ご近所物語の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ご近所物語』とは、1995年から矢沢あいが雑誌『りぼん』で連載した漫画、及びそれを原作としたアニメ作品。コミックは全7巻。自分のブランドの店を持つことが夢である主人公の幸田実果子と、彼女が通う矢澤芸術学院(通称:ヤザガク)でファッションに関する勉強をする個性豊かなキャラクターたちとの学生生活を描く。自分の夢や将来、そして恋愛などについて高校生の男女が、悩みながら成長していく青春恋愛漫画。

『ご近所物語』の概要

『ご近所物語』とは1995年から矢沢あいが雑誌『りぼん』で連載した漫画およびそれを原作としたアニメ作品。略称は「ご近所」。矢沢あいの代表作の一つ。コミックは全7巻で、その後文庫版と完全版が出版されている。矢沢あいが描いた少女マンガ『天使なんかじゃない』の主人公が登場したり、『ご近所物語』のメインキャラクターの子供たちが登場する続編『Paradise Kiss』が描かれたりと今作以外にもつながりのある漫画作品となっている。キャラクター達はまれに「少女マンガなのでお見せできません」などとメタ発言をする。1990年代の作品であり、公共の場で当たり前のようにたばこを吸っていたり、ポケベルが登場したりする。
東映アニメーション制作でアニメ化もされ、1995年9月から翌年の1996年9月まで朝日放送とテレビ朝日にて毎週日曜日8:30~9:00 にテレビ放送されていた。
主人公幸田実果子は、矢澤芸術学院(通称ヤザガク)の服飾科に通う高校1年生。見た目がギャルだが自分のブランドを持つことが夢で、誰よりも服飾の授業に情熱を注いでいる。実果子には、山口ツトムという幼馴染がおり、そのルックスが有名人に似ていることからモテるが、幼いころからツトムを見ている実果子にはその魅力がわからない。ある日実果子が家に帰ると、ツトムが学園祭のミス・ヤザガクの中須茉莉子にキスをされているのを目撃してしまう。ツトムは茉莉子と交際を始めるが、実果子のことが好きだということを改めて気づかされるだけとなる。その後実果子は2年生になるとツトムたち友人と共に、自由にものを作って売るサークル団体『AKINDO』(アキンド)を始める。実果子はアキンドを通じて、自分の作った服を売ることの大変さと楽しさを学ぶ。加えて、アキンドでの活動を通じてツトムの思いに気づき、実果子はツトムと付き合い始める。ヤザガクの学園祭の服飾科のショーで、実果子はウェディングドレス姿で登場し、個人賞グランプリを獲得。実果子の実力が認められ、ロンドンで服飾の勉強をするための権利を得る。しかし、ツトムと離れたくないという思いと、夢を叶えるためには留学がしたいという思いに悩む。最後に実果子は、ツトムにも背中を押されロンドン留学を決心することとなる。

幸田実果子の名言・名セリフ/名シーン・名場面

実果子「すましてるだけじゃつまんない 幸せは自分から飛んで行ってつかまえなきゃ」

本作の主人公実果子の名言。学園祭のファッションショーで、ウエディングドレスを着て歩いている時の言葉。服のデザインで難しいとされているウエディングドレスのデザイン・制作をこなし、その圧倒的なクオリティーに会場にいた全ての人の目を奪った。このシーンの後、実果子はこのドレスでファッションショーの個人賞グランプリを獲得する。

実果子「手に入れたいのはハッピーエンドじゃない、鍛え抜かれたハッピーマインドだ」

実果子がロンドン留学や自分の今後の人生について出した決断。ロンドン留学中、ツトムや友達と離れて生活をする実果子の決心の表れでもある。ロンドンでの刺激的な日々に満足しながらもツトムのことを思い出し、物思いにふける実果子の気持ちがモノローグで表現されている。

実果子「『ごめんなさい』と『ありがとう』が言える子はいい子だよん」

クリスマス当日、実果子歳の離れた妹である実和子が母親の言うことを聞かずに洋服を汚してしまった。母親の言うことを聞かない悪い子には「サンタさんが来てくれない」と泣きながら謝る実和子を慰めながら実果子が言ったセリフ。

実果子「あの優しい笑顔に自分から駆け寄って『大好き』って言えるくらいもっと素直になれたらいいのに そんな女の子になれたらいいのに」

ツトムに対していつも意地をはってかわいくないことを言ってしまう実果子。そのことが原因でツトムがいつか自分に愛想をつかしてしまうんじゃないかと心配になることもあるが、どうしても素直になれない。そんな自分の気持ちをなかなか伝えられない実果子が心の中で思っているツトムへの想い。

実果子「あの頃ツトムはやさしかったけど あたしも今より素直だったかもしれない」

ツトムへの恋心に気が付きながらも素直になれない実果子。子どもの時とは違い、お互いを取り巻く環境が変わってきて、相手に対する気持ちも変化し、お互いの存在が今までとは違ってきていることに対して戸惑っている実果子の想い。ツトムに対して素直になりたいけれど、恥ずかしさからか意地を張ってしまい落ち込む彼女の複雑な心境が表されている。

実果子「あたし悲しくて泣いたんじゃない。ツトムが来てくれてうれしかったから」

両親の離婚が決まり、そのショックから家を飛び出した実果子。近所の公園の滑り台の下に隠れていた実果子をツトムが発見する。自分の顔を見た途端に泣き出す実果子に、ツトムは両親の離婚が悲しいから泣いたのだと思い、優しくしてくれる。しかし、実際実果子が泣いた理由は、ツトムが自分を探しに来てくれたうれしさから。小さい頃から実果子にとってツトムの存在がどれだけ大きいものであったのかがよくわかる。

実果子「ツトムの中で…あたしより大切なもんがだんだん増えてくんだよ。きっとこれからもっと…。止められないじゃん。しょーがないじゃん。ごめんなんて意味がないよ!」

実果子と放課後出かける約束をしていたが、茉莉子と出かけてしまったツトム。そのことで実果子とツトムは喧嘩をしてしまう。悪いと思ったツトムは実果子に謝ろうとするが、これからツトムにとって自分より優先するものがどんどん増えていってしまうのがわかる実果子は、謝ってもらっても意味がないことを親友のリサの前で嘆く。今まではお互いがお互いにとって一番の存在だった実果子とツトムであったが、高校生になり互いの関係性や優先度に変化が出て来たことに戸惑う実果子の思い。

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