ぼくたちは勉強ができない(ぼく勉)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ぼくたちは勉強ができない』とは、 筒井大志が2017年より『週刊少年ジャンプ』で連載中の漫画である。2019年には第1期・第2期とアニメ化もされた。主人公で凡人出の秀才・唯我成幸が、得意分野では天賦の才能の恵まれるも、希望する進路に必要な科目はとことん苦手な、緒方理珠・古橋文乃・武元うるか、3人の教育係に任命され奮闘する。一ノ瀬学園OGで浪人生の小美浪あすみと、一ノ瀬学園教師で理珠と文乃の初代教育係でもある桐須真冬も巻き込み、5人のヒロインと大学合格を目指していく学園ラブコメディー。

CV:逢坂良太
本作の主人公。3年B組所属。自称「凡人出の秀才」、すべての教科で8割以上の成績を維持。黒髪に眼鏡。細身の長身で運動は苦手。女心には非常に鈍感。むっつりスケベと言われてしまうこともある。弟たちには、器用貧乏、要領はすこぶる悪い、自分のことより他人を優先してしまう損な性格と評される。
登場直後は他人との激しい競争意識からか、少々性格も悪く、目つきもきつめに描かれているが、本人の成長とともに柔和な表情へ変化していく。実家が貧乏で、家族のためにも大学進学にかかる学費がすべて免除になるという「特別VIP推薦」を狙っており、その条件として理珠と文乃の教育係を引き受けた。一人一人に向けて勉強ノートやテキスト、小テスト、フラッシュカードを作成したり、それぞれに適した指導方法を見出したりするのが得意。
それぞれの夢に向かって努力する文乃たちを見る内に、「人を教え導く仕事がしたい」という想いが芽生え、亡き父と同じ教師を目指すようになる。特別VIP推薦で行ける大学には教育学部が無いため、当初の目的だった推薦を蹴って教育大学に進学することを決意する。
幾多のトラブルやセンター試験、2次試験を乗り越えて、無事に六花教育大学へ進学する。
第1回人気投票7位(437票)。第2回人気投票9位(136票)。

緒方 理珠(おがた りず)

CV:富田美憂
本作のヒロインの1人。3年F組所属。通称「機械仕掛けの親指姫」。
数学・物理においては敵う者がいないと言われる天才。
身長143cm 胸囲91cm F→Gカップ。
ショートヘアで眼鏡姿。小動物のような可愛らしい容姿で、メンバーの中で一番の小柄だが、一番胸が大きく度々うるかやあすみにからかわれる。
理系の天才で数学・物理においてはトップの成績なるも、確立や計算で答えの導き出せない現代文などは理解できない。人の感情にうとく、文系科目は壊滅的な成績。趣味のボードゲームに勝つため、人の心理を学ぼうと文系を志望する。普段は感情を表に出さず、冷淡な印象を受けるが、かなりの負けず嫌いで、教育係だった真冬とも感情的に衝突してしまうことがあった。しかし、成幸達と接する中で、自分でも気が付かないうちに感情表現が豊かになっていく。成幸に対する恋心が芽生えてからは、うるかと競い合うほど積極的に成幸と接し、いつも文乃をハラハラさせている。緒方うどんの一人娘で接客や出前も担当。どのような方法か不明だが、毎日学校内へうどんを持ち込んでおり、昼食や放課後でもうどんを食べている。祖母の残してくれた手作りボードゲームを大切にしている。
体験キャンバスに参加した弓弦羽大学の心理学科を受験し見事合格する。

「機械仕掛けの親指姫」編
大学生になっており、紗和子とルームシェアしている。彼女と二人で借りている部屋にはみさおという幽霊が住みついており、様々な悪戯を起こすため当初は非常に怖がっていた。成幸と協力して紗和子の家族の問題に向き合った際、みさおも協力してくれたことを悟り、「幽霊であったとしても友達」と断言。友達も作れずに死んだ未練で幽霊となっていたみさおを号泣させた。
高校3年時のクリスマスに成幸への想いを改めて自覚し、彼に自分を好きになってほしい一心で「成幸が文化祭のジンクスは迷信だと証明するか、成幸が理珠を好きになってジンクスが本物だと証明するか」という“ゲーム”を申し込む。これは両者だけでいえば関係をしばし停滞させたが、互いが互いに真摯に向き合おうと本気で努力する形にもなり、結果として恋を成就させることとなった。

第1回人気投票4位(2421票)。第2回人気投票4位(1803票)。

古橋 文乃(ふるはし ふみの)

CV:白石晴香
本作のヒロインの1人。3年A組所属。通称「文学の森の眠り姫」。
現代文・古文・漢文だけでなく物語の創作にも圧倒的な能力をもっている天才。
美人で長身、モデルのようなスリム体形。自称、限りなくBに近いAカップ。腰まで届くロングヘアーでカチューシャが印象的だが、登場回によって髪形を変えることが多い。胸が小さいことが悩み。胸の話に敏感で、理珠やうるかに嫉妬することや不機嫌になるときも多い。また、変装をするときは、必ず胸パッドを適量入れるようにしている。亡き母と一緒に見た星に憧れ、星にかかわって生きたいと理系の大学を志望するも、数学が苦手で、数式を見ただけで頭が真っ白になり、拒絶反応を起こしてしまう。理珠とは真逆で、他人の心情を読み、事情を察する能力に優れているが、その一方威圧してくる男性が苦手で、強引に来られると強く言えず、身がすくんでしまうことがある。理珠とうるかの恋心にも早い段階で気が付き、2人の恋愛がうまくいくように手助けしていたが、2人に遠慮するあまり、自分の恋心に気が付くまで時間がかかってしまった。成幸の鈍感さに気苦労が絶えず、辛辣な毒を吐くことも多々ある。また気遣いができるが故に心労も多く、胃薬を常備している。成幸との外泊は一番多く、理珠とうるかにばれないよう秘密にしていることが多数ある。
天花(てんげ)大学の理学部を受験、無事合格する。

「文学の森の眠り姫」編
父親との関係が改善した頃から、そのために尽力してくれた成幸への恋心を自覚し、後夜祭のジンクスを体現したことでさらに強く意識するようになる。
「その方が頑張れる気がする」という想いから、センター試験当日に偶然を装って試験会場に向かう成幸に合流するも、そこで階段を落ちかけた彼を庇って自身が転落。足を捻挫してしまい、怪我をさせた自責の念から成幸が古橋家に通って世話をしてくれることとなった。
それに戸惑いつつも喜んでいたが、理珠やうるかを応援すると決めていたために罪悪感が募り、成幸との仲をなかなか進展させることができなかった。その後うるかが成幸に告白するのを聞いてしまい、「自分の恋は終わった」と悟り、以後彼から距離を取ろうとする。しかし実際は成幸はうるかの告白を断っており、ずっと想いを寄せていた文乃が必死に距離を取ろうとすることに困惑していた。理珠とうるかに激励され、ようやく自分の恋心と向き合う覚悟を決めて成幸に会いに行き、隠し続けていた想いを告白。成幸の自分に対する気持ちも聞き届け、晴れて両想いとなる。
その後は新生活が忙しく、なかなかデートする時間も作れずにいたが、水希に唯我家の味付けを教わったりと成幸のための努力を続けている。

第1回人気投票2位(4194票)。第2回人気投票2位(3259票)。

武元 うるか(たけもと うるか)

CV:鈴代紗弓
本作のヒロインの1人。3年D組。通称「白銀の漆黒人魚姫」。
圧倒的・天才的な運動神経を有するスポーツ特待生で将来の水泳オリンピック候補。
褐色の日焼けした肌が特徴で、Dカップ。常に体育会系のノリで、明るく元気だが勉強は大の苦手。成幸とは中学校からの同級生であり、中学の頃から授業のノートを写させてもらう仲。成幸のことは中学校の頃から好きだった。
意外にも料理と歌が得意で、普段は周りを気にせずに発言や行動をするが、乙女の純粋な面も持ち合わせており、成幸のことを意識しすぎて妄想をしたり、顔を真っ赤にしたりすることもある。水泳では全国レベルの認知度を誇り、全国大会では多くの声援を受ける。
音羽体育大学に合格し、提携先であるオーストラリアのオズウェイ・ヨーギィ大学へ留学した。

「白銀の漆黒人魚姫」編
入試が終わったタイミングで成幸に想いを打ち明けるするが、この時すでに海外留学を決めており、交際するためではなく自分の5年間の恋にけじめをつけるためのものだった。
突然の告白に成幸は戸惑うものの、うるかが日本を発つまでの間に自身の本心と向き合い、また文乃や理珠の後押しもあって自分もまたうるかを愛していることを自覚。卒業式の直前に学校を飛び出し、飛行機に乗る直前のうるかに会いに行く。
互いが互いの夢を応援するからこそ、その邪魔になるようなことはしたくないと抑えていた想いを解き放った成幸から改めて告白され、涙を流して喜びながらそれを受け入れた。
その後は国境をも超えた長距離恋愛を続けるが、順調に仲を進展させていき、最終的には成幸からプロポーズされ、それを心からの笑顔で了承する。

第1回人気投票3位(3552票)。第2回人気投票3位(2980票)。

桐須 真冬(きりす まふゆ)

CV:Lynn
本作のヒロインの1人。一ノ瀬学園の世界史教師。通称「氷の女王」。
左右に編み込みのあるロングヘアーで、スタイルは現役時代を維持しており、バストはEカップと思われる。一ノ瀬学園OGで、在学時代はフィギュアスケートの一流選手で孤高の天才と呼ばれていた。また成幸の父の教え子でもあった。「生徒一人一人に寄り添う」という成幸の父の教育方針に憧れ、高校卒業と同時にフィギュアスケート界から離れて教育の道へと進む。
新任教師だった頃、音楽の道に進むことを希望していた日野という生徒を応援するが、才能にそこまで恵まれていたわけではなかった彼女は音大の受験に失敗してしまう。その際感情的になった日野から「音大なんて最初から受けなければよかった」と言われてしまい、激しい公開の中で「生徒の気持ちに寄り添う自身の教育方針は間違っていた」と痛感。たとえ本人の意思に反してでも生徒の才能を活かす道に進ませるべきだと考えるようになる。
理珠と文乃の初代教育係であり、2人には自身の経験から、それぞれの才能を活かせる道へ進むよう徹底して進路変更を求めたが、その結果喧嘩別れをしてしまった。現在の教育係である成幸にも、2人の進路を変更させるよう厳しく接する。しかし成幸との交流の中で自身の教育方針だけが正解ではないのではないかと思いを改め、理珠と文乃が合格報告をした際には泣いて喜びながら二人を抱きしてこれまでの非礼を詫びた。
学園内では一切笑わず、気難しいオーラを放っているが、私生活ではズボラで料理もできない。一人暮らしの部屋の中はゴミで溢れている。部屋着は高校時代のジャージを使用していて、外出時もスウェット姿で出歩くことが多い。成幸が部屋に入った際にその惨状のあまり掃除をして以降、度々成幸に掃除をしてもらっている。

「薄氷の女王」編
卒業から数年、新任教師として一ノ瀬学園に赴任した成幸の教育係となる。かつてと変わらず優秀かつ手厳しい教師として成幸に接し、その美貌と教育者としての完璧な態度から生徒からも教師からも人気が高い。
一方、元同級生の天田の口車に乗って新しい部屋に引っ越すも、そこが成幸の部屋と窓を通して行き来できるほど近いことに困惑。「互いの領域に干渉しないよう節度を持って生活すれば問題無い」と言い切るも、すでに自分の部屋はすっかり汚部屋と化しており、ゴキブリが出るや否や先ほどの言葉を言ったその口の根も乾かぬ内に成幸の部屋に転がり込んで泣きつくというポンコツぶりを披露した。
相変わらず恋愛経験はないようだが、告白のやり方に悩む女生徒のために恋愛シミュレーションゲームで男心を学ぼうとするなど、生徒と真摯に向き合う姿勢は変わっていない。
両親からは縁談と、実家に戻ることをしつこく勧められているが、「成幸と婚約している」と嘘をついてそれをかわし続けている。引率で赴いた修学旅行先で、その成幸から好意を告白された。
フィギュアスケートに打ち込むあまり孤独な学生生活を送っていたため、「人の心に深く踏み入る、他人と深い関係を作る」ことにコンプレックスを抱いており、成幸の想いも一度は拒絶する。しかしそのトラウマを知った成幸が様々に手を尽くしてそれを解消し、さらに学生時代の最後の文化祭で小学生だった頃の成幸と出会っていたことを思い出す。自分でも忘れていた、その時彼から送られた言葉がどれほど心の支えになったか、今までどれだけ成幸に助けてもらったかを思い返す内、ようやくにして己の中にある恋心を自覚する。
立場や年齢を気にして踏み出せずにいたが、周囲の後押しもあって今度は自分から想いを告白。晴れて成幸と両思いになる。その後彼と結婚し、ずっと微妙な関係が続いていた両親とも和解。夫となった成幸に「世界一幸せだ」と微笑みかけた。

第1回人気投票1位(5233票)。第2回人気投票1位(14598票)。

小美浪 あすみ(こみなみ あすみ)

CV:朝日奈丸佳
本作のヒロインの1人。一ノ瀬学園のOGで、成幸たちの1学年上の先輩。
理珠より少し背が高い程度で細身のため、小中学生に間違えられそうになる。
肩までの左右三つ編みで、胸のサイズはBカップだがあまり気にしていない。
性格は基本的に素直ではなく、自分の思いを正直に吐露することは少ない。成幸を後輩と呼び、からかって遊ぶことが多い。
あすみは国公立大医学部を目指す浪人生で、成幸達が夏休みから通っている予備校で出会った。実家の診療所を継ぐために医者を目指している。父親は医学部への進学を認めておらず、予備校の授業料や学費を自分でアルバイトをして稼いでいた。バイト先のメイド喫茶High StageではNo.1メイド「小妖精(ピクシー)メイド あしゅみぃ」と名乗っている。一度、父・宗二朗にメイド姿を見られてしまい、誤魔化すために彼氏である成幸の趣味だと嘘をつく。それ以降、宗二朗にバイトのことを隠すため成幸と偽の恋人関係を演じている。
センター試験・2次試験を突破し、明堂医科大学に進学した。

「明日の夜の小妖精」編
後夜祭のジンクスの当事者となったこともあり、成幸とは互いに意識し合うようになる。しかし大学合格が決まった頃、かつて宗二朗が成幸の父・輝明の信頼に医師として応えることができなかったことを知ってしまう。それは小さな診療所の技術的な限界で、誰が悪いわけでもなかったが、「自分が引き継ぐと決意し、成幸も応援してくれた場所は、彼の大切な家族を救えなかった」という事実に打ちのめされる。
結果「成幸に合わせる顔が無い=自分に成幸と付き合う資格は無い」と考えるようになり、成幸が意を決して渡してきた遊園地のペアチケットをやんわりと断り、他の女の子を誘うように伝えてそのまま距離を取った。
数年後に医大を卒業し、研修のために母親が管理を任されているとある島の診療所に赴任。大学合格後に疎遠になっていた成幸と、彼が教員として島にやって来たことで奇跡的な再会を果たす。
以降はあすみが彼をからかい、近づいたと思えば距離を取る、出会った頃と同様の関係を再び構築していくが、輝明のことが負い目となりどうしても関係を進めらずにいた。しかし成幸は彼女に渡すはずだったペアチケットを今も捨てられず、あすみも彼からもらった編みぐるみを手放せないなど、別れている間も密かに想いを抱き合っていた。
島に台風が迫っていた際、生徒を助けようとして大怪我を負った成幸を救うため、腕を負傷した宗二郎に代わってメスを握る。人を切る恐怖に耐えながら手術を成功させ、目を覚ました成幸から想いを告げられ、自身もずっと彼を愛していたことを告白。長い長い回り道の末にようやく恋人同士となった。以後は両親や島民に見守られながら、成幸と順調に交際を続けている。

第1回人気投票5位(2323票)。第2回人気投票5位(1488票)。

主要登場人物の家族たち

唯我 水季(ゆいが みずき)

画像左が成幸の下の妹・葉月、中央が上の妹・水季、右が弟の和樹。葉月と和樹は双子の姉弟である。

CV:高野麻里佳
成幸の長妹。七緒南中学校の3年生で水泳部部長。うるかの後輩にあたり、うるかのことを尊敬している。
過度のブラコンで、うるか以外の成幸に近づく女性を目の敵にしている。
唯我家の家事を一手に引き受けている。

唯我 葉月(ゆいが はづき)

CV:峯田茉優
成幸の次妹。和樹とは双子の姉弟。

唯我 和樹(ゆいが かずき)

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