題名までシュールな「マグリット」の絵画

シュールレアリズムというと、真っ先に名前が上がるのは「ダリ」や「キリコ」ですが、「マグリット」も一風変わった作品で人気があります。代表的な作品に不思議な題名の作品を混ぜながらご紹介します。

ルネ・マグリット

ベルギーの画家。フルネームは「ルネ・フランソワ・ギスラン・マグリット」(1898年生まれ)

若い頃は、なかなかのイケメンでした。
マグリットは12歳から絵の勉強を始めて、15歳で最初の作品を発表しています。

初期の作品は「印象派」

意外かもしれませんが、マグリットの初期の作品は「印象派」でした。
少しピカソに近い絵柄ですよね。
友人に見せてもらったキリコの作品に衝撃を受けてから、シュールレアリズムに転向しました。

「大家族」

有名な晩年の作品「大家族」です。
この絵のどこに「家族」という表現が出てくるのか全く分からず、見る人は首をひねってしまいます。
しかしそれこそがマグリットの狙いのようで、絵と題名の関連性をあれやこれやと想定してもらうためにひねった題名をつけているようです。

「ピレネーの城」

大迫力の岩が空中に浮かんでいますが、これもまた題名の意味は不明です。

トールハットの人物

マグリットはよく黒のトールハットをかぶった紳士を題材に使いますが、これはマグリット本人が普段している格好を使ったものです。
マグリットは、絵を描く時はネクタイをしめたスーツ姿で、キッチンの片隅にイーゼルを立てて描いていました。
朝から描きはじめ、夕方には終了するという、芸術家としては大変珍しいサラリーマンのように規則正しい製作生活だったそうです。

「恋人たち」

キスをする二人の顔が布で覆われていて、全く見えません。
絵画としては衝撃的な描き方ですね。
一説には、マグリットは子供の頃に母親が自殺しており、溺死した母親の顔に布が巻き付いていた姿が衝撃と共に記憶に刻まれていて、このように顔に布を巻いた絵を一時期描いていたのではないかと言われています。

「自然の不思議」

マーメイドです。マーメイドですが、普通のマーメイドと逆で、上半身が魚で下半身が人間です。
このユニークな発想がマグリットらしいですね。
でも、泳げないような気がしますが。

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