ゾイド -ZOIDS-(初代・無印)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゾイド -ZOIDS-』は、タカラトミーの玩具「ゾイド」をモチーフにした、TBS系列で放送されたテレビアニメ。全67話。原作はタカラトミー。辺境の村に住んでいる少年バンは、ある日遺跡の中でカプセルの中に封印された少女フィーネと、オーガノイドのジークと出会う。記憶喪失のフィーネが呟いた「ゾイドイヴ」という言葉を手がかりに、愛機シールドライガーを駆り、世界を巡る冒険がはじまる。ゾイドを全てトゥーンレンダリングによる3DCGで描いており、ゾイドのリアリティや躍動感が魅力。

『ゾイド -ZOIDS-』の概要

『ゾイド -ZOIDS-』は、トミー(のちのタカラトミー)の玩具「ゾイド」をモチーフに制作された、ロボット、アドベンチャーの日本のテレビアニメ。TBS系列で1999年9月4日から2000年12月23日まで全67話放送された。ゾイドは、ZOIC(動物の)とANDROIDS(アンドロイドの複数形)を由来とする造語であり、動物や恐竜をモチーフとしている。当時では珍しく、ゾイドを全てトゥーンレンダリングのよる3DCGで描かれている。その為、ゾイドのリアリティが高く躍動感を感じられることが魅力。また、『ゾイド -ZOIDS-』以降、物体や特殊効果としてCGが導入されることになり、その枚挙に暇がない。
ゾイドというコンテンツの価値を押し上げた作品であり、直接の続編である『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』、『ゾイドフューザーズ』、『ゾイドジェネシス』へと、「ゾイド」シリーズが続いていく原点となった作品。

惑星Zi(ズィー)では、金属生命体ゾイドが存在している。惑星Ziにあるヘリック共和国とガイロス帝国は、長年戦争をしてきた。現在は停戦しているが、またいつ戦争が再開されるかも分からない程緊迫した状態だった。
物語の主人公・バンは、辺境の村ウィンドコロニーに住む少年である。姉と二人暮らしをしていたバンは、ある日、遺跡の中でカプセルに封印されているフィーネとオーガノイド(体長2~3mの小型ゾイド。大型ゾイドと合体することで、そのゾイドの性能を向上させたり、形状を変化させたりできる能力を持つ)のジークと出会う。記憶喪失だったフィーネが呟いた言葉「ゾイドイヴ」。この言葉を手がかりに、バンはフィーネとジークと共に、フィーネの過去に迫るべく、ゾイドイヴを探す旅にでる。

『ゾイド -ZOIDS-』は、バンが仲間達と共にゾイドイヴを探す冒険をしている中、惑星の支配者として君臨しようと暗躍するプロイツェンの野望を打ち砕く為に戦う第一部(少年編)。2年後、共和国と帝国の戦争が終結し、両国は和平を結んだ。しかし、再び戦乱を起こそうとする未知の敵が現れる。両国はこれに対抗する為に、共和国と帝国の垣根を超えた特務部隊ガーディアンフォースを設立。バンがこの部隊の一員として、活動していく第二部(ガーディアンフォース編)。この二部で構成されている。

『ゾイド -ZOIDS-』のあらすじ・ストーリー

惑星Ziの少年 バン(第1話・第2話)

バンと遺跡のカプセルに眠っていた少女・フィーネ

辺境にある村、ウィンドコロニー。そこに住んでいる少年バンは、ある日、村の近くの砂漠で盗賊団に襲われてしまう。バンは、砂漠にある遺跡に逃げ込むことで難を逃れる。バンは、その遺跡の中で大きなカプセルを見つける。そのカプセルの中には、小型のゾイドが入ってた。偶然カプセルから小型のゾイドを目覚めさせたバンは、かつて父が自分のゾイドにつけていた名前である、「ジーク」と名付ける。カプセルはもう一つあり、その中で金髪の女の子が眠っていた。その女の子も目覚めさせたバンだったが、その子は記憶を失っていた。その為、バンが話しかけても要領を得ず、彼女のことは何も分からなかった。

その時、バンを襲った盗賊団が遺跡を攻撃してきた。焦るバンだったが、ジークは、バンを乗せ背中のジェットで遺跡から飛び去る。そして、ジークは遺跡で石化していたシールドライガー(青色をしたライオン型のゾイド。前方にシールドを展開できる)の元へ行き、バンをコクピットへ座らせると、そのままシールドライガーの中に入り込んだ。すると、シールドライガーを光が包み、シールドライガーは完全に復活を果たす。バンは、シールドライガーを操り、なんとか盗賊団を退かせるのだった。

バンは村へジークと女の子を連れて行くことにした。女の子へ色々と質問を投げかけるバンだったが、自分の質問にオウム返ししかしない女の子に辟易してしまう。名前を聞いた時、彼女は「フィーネ」とつぶやく。バンは、それが彼女の名前だと思い、彼女をフィーネと呼ぶことに決めた。村についたバンは、姉であるマリアにフィーネとジークを紹介した。

その後、バンはフィーネに村を案内していたが、突如村が爆撃される。それは、バンと一緒にいるジークが、オーガノイドと呼ばれる特別な力を持つゾイドだということに気づき、金になると踏んだ盗賊団の仕業だった。盗賊団はマリアを人質にとり、村の人間にオーガノイドを差し出せば解放すると言う。バンはマリアを助けようとするが、それを村の人に止めれてしまう。村長と、神父であるレオンがジークを連れて盗賊団の元へ向かった。一方バンは、縄を巻かれて部屋に閉じ込められてしまう。近くにいるフィーネに、縄を解くように言うが、フィーネは、「約束したから」と言って解こうとしなかった。しかし、バンが縄を自分で解いて脱出した時は告げ口しなかった。不審に思ったバンが聞くと、フィーネは「そうするようには言われなかった」と言う。バンは、「じゃあ、なんでついて来たんだ」とフィーネに聞くが、フィーネは、「バンを見てるように言われたから」と返す。フィーネの天然さに呆れたバンだったが、気を取り直して、シールドライガーに乗り込みマリアの救出に向かった。盗賊団は、モルガ(芋虫のような昆虫型ゾイド)二体と、レドラー(飛行能力を持つドラゴン型ゾイド)で編成されていた。バンは、ジークの力を借りて盗賊団を撃退することに成功するが、このまま村にいれば、また盗賊団に襲われると思い村から出ることを決意する。

荒野の運び屋 ムンベイ登場(第3話 - 第6話)

荒野の運び屋 ムンベイ

バンたちは砂嵐の中を歩いていた。フィーネが流砂に足を取られて抜け出せなくなってしまう。そんなピンチを助けたのは、コマンドウルフ(オオカミ型のゾイド。パワーは低いが機動性と操作性に優れる)に乗るアーバインと名乗る青年だった。その後、バンたちはアーバインに夕食をごちそうになる。夕食の席で、バンは砂嵐でシールドライガーとジークとはぐれてしまっていることを話す。そして、これまでの経緯を説明しているバンを、アーバインは鋭い目で見ていた。バンは「アーバインは何をしているんだ?」と聞くが、探し物をしていると言ってはぐらかされた。翌朝、バンが起きると、もうアーバインの姿はなかった。砂嵐も去り、移動を開始したバンたちは、すぐにジークとシールドライガーと再会することができた。

バンたちは近くにある古い砦に立ち寄る。そこには、無人のまま動くゴルドス(ステゴサウルスのような恐竜型ゾイド)がおり、バンたちに襲いかかって来た。なんとかゴルドスから逃げきったバンとフィーネが砦の中に入ると、共和国の軍人が書いた古い日記を見つける。そこには、前線となっている砦を放棄しなければならないこと。負傷したゴルドスを連れていけないことが書かれていた。この砦にいるゴルドスは、仲間が戻ってくるのをずっと待っていたのだった。

フィーネは、砦の中で文字の書かれた柱を見つけた。その文字を見たフィーネは、「ゾイドイヴ」という言葉を呟き倒れてしまう。記憶の手がかりとなる言葉なのではないかと思うバンだったが、フィーネにもそれが何か分からなかった。その時、外で爆発が起こる。バンたちが外に出ると、そこにはアーバインがいた。アーバインは、オーガノイドを探す為に世界中の遺跡を巡っているのだった。アーバインの言うオーガノイドの意味が分からないバンだったが、なんとかその砦から逃げることに成功した。

バンたちは、立ち寄ったオアシスでアーバインと再会する。しかし、アーバインは、「仕事は一度に2つ受けない」と言ってバンたちと事を構えようとしなかった。アーバンは、ある村の人たちに用心棒として雇われていたのだ。その村には、決まった周期で盗賊団が来ると言い、今日がちょうどその日だと言う。バンは、持ち前の正義感で、アーバインと一緒に盗賊団をやっつけようと決意する。そして、盗賊団がやってきた。その盗賊団は、バンを襲った盗賊団であり、今度は団長ロッソ自らレッドホーン(スティラコサウルスのような恐竜型ゾイド)で出撃していた。さらに、赤いレドラーとモルガに加え、新たにコマンドウルフ2体とガイサック(サソリ型の小型ゾイド)を引き連れていた。数では圧倒的に不利な状況だったが、バンの地形を利用した戦法で、隊長機のレッドホーンを戦闘不能して勝利したのだった。アーバインは、まだゾイドに関しては素人であるはずのバンの戦いを見て、何か光るものを感じてた。

またアーバインと別れたバンたちは、砂漠を移動していた。その途中、グスタフ(ダンゴムシのような昆虫型ゾイド)に乗った、運び屋ムンベイと出会う。ムンベイはこれも何かの縁と、バンたちと一緒に野宿をすることにする。しかし、ムンベイは帝国軍の弾薬を運んでいた為、共和国のスリーパーゾイド(領土防衛や奇襲用に各地に配置された無人稼働ゾイド)に嗅ぎつけられてしまった。ムンベイは、積荷を爆破することでなんとか窮地を免れるのだった。しかし、バンたちの災難は終わらなかった。野宿している時に、共和国の兵士が現れたのだ。兵士は、レッドリバー戦線第一中隊隊長ロブ・ハーマン大尉と名乗り、部下に積荷を調べさせた。ハーマンは、バンたちが帝国軍の弾薬を運んでいたのではないかと疑っていた。抵抗も虚しくバンたちは捕まってしまうが、ジークを逃がすことに成功する。バンが牢屋に入れられると、そこには共和国の弾薬を盗もうとして捕まっていたアーバインがいた。バンは、何度もアーバインと出会うことに辟易していたが、その時、外で爆発が起こる。その爆発で監視の目が離れた隙をつき、アーバインは隠し持っていた爆薬で牢屋の鍵を破壊した。もう爆薬がない為フィーネとムンベイを残したまま逃げることになったバンとアーバイン。バンが外に出ると、そこにはシールドライガーがいた。ジークは、バンたちを助ける為に基地に侵入し、シールドライガーを起動させ暴れていたのだ。基地の外に逃げ出したバンとアーバインだったが、プテラス(プテラノドンのような翼竜型ゾイド)が3体、追手として迫って来た。弾薬が全て抜かれていた為、ミサイルを撃つことができないバンは、通常のシールドライガーではできない機動でプテラスを翻弄し撃退するのだった。また、ちょうどその時、ムンベイは、緊迫感が漂っているこの前線でもうじき帝国との戦いが起きると読み、兵士の1人と契約を交わしていた。それは、ムンベイたちの自由と引き換えに、帝国軍と戦うというものだった。

帝国との戦い(第7話 - 第11話)

軍隊を展開し、睨み合うシュバルツとハーマン

ハーマンの部隊は、帝国軍の部隊と睨み合っていた。すると、帝国軍から1人の男が歩いてくる。その男の名はカール・リヒテン・シュバルツ少佐。帝国軍の中でも指折りの名将だった。しかし、シュバルツは共和国との戦争に否定的であり、今回の戦いも、戦闘になることなく終えるつもりだった。しかし、部下のマルクスの独断により、共和国軍との戦端が開かれてしまう。ハーマンは、このまま戦闘が続けば友軍が壊滅すると判断し、バンに帝国軍側の橋を落とすように命じる。その橋を落とせば、帝国軍は孤立してしまい、増援も望め無い為帝国軍は撤退するしかないという判断である。その命令を受けたバンは、嫌々ながらも遂行し、なんとか橋を落とすことに成功する。橋を落とされた事を知ったシュバルツは、これ以上の戦闘は無意味として撤退を指示。そして、橋を落として戦闘を終結させてくれたシールドライガーのパイロットに感謝するのだった。

戦闘後、軍から解放されたバンたちは、ハーマンにゾイドイヴについて聞く。ハーマンは、「国立考古学研究所に行けば何か分かるのではないか」と言う。それを聞いたバンたちは、共和国の首都にある研究所に向かうのだった。その途中、バンたちは帝国軍の部隊に追われていた。しかし、帝国軍はバンたちを追い詰めることなく撤退していった。なぜ帝国軍は撤退していったのか。それは、バンたちが偶然迷い込んだレアヘルツの谷という場所が問題だった。レアヘルツの谷は、特殊な電磁波が発生しており、その電磁波はゾイドの機能を狂わせて凶暴化させるという危険な場所だった。バンたちは、なんとかその谷を抜けることに成功するが、またしても難所がバンたちの前に立ちはだかる。それは、イセリナ山と言い、霧に覆われており、魔物が住む山と言われていた。バンたちは、その山である老人と出会う。彼は、ドクター・ディと言い、昔に見た雪に感動し、人工で雪を降らせようと山に籠って研究をしていた。バンは、以前共和国で研究していた経験を持つドクター・ディにゾイドイヴについて聞いてみるが、手がかりを得ることはできなかった。

黒いオーガノイドを従える少年 レイヴン(第12話 - 第15話)

邂逅するバンとレイヴン

バンたちは、イセリナ山を超えた後、ある村に到着した。しかし、その村では共和国軍が戦争の準備をしていた。近々戦闘が起こるかもしれないと思い、早々に村から離れようとするバンたちだったが、一緒に連れているオーガノイドの存在によりムンベイとアーバインは捕まってしまう。バンとフィーネは逃げることに成功するが、共和国軍の追手が迫る。ムンベイとアーバインは、ハーマンから貰っていた紹介状により解放される。バンとフィーネが逃げる途中、一人の少年と出会う。その少年の名はレイヴン。レイヴンもなぜか共和国軍に追われており、バンとフィーネはレイヴンと一緒に逃げる。共和国軍がレイヴンを追っている理由、それは、レイヴンは黒いオーガノイド・シャドーを連れた帝国軍の兵士であり、共和国軍のゾイド30体を撃破したからだった。レイヴンの正体を知って動揺するバン。レイヴンは、そんなバンを尻目に赤いセイバータイガー(タイガー種。シールドライガーと互角の性能)に乗り追ってきた共和国軍のゾイド部隊を壊滅させてしまった。部隊を蹂躙していくレイヴンの戦い方に憤慨したバンは、シールドライガーに乗ってレイヴンに戦いを挑む。しかし、レイヴンの力はすさまじく、ジークと合体したバンのシールドライガーをオーガノイドなしで圧倒してしまった。止めを刺そうとしたレイヴンだったが、帝国軍からの通信が入ったことでその場から撤収していった。バンは、レイヴンとの力量の差に愕然とするしかなかった。

バンは、レイヴンと再戦することに執念を燃やしていた。そのことばかりに気を取られており、それ以外のことを気に掛ける余裕はなく、反対するムンベイたちの言葉にも耳を貸そうとしなかった。バンは、帝国軍の駐留している村に侵入し、出撃しようとしていたレイヴンを発見する。そして、再びレイヴンとの戦いがはじまった。はじめは押されていたバンだったが、シールドライガーのシールドを展開し、セイバータイガーに体当たりを食らわせることに成功する。一矢報いたバンだったが、それにレイヴンが激昂。セイバータイガーにシャドーを合体させ、シールドライガーを圧倒した。二度もレイヴンに負けてしまったバンは意気消沈してしまうが、フィーネたちの叱咤激励によって立ち直ることができたのだった。

ニューヘリックシティの危機(第16話 - 第18話)

巨大な流氷に擬態して共和国に侵攻する帝国軍

バンたちは、共和国首都ニューへリックシティに到着した。バンは、なぜかニューヘリックシティにいたドクター・ディに考古学研究所に案内される。そこで、古い砦にあった石碑と同じ文字が刻まれている物を発見する。フィーネがそれを見ると頭痛を訴えるが、記憶を取り戻すことはなかった。ドクター・ディは、この石碑はガリル遺跡で発掘されたものだと言う。そこで、バンたちの次なる目的地をガリル遺跡に設定した。

しかし、そんなバンたちに、帝国軍の魔の手が迫っていた。帝国は、大きな流氷に偽装した移動要塞で海から侵攻し、大部隊を投入して首都を攻撃しようとしていたのだ。さらに、首都の防衛を担うマウントオッサ要塞にも帝国軍が迫っていた。帝国のプロイツェン元帥は、共和国のルイーズ大統領に無条件降伏か全滅させられるかの二択を迫る。タイムリミットは4時間。それまでに、降伏するかを決めなければならない。ルイーズ大統領は、もし、前大統領である自分の夫ならば、民の安全を第一に考え降伏するのではないかと考える。苦悩しているルイーズ大統領に、ハーマンから通信が入る。彼は、「もし前大統領ならば勇敢に帝国と戦う道を選ぶだろう」と告げる。さらに、「マウントオッサ要塞に隣接する火山を爆破させ、要塞に侵攻している帝国軍を撤退させる計画が進行している」と言う。そして、「火山が爆発し帝国軍が撤退した後の交渉は全て大統領に任せる。頼むぜ、お袋」と言い残し通信を終えた。ハーマンは、ルイーズ大統領の息子だった。ルイーズ大統領は、久しぶりに「お袋」と読んでくれた息子に対し、顔が綻ぶのを隠せなかった。

火山を爆発させる為、プテラス数体と、護衛としてバンとシールドライガーが火山に向かう。だがそこには、レイヴンの乗るセイバータイガーがいた。バンとレイヴンは、共にオーガノイドを合体させ戦闘を開始した。バンは、以前レイヴンと戦った時よりも操縦技術が上がり、レイヴンに遅れを取ることなく食らいついていった。そして、シールドライガーのエネルギーシールドを展開し、セイバータイガーに突進していく。レイヴンもまたシールドライガーに突っ込んでいき、エネルギーシールドを力づくで破ろうとする。しかし、エネルギーシールドの持つ力にセイバータイガーの装甲が耐えられず、徐々に崩壊していく。レイヴンは、バンとの戦いで力を思うように発揮できないセイバータイガーに失望し、自滅同然の攻撃を仕掛けていたのだ。ゾイドを生き物として扱わないレイヴンの所業に言葉を失うバン。ついに、セイバータイガーは力つき倒れていった。レイヴンは、シャドーと共に脱出し、自分を楽しませてくれるバンを認め立ち去っていった。

バンとレイヴンが戦闘をしている時、プテラスが火山の爆破に成功し、要塞に侵攻していた帝国軍を火山の爆発に巻き込むことに成功していた。その時帝国では、皇帝であるツェッペリンが崩御し、孫のルドルフ皇太子が一時的に全権を預かることになっていた。ルドルフは共和国に侵攻している帝国軍に停戦を命令し、共和国のルイーズ大統領にも、両国の変わらぬ和平を望むと伝える。要塞に侵攻していた部隊の敗走と、ルドルフ皇太子の撤退命令を受けたプロイツェンは、やむ終えず、戦闘を中止し帝国に帰還していった。

両雄の死闘 シールドライガーVSジェノザウラー(第19話 - 第22話)

ジェノザウラーにゾイドコアを破壊され、シールドライガーから強制離脱するジーク

以前バンたちを襲った盗賊団のロッソとヴィオーラは、帝国皇太子・ルドルフの誘拐を計画していた。皇太子であるルドルフを誘拐することで、莫大な身代金を帝国に要求しようとしていたのだ。しかし、同じようにルドルフを狙う者がいた。それは、プロイツェンから極秘にルドルフの暗殺を命じられたメッテルニヒたちだった。ロッソたちは、メッテルニヒたちの妨害を掻い潜り、ルドルフを誘拐することに成功する。

プロイツェンは、秘密裏に何かを製造していた。そして、その製造過程で生み出されたゾイド、ジェノザウラー(ティラノサウルス型のゾイド。並のゾイドをはるかに凌ぐ性能を持つ)をレイヴンに与え、さらに極秘任務を命じた。

バンたちは、ガリル遺跡にやってきた。遺跡の中を調べてみるが、そこには何もなく、帝国が全て持ち去った後だった。バンは落ちている小さな破片を見つける。それに手を当てたフィーネは、「デスザウラー」と呟いて、苦しみ出してしまった。バンはフィーネの記憶が戻ったのかと思ったが、フィーネは何も思い出せていなかった。それからバンたちは、遺跡に書かれている壁画を見つける。その壁画にはゾイドのような絵が描かれていたが、それがなんなのかは分からなかった。

バンたちは、ガリル遺跡を出発し、立ち寄ったオアシスで一人の少年と遭遇する。その少年はルドルフと名乗り、一緒にいる人たちとはぐれて迷子になっていた。バンは、はぐれた人を探そうとするが、突如爆発が起こり、正体不明の黒いゾイドが接近してきた。そのゾイドこそレイヴンの乗るジェノザウラーであり、レイヴンはルドルフと、ルドルフを誘拐したロッソたちを追ってやってきたのだった。バンとアーバインはレイヴンに挑むが、ジェノザウラーの性能の高さに付いていけずに一方的に攻撃されてしまう。レイヴンは、止めとしてジェノザウラーを一つの砲台のように変形させ、中型ゾイドなら一撃で葬る威力を誇る荷電粒子砲を放つ。バンはなんとか直撃を避けるが、それでもシールドライガーのエネルギーシールドを吹き飛ばし、傷を負わせるのだった。レイヴンは2発目を打とうとするが、そこへアイアンコング(ゴリラ型のゾイド。格闘性能に優れる)に乗ったロッソとヴィオーラが現れる。ロッソたちは、ルドルフと行動していくうちに、ルドルフへ親愛の感情を持つようになっていた。そして、ルドルフを逃す為、バンたちにルドルフを託し、レイヴンを足止めしようとしていた。ロッソたちの命懸けの行動に感化され、バンたちはルドルフと共に逃げる。ロッソとヴィオーラは、ルドルフをバンに任せることができたことに安堵するが、レイヴンによってアイアンコングを破壊され、爆発に巻き込まれたのだった。

バンたちは、ゾイドコアをやられた帝国のゾイドの残骸を発見する。そして、その瓦礫の中で寝ているドクター・ディを発見する。ドクター・ディは、この惨状を生み出した原因を探っていたのだ。
ドクター・ディは、アーバインがガリル遺跡で撮影した映像を見ていた。すると正体不明のゾイドが描かれている壁画を見て、「デスザウラー」と言う。ドクター・ディは、デスザウラーは遥か昔に実在したゾイドで、一夜にして1000体のゾイドを討ち滅ぼす程の力を持つといい、帝国は、もしかするとデスザウラーを現代に甦らそうとしているのではないかと言うのだ。そして、もしバンが出会ったというレイヴンの乗るゾイドがデスザウラーなら、バンに勝ち目は無く逃げろと諭す。

その夜、バンはドクター・ディから、ルドルフは帝国の皇太子であることを告げられる。驚くバンだったが、そこへシャドーが襲来。ルドルフを攫ってしまう。さらに、帝国軍のレブラプター(ベロキラプトル型のゾイド)が取り囲む。アーバインたちに窮地を救われたバンは、攫われたルドルフを助けるためにシールドライガーに乗り込む。バンを待っていたのは、レイヴンだった。レイヴンは、自分が乗るゾイドをジェノザウラーだと言う。さらに、バンと決着をつける為にルドルフを誘拐したと言ってバンを挑発する。バンは、ドクター・ディにレイヴンとは戦うなと言われていたが、ルドルフを助ける為にレイヴンに挑むことを決めた。しかし、ジェノザウラーの力はバンとシールドライガーを凌駕しており、手も足もでなかった。ついに、ジェノザウラーの荷電粒子砲が直撃してしまい、ゾイドコアをやられてしまったシールドライガーは石化してしまった。

新生 ブレードライガー(第23話 - 第25話)

エヴォリューション・コクーンから出てくるブレードライガー

シールドライガーが石化してしまった。ゾイドの石化は死を意味する。しかし、バンは悲観してはいなかった。ゾイド乗りとしての腕が未熟であると反省し、起きてしまったことよりもこれからについて考えることに集中していた。それは、囚われたルドルフを助けだすこと。
バンは、レイヴンに変わってメッテルニヒたちに囚われていたルドルフを助け出すことに成功した。戻ろうとするバンは、シールドライガーがいるはずの場所に起きている異変に驚愕する。それは、シールドライガーを包み込むように発生している光の繭のようなものだった。バンは、繭から防護服のようなものを着て出てきたドクター・ディに話を聞く。詳しくは分からなかったが、この繭の中にジークとフィーネがいると言う。自分を置いていなくなってしまったフィーネとジークに動揺し、バンは、1人ホバーボートを走らせる。

バンが1人になり、これまでの旅を思い返していた頃、アーバインたちはメッテルニヒたちに囚われていた。そこには、さらにもう1人いた。その男の名はスティンガー。スティンガーは、メッテルニヒたちがルドルフを狙っていること、ルドルフがバンたちと行動を共にしており、銀色のオーガノイドがいることを調べ上げていた。そして、メッテルニヒたちを武力で従えさせ、アーバインたちに近づき隙をついて拘束したのだった。全ては、銀色のオーガノイドとルドルフに懸けられた懸賞金を奪う為。スティンガーは、アーバインたちに繭の中にいるジークを引っ張り出すように言う。アーバインは、ジークは自分たちの言うことは聞かないと突っぱねるが、スティンガーは、ジークがバンの言うことを聞き、友情を理解していることまで調べていた。さらに、バンにメッテルニヒの手下を差し向けさせ、アーバインたちに、ルドルフを殺されたくなければ、ジークに繭の中から出てきてもらうように頼み込めと脅すのだった。

そこへ、ガイサックに乗ったバンが現れる。バンは、ガイサックに襲われたが、コクピットをこじ開けてメッテルニヒの部下を追い出し、ガイサックを乗っ取ったのだった。スティンガーは、自分用に改造したセイバータイガーに乗り、自分の計画を台無しにしたバンに攻撃を仕掛けた。火力と機動力を向上させたセイバータイガーに圧倒され、ガイサックは大破してしまう。そこへ、コマンドウルフに乗ったルドルフが救援に駆けつけるが、ルドルフの操縦技術は未熟であり、スティンガーに一蹴されてしまう。ルドルフは、バンにゾイドの操縦をまだまだ教わりたかったと諦めの言葉を口にするが、バンはホバーボートに乗り、銃を撃ちながらルドルフに諦めるなと叱咤する。しかし、スティンガーはそんなバンとルドルフの友情劇に激怒し、バンに銃口を向けた。バンは、爆風にさらされ吹き飛ばされてしまう。そして、繭の中に消えていってしまった。

バンは、光の中にいた。このまま死んでしまうのかと思ったバンに、フィーネの声が響いてくる。バンはフィーネの声を聞き、諦めかけていた自分を奮い立たせて、これからもフィーネとジークとずっと一緒にいたいと決意する。バンはいつの間にかコクピットに座っていた。唖然としているバンに、フィーネは「これはバンのゾイドであり、バンがライガーを復活させた」と言う。繭が解け、ライガーの全貌が明らかになる。側面に展開するレーザーブレードと、背中にあるロケットブースターを装備した、新たなゾイドだった。バンは、そのゾイドのブレードを展開してセイバータイガーに突っ込んでいく。ブースターの加速にスティンガーはついていけず、ブレードによってセイバータイガーは真っ二つに切り裂かれてしまった。ドクター・ディは、バンの新たなゾイドに、「ブレードライガー」という名をつけた。

ルドルフたちの危機を救ったバンたちだったが、メッテルニヒはルドルフの持つ指輪を強奪し逃げていった。メッテルニヒは、最初からルドルフの命を狙うと同時に、皇位継承に必要な指輪を狙っていたのだ。

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