ユーモアが炸裂する伊坂幸太郎のオススメ小説3選

伊坂幸太郎といえば、本を読む人であれば知らない人のいない著名な人物である。
究極のエンターテイナーにして、稀代のストーリーテラー。
彼の描く小説はいつもユーモアに溢れ、そして最後には驚きが待っている。
そんな彼、伊坂幸太郎のオススメ小説を3つご紹介しようと思います。

「重力ピエロ」

悲しみ、ユーモア、兄弟愛、そしてミステリー。あらゆる要素が絡み合い、父親違いの兄弟を事件に巻き込んでいく。
始まりの文が印象に残り、そしてラストの一行も同じだった。小説は最初の一文で決まるというが、まさにこの「重力ピエロ」は最初の一文で決まってしまったのだ。なんという魅力的な始まり方だろうか。これから始まる物語を、私が満足しないわけがないじゃないかと、そう思ってしまった。
タイトルもまた秀逸である。ピエロは重力をなくし、自由になる。きっとそれは命のことなのだろう。死ぬことは、重力をなくすことだ。そして、自由になることだ。だからきっと、死んだ人を悼みはすれど、悲しんだりはしない。

砂漠

大学生の4年間を描いたこの作品は、とりわけユーモアがてんこ盛りだ。そしてキャラの立ち方も異常なほどに良い。
「その気になれば、砂漠にだって雪を降らせることができるんですよ」
この言葉が、頭から離れない。その気になればとは、どの気になればなのだろう。どうすれば、砂漠に雪を降らせることができるのだろう。そんな現実的なことを考えさせない、有無を言わせない夢想感が、この人物を包み込む。
大学を卒業する間際、主人公は砂漠に包まれているような幻想に陥る。でも大丈夫。そんな砂漠にだって、雪を降らせることはできるはずなのだから。どうということはない、かもしれない。

アヒルと鴨のコインロッカー

なんだこのタイトルは、と手に取り、なんだこの構成はと目をむき、なんてこったと驚きに震える。
この小説を読めば、誰だってそうなるに違いない。伊坂幸太郎の仕掛けるトリックに、私たちは読む前から既に取り込まれているのだ。
切なさとユーモアの入り混じる展開は、やがて一人の青年の姿を暴き出す。
伏線が綺麗に決まり、終わり方はオシャレだ。タイトルも良い感じに訳が分からないし、まさに伊坂幸太郎の代表作と言えよう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
伊坂幸太郎のオススメ小説。少し有名すぎる作品過ぎましたかね。
しかし、この3冊の中で1冊でも読んでいない本がある方はぜひ読んでみてください。満足すること間違いなしです。

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