立ち去った後、二井原は後に続こうとした桐生を呼び止めた。風間が桐生と同じ年の頃は文字通りの一騎当千で、惚れ惚れさせる男気を持つ男だったと二井原は語り、もし風間が若かった頃に戻って彼を10億で買えるなら自分は迷わず払うとも言った。そして最後に、意味ありげな笑いを浮かべ、桐生にこう言った。「お前が本当に10億の価値があるのか…見させてもらう」
桐生たちが東城会本部を後にしようとした時、出入り口には二井原によって集められた大勢の東城会組員たちが待ち構えていた。桐生たちはこれを切り抜けることができれば二井原は立華との交渉に応じてくれると読み、大勢の組員に立ち向かう。そして大激闘の末に、桐生たちは東城会本部を無事に脱出することができ、この戦いを見届けた二井原も桐生たちの覚悟と強さを認めた。去りゆく桐生の後ろ姿を見て、二井原は「あの風間が目をかけただけのことはある…あれもいつか、化ける男なのかもしれねえな」と、しみじみとした面持ちで呟いた。その後、二井原によって桐生への手出し無用を通達された堂島組では、渋澤がこの通達は立華不動産の手配りであり、自分にとっては予想できた動きだと堂島に言った。そして自分にはこの次に立華が桐生をどう動かすのかもわかるとも言い切った渋澤に、堂島は感心したような笑みを浮かべる。「もう久瀬と阿波野に遠慮する気はねえってことか?」と、堂島が尋ねると、「カラの一坪は…俺のこの手で差し出しますよ、親父」と、渋澤は自信を込めてさらにそう言い切ったのだった。

真島吾朗編・転

第十一章「ドブ川の底」

次の日、厚意を反故にされたことと、マコトを目の前で取り逃がしたことへの腹いせとばかりに、佐川は真島に一方的な暴行を振るっていた。そしてついにはバットを振るって真島を殴殺しようとしたが、ギリギリで寸止めにして「お前の事は…必ず殺すよ。でもその前に、あのマキムラマコトを盗んでいった泥棒猫を始末しねえとなぁ?」と、言ってバットを放り捨てた。こうして、佐川にまだ利用価値があると見なされて殺されずに済んだ真島は、佐川にマコトを殺そうとする理由はなんだと尋ねるが、佐川は自分だって知らないから教えられないとあしらうように答えた。さらに佐川は、自分は嶋野から「真島を使ってマキムラマコトという人間を殺せ」と言われているだけで、それをこなせたら真島を東城会に戻すよう考えてやってもいいという話になっているとも言った。何故嶋野は自分にマコトを殺させようとしているのかと困惑する真島だが、白スーツの男とマコトの行方を追うべく、まずは留置所にいる西谷の元へと向かうことにしたのだった。そこで鬼仁会の事務所に行き、組員を締め上げることで西谷の知り合いで窓口ともなっている「ビリケン」という名の刑事の存在に行き着いた。
毘沙門橋でビリケンと会った真島は、彼が極秘裏に運営している「三途の川底」と呼ばれる地下闘技場での試合に3連勝することで、留置所にて西谷との再会を果たしたのだった。早速、白スーツの男がマコトを連れ去っていったこを伝え、その白スーツの男について心当たりはないかと真島が尋ねると、西谷は白スーツの男は自分の仲間じゃないが、その素性についてはおおかた予想はつくと答えた。真島がさらに聞き出そうとするが、西谷はそこから先はおどけるばかりで答えようとしない。「大人しく吐かんと、今度は楽しい殴り合いで済まんことになるで」と、真島が業を煮やしかけると、「そんなん言われるとワシ…ごっつい期待してしまうで真島君!」と、西谷は興奮した表情で立ち上がった。さらに、グランドで繰り広げた一騎討ちがまたできることと、真島のような強い相手を前にするとアソコが堅くなると卑猥な言葉を口にしてくる西谷に、「変わった奴やのう…お望み通り、とことんしばき倒したるわぁ!」と、真島は呆れながらも拳を構える。

再びの激闘の末、真島は西谷を再び下した。「さすがやぁ…ワシ、ますます真島君に惚れてもうたぁ〜」と、真島の実力を再び体感できたことに大満足となる西谷。一方で真島も「出会いが違えば、ええ仲になっとったかも知れへんな…」と、西谷のことを良きライバルとして認める一言を口にした。そして西谷は、白スーツの男は東城会の直系組織・日侠連の総裁を務める世良勝(せらまさる)という人物だと真島に教え、数日前に日侠連の組員たちを率いて蒼天堀に潜り込んできたという情報を掴んだことから、マコトをさらったのは世良に間違い無いと言った。そして日侠連の拠点についても調べ上げてあるという西谷に、真島はそこはどこだとさらに尋ねようとするが、ここで西谷は「知ってどないする気や」と警告するように言った。その理由として、日侠連は殺しなどの汚れ仕事をこなす東城会の特殊部隊のようなもので、真島がひとりで挑んだところで勝ち目はないと西谷は言った。しかし真島は、マコトは両目が見えなくなるほど裏社会の食い物にされてきたと述べ、さらに「マコトを生かした責任」として、彼女を殺す仕事を引き受けながら彼女を殺せず、さらに裏社会の食い物にさせてしまった負い目があるとも言った。
そしてその上で真島は「ただ命があったらええってことやない。人として生かさなアカン責任や…極道の食い物にはさせへん」と、これ以上マコトを裏社会の好きにはさせないという決意を述べた。そんな真島の決意を前にした西谷は、真島みたいな男と早く出会えなかったのが残念だと言いながら、日侠連の潜伏先は「椿園」と呼ばれる料亭街の一角にある「弁天屋」という店であり、マコトもそこに囚われてるはずだと教えたのだった。そして、真島がいざ弁天屋へ向かおうとした矢先、突如、銃声が鳴り響いた。真島と西谷が牢の外に出ると、ビリケンが現れた。「逃げや…西谷ぃ…」との一言と共に、その場に倒れるビリケン。見ると、彼の背中には明らかな銃創があった。さらにその背後から、銃を手にしたひとりの看守の男が現れた。その看守は、何者かに高い金で買収されて、西谷と真島を始末するよう依頼されており、それをビリケンに気づかれて彼も射殺したのだ。誰に買収されたと叫んだ直後、西谷は看守に銃撃される。その銃撃で致命傷を負った西谷は、最後の力を振り絞って真島の盾となる。「思いっきり暴れたらええ…! 思いっきり楽しんだらええ!! マコトっちゅう女、生かした責任…キッチリ取ったらんかいぃ!! 行けやぁ、真島ぁぁぁぁぁ!!!」と、雄叫びと共に銃弾を浴びながら看守に突進していく西谷。その西谷の後ろ姿を見て、彼の最後の思いと覚悟を受け止めた真島は、留置場を飛び出していく。そして扉が閉まった直後、看守の断末魔と思しき叫びが響き渡った。

第十二章「欲望の巣窟」

留置場を脱出し、椿園へと向かおうと蒼天堀を駆け抜ける真島。だがそこへ佐川が立ち塞がるようにして現れる。つい先ほど、蒼天堀から真島の姿が消えたという報告を部下から受けて、誰かに殺されたんじゃないかと心配したと言う佐川だったが、西谷に会いに行っていたという一言を真島から聞いた直後、態度を豹変させる。「蒼天堀はお前の庭じゃねえんだよ…檻なんだよ、檻! ホテルでさえ出かけるときにゃフロントにひと声かけるよなぁ? 檻ん中のお前が何黙って出てんだよ? なあ…? なあ!!!」と、激しく恫喝してくる佐川。真島はそれに気圧されながらも、西谷から聞いた情報を佐川に伝えた。そして「犬をひとりで散歩に行かせる飼い主がいるか? お前が蒼天堀から出る時ゃ、俺も一緒なの」という佐川の同行付きという条件で、真島は世良のいる椿園へと向かうことになった。
不夜城を彷彿とさせる煌びやかな眺めに息を呑みながらも、真島は佐川と共に椿園を進んでいき、ついに弁天屋へと辿り着く。そこで佐川と手分けする形でマコトを探しに弁天屋に入った矢先、日侠連の組員たちが現れた。総裁である世良は真島を殺さずに事を収めたいと思っており、東城会に情けをかけられているうちに身を引けと警告してくる組員たち。しかし真島は拒否し、マコトを助けるために挑みかかる。そして、各所での激しい戦いの末に悉くを蹴散らしながら進んでいき、ついに最奥の庭園で世良と対峙した。「日侠連を相手にここまで辿り着くとは、さすがは嶋野組で鳴らした男だ」と、真島の実力を評価する世良。真島がマコトの居場所を尋ねると、彼女ならある人間に託されてここを出たと世良は言い、さらに自分は真島の敵ではないとも意味ありげな一言を投げかける。その一言に困惑する真島。そして世良は、組員たちをけしかけたのは危険を冒してマコトを助けようとする真島の覚悟を知っておくためであり、今は東城会の未来を左右する事態で既に多くの血が流れている以上、真島がもしも生半可なヒーロー気取りで首を突っ込んでるなら受け入れがたいとも言った。そして最後に自分は慎重派である以上、自分もこの手で真島がどれほどのものかを確かめないと結論が出せないと言い、世良は拳を握る。「もしも命をかけてマキムラマコトを守る覚悟があるなら…俺を倒してみろ」その世良の一言と共に、真島は彼との一騎討ちに臨むことになった。

一騎討ちの末、真島は世良に勝利する。真島のマコトへの覚悟を認めた世良は、マコトは不動産屋の人間と共にいて、さらに彼女は知らないところでカラの一坪と呼ばれる10億もの価値のある土地の所有者にもなっていると言った。一坪10億という言葉に驚きながら、真島がその土地はどこだと尋ねると、「お前のよく知った街だ」と、世良はそれだけ言った。その一言で、真島はカラの一坪は神室町にあり、マコトもその神室町に連れて行かれたと瞬時に理解した。世良によるとその10億の金など目先のものに過ぎず、カラの一坪は神室町で行われようとしている再開発計画に絡んで莫大な金と権力をもたらす鍵で、それを巡って東城会が今大きく揺れているということだった。こうしてマコトが狙われている理由を理解した真島は「ちょっと留守にしとる間に、東城会も堕ちたもんやな」と、溜め息をついた。自分たちはマコトに危害を加えていないから信用してくれと言う世良だが、世良がそうだとしても他の連中がマコトを狙っていることを挙げ、それなのに不動産屋に渡したのはマコトを奪ってくれと言っているようなものだと真島は反論し、神室町に行くから不動産屋の名前と行き先を教えろと迫る。これに世良が「教えてどうする? 神室町に向かうのはお前ひとりじゃ済まないだろう」と言った時、神室町に向かうのは佐川もだと真島は直感した。そして佐川はマコトを殺そうとしており、その佐川とまだ繋がりのある真島が神室町にくれば危険を持ち込むことになる。それならば蒼天堀に留まり、佐川を食い止めたほうがマコトのためにもなるのではないか、と、世良は諭してくる。それでも納得がいかない真島が「不動産屋が絶対にマコトを守れる保証はあんのか?」と、世良に問うた時、世良が突然背後から銃で撃たれ、倒れた。
「…この、泥棒猫が」そう吐き捨てながら現れたのは、佐川だった。真島と同じく組員たちを蹴散らしながらこの場へと辿り着いた佐川は、世良が真島に気を取られている隙に背後から銃撃を浴びせたのだった。そして、倒れた世良のスーツのポケットから、佐川は一枚の名刺を抜き取った。「こいつかぁ…マキムラマコトを託された不動産屋って」そう言って、佐川は真島にその名刺を投げてよこした。真島がその名刺を拾い上げると、そこには「立華不動産 桐生一馬」と書かれていた。

桐生一馬編・結

第十三章「罪と罰」

尾田から手渡された拳銃で応戦に出る桐生。その後、夜の高速道路を舞台に壮絶なカーチェイスバトルが幕を開ける。

立華からカラの一坪の所有者が「マキムラマコト」という人物だと聞かされ、尾田と共にその保護をするよう頼まれた桐生。そこで真島と佐川が訪れる8時間前、尾田と共に椿園の弁天屋へ向かった桐生は、マコト、そして世良と出会う。それから尾田が手配したタクシーに乗り込み、彼やマコトと共に東京へ向かうが、その途中の高速道路で渋澤組の襲撃に遭う。壮絶な銃撃戦とカーチェイスを繰り広げた後、渋澤組の追撃を振り切るために高速を降りてとある廃ビルに身を隠すが、そこで今度は尾田が銃をマコトに突きつけてきた。何をすると気色ばむ桐生に、尾田は「悪いけど…俺はこの女を立華社長に会わせるわけにはいかねんだ」とだけ答えて、そのまま桐生とマコトを撃ち殺そうとする。ところが、マコトが世良から渡された杖の仕込み刀で反撃し、桐生がその隙をついて銃を奪い取った。そこで桐生がなぜ裏切ったと問うた時、マコトが突然「その人の左腕、刺青が入ってませんか? 蝙蝠の…!」と、聞いてきた。それを聞いて桐生が左腕を見せるよう促すと、尾田は左腕を見せた。するとその左腕には、蝙蝠の刺青があった。桐生が刺青が入っていると言うと、マコトは尾田と会った時、どこか覚えのある声だと思っていたが、その刺青が入っていることで確信を得たのか、桐生にこう言った。「私は2年前、その人に監禁されて…売られたんです!」
尾田は、桐生にこう語り始めた。尾田はかつては中国からの密入国者で、蝙蝠の刺青をシンボルとした中国マフィアのリーダーだった。蒼天堀にやってきてからは金になるためなら強盗や人身売買などの汚れ仕事もやってきて、マコトもたまたまその人身売買に使った女のひとりだった。マコトを売り飛ばした直後に立華と出会い、彼に勝負を挑んで敗北するが、立華の強さに惚れ込んだ尾田は彼を兄と崇めて心酔していく。そして、仲間の証として蝙蝠の刺青を入れさせ、さらには立華に協力して立華不動産の設立にも関わるようになった。しかしある日、テレビで中国の残留孤児の特集ニュース番組を立華と共に見ていた時、尾田はそのニュース映像にマコトが母親と思しき女性と一緒に来日している場面を目の当たりにする。その時、立華が声を驚きに震わせて「母さん…筱喬(シャオチャオ)…!」と、呟いたことから、マコトが立華の生き別れの妹だったことに、尾田は戦慄した。そしてさらにマコトがカラの一坪の所有者であると判明した時、彼女を売り飛ばした過去が立華に発覚することを恐れた尾田は、立華に頼んで桐生と共に蒼天堀までマコトを迎えに行くことを申し出た。そこでマコトの殺害を目論み、彼女の所在を渋澤に伝えて襲撃の手引きをしていたのである。

尾田が全てを話し終えた時、階下から大勢の荒々しい声と足音が聞こえてきた。尾田と桐生が渋澤組が追いついてきたと即座に悟った時、マコトが「尾田さん…立てますか!? 早く逃げないと…!」と、尾田を気遣ってきた。自分を売り飛ばし、地獄へ突き落とした真犯人であるにも関わらず、まだ気遣おうとするマコトに桐生が驚くと共に、「どこまでおめでたいんだよ」と、尾田は呆れて溜息をつく。そして尾田は、最期ぐらいは立華の役に立ってから死ぬことを選んで再び銃を手に取り、桐生に「俺はほんとに立華さんが好きだった」という伝言を託し、彼とマコトを先へ行かせる。それから桐生とマコトを逃がすために単身渋澤組の組員たちに戦いを挑んだ尾田だが、ふたりが脱出した頃には交戦の末に致命傷を負わされ、虫の息となって倒れていた。そこへ現れた渋澤から「立華を裏切って俺についたんじゃなかったのか? なんですぐ俺に女渡さなかった」と問われると、尾田は弱々しく笑いながら「あんたらが…世良に先越されたから、でしょ。もっと早く女つかまえてくれてりゃあ…俺は大阪に来るまでもなかった…」と、皮肉を叩いた。この皮肉の後、渋澤はマコトを捕まえるために大金を払って協力関係を結んだ西谷が下手を打ったことを吐露する。そして、尾田も西谷と同じように役に立たなかったことに溜め息をつき、渋澤は尾田に向けて静かに引き金を引いて、とどめを刺したのだった。

第十四章「不滅の絆」

こうしてマコトを神室町まで無事に送り届けた桐生は、彼女を西公園のホームレスたちに預けてから、亜細亜街にいる立華の元へ向かった。桐生は立華にマコトの無事と共に、尾田がマコトを殺そうとしたこと、そして尾田からの最期の伝言も全て伝えた。立華は尾田の裏切りと死に息を呑んだ後、自らの過去をこう語り始めた。自分とマコトは中国残留日本人の血を引いており、日本人への憎しみを込めて「日本鬼子(リーベンクゥイズ)」の蔑称をつけられ、幼い頃から迫害を受け続けた。そしてそれに耐えきれなくなり、立華は15歳の頃に母と妹を見捨てる形で日本に密入国し、蒼天堀で尾田と共に中国マフィアとして活動していた。しかし偶然見ていたテレビで母とマコトの所在を知ることになり、ふたりにもう一度会うため、神室町に拠点を移して独自の情報網を築き上げ、その行方を追った。しかしその情報網でやっと掴めたのは、ひと足違いでマコトがまた消息を絶ち、母も既に亡くなっていたことと、マコトに相続権が渡ってしまったカラの一坪が、神室町で行われる再開発計画で大きな障害になり得るということだった。その再開発計画を巡って堂島組が莫大な金を地上げにつぎ込んでおり、このカラの一坪で妹が狙われることを立華は予見し、妹を守るために風間に交渉を申し入れ、風間の助言に従って神室町の情報網と尾田ら中国マフィアの仲間たちと共に立華不動産を築き上げたのだ。そして、風間と同じ協力関係を結んだ世良からマコトが目が見えなくなったと聞いた時、彼女は自分を恨んでいるかもしれないと立華は思い、兄を名乗るかどうか迷った。しかし、桐生からマコトが無事でいると共に兄との再会を望んでいると聞かされ、蒼天堀でも自分を探していたことも知った時、立華は彼女が自分が記憶する妹だと確信し、涙を流した。「桐生さん、私は…妹に、筱喬に、会いたいです…。今の私は…そのためだけに、生きながらえています…!」と、立華が涙ながらに桐生に告白した直後、堂島組の組員たちが現れて襲いかかってきた。
組員たちを蹴散らし、人気のない方向へ逃げる桐生と立華。そこでマコトのいる西公園へと向かい、彼女にカラの一坪を手放させる手続きを急がせようとしたが、そこにひとりの毒々しい顔つきが特徴的な、黒い服を着た中国人の男が現れ、行く手を阻んできた。桐生が立ち向かおうとするも、信じられない動きと鋭い銃さばきで圧倒してきて、桐生に手傷を負わせる。そして立華は、その中国人の男を見て「最悪の…相手です」と、顔を青ざめさせた。その中国人の男の名は「老鬼(ラオグゥェイ)」で、立華も中国マフィアとして活動していた頃に見たことがあり、自分が知っている限り最強と言っても過言ではない実力を誇る殺し屋だという。そして立華は、このカラの一坪の殺人事件の犯人こそ老鬼であり、さらに彼が堂島組に雇われているとすると、桐生に濡れ衣を着せた張本人でも間違いないと言った。「出てこい…立華社長。お前を殺せとまでは言われてない」老鬼がそう呼びかけてきた時、彼が相手では戦うことも逃げることもできないと判断した立華は、妹を頼むと桐生に言い残し、彼の制止を振り切って老鬼の元へ向かった。そして、そばに落ちていたガラス片を拾って自分の首に突き付け、桐生にこれ以上の手出しをしないならついていくと言うと、「もうひとりの男は雇い主との契約外だ。興味はない…」と、老鬼は答え、立華を連れてどこかへと去っていった。桐生はすぐさま後を追おうとしたが、銃で受けた傷によって力尽き、気を失ってしまった。

気がつくと、桐生は陳老人のところで手当てを受けていた。陳老人は立華は堂島組に連れ去られてしまい、亜細亜街の仲間に行方を探らせているところだと言い、さらに尾田が情報を渋澤に渡していたことで、立華が亜細亜街にいたということも突き止められてしまったのだという。そして陳老人は、桐生にカラの一坪についてこのようなことを教えた。カラの一坪は立華とマコトの祖父・牧村源三が日本に持っていた土地の一部であり、戦後になって土地を手放さざるを得なくなった時、祖父は一度に4人の買い手と交渉することで土地を分割して売っていた。それはおそらく意図的に一坪だけ自分の手元に残るようにするためで、自分の生き別れの娘、すなわち立華とマコトの母が、もし自分へ会いに日本まで来た時の目印として残したのではないかと陳老人は語った。しかし、その子を思う祖父の気持ちが、極道の争奪戦に巻き込まれて子供である立華たちを危機にさらしていることになっている。陳老人はそんな土地の因果を皮肉だと溜め息をつきながらも、悪いのは牧村ではなく極道だと桐生を詰るように言った。
桐生はその陳老人の言葉を痛いほど噛みしめ、すぐさま立華を助けに行こうと亜細亜街を後にした。その直後、堂島組の組員たちが現れた。しかも今度は、錦山も一緒だった。組員たちは錦山に手柄を与えてやる代わりに桐生を始末するよう命令するが、錦山はその命令を拒否した。それに組員たちはもちろん桐生も驚いて、桐生は裏切り者である自分に手を貸せばただでは済まなくなると言いかけた時、「お前がいねえ東城会でのし上がっても意味がねんだ…! お前がいくら言ったとこで、俺との縁は切らしゃしねえ!!」と、錦山は叫んで、組員たちに向けて拳を構える。桐生も錦山の覚悟に心を打たれ、彼と共に組員たちに挑みかかり、一気に捩じ伏せた。そして、陳老人から立華がカラの一坪に隣接してる廃ビルの地下室に連れ込まれたと教えてもらった桐生は、錦山と共に立華の救出に向かう。しかし時すでに遅し、桐生と錦山がその地下室についた頃には立華は拷問で致命傷を負い、虫の息となっていた。そして、そこには組員たちだけでなく久瀬までいて、彼が拷問を指揮していたと即座に理解した桐生は、激しい怒りに任せて錦山と共に久瀬に挑みかかった。
怒りの大激闘の末、久瀬たちを叩き伏せた桐生と錦山。すぐさま立華を解放し、助けに来るのが遅くなってしまったことを詫びる桐生だが、立華は「謝ること…ありませんよ。桐生さん…」と、弱々しく微笑んだ。妹がすぐそこまで来ているから死ぬなと必死に訴える桐生に、立華はもう間に合わないと首を振った。そして、老鬼の雇い主は堂島であり、カラの一坪の殺人事件の黒幕も彼だと伝えた後、立華は桐生の腕の中で事切れてしまった。桐生は涙を流しながら悲しみと怒りの雄叫びをあげた後、冷たくなった立華を抱きかかえて立ち上がった。「立華…お前の妹は、必ず俺が守る…! 約束する……絶対に守るからな…!」と、桐生は立華に固く誓った後、彼を抱えたままその場を後にしようとする。

真島吾朗編・結

第十五章「木洩れ陽」

真島をゆっくりと振り返ったマコトの両目は、皮肉にも立華の死によって光を取り戻しつつあった。

マコトを任された人間が桐生であり、彼が神室町にいることを突き止めた真島は、佐川から蒼天堀の外に出ることを許可されて彼と共に神室町へ向かう。そこで佐川に命令されて桐生が身を置いている立華不動産について聞き込みをしているところ、嶋野組の組員たちに見つかり、因縁をつけられて襲われる。しかしさらにそこへやってきた古参の嶋野組の組員たちから「若いモンのご無礼をお許しください。嶋野の親父があなたをお呼びです」という一言を投げかけられ、彼らにとある料亭まで案内される。そこで自分が所属していた嶋野組の組長であり、自分を極道社会から追放した張本人である嶋野と再会を果たした。さらにその場には佐川も嶋野に呼び出されており、佐川がマコトの現状を彼に伝えると、嶋野は「全部ワシの計画のうちや」と、意味ありげに笑った。そして嶋野は、真島にマコトを殺せと命令したのは、真島が殺せないと踏んでいたからで、マコトをどこかに匿うよう仕向けさせたのだと言った。それを踏まえて嶋野が語った真の狙いは、真島にマコトを助けさせることで彼女の信頼を得させ、真島に口約束をさせてカラの一坪を自分に売るよう仕向けさせること。そして、桐生や立華不動産と同じく彼女を守る立場であり、堂島と並ぶ邪魔者でもある風間と、世良を始めとする東城会内部におけるその一派を炙り出すことだった。
そうして自分の目的の全てを語ったところで、嶋野は真島に「マキムラマコトはもう殺さんでもええ。そんかわり、立華不動産から取り戻してワシんとこにお連れせえ。大事な客人としてや」と、新たな命令を下す。この命令通りにマコトを客人として連れてきて、自分が10億でカラの一坪を手に入れた後、真島を今度こそ東城会に戻してやると約束し、マコトも真島の好きにしても構わないとも言い渡したのだった。嶋野からマコトと桐生を追う手がかりとして錦山の存在を教えられた真島は、錦山が出入りしている風間組事務所へと向かう。かつて嶋野組で名を馳せた真島が現れたことに、風間組の組員たちが戸惑う。そこへ柏木が現れ、錦山に何の用だと尋ねるが、真島は錦山を出せとの一点張りになる。そして「ここはお前が来ていい場所じゃねえ…錦山も桐生も、お前にゃ渡さねえよ」と、柏木は言い放ち、拳を握って真島と激突する。激闘の末、真島は柏木を下し、その場へ駆けつけてきた組員のひとりに柏木の片目をえぐると脅して、「セレナ」という高級クラブに錦山がいると聞き出したのだった。

早速真島がセレナに向かうと、錦山がいた。クラブのママである麗奈と共に酒を飲んでいた錦山に、真島はマコトと一緒に居る桐生のところへ案内しろと言うが、「なんでマキムラマコトを追ってんだ?」と、錦山は警戒心を露わにする。だが真島は柏木の時と同じく、理由を明かさずにマコトと桐生の居場所を聞き出そうとする。それに我慢できなくなった錦山が懐に忍ばせた拳銃を抜こうとするが、その直前に真島に叩き落とされる。「お前じゃ俺には勝てん」と真島が凄むように言うと、「俺は死んでも、兄弟を売る男じゃねえ。俺ぁひくわけにゃいかねんだよっ!!」と、錦山もついに拳を握って、真島に挑みかかった。しかし柏木と同じように錦山も真島の前に膝をつかされる。口を割らせようとさらに迫ってくる真島を前にして、麗奈が錦山をかばい、マコトならもう桐生のところにはいなく、錦山もマコトを探しており、セレナに来たのもそのためだと言った。錦山も立華が殺された直後にマコトは突然姿を消したと言い、最後に見たのは西公園のホームレスたちのところで、立華の死を看取った後に連れ帰った直後に行方が分からなくなったとも真島に言った。愕然となる真島に、錦山はこのままマコトに何かあったら自分と桐生は死んだ立華に会わせる顔がない、だからマコトを守るつもりなら探してくれと頼んだ。真島は舌打ちしながら錦山の頼みを受け入れ、すぐにマコトを探しに街へと飛び出した。そして、カラの一坪に隣接する廃ビルの屋上でついにマコトを見つけた真島。急いで彼女の元へ向かい、「お前…マコトなんやろ? そないなとこで何してるんや」と、真島が恐る恐る尋ねると、マコトはゆっくりと振り返った。「…あなたには、また会えると思ってた」と、暗い表情で答えるマコトのその瞳は、まっすぐ真島を捉えていた。

第十六章「愛の証」

「お前…見えとるんか?」と、自分をまっすぐに見てくるマコトに、愕然となりながら真島が問うと、マコトは今までは街を歩くには杖が必要だったが、今は自力でなんとか街を歩ける程度までには視力が戻り、真島もそこにいるくらいは見えると答えた。何があったのかと真島がさらに問うと、マコトはこのカラの一坪で実の兄である立華と再会を果たしたが、堂島組による酷い拷問で殺されていたと言った。その際冷たくなった兄に触れた時、視力が徐々に戻り始めたという。自分が知らない間に所有権を持ってしまったこのカラの一坪のせいで、兄があんな酷い殺され方をしたということに感情的になり出すマコトを見て、「復讐なんて考えんなや、ヤケんなるな…!」と、真島は落ち着かせようとする。そこで雇い主の佐川と嶋野が今はもうマコトを殺すことはやめて、土地をマコトから買い取ろうとしていると伝えるが、「私のことなんかどうでもいい!!」と、マコトは叫ぶ。そしてもし、まだ真島に自分を守るつもりがあるなら、堂島と久瀬たち3人の若頭補佐を殺して仇を取ってくれとマコトは言い、自分が真島と会ったのは立華が引き合わせてくれたからで、兄も真島に頼んで仇討ちしてもらうことを望んでいるはずだと言い張る。復讐心に囚われるあまりヤケになっていくマコトに息を呑みながらも、「お前の兄貴…そんな男のわけないやろが」と、真島はさらに諭そうとする。それに失望したのか、マコトは「ほっといて。もうひとりで平気だから。もう私に構わないで…」と、その場を去ってしまう。
そしてまた姿をくらましたマコトを追おうとした真島の前に、渋澤組の組員たちが現れる。組員たちが、真島のおかげで西谷が使い物にならなくなったから消す羽目になったと毒づいたことから、留置場でビリケンと西谷を撃った看守は渋澤が金で雇ったのだと真島は気づいた。険しい顔でマコトの行方を尋ねる真島。それに組員たちは、マコトから渋澤に土地を譲りたいという連絡が来て、今頃は渋澤はマコトを堂島の元に差し出しているはずだと言い放つ。さらにあろうことか、組員たちに真島の居場所まで教えてきたというのだ。驚きを隠せない真島に、勝ち誇った顔で組員たちは一気に襲いかかってきた。真島は怒りを露わにしてこれを返り討ちにし、組員たちから六本木のセバスチャンビルの屋上にマコトがいると聞き出し、急いでタクシーを拾ってそこへ向かった。

セバスチャンビルへ迫り来る堂島組の組員たちを薙ぎ倒しながら屋上へと走る真島。そしてマコトの名を叫んで屋上の扉を蹴開けると、屋上にはマコトの他にも、堂島、久瀬、阿波野、渋澤、老鬼と数十人ほどの堂島組の組員たちがいた。現れた真島にマコトが振り返ろうとした瞬間、老鬼がマコトに向けて銃の引き金を引いた。愕然となって立ち止まった真島の前で、老鬼の放った凶弾の前にマコトは静かに倒れた。何事もなかったかのように、奥のヘリポートに停めてあるヘリに向かって歩いていく堂島、老鬼と久瀬たちを見て、真島は怒りの叫びをあげて後を追おうとした。しかし、その場に居合わせた組員たちが動いて、真島の行く手を阻み、取り囲んでくる。その間に、堂島たちを乗せたヘリは飛び立っていってしまった。ついに忍耐の限界を迎えた真島は、上着をひと思いに脱ぎ捨て、背中にある般若の刺青を組員たちに見せつけるようにさらけ出した。「おのれら全員、地獄に送ったる…!! ぶっ殺したるわああぁぁっ!!!」と、般若の刺青を見て一瞬怯んだ組員たちに向かい、真島はそう吠えた後、激情の勢いに乗って襲いかかった。その場にいる組員たちすべてを薙ぎ倒した真島がマコトに駆け寄った時、彼女は辛うじて生きていた。「おいマコト、聞こえるか!? 返事せえや…マコトぉっ!!」と、必死にマコトに呼びかける真島。マコトは涙ながらに「ごめん、なさい……だけじゃ、なにも、できなかった…」と、真島に詫びた後、何があったのかを話し始めた。
真島がやってくる数分前、堂島と対面したマコトは、久瀬と阿波野と渋澤の首と引き換えにカラの一坪を譲ることを条件として提示した。「…かわいい子分の首で土地を買えと? 俺がその条件を呑むと思うのか」と、堂島が言うと、「あなたが条件を呑まなければそれはそれで構いません。その時は他の方に土地を売るだけです」と、マコトは迷うことなく言い切る。そんなマコトの度胸に感心した様子を見せながらも、堂島はカラの一坪は少し過大評価され過ぎていると切り出した。その根拠として、堂島はこうも語り始める。カラの一坪は、周りの土地の地上げが相当進んだ時に偶然見つかったものであり、見つかるまでは役所ですら気づいていなかったことだという。そして、そのまま知らなかったことにして再開発計画を進めることもできるが、土地の所有権を誰かが主張したり、そのことで裁判でも起こされるとまずいことになる。しかし逆に言えば、その土地の所有者が妙に騒いだりしなければ役所も極道も困りはしない、と。つまり、ただひとりのカラの一坪の所有者となったマコトの提示した条件を呑まなくても、この場でマコトを今すぐに始末してしまえば問題はないと堂島はそう論破してきたのだ。「女子供だろうが…ヤクザをナメちゃいけねえなぁ」愕然となるマコトに堂島がそう勝ち誇ったその瞬間、真島がその場に現れたのに合わせて老鬼はマコトに銃を向け、引き金を引いた。

こうした経緯から、マコトは自分がヤケになるあまり、堂島の言う通り極道のことを甘く見ていたとようやく理解したが、それでもこうせずにはいられなかったと真島に言い残した後、意識を失った。「くそっ、誰か…誰かこの娘を…!!」と、絶望しかかる真島。するとそこへ、世良が日侠連の組員たちを引き連れて現れた。椿園で佐川に撃たれた世良だったが、実は生き延びており、マコトと桐生を追って神室町にやってきていたのだ。マコトを見てこの場の状況を察した世良は、すぐにマコトを病院へ運べと組員たちに指示を出す。運び出されていくマコトを見て戸惑う真島に、「あの娘を助けたかったら、今は俺を信用しろ。それとも、お前ひとりで女を助けられるか?」と、世良は言った。その後、世良と日侠連によって病院に搬送され、手術室へ担ぎ込まれるマコトを見て、真島はこう切に訴え続けた。「マコト…死ぬな、死ぬんやない! 復讐でもなんでも、お前の望みは俺が叶えたるから! せやから、頼むっ…!!」

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サクラ大戦シリーズ(ゲーム・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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サクラ大戦とは1996年9月27日にセガゲームスより発売されたアドベンチャーゲーム。 蒸気機関が普及する「太正」時代を舞台に、主人公(プレイヤー)が特殊部隊「帝国華撃団・花組」を率いて都市に巣食う闇の勢力と対決する。 テレビアニメのほか、OVA、ドラマCD、小説、舞台、マンガ、パチンコ・パチスロなど幅広く展開されている。

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JUDGE EYES:死神の遺言(ジャッジアイズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

JUDGE EYES:死神の遺言(ジャッジアイズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『JUDGE EYES:死神の遺言』とは、2018年に発売されたリーガルサスペンス巨編のコンシューマーゲームである。本ゲームは、極道モノのアクションアドベンチャーゲームとして地位を築いている『龍が如く』シリーズ初の派生作品でもある。 主役は木村拓哉が務める。舞台は『龍が如く』でお馴染みの「神室町」で、関東一帯を束ねるヤクザ「東城会」の人間も登場する。猟奇殺人や、現代の日本の課題である「認知症」がテーマとなり、ストーリーを展開していく。

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LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』は、2021年にセガから発売されたリーガルサスペンスアクションゲーム。『龍が如く』シリーズの派生作品で、2018年に発売された『JUDGE EYES:死神の遺言』の続編となっており、主演は引き続き木村拓哉が務める。 前作から3年。「神室町」の探偵である八神隆之は、「横浜・伊勢崎異人町」に潜む「闇」に直面する。「法とは何か」「正義とは何か」時代を問わず、どこにでもあり得る「イジメ問題」をテーマにサスペンスフルなストーリが繰り広げられていく。

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プロジェクトセカイ(プロセカ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

プロジェクトセカイ(プロセカ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『プロジェクトセカイ』(プロセカ)とは、音声合成ソフトの「ボーカロイド」が題材のスマホ向けリズム&アドベンチャーゲームである。人気のボーカロイド楽曲(通称:ボカロ曲)で遊べるほか、『プロセカ』オリジナルキャラクター達が展開するストーリーを読む事ができる。全5ユニットでわけられているストーリーでは、さまざまな悩みや葛藤を抱える少年少女達が、仲間や初音ミク達バーチャル・シンガーとの交流にくわえ、音楽そのものを通して成長・変化していく様が描かれている。

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サクラ大戦TV(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サクラ大戦TV(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サクラ大戦TV』とは、セガサターン用アドベンチャーゲーム『サクラ大戦』及び、ゲームのストーリーを元に新たなストーリーや構成を加えたテレビアニメ作品である。ゲーム版の世界における日本の年号である太正12年、真宮寺さくらの帝国華撃団加入から、葵叉丹率いる黒之巣会との戦いまでを描いている。ゲーム版が帝国華撃団隊長の大神一郎を主人公とした恋愛シミュレーションであるのに対し、本作は華撃団隊員の真宮寺さくらを主人公としたメンバーの結束をメインテーマとして描いており、シリアスなストーリー展開が特徴である。

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ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ソニックアドベンチャー2(Sonic Adventure 2)』とは株式会社セガより2001年6月に発売されたアクションゲームである。2001年6月にドリームキャスト用として発売された後、同年12月にはゲームキューブ用に『ソニックアドベンチャー2 バトル』が発売された。また2012年10月にPlayStation 3用、Xbox 360用がダウンロード版として販売された。前作『ソニックアドベンチャー』の続編ではあるが、ストーリー的繋がりは無く本作からでも楽しめるゲームである。

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龍が如く2(極2)の必殺技・ヒートアクションまとめ

龍が如く2(極2)の必殺技・ヒートアクションまとめ

『龍が如く2』とはSEGAから発売された裏社会を舞台とするアドベンチャーゲームである。主人公の桐生一馬は、堂島の龍と呼ばれた伝説の極道であり、極道組織東城会に所属している。『龍が如く2』のヒートアクションとは、ゲーム内で敵と戦う時に使用可能な攻撃の種類のことである。ヒートゲージが溜まった状態で、コマンド△を押すと発動可能。通常攻撃では見ることのできないムービーが流れるのが特徴で、中にはムービー中にコマンドを選択するアクションもある。

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わくぷよダンジョン決定盤(わくわくぷよぷよダンジョン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

わくぷよダンジョン決定盤(わくわくぷよぷよダンジョン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『わくぷよダンジョン決定盤』とは、1999年にコンパイルから発売されたPlayStation用ローグライクゲーム。落ちものパズルゲームの代表作『ぷよぷよ』の名前がタイトルに付けられているが、パズルゲームではない。3人のキャラから主人公を選んで、ダンジョンの攻略を目指すRPGとなっている。 「すっごい魔法のアイテム」がどこかにあるというテーマパークに足を踏み入れた3人の主人公・アルル、ルルー、シェゾ。それぞれは期待を胸に、不思議なダンジョンが建ち並ぶテーマパークで大冒険をする。

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ぷよぷよテトリス2(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ぷよぷよテトリス2(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ぷよぷよテトリス2』とは、『ぷよぷよ』と『テトリス』という2つの落ち物パズルゲームによるコラボレーション作品で、2014年発売のゲーム『ぷよぷよテトリス』の続編である。2020年にセガから発売されたアクションパズルゲームだ。 前作同様『ぷよぷよ』同士・『テトリス』同士・『ぷよぷよ』対『テトリス』の対戦などが行える他、演出が強化され、「スキルバトル」という全く新しい対戦形式が実装されている。ルールが簡単な対戦ゲームとして、配信者の間でも人気となった。ストーリーは前作の続きとなっている。

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サクラ大戦3(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サクラ大戦3(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜』とは、2001年にセガから発売されたドラマチックアドベンチャーゲーム。『サクラ大戦』シリーズの3作目であり、タイトルにもある通り物語の舞台をパリへと変更し、登場キャラクターも一新。極めて美麗なOPアニメーションが話題となった。 日本で帝国華撃団が悪党を退けた頃、フランスの都パリでも謎の怪人による事件が続発。事態を打開するため帝国華撃団の隊長である大神一郎がパリに派遣される。新しい仲間たちと協力しながら、大神はパリの市民を脅かす怪事件に挑んでいく。

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