ラブ★コンの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ラブ★コン』は、中原アヤ作のラブコメ少女漫画、およびそれを原作とする各種メディアミックス作品である。『別冊マーガレット』にて2001年から2006年にかけて連載された。巨女・小泉リサと小男・大谷敦士の名コンビを中心に、周りの友人たちを交えた恋愛や友情模様を描く。本作は恋愛漫画であるとともに、笑いの要素が極めて強い作品でもある。多くの胸キュンシーンだけでなく漫才さながらの掛け合いが随所に見られることで人気を集め、単行本の累計発行部数800万部を超えた人気作となっている。

大きな困難に遭うこともなく両想いになれた信子や千春と自分を比較して落ち込むリサに発破をかける信子の言葉である。リサと大谷の仲がいっこうに進展しないのをやきもきしながら見守る信子は、その大きな原因がリサの可愛げのなさにあると考えていた。独特な言い回しでリサに精神的な面で女としての色気を出すように迫り、言葉巧みに落ち込むリサのやる気を復活させたことからも、信子がリサの親友としていかにリサの内面を知り尽くしているかがよくわかる。この「(精神的)乳を出す」という言葉は信子がリサを叱咤激励するときの定番文句となり、この後の会話にも頻繁に登場する。

信子「目指せチューしたくなる女!!」 リサ 「チューチューうるさいな!!ねずみか!!」 信子 「チュー!!」

大谷と久々に二人きりで出かけることが決まったリサと、リサを激励する信子のやりとりである。バレンタインで無事に大谷に本命チョコを渡したリサは、リサと大谷のキスシーンを想像した信子に「おもろい」と言われて一時は反発するも、自分で考えみても大谷の口が届かないという面白い絵面になることに気づいて納得する。女子としてキスしてみたいとは思うものの、何度考えても面白い構図にしかならないことから、リサは改めてその身長差に悩んでいた。そんな中で、リサは大谷から海坊主のライブに誘われて、久しぶりに大谷と二人きりで出かけることが決まる。しかし、大谷とリサはまたしても海坊主をネタに大盛り上がりし、リサも大谷にアプローチしようとする様子はまったく見られない。せっかくのデートがなんの進展もないまま終わることを危惧した信子は、リサに色っぽい雰囲気を出して「チューしたくなる女」になるようにと檄を飛ばした。リサが「ビミョーな関係」から抜け出すために頑張ろうと気合を入れるきっかけを作ったやり取りである。

信子「あんなんがなんかすんの待つんやて…市民プールで魚釣ろうとしてるようなもんや…」 千春 「あ、で、でも、鯉ぐらい泳いでるかもっ」 信子 「どんなプールやねん…」

大谷がアクションを起こすのを待つというリサの言葉に対する信子と千春の反応である。大谷が自分に恋愛感情を持ち始めていることを感じて浮かれるリサは、大谷が何かのアクションを起こすまで気長に待つと、信子に宣言する。しかし信子は大谷が行動を起こすことができるとはとうてい思えず、さらにその場に能天気な様子の大谷が現れたことを受けて、信子は絶望的な思いを抱く。その気持ちをユニークに表現する信子と、天然な反応を返す千春のやりとりが微笑ましい一場面である。

信子「以後軽はずみな行動をつつしむこと!」「以上、解散!!」(リサその場で回る)信子「それは回転!」

大谷の受験勉強中にリサが小堀と出かけたことを叱る信子とリサのかけあいである。受験勉強がうまくいかずに大谷がただでさえピリピリしているところ、リサは小堀と二人で出かけて大谷の苛立ちに拍車をかけてしまう。そのことを叱る信子だが、リサはやる気のない様子でボケをかました。セリフだけでなく動作まで交えたリサのボケとそれに対する信子の盛大なつっこみが、まさに漫才そのものといえるやりとりである。

中尾平吉の名言・名セリフ/名シーン・名場面

中尾平吉(なかお へいきち)は舞戸学園に通う高校生である。中学時代からの大谷の親友で、大谷と同じくバスケ部に所属している。リサの親友である信子と付き合っており、周囲の目もはばからず「世界一大好き」というほどの愛情を持っている。おおらかな性格で「みんなの癒し系」とも言われ、周囲の間をとりもつ役割を担うことも多い。

「でものぶちゃんが困るから絶対言うたらあかん」「せっかくのぶちゃんが決めたんやから絶対言うたらあかん」

信子が北海道の大学に行くことを知った後の中尾の言葉である。信子と中尾はあいかわらずラブラブな毎日を送っていた。しかし、大好きな祖母が体調を崩して北海道に静養に行くことが決まり、心配した信子は、自分から一緒に北海道に行くことを決める。その後も信子と中尾はなんの動揺も見せず、遠距離でもまったく支障はないという様子を見せていた。だが、それはあくまで表向きの話であり、心の中では中尾は悲しみにくれていた。信子の前だけではいつも通りに振舞っているものの、ひとたび離れると心ここにあらずの状態になっている中尾は、うっかり階段から落ちてしまう。保健室で大谷と二人になったとき、中尾は、本当は信子には行ってほしくないこと、それでもせっかく信子が決めたことを邪魔したくないから本当の気持ちは絶対に言わないことを話す。しかし、中尾を心配して保健室の前まで来ていた信子がこの会話を聞いてしまったために、隠そうとしていた中尾の本心が信子の知れるところとなってしまった。自分のことは二の次にして、信子のことを一番に考える中尾の愛情の深さが表れたセリフである。

「のぶちゃんだいすき、世界一だいすき」

受験のために北海道に行く信子に中尾がかけた言葉である。北海道に赴く信子をリサと千春、大谷が見送っていたところに、遅れて中尾が現れる。信子を止めるかとも思われた中尾だったが、出てきた言葉は、「いってらっしゃい、がんばって」であった。それを聞いた信子は、おもむろにハートのピアスを取り出す。そのピアスは以前中尾が信子に送ったものの、祖母に止められた信子がピアスの穴はあけないと決めていたために、できずじまいになっていたものだった。祖母のいいつけを破ってまでピアスの穴をあけた信子は、中尾のことを忘れないよう、北海道に行ったらずっとつけていると話す。それを聞いた中尾は信子を抱きしめ、心からの愛の言葉を告げたのであった。

田中千春の名言・名セリフ/名シーン・名場面

田中千春(たなか ちはる)は舞戸学園に通う高校生であり、リサの親友である。本作序盤に同級生である鈴木と両想いにあり、以後、ほほえましい付き合いを続けている。勉強が苦手なリサや信子とは違って成績優秀で、学年トップになるほどである。性格は真面目でおとなしいが、ひとたび怒って我を忘れると、机を放り投げるほどの暴挙にでることもある。

「わたしは…鈴木くんとしか一緒におりたくない!!」

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@mari7may0

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