ユニークなピープロ特撮の世界

特撮制作会社と言えば、東映、円谷プロといった企業が有名であるが、かつて、様々なユニークな企画で存在感を持った企業があった。ピー・プロダクション、通称「ピープロ」である。そんな、ピープロの特撮作品の中から、代表的なものを紹介したい。

ピー・プロダクション(ピープロ)とは

漫画家・うしおそうじ(本名:鷺巣富雄・1921~2004)が創立した、映像制作会社。
うしおそうじは、円谷英二、手塚治虫といった幅広い人脈を持っていた。
特撮、アニメをともに手がけた珍しい会社だ。
アニメ作品では、「0戦はやと」「ハリスの旋風」「ちびっこ怪獣ヤダモン」といった作品を制作している。
1975年の「冒険ロックバット」終了後、映像制作から撤退する。
エヴァンゲリオンなどの作曲家である鷺巣詩郎は、鷺巣富雄の長男であり、現在はピープロの社長を務める。

マグマ大使

1966年7月4日に放映開始された作品。
ウルトラマンに先んじて、日本初の全話カラー放送された特撮ドラマ。
原作は、手塚治虫のマンガ。
マグマ大使は、地球の創造主アースが、地球侵略を狙う「宇宙の帝王」ゴアとの戦いのために作った「ロケット人間」。
村上マモル少年(江木俊夫)がピンチの時に笛を吹くと、マグマ大使が飛んでくる。

マグマ大使は金色のロケットの形態で飛来し、人型に変形する。

スペクトルマン

1971年1月2日に放映開始された作品。
「仮面ライダー」「帰ってきたウルトラマン」といった、第二次怪獣ブームの先駆けといえる作品。
放映開始時のタイトルは、「宇宙猿人ゴリ」。
スペクトルマンは、人工遊星ネビュラ71から地球の防衛のために派遣されたサイボーグ・エージェントであり、地球では「公害Gメン」の蒲生譲二(成川哲夫)の姿をしている。

スペクトルマンの敵は、惑星Eから追放された悪の天才科学者・宇宙猿人ゴリの送り出す怪獣だ。

快傑ライオン丸

1972年4月1日に放映開始された作品。
戦国時代を舞台とした、時代劇の特撮作品。
アメリカでも放映され人気となったようだ。

主人公の忍者、獅子丸(潮哲也)は、「風よ、光よ」の掛け声とともに快傑ライオン丸に変身する。
快傑ライオン丸の敵は、日本制服を目論む「大魔王ゴースン」。

快傑ライオン丸 OP ED

風よ!光よ!

風雲ライオン丸

1973年4月14日に放映開始された作品。
「快傑ライオン丸」のヒットを受けて作られた作品。
戦国時代を舞台としているが、西部劇風の幌馬車で旅をするという、無国籍の不思議な作品。

弾獅子丸(潮哲也)は、「ロケット変身」で、風雲ライオン丸に変身する。
風雲ライオン丸の敵は、日本制服を目論む「マントル一族」。

風雲ライオン丸 OP フルヴァージョン

風雲ライオン丸 OP 『行け友よライオン丸よ』 歌:浜ジョージ ブルーエンジェルス

鉄人タイガーセブン

1973年10月6日に放映開始された作品。
滝川剛(南城竜也)が変身したタイガーセブンと、ムー一族との戦いを描く作品。
重くハードなドラマが特徴。

タイガーセブンの搭乗するバイク「スパーク号」。

鉄人タイガーセブン OP フルヴァージョン

主題歌 「鉄人タイガーセブン」 歌:ヒデ夕樹 壮絶なバトルの数々をご堪能下さい。

電人ザボーガー

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