池袋ウエストゲートパーク(IWGP)のネタバレ解説・考察まとめ

『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』とは2000年4月から6月までTBS系で放送された日本の若者の日常をワイルドに描いたテレビドラマ。主演は長瀬智也、脚本は宮藤官九郎。その他渡辺謙や妻夫木聡など、多くの豪華俳優が出演している。池袋を舞台に、主人公マコトが池袋を舞台に友人やギャングたちとケンカや友情に明け暮れるストーリー。原作は石田衣良の小説『池袋ウエストゲートパーク』で、ドラマ以外にも、コミック、ミュージカル、舞台、アニメなど幅広いメディアミックスがなされた。

『池袋ウエストゲートパーク』の概要

『池袋ウエストゲートパーク』とは、2000年4月14日から6月23日まで毎週金曜日に、TBS系放送局で放送された日本の若者の日常をワイルドに描いたテレビドラマである。主演は長瀬智也、脚本は宮藤官九郎で、初のテレビドラマ作品。第25回ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞で、最優秀作品賞を受賞している。原作は第36回オール讀物推理小説新人賞を受賞した石田衣良の小説『池袋ウエストゲートパーク』であるが、キャラクター設定等は大きく変更されている。今回のドラマ化にあたっては原作小説の内の1から2巻のエピソードを軸にしている。
池袋西口公園、通称「IWGP」の近くにある果物店の息子・真島誠は母のリツコとの2人暮らしで、たまに果物店を手伝いながらも西口公園をブラブラしているだけのプー太郎。しかし、トラブルや事件が起こると、望む望まないにかかわらず何故かキーマンになってしまう。次第にヤクザ絡みの犯罪やギャングの縄張り争いなど、警察では手出しできない難事件を次々に解決する「池袋のトラブルシューター」と呼ばれるようになっていた。 有象無象な人間が集まる池袋で、組織に属さず、誰とでもフラットに付き合う真島マコト。マコトの元には、常に危険で刺激的な依頼が舞い込むというストーリー。
池袋の街を舞台とした若者たちの生きざまを、個性的なキャラクターが生きている世界を通して描かれている人気作品。今では多くの不良を描くドラマなどがあるが、当時としては斬新で多くの視聴者をTV画面へ釘付けにした。放送終了から3年後には、スペシャル版「スープの回」が放送された。また、テレビドラマ以外にもコミック全4巻、大野拓朗主演のミュージカル、猪野広樹主演の舞台、動画工房制作でAT-X他にて放送されたテレビアニメなど幅広いメディアミックスがなされている。

『池袋ウエストゲートパーク』のあらすじ・ストーリー

絞殺魔事件

池袋西口公園でたむろするマコト(左)、シュン(中)、マサ(右)。

池袋にある果物屋の息子で元不良、現在はプータローの真島誠はいつも通り池袋西口公園をたむろしていた。隣には友達の森正弘。そんな中、マコトはタイマン勝負の見届け人に任命される。タイマンを張る1人はマコトの高校時代の同級生で、今は池袋のギャング集団G-BOYSのヘッド安藤崇、通称・キング。もう1人は同じく高校時代の同級生ドーベルマン山井。直線的な動きの山井に対して、トリッキーな動きと蹴りで容赦なくドーベルマン山井に襲い掛かるキングの強烈なキックが山井の顔面にヒットして、マコトは勝負あったとタイマンを止める。
ある日マコトとマサは、西口公園で出会った女子高生渋沢光子(ヒカル)、中村 理香(リカ)と意気投合。また本屋で万引きしていたところを注意したことで知り合いになった中学生の水野俊司(シュン)と5人でカラオケに行くことになる。カラオケの後、みんなでボーリングを楽しんでいると、マコトは突然スーツ姿の横山礼一郎という男にボーリング勝負を持ち掛けられ、見事勝利する。楽しい時間を過ごしていると、マコトはリカに誘われて2人で抜け出し、ラブホテルに行く。しかし、素人童貞のマコトは上手くいかずに終わる。
その時、隣の部屋では絞殺事件が発生しており、女性が犠牲になっていた。後日さらに池袋では女性の絞殺事件が発生し、この連続絞殺事件はマスコミからストラングラー事件と呼ばれていた。さらに3人目となる被害者がラブホテルで殺されたが、この被害女性はリカであった。現場に駆けつけたマコトは、犯人扱いされ警察に捕まってしまう。実はボーリング場で出会った横山は刑事で、ここ数日マコトの行動を追っていたのであった。最初からマコトを犯人扱いする横山。警官たちに両腕を抑えられながら、マコトはリカ殺しの犯人を捜し出す宣言をする。

犯人捜し

追い詰められた早乙女が刃物を取り出す。

リカ殺しの犯人としてまず疑われたのはマコトであった。リカとの行動はもちろん、これまでの素行の悪さなどから警察に目をつけられていたこともあり、問答無用で連行されてしまう。幸か不幸か、昔からの知り合いでもある吉岡保という刑事に口添えされたことで、なんとか釈放されたマコト。しかし、マコト達のようなはぐれ者をバカにたり軽くみたりするような態度に不満が爆発したマコトは、西口公園にリカの墓を設置した後に、犯人捜しをする事を決意する。
リカを殺した犯人を探るマコトは、ヒカルからリカに付きまとっていた「スーさん」という男がリカの葬式に来ていたと聞く。犯人探しにG-BOYSも加わり、カップル喫茶にスーさんがいるとの情報を聞くとマコトとヒカルは恋人を装い潜入する。すると、そこにはスーさんと一緒に歯医者の早乙女がいた。マコトが2人を脅して問い詰めると、スーさんはリカにつきまとっていたただの変態であり、早乙女もリカは殺してないという。問い詰められた早乙女は、逆に刃物を取り出してマコトを脅し始める。すかさず早乙女にパンチを叩き込んで刃物を取り上げるマコト。続いてG-BOYSにも袋叩きにあう早乙女。すると早乙女は最初のストラングラー事件の犯人は自分であると自供したが、リカの件は知らないと否定する。この早乙女の態度を見て、ストラングラー事件の完全解決には至っていないとマコトは考えた。確かに、最初のストラングラー事件の犯人は早乙女だが、リカ殺しの犯人は別にいるという考えが沸き上がってきたのである。

ヤクザの恋

池袋西口公園のマコトの前に現れたサル。

マコトがいつものように池袋ウエストゲートパークでたむろしていると、中学時代の同級生でヤクザの下っ端の斉藤富士夫(サル)に、失踪した組長の娘の捜索依頼を受ける。どうやらサルは娘に惚れている模様である。最後に娘が目撃されたコンビニを中心に聞き込みをしていると、近くのマンションからこのコンビニを観察していた人間がいることをつきとめる。観察していたのは付近のマンションに住んでいるマコトの中学校の同級生の森永和範。和範はひきこもりの状態で、自宅の窓からコンビニの観察記録をつけていたのだ。和範は銀色の星の絵がボディに入った怪しい黒のワゴン車が、娘を拉致するのを見たという情報をマコトに提供した。この情報を元に、マコトとサルはタカシの協力を得て怪しい黒いワゴンを発見。誘拐犯を捕まえる事に成功する。その男は女性を誘拐してアダルトビデオを撮影し販売しており、娘はすでに殺されていた。サルは自分へのケジメとして犯人を殺し、自らも小指を落とす。ヤクザの不条理な世界に足を踏み入れたマコトは後悔する。
一方、引きこもりの和範はマコトに協力したことで、自分の部屋から一歩外へ出るでる勇気を手に入れた。勇気を振り絞ってマコトの自宅前まで出かけることができたのであった。

おとり捜査

覚醒剤の売人ヘビーE。

マコトは実家の果物屋の向かいにあるファッションヘルスで働く風俗嬢・千秋から、相談を持ち掛けられる。以前、店に客で来た覚せい剤の売人・ヘビーEにプレイ中薬物を使われたという。それを聞いた千秋の彼氏で中東系の男性アリが激怒し、組織の麻薬取引の場に乗り込んで覚せい剤を燃やしてしまった。そのせいでヤクザから追われるアリを助けてほしいという内容であった。
マコトは嫌々ながらも協力することにする。巨漢のコンビニ店員で、マコトの友人でもある電波くんと共に、おとり捜査を始める。おとりとなったヒカルがヘビーEに連絡を取り、麻薬の取引を行う。そのやりとりの様子をマコトが録画して、麻薬取引の証拠として交番勤務の浜口にビデオを渡したのであった。こうしてこれが証拠となってヘビーEたち売人は警察に逮捕される。こうして一件落着に思えたが、千秋の恋人・アリも不法滞在で逮捕されてしまうのであった。

つきまとい事件

明日美にストーキングを行っていたゴム男。

マコトにお思いを寄せるヒカルは、亡くなったリカとお揃いのキーホルダーをまだつけているマコトに嫉妬していた。2人きりで良い仲になりそうになっても、いつも「めんどくせーよ!」というマコトのセリフでなかなか距離が縮まないのであった。2人の仲を見かねたマサが、こけしのキーホルダーを2つ用意して、「ヒカルと付き合っちゃえよ」とマコトに言うのであった。
一方、ねずみ講にハマり、ついには幹部にまでなったマコトの母・律子は忙しくなり、真島フルーツで働いてくれるパートを募集する。すると松井加奈(カナ)という綺麗な女性が面接に現れた。
ある日、いつものように池袋西口公園でたむろするマコトの前に、小学生時代の同級生・祥子が現れた。祥子は性転換してショーという名の男になっていた。さらにショーの彼女でのぞき部屋サイトのナンバー1の明日美は、ゴム男という男からストーキング被害に遭っているらしく、付きまとうゴム男を撃退して欲しいと依頼されるマコト。ゴム男の退治を頼まれたマコトは、明日美の彼氏に扮して撃退しようと計画し、明日美の部屋へ急ぐ。しかしその頃ゴム男は強硬手段に出て、明日美の部屋に押し入ってくる。マコトの到着が間に合わない中、明日美の部屋に居たショーは、勇気を振り絞って自らの手でストーカーをボコボコにして、明日美を助け出したのであった。こうしてショーは傷害の罪で警察に捕まってしまうが、ショーは「これで本当の男になれた」と晴れ晴れとした表情でマコトに感謝するのであった。
事件解決で、ヒカル宅へ向かうマコト。「もう、めんどくさいとか言わねーよ」こけしのキーホルダーを1つ渡し、交際宣言。嬉しそうなヒカルであった。

家庭問題

キングに誘拐犯の車の捜索を依頼するマコト。

マコトは池袋西口公園でヒロキという少年に出会う。ヒロキは精神的に少し疾患のある少年だが、数字の記憶力が天才的であった。そんなヒロキがある日誘拐されてしまう。マコトがヒロキの母親である女優の吉村ちづるに聞くと、犯人は借金を抱えた義理の兄エリトで、ヤクザの組長である夫が気付く前に解決してほしいとの事である。するとそこに犯人からの電話があった。ちづると一緒にいたマコトが身代金要求の電話を受けると、ヒロキが電話口に出る。そして兄の車のナンバーを割り出すためのキーワードを告げる。このヒロトのナイスプレーによってマコトはエリトの車のナンバーを割り出す。実は、多額の借金を抱えていたエリトは身代金で借金を返そうと考えていたのであった。しかし、森永やキングたちの協力もあって、G-BOYSたちが池袋中を走り回り、車を発見されてしまったエリト。この時誘拐犯の車を見つけたのは、GーBOYSに新加入したフランス帰りの元バレエダンサー尾崎京一。そしてそこに組長である夫が現れ、息子のエリトとヒロキの2人を連れて帰ってしまう。ブチ切れた父親はエリトを半殺しにする勢いで暴行を加える。しかし、そこにマコトが割って入り、家庭環境を顧みるよう両親に説教して一件落着し、こうしてマコトの熱い行動で命が助かったエリトであった。
こうして事件が解決して、マコトはカナを飲みに誘う。真島フルーツで働き始めたカナとマコトの距離感に嫉妬するヒカル。カナのミステリアスな魅力に興味を持つマコト。カナもマコトに思わせぶりな発言や行動を見せ、徐々に魅かれあっていく中、カナは突然真島フルーツを辞めて出ていってしまうのであった。

ねずみ講

キングを先頭とした怒りのGーBOYS。

マコトの母親のリツコが、なにやら怪しいお茶を売りさばいているとの噂が立っていた。リツコは「ドリームコネクション」というねずみ講にハマっており、このマルチ商法の会長を務めるイザベル内藤は、京極会に詐欺で儲けたお金を横流ししていたのであった。リツコを心配したマコトとシュンは変装して、ドリームコネクションの講演会に潜入する。すると成功者の1人として、リツコが壇上に上がり話し出す。息子が非行に走ったが、立派に立ち直ったと生き生きと嬉しそうに話す母親に、涙を流すマコト。洗脳された母親がなんだか切なく思えたのであった。マコトはリツコを案じて京極会に乗り込む。するとそこには会長の蓮沼とカナが居て、赤ちゃんプレイをしている姿を目撃したのであった。その頃昇格の早いリツコは、蓮沼の女だと勘違いされ羽沢組に誘拐されるが、そこに横山が現れ助け出していた。
一方、コンビニ店員の電波くんが、何者かに襲われ怪我を負う。怒ったマコトがキングに犯人探しを頼むと、先日G-BOYSに加入したばかりの京一が犯人だと判明する。怒るキングだが、京一はG-BOYSの方針に納得できずに脱退してしまう。さらに、サルの協力を得てドリームコネクションの背後にヤクザが絡んでいることを知ったマコトは、事務所に乗り込んでいく。しかし、鎮静剤を打たれて意識を失ってしまう。意識を失う直前にマコトが見たものは、なんとカナの姿であった。

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