飛べなくなった人・石田徹也の摩訶不思議な世界

2ちゃんねるなどに定期的に立つスレッドで「怖い絵を紹介する」というものがあります。そこの“常連”と言って差し支えない絵師が石田徹也です。2005年に31歳の若さで逝去しましたが、10年経った今でもその人気は高く海外でも評価されています。

石田徹也の略歴

静岡県焼津市出身。父親は元焼津市議会議員。1996年、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。
元々高校は美術系を希望していたが、親からの強い要望で普通高校に入る。
本人は苦痛を感じていたという。

蒸気機関車やビニール袋、便器などといった日常生活で使用するものと
一体化した青年を題材とすることが多い。題材としている青年はほとんどが
同じような顔をしており、作家本人と似ているが本人は否定している。
2005年5月に踏切事故で死亡。

死後、2006年11月にクリスティーズが香港で開催したオークション出品された『無題』(2001年)は、
78万香港ドル(約1200万円)で落札された。

2009年、遺族が紺綬褒章を授与される。

出典: ja.wikipedia.org

非現実的な世界

「めばえ」1998年

管理社会への批判を表現しているのでしょうか。
反体制への怒りよりも、哀しみのほうを強く感じます。

「離乳」2002年

自立しようともがく青年の苦痛。

「飛べなくなった人」1996年

悲しさの中にもある種のユーモアがある気がします。

「体液」2004年

奇妙な怖さを感じます。

「前線」2001年

一見微笑ましい親子の姿に見えますが、
二人の顔は同じです。

食い散らかされたお弁当のリアルな質感に
不安を掻き立てられます。

「トイレへ逃げ込む人」1996年

何から逃げようとしているのでしょうか。

「子孫」1999年

「回収」1998年

「分解」1999年

見れば見るほど不可解で、その不思議さにこちらの感覚もどんどんと深みにはまってしまいそうですね。
ほとんどの絵は公式HPで閲覧することができるようになっています。石田徹也公式ホームページ↓

出典: www.tetsuyaishida.jp

www.amazon.co.jp

とんとん
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@tonton

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