堂島遼太郎（ペルソナ4）とは【徹底解説・考察まとめ】

本作に登場するペルソナ使いの1人。『ペルソナ4』の舞台である八十稲羽市内にある高校、八十神高校に通う女子高生。同じ高校に通う菜々子の従兄弟・P4主人公とはクラスメイトにあたる。八十稲羽市の老舗高級旅館「天城屋旅館」の1人娘でもある。八十稲葉市内で起きる怪奇連続殺人事件に巻き込まれ「テレビの中」に落とされるが、その先でペルソナ使いに覚醒。P4主人公達特捜隊に仲間入りし、事件の真相を探っていく事になる。
遼太郎とは自身が怪奇連続殺人事件に巻き込まれた事をきっかけに知り合う。事件後は、P4主人公の叔父・身内にあたる人物として、それ相応の態度を取りながら接している様子。

巽完二（たつみ かんじ）

本作に登場するペルソナ使いの1人。『ペルソナ4』の舞台である八十稲羽市内にある高校、八十神高校に通う高校1年生。同じ高校に通う菜々子の従兄弟・P4主人公とは先輩後輩の関係にあたる。八十稲羽市の商店街にある染物屋「巽屋」の1人息子。中学の頃から札付きの不良として、周囲に恐れられているが、実は母親思いで可愛いもの好きという一面を持つ心優しい少年である。八十稲羽市で起きている怪奇連続殺人事件に巻き込まれ「テレビの中」に落とされるが、その先でペルソナ使いに覚醒。P4主人公達特捜隊に仲間入りし、事件の真相を探っていく事になる。
遼太郎とは、P4主人公達と事件について調査していく中で知り合う。P4主人公の叔父・身内にあたる人物として、それ相応の態度を取りながら接している様子。外見は「不良」な少年ではあるものの、遼太郎自身は完二の本質（心優しい少年）に気づいているのか、P4主人公と仲良くしていることに対して何かを言う事はない。

久慈川りせ（くじかわ りせ）

本作に登場するペルソナ使いの1人。『ペルソナ4』の舞台である八十稲羽市内にある高校、八十神高校に通う高校1年生。同じ高校に通う菜々子の従兄弟・P4主人公とは先輩後輩の関係にあたる。お茶の間で大人気のアイドルとして東京で活動していたが、ある時突然その活動を休止。豆腐屋を営む祖母がいる八十稲羽市に引っ越してくる。その先で八十稲羽で起きていた怪奇的連続殺人事件に巻き込まれ、ペルソナ使いに覚醒する。以降はP4主人公達特捜隊に仲間入りし、事件の真相を探っていく事になる。事件に巻き込まれた際に自分を助けてくれたP4主人公の事を慕っている。
遼太郎とは自身が怪奇連続殺人事件に巻き込まれた事をきっかけに知り合う。事件後は、P4主人公の叔父・身内にあたる人物として、それ相応の態度を取りながら接している様子。

クマ

本作に登場するペルソナ使いの1人。「テレビの中」に存在する異世界に住む正体不明の謎の生き物であり、P4主人公達が「テレビの中」で最初に出会う事になる相手でもある。八十稲羽市内で起きている怪奇連続殺人事件のせいで、「テレビの中」に居る怪物シャドウが活発化した事に頭を悩ませている。以前の平穏な暮らしを取り戻す為、P4主人公達に事件の犯人探しを依頼。その事がきっかけでP4主人公とその仲間達はペルソナ使いとして怪奇連続殺人事件の真相を探る事になる。物語序盤ではペルソナ能力を手にしておらず、P4主人公達のサポート役に徹していたが、後にペルソナ使いに覚醒し、戦闘要員として活躍するようになる。
物語中盤からは金髪碧眼の美少年姿を手に入れる為、「テレビの外」である八十稲羽市でも生活を送るようになる。その事がきっかけとなり、遼太郎とも知り合う。「テレビの中」で暮らしていたせいか世間知らずな子どものような一面を持っており、その為、遼太郎への接し方も他の特捜隊メンバーと比べると非情に軽い。だが決して遼太郎を下に見ているといった悪い方向ではなく、純粋無垢で無邪気な幼い子どものような接し方、と言った方がしっくり来る態度となっている。

白鐘直斗（しろがね なおと）

本作に登場するペルソナ使いの1人。『ペルソナ4』の舞台である八十稲羽市内にある高校、八十神高校に通う高校1年生。同じ高校に通う菜々子の従兄弟・P4主人公とは先輩後輩の関係にあたる。代々探偵を家業としてきた一族「白鐘家」の5代目であり、巷では「探偵王子」の名で親しまれている。八十稲羽市で起きている怪奇連続殺人事件の捜査の為、八十稲羽警察署に招集させられる形で八十稲羽市にやってくる。その後、事件捜査中にペルソナ使いに覚醒。ペルソナ使いの力を使って独自に事件の調査をしていたP4主人公達特捜隊に仲間入りをし、共に事件の真相を探るようになる。
遼太郎とは、八十稲羽市の警察に招集をされた事をきっかけに知り合った模様。その後、特捜隊に仲間入りするまでは共に調査を行う関係にあったようだが、基本的には別々の行動で調査を行っていたらしい様子が作中では描かれている。特捜隊仲間入り後は、警察関係者云々も含めた上でP4主人公の叔父・身内として、相応の態度を取って接している様子。

生田目太郎（なまため たろう）

八十稲羽市の市議会議員の元秘書。地元テレビ局のアナウンサーであり、八十稲羽市で起こる怪奇連続殺人事件の最初の被害者である山野真由美と不倫していた事が発覚し、その事が起因となって秘書を辞職する事となった。秘書辞職後は、八十稲羽市の実家で家業の運送業を手伝っていた。
山野真由美死後、八十稲羽市内で噂になっていた「マヨナカテレビ」を実際に視聴した事から、自分に「テレビの中」に入れる力がある事を知る。「マヨナカテレビ」に映し出される人間が次の殺人事件の標的になると思った彼は、その事を警察に相談する。だがその相談を受け取った相手が事件の真犯人・足立透であった事から彼に利用される形で、「テレビの中」に人を落としていくようになる。生田目本人は「テレビの中」を安全な世界だと思っており、落とす事により殺人事件の犯人から標的者達を守れると思っていた。P4主人公達特捜隊が、彼が「テレビの中」に落としていった人を助け続けていた事もそう思わせる理由の1つだった模様。
物語後半、遼太郎の愛娘・菜々子が「マヨナカテレビ」に映し出された為に、生田目に攫われる事件が発生する。遼太郎は菜々子を追い、八十稲羽市の田舎道で彼とカーチェイスを繰り広げる事になる。だが、最終的に遼太郎は事故を起こし、病院へ運ばれてしまう。生田目の方も遼太郎から逃げおおせる為、菜々子と共に「テレビの中」へと入っていってしまう。

堂島遼太郎の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「お前…いい友達、持ったな。」

物語中盤、怪奇連続殺人事件の犯人と思しき少年・久保美津雄が逮捕されてからしばらくした時に、遼太郎がP4主人公に向けて述べた台詞である。
事件も無事解決し、夏休みを満喫していたP4主人公達特捜隊は、P4主人公の居候先である堂島家にて夏休み最後の日を過ごす事となる。P4主人公だけではなく、菜々子とも一緒になって遊ぶ特捜隊の姿や、来年の3月には都会に帰ってしまうというP4主人公との別れの事実を心の底から惜しむ特捜隊の面々を目にした遼太郎。そんな彼らが帰宅した後にP4主人公に向けて述べた言葉が、この台詞となっている。
この時点で特捜隊の面々は、P4主人公のクラスメイトである花村陽介、里中千枝、天城雪子だけではなく、八十稲羽市内で札付きの不良として騒がれている巽完二や、現在芸能活動休止中のアイドル・久慈川りせ、「テレビの中」で暮らしていたクマ（テレビの外では、謎の金髪碧眼の美少年姿になっている）と、とても色濃く、どこで知り合ったのかと訊ねたくなるような集まりとなっていたのだが、遼太郎はその点には触れず、ただ純粋に「お前…いい友達、持ったな。」とP4主人公に言葉を述べる。
刑事や叔父という立場からすれば、甥がそのような濃いメンバーと関わっている事は非情に気がかりで、特に不良の完二などは「付き合ってはならない人物」の代表として不安要素でしかない相手の筈だ。だが、遼太郎はそういった事は一言も述べず、甥や娘と仲良くしてくれている彼らの姿を見て、自身が思った事をそのまま述べた。彼が世間一般的な価値観やフィルターに囚われず、きちんと自分の目でものを見て判断する強い意思を持った人間である事がわかる台詞である。

「逃げるヤツを追うことに逃げてたなんて、まったく滑稽だな…」

堂島のコミュ「法王」を通して見る事ができる台詞。
コミュのイベントはメインシナリオに関わってくるものではないが、サブシナリオとして登場する人物達の心情の変化・成長といった本編だけでは語りきれない内容に触れるものとなっている。堂島のコミュ「法王」では、彼が妻である千里をひき逃げした犯人を探している事が発覚すると共に、日に日に亡き妻に似てくる娘の菜々子と向き合う事に恐れを抱いている事や、大切な相手（家族）を再び失うかもしれない恐怖と戦っている事が描き出されている。
本編では、怪奇連続殺人事件を追う刑事として、そしてP4主人公と菜々子の保護者として立派な「大人」として描かれている事もあり、遼太郎がこのような悩み・葛藤を持っていた事がわかるのはこのコミュ内だけでの事となっている。その中で、P4主人公と会話をしていく内に自分の弱さと向きった遼太郎は、「逃げるヤツを追うことに逃げてたなんて、まったく滑稽だな…」とこれまでの己の行動を振り返る。
立派な「大人」だと思っていた遼太郎が、彼もまた1人の悩みや葛藤を抱える等身大の人間であった事が深く伝わるシーンであると同時に、彼が自分自身で自分の間違いに気づき、向き合える力を持った「大人」である事もわかる場面だといえる。

「家ってのはただの入れ物じゃない。家族が暮らし、共に生きる場所だ。」