出来ればアニメ化してほしかった…惜しい打ち切り漫画

「ああ、終わっちゃった…」気に入っていた漫画が人気が振るわなかったり、「大人の事情」で打ち切りになるってこと、ありますよね。そこで雑誌を問わず、「アニメ化してほしかったな…」なんて思った打ち切り漫画を集めてみました。

『週刊少年ジャンプ』

まずは、アンケート至上主義だの、作者の思うように終われないだの言われている『週刊少年ジャンプ』から。

『サバイビー』

あらすじ:卵の時に家族を失ったミツバチのバズーは、同じく身内のいない虫たちと平和に暮らしていた。が、ある日餌探しに行った際傷を負ったミツバチの兵士から「オーダイ」を預かることに。ここから、バズーとスズメバチとの戦いが始まる。旅のさなかオケラのライバー、ゲンゴロウ(ではなくガムシ)のデブリンといった仲間と出会う。やがて、ミツバチたちの生き残り「サバイビー」がスズメバチから隠れるように暮らしているという情報が…。

ミツバチ特有の価値観。擬人化されていようと、そこに人間の倫理観が入り込む余地はありません。

『マキバオー』のつの丸先生の昆虫漫画です。予告のイラストを見たときは「うわあ」と思いましたが、実際読んだら違う意味で「うわあ」となりました…一話目で仲間全滅。そして容赦のない展開が続きます。

仲間のために自分を犠牲に。創作物ではよくある展開ですが…?

メルヘンなんかじゃない、泥臭さも構わず前に進もうとする姿に胸が熱くなります。弱い虫が、強い虫や鳥などの脅威に晒されながら、何とか生き抜こうと足掻いているのです。命の大切さ、とかそんなんじゃありません。命自体が熱いんです。絵柄と鬱展開のせいで損した漫画の一つ…でも、萌え絵で再現されても困りますけど。今の時代、このくらい泥臭く、そして胸打つ漫画はそうそうないのではないでしょうか。

スズメバチとの死闘

全滅した巣も…。

『みつばちマーヤ』『みなしごハッチ』でも悪役扱いされてきたスズメバチ…今作でも同じく悪役ですが…。

スズメバチがリアルで、しゃべらない。容赦ない。とにかく怖い。

作中のスズメバチはリアルな虫として描かれており、機械もしくは怪物のようです。飛んでるだけでこの絶望感と恐怖感…。しかし、だからこそ囮となったミツバチ兵士の覚悟、ミツバチという虫たちの持つ団結力が際立つのです。

ブル隊長

このいかにも「つの丸顔」のブル隊長がかなり頼れるハチなのです。スズメバチとの戦いの中至極冷静に若手兵士たちを落ち着かせつつ、戦う…こんな上司ほしいです。結構熱いですし。「女王候補」の存在が明らかになった時の演説は見どころの一つです。

アニメになった際見たいポイント

やはり戦闘シーンでしょう。そして、スズメバチの大群の「怖さ」。子供にトラウマ植えつけることになろうが、いいんです。豆腐メンタルになるよりは。小さな命が、それでもその命を懸け闘っているさまが伝われば…。バズーらが最初に出会ったサバイビー部隊の、「巣を襲われる前」の会話も再現してほしいですね。仕事がきついと愚痴ったり、冗談言ったり…戻ったら仲間が全滅していたっていう。この「落差」を映像で、どう表現するか。萌え絵にしたり、やたらスズメバチに喋らせる、とかはしないでほしいです。

『仏ゾーン』

「大人の事情」で打ち切りに…。

あらすじ:寺で住職の祖父(血の繋がりはない)と暮らす12歳の少女のサチ。寺は大分前から暴力団により地上げにあっていた。そんな中、本殿に祀られていた「千手観音像」から一人の少年が飛び出した。彼は仏界なる世界で「すべての衆生を救う」千手観音本人(?)。「人間界で行動するための媒体」として仏像に憑依した千手観音ことセンジュの役目は、釈迦に次ぐ「救世主」たる「弥勒」をインドへ連れて行くまでの護衛。そして、サチこそが「弥勒」となるべき人物でした。

えどまち
えどまち
@edono78

Related Articles関連記事

仏ゾーン(武井宏之)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

仏ゾーン(武井宏之)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『仏ゾーン』とは、武井宏之による仏教を題材とした少年漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品である。『週刊少年ジャンプ』で1997年に連載。千手観音のセンジュが、弥勒菩薩の生まれ変わりである少女サチをインドに送り届ける為仏像に憑依し、現世に降り立つ。人間の欲望を糧とする魔羅(マーラ)、人間を憎むアシュラと戦いながら、センジュたちは旅を続けるのだった。話数こそ少ないが、仏教と少年漫画要素のミックスが独特の魅力となっており、連載終了後も根強い人気を誇る。

Read Article

NEW
シャーマンキング(SHAMAN KING)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

シャーマンキング(SHAMAN KING)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シャーマンキング』とは1998年から2004年にわたって週刊少年ジャンプで連載された武井宏之の作品。通称は『マンキン』で、アニメ化もされた。1度は打ち切りになったが、約380Pの描き下ろしが追加された完全版が発売となり物語は完結した。霊と交流でき戦う能力を持つ「シャーマン」の少年・朝倉葉。彼はシャーマンの頂点「シャーマンキング」を目指し、500年に1度行われる「シャーマンファイト」に参加する。

Read Article

グレートスピリッツ(シャーマンキング)とは【徹底解説・考察まとめ】

グレートスピリッツ(シャーマンキング)とは【徹底解説・考察まとめ】

グレートスピリッツとは、『シャーマンキング』に登場する、この世のすべての魂の集合体であり、シャーマンキングだけが所有することのできる最強の霊だ。特定の姿や人格はなく、あらゆる魂とその記憶から出来ている。肉体の死を迎えた魂はグレートスピリッツへと還り、再び地上に生まれる時を待つ。グレートスピリッツの中では無数の魂が文化圏ごとのコミューンを形成しており、地獄と呼ばれる場所も天国と呼ばれる場所もある。

Read Article

ビックリメン(BIKKURI-MEN)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ビックリメン(BIKKURI-MEN)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ビックリメン』とは、「『ビックリマンシール』のブームの再来に湧く令和の日本」を舞台にしたオリジナルテレビアニメ。かつて一世を風靡した『ビックリマンシール』を題材にしており、登場人物は『ビックリマン』のキャラクターをモデルにしている。キャッチコピーは「これが、令和のビックリマン」。 令和の日本では、『ビックリマンシール』が昭和期の大ブーム以上の人気を博していた。高校生のヤマトは、人気のシールがたくさん出ると噂のコンビニを訪れ、そこでシールを巡るコレクター同士の諍いに巻き込まれる。

Read Article

シャーマンキングのオーバーソウル・必殺技まとめ

シャーマンキングのオーバーソウル・必殺技まとめ

『シャーマンキング』とは、武井宏之による漫画、及びそれを原作としたアニメ作品である。 平凡な中学生、小山田まん太のクラスに転校してきた不思議な少年麻倉葉。彼は霊と心を通わせることのできる霊能力者、「シャーマン」だった。500年に一度開催されるというシャーマンの王を決める戦い、「シャーマンファイト」に参加するべく上京してきたのだ。 シャーマンは各々の「持霊」を物体に憑依させ具現化させる、「オーバーソウル」と呼ばれる方法で戦う。葉は持霊の阿弥陀丸と共に様々な成長を遂げ、技を身につけていく。

Read Article

シャーマンキングの持霊まとめ

シャーマンキングの持霊まとめ

『シャーマンキング』とは、武井宏之による漫画、及びそれを原作としたアニメ作品である。 平凡な中学生、小山田まん太のクラスに転校してきた不思議な少年麻倉葉。彼は霊と心を通わせることのできる霊能力者、「シャーマン」だった。500年に一度開催されるというシャーマンの王を決める戦い、「シャーマンファイト」に参加するべく上京してきたのだ。 葉は伝説の侍、阿弥陀丸を自らの“持霊”にし、シャーマンファイトに挑む。シャーマンは皆それぞれ持霊がおり、霊を物体に憑依させ具現化させて戦う。

Read Article

シャーマンキングの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

シャーマンキングの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『シャーマンキング』とは1998年から2004年にわたって週刊少年ジャンプで連載された武井宏之の作品。一度は打ち切りになったが完全版が発売され、約380Pの描き下ろしが追加され完結した。シャーマンの少年である主人公・麻倉葉(あさくらよう)が、全てのシャーマンの頂点「シャーマンキング」を決める戦い「シャーマンファイト」に参加し、様々な人との出会いや戦いを通して成長していく物語。

Read Article

目次 - Contents