ダイナ・フリッツ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ダイナ・フリッツとは『進撃の巨人』の登場人物。主人公エレンの父親グリシャの前妻で「獣の巨人」ジークの母。その正体はフリッツ王家の末裔。ストーリー上、巨人の歴史と王家の情報を語る重要な役割を持つ。パラディ島に移住することを拒みマーレに留まった一族は、代々巨人の情報を隠し持っており、その末裔であるダイナはエルディア復権派と共に始祖の巨人の奪還を企てるが、計画は息子ジークの密告により失敗。ダイナは巨人化後、グリシャの後妻であるカルラを捕食する。最期はエレンの持つ座標の力で巨人の群れに喰われた。

巨人化したダイナ

850年、ライナー(鎧の巨人)とベルトルト(超大型巨人)にさらわれたエレンを調査兵団たちが奪還しに向かった時、エレンの母・カルラを喰ったダイナ巨人が再びエレンたちの前に姿を現した。

エレンを連れて故郷へ逃げようとするライナーとベルトルトを引き留めるため、エルヴィン団長は自分達を囮にして無垢の巨人の群れをライナーとベルトルト達に突撃させた。その群れの中に、巨人化したダイナがいたのだった。

ハンネスを喰う巨人化したダイナ(奥)

かつて、自らの非力さによりカルラを救えなかった後悔を引きずっていたハンネスは、巨人化したダイナに攻撃をしかけるも、最期は捕まり喰われてしまった。
目の前で巨人化したダイナにハンネスを捕食されたエレンは、再び自分が大切な存在を守れなかったことに絶望し、ダイナに拳を振りかざした。

「アァァァァァァァァァァァ!!!!!」

ダイナ巨人の手の平とエレンの拳が接触した瞬間、エレンの中に宿されていた「座標(始祖の巨人がもつ力)」が発動した。この事がきっかけになり、王家の人間ではないエレンでも、王家の者との接触によって始祖の巨人の持つ座標が発動させられるとエレンは後に気づく。ダイナは巨人化しているため言葉では伝承していないが、エレン達にこの条件を伝えるというストーリー上重要な役割を果たしているのである。

ダイナ・フリッツの関連人物・キャラクター

グリシャ・イェーガー

グリシャ・イェーガーはマーレのエルディア人収容区でのダイナの夫である。父親の後を継いで医者になった。幼いころに妹をマーレ兵に虐殺された過酷な過去があり、マーレへの憎しみを買われてエルディア復権派にスカウトされ、復権派のリーダーとなる。王家の末裔であるダイナと出会い結婚した。作中ダイナとの結婚生活は心休まる時間であったという描写がある。ダイナと同じようにジークを愛していたが、マーレのパラディ島侵攻の告示により自分の役割を全うするため、妻のダイナと共に息子ジークにエルディアの誇りを託しつつ、敵国に忠誠を誓うマーレの戦士になるよう仕向けた。グリシャは幼い頃に感じていた、親が子を自らの思想に染め上げる罪深さを理解しているはずだったが、同じ過ちを繰り返した。7歳の息子ジークに密告され楽園送りとなる。処刑の直前にフクロウに助けられ、進撃の巨人を継承することになる。その際、フクロウから「壁の中で家庭を持て 人を愛せ」と告げられるも、「俺にはダイナが…」とダイナを想っている描写がある。

ジーク・イェーガー

ジーク・イェーガーはダイナとグリシャの実子である。ダイナの王家の血筋を受け継いだ正統な王位継承者である。ジークの脊髄液入りの注射やワインを飲んだエルディア人を自らの叫びで巨人化させることができ、さらに操る力をもつ。「奇跡の子」と呼ばれるその力でマーレ兵団で地位を確立しているが、この力はダイナの血統ゆえである。王家の血筋であることはマーレには明かしておらず、その飄々とした振る舞いや言動で真相をかわしている。主人公エレン・イェーガーの異母兄でもある。
幼いころに両親より反マーレの教育を叩きこまれ、マーレ兵に志願させられたことから、親の愛情を与えられずマーレへの復讐の道具として扱われたと感じている。そのため人を信じられず、本心を常に隠している。母親のダイナではなく、父親のグリシャを恨んでおり、異母弟であるエレンに「俺達はあの父親の被害者だ」と伝えている。

エレン・クルーガー

エレン・クルーガーはマーレ当局に潜入したエルディア復権派の内通者フクロウである。9つの巨人のひとつである「進撃の巨人」を持っている。
ダイナはフクロウに導かれてグリシャたち復権派と出会うことになる。フクロウの正体を知らされたグリシャは、ダイナが王家の血統である事実をクルーガーが揉み消さなければ、ダイナだけは化け物にされずに済んだのではないかと問い詰める。それに対してクルーガーは、敵であるマーレ当局に王家の血統を渡すべきではなかったと反論し、死ぬまで敵国のために子を生まされ続ける人生に比べればマシな最期だったと答えた。潜入したマーレ当局では、今までも復権派の同志を楽園送りにしており、そのことを悔やむと同時に必要な犠牲だと認識している。マーレに強い憎しみを持つグリシャに自らを喰わせて「進撃の巨人」を継承した。

エレン・イェーガー

エレン・イェーガーは『進撃の巨人』の主人公である。ダイナの巨人化後に、夫のグリシャがパラディ島で出会ったカルラとの子供である。
エレン・クルーガー(フクロウ)の持つ「進撃の巨人」を父グリシャを介して継承した。さらにその能力を使ってグリシャをそそのかしレイス家より「始祖の巨人」を奪還させ継承している。マーレ編ではタイバー家の持つ「戦鎚の巨人」の能力を奪っている。エレンの実母カルラは物語冒頭でダイナに喰われているが、終盤にてエレンの持つ「始祖の巨人」の力でダイナが操られていたことが判明している。
同期である104期生から「死に急ぎ野郎」と呼ばれるほど強い意志を持つ人物で、母を喰った巨人を「駆逐してやる」と度々発言している。パラディ島のミカサとアルミン、仲間を守るため世界の人口の8割を死に至らしめる殺戮者となることを選び、「始祖の巨人」の力で地ならしを発動させた。最後はミカサに殺された。

ダイナ・フリッツの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「私達の… この… 惨めな日々は 王が争いから目を背けたことから始まったのです」

「私達の… この… 惨めな日々は 王が争いから目を背けたことから始まったのです」

エルディア復権派に王家の持つ情報を伝えているダイナの台詞である。惨めな日々と揶揄されているのは、長きにわたるマーレからの迫害がどれだけ辛いものかを物語っている。さらに145代フリッツ王の決断が「進撃の巨人」という物語のスタート地点であることが分かる台詞である。

「どんな姿になっても… あなたを探し出すから」

「どんな姿になっても… あなたを探し出すから」

拷問された上に処刑と称して、巨人化させられる直前の台詞である。ダイナはマーレのエルディア人収容区で育っており、ひどい迫害を受けてきた。その中でエルディア復権派の同志やグリシャと出会い、自分たちの居場所や希望を見つけ、ジークをもうけ幸せな時間を過ごした。グリシャとの時間がダイナにとって幸せの絶頂だったと推測される。そのグリシャとの別れの言葉であり、実際に二度と会うことはない。ただ、ダイナはその後巨人と化してもグリシャを追い続け、結果エレンたちを追い続けることになるのだった。

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