悲しくも美しい話の数々・『ひとりたち』まとめ

菅野文さんの短編集・『ひとりたち』。死・あるいはそれに準ずる極限の状態の中で人は何を見出すのか…?少女マンガとしては重厚なテーマを取り扱った作品です。

菅野文さんについて

美麗なイラストと引き込まれるストーリーが魅力の人気少女漫画家の方です

朝基まさしのアシスタントをしていた(『サイコメトラーEIJI』のコミックスより)。
2001年、『花とゆめ』1号(白泉社)に掲載の「ソウルレスキュー」でデビューした。以来、主に白泉社の雑誌で活躍している。以前は隔週誌『花とゆめ』本誌が多かったが、近年は主に『別冊花とゆめ』等での作品掲載を中心に活動している。
2006年から2013年まで『別冊花とゆめ』にて「オトメン(乙男)」を連載した。同作が好評だったため、『花とゆめ』本誌や『ザ花とゆめ』にも読み切り掲載の出張があった。また、2009年には同作がテレビドラマ化された。

出典: ja.wikipedia.org

各話あらすじ・ストーリー

『ひとりたち』
父子家庭に育った少女・幸(ゆき)が今わの際の父から預かったメモ。それはかつてふらりと消えた母が唯一遺してくれたよりどころであった…
やがて父が亡くなり天涯孤独となった幸は、母の残したメモの持ち主・綱木の経営する遺品整理屋へとたどり着く…

『永遠のハニー』
売れないカメラマンのパパと、とっくの昔に母に捨てられた頼りない父を見守る一人娘の羽生衣(はにい)。
華やかではないがささやかで幸せな日々を送るさなか、ハニーは父のために、彼が想いを寄せる女性とのデートをおぜん立てする…

『悪性―zero―』
思想の管理統制が厳しい国での物語。
かつて"作家"として自身の正義を世に振りかざし、死刑執行を待つばかりの青年のもとに、悪行の限りを尽くした美しい青年・zeroが姿を現す。諦め半ばで生きていた青年作家はZeroのタフさに魅入られるように、二人で脱獄の計画を立てる……

『傷口から流れるあいのうた』
天才作家と謳われもてはやされるもスランプに陥り、くすぶっていた青年。そんな彼の元に、ある日突然ひとりの少女の幽霊が現れる。
彼女と無邪気な対話を繰り返すうちに魅力的な曲を作り出す日々を送るさなか、青年は自身の犯した取り返しのつかない過ちを思い起こす……

まとめ

乙男などの菅野さんの作品からは想像もつかない翳の濃い話ながら、最後まで読まずにはいられない名作ばかりです。気になりましたら是非ご一読を。

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