ハヴ・ア・グレイト・サンデー(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ハヴ・ア・グレイト・サンデー』とは『月刊モーニングtwo』(講談社)で連載されていたオノ・ナツメによる、ある男たちの日曜日の出来事を描いたハートフル漫画である。初老の作家・楽々居輪治は、長くニューヨークで暮らしていたが、ある事情を抱え単身東京に戻ってきた。そして、一人暮らしを謳歌しようと思っていた輪治のもとに、息子のマックスと娘婿のヤスがやってきたのだった。『ACCA13区監察課』や『レディ&オールドマン』など人気作品を生み出してきたオノ・ナツメが描く、男だけの週末エンターテインメントだ。

右のコマ、顎に指をあてている女性がベリンダ

マックスの妻。クールな一面があり、宝塚を初めて観たときの感想も「ゴージャス」の一言だった。ルークがセミナーに参加しなくなったため、和食の料理教室に通っている。電化製品好きなマックスが、台所用品を買うたびに呆れている場面もある。

ルーカス(ルーク)

眼鏡をかけている少年がルーク

マックスの小学生の息子。輪治のことを「グランパ」と呼んでいる。飛び級で高校生になるほどの天才児だ。週末は考古学のセミナーに参加するために母親とともに関西に行っている。セミナーが急遽キャンセルになったときには、自分が研究している惑星地質学についての意見を輪治に求める場面もあった。父親と違い家電には興味がないようだ。

輪治の妻

ニューヨークに一人で住んでおり、輪治のことを「ハニー」と呼んでいる。日本語はカタコトだが、一生懸命しゃべっている。

道子

輪治の妹。夫の隆志とともに土いじりが趣味。いつかは輪治の代わりに輪治の家に住む予定になっている。

隆志

道子の夫。香川県出身で、蕎麦よりもうどんが好き。輪治の父親と輪治とうどんを踏んで作ったことがある。

中野秋光(アキ)

輪治がニューヨークにいたころの取材仲間。

キース・シニーズ

元ニューヨーク市警の刑事。51分署に所属しており、ヴァルという新米刑事と組んでいた。輪治の父親とは知り合いで、輪治もニューヨークにいたころに面識がある。刑事を引退し来日したときは輪治と、はとバスツアーに参加し満喫していた様子だ。キースと輪治は、ニューヨークにいたころに出会っており、小説のネタを集めるためにお酒を飲んだこともある。輪治が新人賞を獲得した小説のモデルでもある。

『ハヴ・ア・グレイト・サンデー』の用語

電気ブラン

東京都台東区浅草にある神谷バーの創業者、神谷伝兵衛が作ったブランデーが混合されたアルコール飲料のことである。電気が珍しかった明治時代に、ブランデーベースのカクテルで作られたため、このような名前がついた。輪治とキースが浅草を訪れたとき、蕎麦を食べている時間がなく、キースの引退に乾杯するために飲んでいた。

『ハヴ・ア・グレイト・サンデー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

マグカップでアイスを食べる輪治、マックス、ヤス

冷蔵庫を買い替え冷凍庫が冷えるまでの間時間がかかるので、3人は溶ける前にアイスクリームをマグカップで食べることになった。そのとき輪治が「ニューヨークで初めてそうやって出されて衝撃的だった。それ以来アイスクリームは大好物なんだ。だって、最高に美味しそうじゃないかい?」と言った。輪治の小説にもよく登場し、冷蔵庫を買い替えることになったのは偶然だが、輪治がニューヨークにいたころの記憶がよみがえる印象的なシーンとなっている。

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