ラブ★コンの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ラブ★コン』は、中原アヤ作のラブコメ少女漫画、およびそれを原作とする各種メディアミックス作品である。『別冊マーガレット』にて2001年から2006年にかけて連載された。巨女・小泉リサと小男・大谷敦士の名コンビを中心に、周りの友人たちを交えた恋愛や友情模様を描く。本作は恋愛漫画であるとともに、笑いの要素が極めて強い作品でもある。多くの胸キュンシーンだけでなく漫才さながらの掛け合いが随所に見られることで人気を集め、単行本の累計発行部数800万部を超えた人気作となっている。

千春を守ってくれそうな男に譲ろうとした鈴木に対して千春が放った言葉である。同じ大学を受験していた千春と鈴木だったが、受験の日に体調を崩していた鈴木は実力を発揮することができず、千春は受かって鈴木は落ちるという残念な結果に終わる。ずっと一緒にいて千春を守ると約束していた鈴木は、約束を守れなかったことを気に病んでいた。そんな鈴木の前に、筋骨隆々の男子、細川弱男が現れる。細川は千春と同じ大学に行くために血のにじむような努力を重ねて見事に大学に合格し、落ちた鈴木には負ける気がしないと言うのである。「田中さん(千春)をオレにくれ」という細川に対し、断るのが当然と思われた鈴木だが、周りの予想に反して鈴木の答えは「考えさせてほしい」であった。鈴木は千春を守ることを最優先にし、守ってくれる力がありそうな細川と付き合う方が千春にとっても良いのではないかと考えたのだ。鈴木の返事を聞いた千春は大粒の涙を流し、「守ってもらいたくて同じ大学に行こうとしたわけじゃない」「鈴木くんとしか一緒にいたくない」「鈴木くんのアホ」と叫んで走り去った。机を持ち上げて投げつけるという日頃の千春からはとうてい考えられないほどの暴挙に、千春の怒りと悲しみの深さ、そして、本気で怒ったときの千春の怖さが表れた場面である。

鈴木「来年同じ大学に入れるまで待っててほしい」 千春 「はい」

細川との勝負に勝った鈴木が千春にかけた言葉である。大学受験に失敗して千春と同じ大学に行くことができなくなった鈴木は、同じ大学に行くことになった細川に千春を譲ることをいったんは了承した。その後、前言撤回して千春を譲ることを断ろうとした鈴木だが、細川は軽々しく彼女を譲る鈴木を見損なったといい、取り消しを認めようとはしなかった。それを聞いた大谷が勝手に鈴木と細川の勝負を決めてしまったため、鈴木は黒帯の細川と柔道の試合をすることになる。どう考えても無謀であるのはわかりつつも、千春を失いたくない鈴木は戦いに臨むことを決意し、リサや大谷とともに鍛錬に励む。結果はやはり惨敗になるかに思えたが、リサの機転によって鈴木は細川から一本をとることに成功した。反則まがいではあるものの鈴木に負けたことを認めた細川は、千春を諦めて鈴木に任せることを承知した。そして鈴木は、試合を見に来ていた千春に、これからまた勉強を頑張って来年はかならず同じ大学に入ると宣言し、自分を信じて待っていてほしいと頼んだ。千春は鈴木の申し出を笑顔で受け入れ、それを聞いた鈴木は初めて皆の前で満面の笑顔を見せたのだった。

鈴木涼二の名言・名セリフ/名シーン・名場面

鈴木涼二(すずき りょうじ)は舞戸学園に通うリサと大谷の同級生である。本作開始当初はリサたちとの面識はなかったが、夏の補修で一緒になった関係で知り合い、リサを通してつながりをもった千春と後に付き合うことになる。千春と同じく成績優秀だが、体が弱く病気がちで、早起きが苦手である。無口でコミュニケーションスキルにはややかけるところがあり、相当な照れ屋である。

鈴木「好きです…つき合って下さい」 千春「…はい」

鈴木と千春が晴れて両想いになったときのやりとりである。リサと大谷は鈴木と千春の関係を応援することに決めたが、鈴木は千春と二人きりになることを拒み、一方の千春は鈴木とうまく話せないと泣き、なかなか進展が見られない。リサは鈴木に千春に告白するよう迫るが、鈴木はなおも千春が好きだと認めず、告白にもいっこうに乗り気にならずにいた。業を煮やしたリサはとうとう「あたしが千春ちゃんに言うて来たる!」と叫び、千春の元に向かった。ここにきてようやく自分の気持ちを認めることができた鈴木は、必死の形相でリサたちの元に向かい、「自分で言うから」と断言する。改めて千春と向き合った鈴木はぎこちないながらも想いを告げ、千春はそれを笑顔で受け入れたのだった。

深川遥の名言・名セリフ/名シーン・名場面

深川遥(ふかがわ はるか)はリサと同級の幼馴染であり、高校2年生のときにアメリカから舞戸学園に編入してきた。出会った当初からリサへの好意を隠すことなく表現しており、大谷に対しては強いライバル心を抱いている。リサと大谷が両想いのカップルになってからも諦めることはなく、リサに対しても猛烈なアタックを続けている。美形でかなりモテており、彼女が7人(後には9人)いるが、彼女同士の仲も良くファンクラブ的な集まりとなっている。

「近いうちに『好きです、つき合って下さい』って告白するから返事考えといて」

大谷とリサが二人きりでいるところからリサを連れ出した遥がリサにかけた言葉である。小さいころから自分の意中の相手であるリサが大谷のことを好きではないかと疑う遥は、大谷に対して尋常ならぬライバル心を抱いていた。遥は「リサには絶対オレのことを好きになってもらわなければ困る」「リサに彼女になってもらってラブラブな高校生活を送るのが夢だ」と明言し、そのうえでリサに放ったのが上記のセリフである。もはや告白したも同然のやり取りであるが、「好き」という遥の言葉を聞いたリサは遥以上に大谷を意識することになる。遥の思惑とはまったく逆に、リサ自身の戸惑いに拍車をかけるきっかけにもなった場面である。

遥「オレに残された人生はもうわずかやねん…あと90年あるかないか…」 リサ「大往生や!十分や!」

リサと付き合うときのために多くの女子と付き合って男を磨くという遥とリサのやりとりである。リサにはっきりと振られた遥だが、それでもまだリサと付き合うことを諦めようとはしなかった。たくさんの女子と付き合って男を磨くという遥はすでに7人もの彼女を作っており、リサは驚いて「一人ずつ付き合え」とつっこむ。人生は残り僅かだから時間を無駄にしたくないという遥だが、遥のいう「わずか」は90年もあり、それを聞いたリサは「(100歳であれば)大往生だ」と突っ込んだ。リサのことを好きなあまり的外れな行動をとる遥にリサがつい突っ込んでしまった場面である。

遥「おまえがキャインキャイン言うてどっか行ったらええねん。負け犬のようにな」 大谷「おまえがニョインニョイン言うてどっか行きさらせ。珍獣のようにな」

リサと大谷の仲を邪魔しにきた遥と大谷のやりとりである。高校最後の文化祭の準備中、リサと大谷はまたしても仲たがいをしていた。そんな折に遥に文化祭を一緒に回ろうと提案されたリサは、大谷への当てつけのようにそれを了承する。しかしその後、大谷と仲直りができたリサは大谷とともに文化祭を回ることになり、遥が楽しみにしていたリサとの約束は反故にされることとなってしまう。それに腹を立てた遥は文化祭当日に「(リサと)約束したから」と邪魔しに現れる。遥との約束をドタキャンする形になったことを申し訳なく思っていたリサは、大谷と二人きりになれないことを残念に思いながらも遥も交えて3人で回ろうと提案した。それを聞いてお互いを邪魔者扱いし合う大谷と遥の珍妙な言い回しが、笑いを誘う場面である。

寿聖子郎(聖子)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

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