【進撃の巨人SS】「もしもヒッチが104期生で成績上位10名に入ったら」

進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。今回は憲兵団のヒッチがもしもエレン達と同じ訓練兵団に所属していたら?というSSです。要領よく生きてきたヒッチですが、個性豊かなメンバーと接するうちに心境に変化が…。

493 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:01:36 ID:7BMtEPy2

キース「カツカツ

キース「……」ギロッ

ヒッチ「やっ、とぅ」ダラダラ

アニ「……」パシッパシッ

キース「カツカツ

ヒッチ(なんとかやり過ごせたみたいね)ホッ

494 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:03:48 ID:7BMtEPy2

ヒッチ「ねぇ、危ないところだったでしょ?私がいなかったら、アニってばきっと教官に怒られてたと思うの。あ、感謝は今度なにか目に見える形でしてね」

アニ「こんな訓練、やったって意味無いよ……」ボソッ

ヒッチ「やっぱり、アニもそう思う?だよね~。これって点数にはならないし、役にも立たないし、憲兵団目指すならまったく不必要よね」

アニ「……あんたは」

ヒッチ「ん?」

アニ「あんたはなんで憲兵団を目指してるの?」

496 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:08:35 ID:7BMtEPy2

ヒッチ「そんなの当然じゃない!安全快適な内地勤務、年収も駐屯兵団より上、全ての面で優遇されてるんだから」

アニ「……」

ヒッチ「アニだって憲兵団志望なら、それぐらいわかるでしょ?」

アニ「私はただ……」

ヒッチ「?」

アニ「自分が助かりたいだけだよ」

ヒッチ「だから、こんな最前線の街から抜け出して内地に行こうってんじゃない!アニってば頭の回転が鈍いのね」

497 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:12:58 ID:7BMtEPy2

ヒッチ「私はシガンシナに住んでたわけじゃないし、知り合いが巨人に食われたって事も無いから、危機感は薄い方かもしれないけどさぁ」

アニ「……」

ヒッチ「それでも、話に聞くだけで絶対そんな目には遭いたくないって思うもん。それは皆も同じでしょ?誰だって、死にたいなんて思うわけないし」

アニ「あいつはどうなの?」クイッ

ヒッチ「ん?ああ、エレンね。よくジャンから死にたがり野郎ってからかわれてるけど、別にエレン自身は死にたがってないじゃない」

アニ「……そうだね」

ヒッチ「エレンの場合、『殺られる前に殺ってやる!』って感じじゃない?いかにも男子らしい発想だし、それもアリかなって思うよ」

499 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:17:03 ID:7BMtEPy2

ヒッチ「けど、私は、そんな分の悪い賭けみたいな事に労力を割きたくないの。私は、もっと利口に生きたいの」

アニ「……それじゃ、利口なあなたに一つ尋ねてもいいかな」

ヒッチ「なに?さっきの講義で分からない問題でもあったの?少なくとも、座学の成績だけは私のがアニより良いんだからね」

アニ「立体機動に優れた者ほど内地へ行ける。つまり、この世界では巨人に対抗する力を高めた者ほど巨人から離れられる。どうしてこんな茶番になると思う?」

ヒッチ「はぁ?そんなこと?やっぱりアニってば、私よりずっとバカねぇ!それもやっぱり当然のことじゃない!!」

アニ「……」

ヒッチ「だって、世間っていうのは、優れてる者が得をするように出来てるのよ」

500 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:22:42 ID:7BMtEPy2

ヒッチ「アニだって、この集団生活を2年近くも送ってるんだから分かってるでしょ?バカやブスよりも、成績優秀で可愛い子の方がチヤホヤされるし、グループは人数が多ければ多いほど発言権を持つって」

ヒッチ「そして、そのグループのトップにいることは、集団生活を仕切っているにも等しいじゃない。これは、この兵団が解散した後も続く、普遍的な原則よ」

ヒッチ「アニはブスじゃないし、成績だって悪くないけど、誰ともツルまないから、集団の中じゃなんの力も持たない。結局、世間ってものを理解してないから、そんな不器用な生き方してるのね」

アニ「……」

ヒッチ「私ったら優しいから、貴重なアドバイスをついつい無料でしちゃった。これも貸しにしとくから、ちゃんと目に見える形の感謝してよね」

アニ「……そうね、あんたの生き方は利口かもしれない。でも、どっちにしろ、あんたも私も正しい人間にはなれない、普通の人間だよ」

ヒッチ「何それ?正しい人間ってなんのこと?」

502 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:27:45 ID:7BMtEPy2

アニ「さぁ、なんだろうね……。自分よりも他人を尊重したり、現実離れした夢を追い求めたり、理想に殉じたり……。とにかく、利口なあんたや不器用な私には決してなれない種類の人間だよ……」

ヒッチ「つまり『人間には無限の可能性がある!』みたいな綺麗事を恥ずかしげもなく言っちゃうヤツってこと?やだやだ、私はそんなヤツらと関わり合いたくないなぁ」

アニ「……私は、そういうヤツを少し尊敬するけどね。でも、それだけ。私は、自分の選択した生き方しか出来ない……」

ヒッチ「ふ~ん。アニってば普段無口のクセに、変なこと考えてるのね。『正しい人間』とか言い出したのが、ちょっと意外だったwww」

アニ「……」

ヒッチ「ところで、アニって同室の子たちとうまくやってる?」

アニ「クリスタとユミル?……別に問題はないよ。ただ、ちょっとお節介なのが鬱陶しい時もあるけど」

504 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:32:29 ID:7BMtEPy2

ヒッチ「へ~……。ねぇ、なんだったら、アニのこと、私のグループに入れてあげてもいいよ。ここでの生活はまだ1年以上あるのに、ボッチじゃつまんないでしょ?」

アニ「別に……。一人のが気楽だし……」

ヒッチ「ボッチは強がって皆そう言うの。イジメたりしないから大丈夫よ。たださ、私もアニの同室の2人が鬱陶しいから、そういう話で盛り上がったり、弱みを握ったりしたいなぁってだけで……」

アニ「遠慮しとく。……余計な関わりを持つと、後で躊躇してしまうから」

ヒッチ「は?躊躇ってなにを?」

アニ「ギロッ

ヒッチ「!……な、なによ。そんな人殺しみたいな目ぇして……」

505 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:37:18 ID:7BMtEPy2

アニ「そろそろ訓練終了の時間だから、行くね……」クルッ

ヒッチ「う、うん……」

アニ「スタスタ

ヒッチ「……変な子。やっぱり、コミュ障を相手にするのは疲れるや」

_________
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506 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:38:38 ID:7BMtEPy2

数日後 女子寮 部屋

ハンナ「~~という感じで、その……2人が色々アドバイスしてくれたおかげで、フランツと……あの……その……」///

ヒッチ「……もしかして、成功しちゃった?」

ハンナ「コクン ///

ヒッチ(ちっ、失敗して気まずくなって別れた方が面白かったのになぁ)

ミーナ「なに、この展開?!肝心の場面が飛ばされてない?!!」

507 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:43:51 ID:7BMtEPy2

ハンナ「えっ…/// ……詳しく話さないと…ダメ?」///

ミーナ「ダメだよ!後学のためにも詳しく聞きたいんだから!!」

ヤイノヤイノ

ヒッチ「……」

ヒッチ(つーか、初めてでスンナリ入っちゃうヤツってどうなの?私なんか、入るまでに2回も日を改めてトライしたってのに!)

ヒッチ(思い返してみれば、失敗に終わった本当の1回目は、ひたすら気まずい空気のオンパレードだったなぁ)

ヒッチ(電気消すタイミングが分からなくって、いつまでも部屋が明るいままで、相手がコンドームつけようと悪戦苦闘してる背中がまぬけに見えたり)

ヒッチ(しかも、コンドームで手間取ってる間に乾いてきちゃって、相手が準備できた時には、こっちはもう一度初めからって状態だったし)

508 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:48:53 ID:7BMtEPy2

ヒッチ(なかでも、私が一番イラッとしたのは、何と言ってもアレだ)

ヒッチ(我慢に我慢を重ねて何とか入った時、男が動くたびにこっちは痛いわ苦しいわで最悪なのに、相手がなんか気持ち良さそうな顔してたこと!)

ヒッチ(多分、その時の相手と私のテンションは、高低差ありすぎて耳キーンってなるくらいだった)

ヒッチ(初体験は、そんな感じの気まずさと恥ずかしさとイライラと痛いのとが混ざり合った、ロクでもないものだったなぁ)

ヒッチ(けど、して良かったなぁと思えた瞬間が一つだけあった)

ヒッチ(それは……)

510 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/31(水) 23:55:49 ID:7BMtEPy2

ヒッチ(それは、友達に自慢して最高の優越感を味わった時!)

ヒッチ(周りの子がまだ誰も経験してない中で、私だけが知っているっていう優越感は格別だった)

ヒッチ(素直な子は私を崇拝したし、ヒネくれた子は侮蔑しながらも畏敬していたし、とにかく私はみんなの中心にいて、特別なものになった気分だった)

ヒッチ(優越感を誇示するのって、自分に自信が無い人間の代償行為だとか、わけ分かんない事を学者先生は言ってるけど、そんなのは嘘だと思う)

ヒッチ(だって、他人に褒められなくちゃ自信なんかつかないし、他人が欲しがらなきゃ価値なんて発生しないんだ)

ヒッチ(彼氏は、連れて歩くだけで他人に自慢できるほどのイケメンじゃなきゃ意味無い)

ヒッチ(他人に認められ、他人に羨望されてこそ、人は楽しく生きられるんだ)

511 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/01(木) 00:01:27 ID:NQDuX3eE

ヒッチ(その点、ハンナの彼氏のランクは相当低い)

ヒッチ(背は高いほうだけど、成績はパッとしないし、顔もハニワみたいでかっこ悪い。あんなの連れてたって、なんの得にもならない)

ヒッチ(まぁ、ハンナ自身も大して可愛くないし、身の程を弁えたカップルって感じ。私の邪魔になりそうもないから、別にいいんじゃない?)

ハンナ「~~それで、顔を見られてるのがすごく恥ずかしかったから、彼にしがみついちゃって~~」///テレテレ

ミーナ「それでそれで?!」ムフーッ

ヒッチ「……」

512 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/01(木) 00:06:54 ID:NQDuX3eE

ヒッチ(やっぱ、私よりも幸せそうにしてんのがちょっとウザいかも)

ヒッチ(そもそも、打算的な気持ちを一切持たず、本当に好きな相手と迎える初体験なんて、ミーナみたいなオタクが抱く妄想の産物だと思ってたんだけどなぁ)

ヒッチ「……羨ましいって言うか、ハンナのくせに生意気」ボソッ

ハンナ「え?」

ヒッチ「なーんでもなーい」

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524 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/02(金) 23:26:41 ID:0Gp870c6

二年度後期実力考査の結果発表

1位 ミカサ・アッカーマン : 900(900点満点中)
2位 ライナー・ブラウン : 743
3位 ベルトルト・フーバー : 728
4位 アニ・レオンハート : 634
5位 ジャン・キルシュタイン : 597
6位 エレン・イェーガー : 589
7位 マルコ・ボット : 571
8位 コニー・スプリンガー : 562
9位 サシャ・ブラウス : 556
10位 クリスタ・レンズ : 545

ワイワイガヤガヤ

ユミル「お、ついに10位に入ったじゃないか!やったな!!」

クリスタ「ジトーッ

ユミル「うっ……なんだよ、その目は……」

ユミル(ちょっとあからさまにクリスタのアシストをし過ぎたかな……完全に疑われてるよ)

534 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:02:41 ID:FBs1ZNZk

ヒッチ(……チビッ子とは僅差で11位か。ソバカスはいきなり成績下がって50位以下かよ)

ヒッチ(って言うか、どうやらチビッ子の得点になるよう、便宜図ってるっぽいんだよな~。何考えてんだろ?)

ヒッチ(チビッ子が憲兵団行けると、ソバカスに何か得があるのかな?それとも……)

同日 夜 食堂

スタイルのいいモブ子A「最近さぁ、訓練兵団辞めるヤツが多くなってきたよね」

ちょっと可愛いモブ子B「憲兵団入りが絶対無理って分かってきちゃうからじゃない?」

そこそこ美人なモブ子C「でも、開拓地行きはやだなぁ。私は街生まれだし、今さら僻地で土いじりなんか出来ないよ」

535 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:05:21 ID:FBs1ZNZk

スタイルのいいモブ子A「ヒッチの志望は憲兵団一本でしょ?」

ヒッチ「そのつもりだけど……結構ギリギリで、ちょっと焦ってるんだよね」

ちょっと可愛いモブ子B「上位の常連メンツは固定されちゃってるしねぇ。まぁ、頑張んなよ。私らの中から、一人くらいは憲兵団行ってもらわないと」

そこそこ美人なモブ子C「そうそう。私らは駐屯兵団で適当にやるつもりだしさ、その時はヒッチが内地から色々融通してよ」キャハハ

ヒッチ「アハハ、考えといてあげるから、今度なんか奢ってよね」」キャハハ

*****

チェックシャツのモブ男「……ったく、女は気楽でいいよな」

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男「仕方ないね。俺たちは理性的に考えられるけど、女は感情でしか考えられないからな」

デニムシャツのモブ男「それにしても女って、なんであんなに薄ら寒い自慢話をベラベラと楽しそうに喋れんのかね。マジ、胸糞悪いわ」

536 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:10:23 ID:FBs1ZNZk

チェックシャツのモブ男「しかも、普段は男女平等とかギャアギャア叫んでおいて、都合が悪くなるとすぐ女の権利を持ち出すしよ」

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男「『男のクセに』を正論ぶって話しておきながら、『女のクセに』って言われると、急に男尊女卑だとか騒ぎだすよな」

デニムシャツのモブ男「ほんと、ああいうバカ女が憲兵団に入るようになったら、世も末だよ」

チェックシャツのモブ男「ま、女にできることっていったら、たかが知れてる。憲兵団に入る方法は一つしかないだろ」

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男「ああ、だろうね」

デニムシャツのモブ男「今の成績だってどうせ、な」

*****

ヒッチ/ABC「……」

537 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:15:06 ID:FBs1ZNZk

スタイルのいいモブ子A「何あいつら?ニヤニヤしながら臭い息吐いてんじゃねーよ。話があんならこっち来いってんだよ」

ちょっと可愛いモブ子B「ダメダメ。ああいう輩は面と向かって喋れないタイプだから。私らと目も合わせらんないのよ」

そこそこ美人なモブ子C「直接話せないから、わざと聞えよがしに話してんの?うわっ、顔だけじゃなくて性根も終わってんのね」

ヒッチ「童貞こじらせ過ぎて脳みそ膿んでるんじゃない?あ、女と接したこと無いから、間違った知識信じちゃってるんだ。可哀そーwww」

キャハハハハー

モブ男3人「……」「い、行くか……」「あ、ああ……」

ソソクサ

538 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:19:27 ID:FBs1ZNZk

スタイルのいいモブ子A「あいつらどっか行っちゃったよwww」

ちょっと可愛いモブ子B「ヘタレ過ぎるwww」

そこそこ美人なモブ子C「巨人の餌にでもなってろっつーのwww」

ヒッチ「それも無理でしょwwwあーいうのは駐屯兵団に入っても、真っ先に逃げ出すタイプだしwww」

スタイルのいいモブ子A「ま、巨人がまた来るなんてことはないから、余計な心配だとは思うけどさー」

ちょっと可愛いモブ子B「そうかなー、大丈夫かなー」

そこそこ美人なモブ子C「大丈夫でしょ。だって、シンガシナ襲った時の前は、100年間も来なかったんだもん」

ヒッチ「確かに、壁が破られるなんて想定外の出来事、そう頻繁にあっても困るし」

539 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:24:04 ID:FBs1ZNZk

スタイルのいいモブ子A「そうそう、ウォール・ローゼの中に居れば安全だよ」

ちょっと可愛いモブ子B「言われてみれば、そうだよね」

そこそこ美人なモブ子C「それでも、内地のが快適ってのは変わんないけどぉ」

アハハハハハハ

バッターン!!

ヒッチ/ABC「!」

ヒッチ「何、今の音?誰か倒れたみたいだけど……」

540 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:27:59 ID:FBs1ZNZk

*****

ベルトルト「だ、大丈夫かい?」

ライナー「……あ、ああ、すまん」

クリスタ「どうしたの?!」パタパタ

ライナー「なんでもない。ちょっと気分が悪くなっただけだ……」

クリスタ「顔色が真っ青だよ!もしかして貧血?」

ライナー「いや、本当に大した事はない……」

541 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:32:57 ID:FBs1ZNZk

ベルトルト「……ライナー」

ライナー「なんだ?」

ベルトルト「しっかりしてくれ。頼むよ……」

ライナー「……分かってる」

クリスタ「本当に大丈夫なの?医務室とか行かなくて……」

ライナー「ああ、平気だ」スック

*****

ヒッチ/ABC「……」

542 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:36:47 ID:FBs1ZNZk

スタイルのいいモブ子A「私さぁ、クリスタ見てると、世の中捨てたもんじゃないのかなぁって思うんだ」

ちょっと可愛いモブ子B「ねぇ、あんないい子、今どきいるんだねぇ」

そこそこ美人なモブ子C「男子どもの間じゃ、女神とか天使とか呼んでるヤツもいるんだって」

ヒッチ「なに、天使って?キモいよwww男どものオナペットになって嬉しいのかな?www」

スタイルのいいモブ子A「あはは、ヒッチはあの子のこと、嫌いだもんね~」

ちょっと可愛いモブ子B「確かに、ちょっとウザい時もあるけどさぁ、私は好きだな」

そこそこ美人なモブ子C「ちっちゃくて可愛いもんね。私も嫌いじゃないよ」

ヒッチ「…………イジんのは勘弁してやるから、私の視界に入ってくんなっつーの」

スタイルのいいモブ子A「やだ、ヒッチったら怖~いwww」

キャハハハハハ~

543 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:41:41 ID:FBs1ZNZk

食堂外

スタイルのいいモブ子A「んじゃ、私ら先に戻ってるね~」

ヒッチ「うん、じゃ~ね~」

スタスタ

ヒッチ(くそっ、今日は女子洗面台の掃除当番か……ダズにやらせるわけにもいかないし、面倒くさいな)

ハンナ「あれ、ヒッチ、どうしたの?」

ヒッチ「ん……ハンナは、水汲み当番か。……ねぇ、よかったら洗面台の掃除当番と交換しない?」

544 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:46:20 ID:FBs1ZNZk

ハンナ「え、ヤだよ……。だって、もうお水汲み終わったから、あとは運ぶだけだし」

ヒッチ「ちぇっ、使えないなぁ。最近、ハンナってば反抗的よね。さては、処女捨てたからっていい気になってるでしょ?!」

ハンナ「そ、そんな事ないよ」

ヒッチ「……」

ハンナ(うっ……黙っちゃった。もしかして怒らせちゃったかな?)

ハンナ「あ、あの……」

ヒッチ「シッ……なんか、声がしない?」

ハンナ「?」

546 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:50:59 ID:FBs1ZNZk

ヒソヒソ

チェックシャツのモブ男「ハンナも処女じゃないってよ。あんなブスとよくヤるな。相手は誰だ?」

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男「俺は知り合いじゃないけど、3班のフランツって野郎らしいぜ」

デニムシャツのモブ男「どーせ、そのうち堕ろすだの何だの騒ぎだすんじゃね?」

*****

ヒッチ(あいつら、近くにいたのか……)

ハンナ「……」

547 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/03(土) 23:55:21 ID:FBs1ZNZk

ヒッチ(私には関係ないし、正直ほっといてもいいんだけど……)

ハンナ「……」ウルッ

ヒッチ(ハンナってば見た目どおり、メンタル弱いなぁ~。これくらいで泣きそうになるなんて)

ヒッチ(さて、どうしようかな……)

ヒッチ「ピンッ!

ヒッチ「ねぇ、その水桶貸して」

ハンナ「え?」

549 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:00:19 ID:wwmu8blE

バシャーッ

チェックシャツのモブ男「うわっ?!」

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男「冷てっ?!」

デニムシャツのモブ男「なんだ?!」

ヒッチ「ごめんなさ~い。お水掛かっちゃったぁ?この子が手を滑らせちゃってぇ」

ハンナ「私が?!」

チェックシャツのモブ男「ふざけんなよ!どう見てもお前がやったんだろ!!」

552 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:05:46 ID:wwmu8blE

ヒッチ「え~、そんな言いがかりつけられてもぉ」

ハンナ「オロオロ

ヤイノヤイノ アヤマレヨ

ヒッチ(粘着質な男どもだなぁ~。でも、こうやって騒いでれば、そのうち私のシンパの男どもが仲裁に来てくれるでしょ)

パタパタ

クリスタ「揉めてるみたいだけど、どうしたの?」

ユミル「こんな夜に穏やかじゃねぇなぁ」

ヒッチ(あんたたちかよ!!)

555 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:10:20 ID:wwmu8blE

クリスタ「喧嘩してたの?」

ユミル「やめとけよ、どうせ営倉送りになるのが関の山だぜ」

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男「こいつが一方的に水ぶっかけてきたんだよ!!」

ヒッチ「ハンナが間違って水こぼしちゃってぇ、謝ったんだけど、許してくれなくてぇ」

ユミル「私らの前でまで猫撫で声だして喋んなよ、気味悪い」

ヒッチ「……」チッ

クリスタ「とにかく、謝ってるんだから、許してあげなよ。悪気は無かったみたいだし」

559 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:15:33 ID:wwmu8blE

デニムシャツのモブ男「いや、どう考えても悪気ありありだろ!」

クリスタ「喧嘩はしないでほしいの。ダメかな……」ウルッ

チェックシャツのモブ男(うっ、罪悪感が……)

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男(クリスタに頼まれると断りにくい……)

デニムシャツのモブ男(まさに掃き溜めに鶴、訓練兵団に天使だ……)

チェックシャツのモブ男「しょ、しょうがないな……」

白シャツ黒縁眼鏡のモブ男「お、おう……。俺たちは心の狭い男じゃないし……」

クリスタ「ありがとう」ニコッ

モブ男3人(結婚したい!!)

560 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:19:31 ID:wwmu8blE

****

ユミル「はぁ、なんとか引き下がってくれたみたいだけど、何やってんだ、お前らは」

ヒッチ「余計なお世話よ……」

ハンナ「あの、ヒッチは私をかばってくれたの……」

クリスタ「え、そうなの?」

ヒッチ「そうだった!そうなのよ!!私はハンナのためにヤツらを懲らしめたのよ!友達だもんね!!」

ハンナ「う、うん……。ありがとう」

ヒッチ「じゃあ、私に感謝してるよね。お礼してくれるよね」

ハンナ「わ、私に出来ることなら……」

ヒッチ「洗面台の掃除当番、代わりにやっといてね」ニコッ

ハンナ「」

563 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:27:19 ID:wwmu8blE

ハンナ「そ、そしたら水汲み当番と交換……」

ヒッチ「はぁ?そっちはもともとハンナの受け持ちでしょ。私は助けてあげた側だし、自分で汲みなおしてきなさいよ」

ハンナ「」

ユミル「こいつは相変わらずだな……」

ハンナ「でも、今日は助けてもらったし……。うん、当番は私が代わりにやっとくよ」

ヒッチ「ありがとね~。女子用の洗面台ってすぐ髪の毛詰まるから、念入りにやっといてね~」

ハンナ「あはは……」トコトコ

ヒッチ「……ちっ、掃除当番一つのために、とんだ茶番をやっちゃったよ」

566 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:32:11 ID:wwmu8blE

クリスタ「……」

ヒッチ「なに?まだ何か用があるの?」

クリスタ「ヒッチは、ハンナと友達になったんだね」

ヒッチ「は?」

クリスタ「さっき、ハンナと友達だって言ってたから。前は、あんまり仲が良さそうじゃなくて心配だったんだ」

ヒッチ「……」

クリスタ「私とヒッチはお互い心にわだかまりがあるけど、それでも、このままじゃいけないと思うの」

567 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 00:37:20 ID:wwmu8blE

ヒッチ「ふ~ん……。つまり、クリスタは私とお友達になりたいんだぁ」

クリスタ「え?う、うん。いきなり友達っていうのは難しいかもしれないけど……」

ヒッチ「それじゃあさ、一つ、私に譲って欲しい物があるんだ。そしたら考えてあげるよ」

クリスタ「え?」

ヒッチ「憲兵団に入るための権利」

ユミル「!!こいつ……」

ヒッチ「つまり私が10位以内に入れるよう、クリスタが成績を下げてくれればいいの」

582 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 23:04:03 ID:wwmu8blE

ヒッチ「友達になるんでしょ?それぐらい融通きかせてくれてもいいんじゃない?」

クリスタ「ダメだよ!そんなの不正じゃない」

ヒッチ「そんなこと言っていいの?そっちのソバカスは、どうやら不正してるみたいじゃない」

クリスタ「えっ……」

ユミル「……」

ヒッチ「おかしいと思ったのよ。冷静に考えてみれば、クリスタが私に勝ってるのって馬術くらいじゃない。なのに、なぜか順位では負けてる」

クリスタ「それは……」チラッ

ユミル「ちっ……」

584 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 23:09:56 ID:wwmu8blE

ヒッチ「ねぇ、あんたはそこまでして憲兵団に入りたいの?」

クリスタ「私は、憲兵団に入るつもりなんてないもん!」

ユミル「くっ……」

ヒッチ「だったら、これからは適当に手を抜いてよ。そっちのソバカスの力を借りるのも止めてね」

クリスタ「……ユミルの手助けは受けない。それは約束するよ」

ユミル「おいっ!」

クリスタ「でも!訓練で手を抜いたりはしない。憲兵団と関係無く、私は常に最善を尽くしていたいの」

585 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 23:13:57 ID:wwmu8blE

ヒッチ「うわ~、すごぉい、立派ね~。でも、だったら友達にはなれそうもないわ。あ~あ、残念だなぁ」

クリスタ「……」

ヒッチ「それじゃ話はここまでね。私はもう戻るから」

ユミル「さっさと帰れ」

ヒッチ「あ、そうそう。私とハンナが友達だって?あんな言葉、社交辞令みたいなもんだから」

クリスタ「えっ……」

ヒッチ「そういう空気はちゃんと読んでよねぇ。私があんな地味子と本気で友達になるわけないじゃんwww」

586 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 23:18:22 ID:wwmu8blE

ユミル「お前、本当にいい性格してんな……」

クリスタ「じゃあ、なんでハンナを庇ったりしたの?!少しでも彼女のことを思い遣っているからじゃないの?!!」

ヒッチ「打算に決まってるじゃない。それに、あの男どもが、非処女なら何を言っても傷つかないと勘違いしてるみたいなのもムカついたし」

ユミル「……」

ヒッチ「それじゃお休みなさ~い」スタスタ

クリスタ「……」

ユミル「……クリスタ、あいつの言う事なんか気にすんなよ」

587 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 23:23:14 ID:wwmu8blE

クリスタ「ねぇ、ユミル。やっぱり、私の成績が10番以内っておかしいよね……」

ユミル「えっ?!い、いや、そんな事はねぇだろ……。お前が精一杯努力してるのは誰だって知ってるさ」

クリスタ「憲兵団を目指す人たちはみんな相応の努力をしてる。私一人が頑張ってるわけじゃない」

ユミル「……」

クリスタ「ユミル、あなたは私を憲兵団に入れようとしてるの?」

ユミル「はぁ?!何を言ってんだよ……」

クリスタ「もしかして……」

588 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/04(日) 23:29:54 ID:wwmu8blE

ユミル「あ゛~!聞~こ~え~な~い~!!この話はこれでおしまいだ!さっさと部屋に帰るぞ!!」

スタスタスタスタ

クリスタ「あっ……。ごまかされちゃったな……」

トボトボ

*****

ヒッチ(今日でハッキリ分かった。あいつらは、ただ単にムカつくヤツってだけじゃない)

ヒッチ(あの2人は……私の敵だ!あいつらと決着をつけない限り、私は憲兵団に入れない!!)

_________
____
_

589 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/05(月) 00:06:34 ID:IYxHR.oU

最終年度前期実力考査の結果発表

1位 ミカサ・アッカーマン : 900(900点満点中)
2位 ライナー・ブラウン : 757
3位 ベルトルト・フーバー : 746
4位 アニ・レオンハート : 692
5位 エレン・イェーガー : 684
6位 ジャン・キルシュタイン : 609
7位 マルコ・ボット : 595
8位 コニー・スプリンガー : 571
9位 サシャ・ブラウス : 569
10位 ヒッチ・××× : 523

ワイワイガヤガヤ

ヒッチ(ホッ、なんとか10位以内に復帰はできた)

ヒッチ(けど、最終的には三年間の成績が合算されて上位10名は選出される。計算してみると……)

ヒッチ(やっぱり10位争いは、私とチビとソバカスの三人に絞られるのかぁ)

ヒッチ(現状だと私が僅かにリードしてるから、このまま差をキープしていれば大丈夫!)

590 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/05(月) 00:12:06 ID:IYxHR.oU

スタイルのいいモブ子A「ねぇ、聞いた?来月の雪中行軍訓練、配点かなり高いらしいよ」

ちょっと可愛いモブ子B「知ってる。でも、すっごいキツそー。三日かけて雪中50キロだよ?!信じらんない!!」

そこそこ美人なモブ子C「実際かなりキツめだから、参加は志願者のみだって。勿論、私はやらないけど、ヒッチはやるの?」

ヒッチ「まぁ、ここまできたら、やるしかないでしょ」

スタイルのいいモブ子A「それと、あれって三人一組のバディ単位で評価されるらしいね」

ちょっと可愛いモブ子B「つまり、一人でも脱落すれば点にならないってこと?」

そこそこ美人なモブ子C「それじゃ、組む相手によっても有利不利変わってきちゃうね」

ヒッチ「協調性みたいなものも評価対象なんじゃない?それにしても……つまりバディ同士は同じ評価ってことになるのかぁ」

592 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/05(月) 00:20:16 ID:IYxHR.oU

_
____
_________

雪中行軍演習 当日

ヒッチ「というわけで、今日はよろしくね♪」

ユミル「何がよろしくね、だ。私たちはダズと一緒の組だった筈だぞ!」

ヒッチ「それがぁ、ダズったら体調崩しちゃったらしくてぇ、私が急遽あたなたちと組むことになったの」

ユミル「ちっ、私らの足を引っ張んじゃねぇぞ」

ヒッチ「そっちこそ、せいぜい足手まといにならないように気をつけてね」

594 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/05(月) 00:25:09 ID:IYxHR.oU

ヒッチ(配点が高いこの演習、万が一あの子らが合格して私が落とした場合、致命的な差が生じてしまう)

ヒッチ(けど、同じ班なら成功しても失敗しても同じ評価。現状の差は確実に維持できる!)

ヒッチ(それに、ダズが体調崩したってのもあながち嘘じゃないしね。とにかく、こんなところで躓いてられるかっての!)

クリスタ「午前06時55分、私たちの出発の時刻ね。行こう」ザッ

ヒッチ「おーっ!」

ユミル「ったく、調子のいい女だな……」

ザッザッザッ

603 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 22:58:20 ID:bBC3jOw2

五時間後

ユミル「そろそろ正午だな。いったんここで休憩して昼食にしようぜ」

クリスタ「それじゃ、そこの窪地で休もうか」

ヒッチ「はぁ~疲れた!でも、ここまでは結構順調に進んでるわね。少なくとも10キロは進んだんじゃないかしら」

ユミル「ああ、そうだな。だが、今日中に20キロ近くは進んでおきたいからな、まだ半分だ」

ガサゴソ

ヒッチ「それにしても……野戦糧食のシリアルバーって、美味しくも不味くも無く、微妙な味よね」モチャモチャ

ユミル「いつものことだろ」モチャモチャ

クリスタ「……ねぇ、ヒッチ」

606 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:04:29 ID:bBC3jOw2

ヒッチ「なによ?」モチャモチャ

クリスタ「どうしてヒッチは私のことが嫌いなの?」

ユミル「ブホッ!!

ヒッチ「ゴホッゴホッ!! ちょっと!噛まずに飲んじゃったじゃない!!」

クリスタ「ずっと気になってたの。10位争いとか憲兵団に入る権利とか、私たちの間に立ち塞がってるものはそれだけなのか、それとも違うのか」

ヒッチ「……」

クリスタ「私たちが所属してるこの訓練兵団は、あと半年足らずで解散してしまう。だから、その前に理由を知っておきたいの……」

607 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:08:35 ID:bBC3jOw2

ヒッチ「生理的に無理」

クリスタ「え?」

ヒッチ「理由なんて無い。気に食わないから嫌い。ただそれだけよ」

クリスタ「そんなのおかしいよ!それは、きっとヒッチが私のことを誤解してるからで」

ヒッチ「あんたの、その!」

クリスタ「ビクッ

ヒッチ「人は誰でも分かり合えると思ってるところが!誰もが仲良くできると思ってるところが!大っ嫌い!!」

608 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:15:34 ID:bBC3jOw2

ヒッチ「少しは想像力を働かせてみたら?私があんたやこのソバカスと仲良くやってる姿なんて思い浮かべることができる?」

ヒッチ「全員仲良くとか、夢見過ぎなんじゃない?104期生だけで何人いると思ってるのよ」

ヒッチ「これだけの人数がいたら、気の合わない人間がいて当たり前だし、さらには優劣も贔屓も差別もあって当然でしょ!」

クリスタ「それは……・確かに、人間関係の軋轢とかで、生き難さを抱えてる人は多いかもしれないけど……」

ヒッチ「いい加減、気付きなよ!人間は平等じゃない。私たちの生きてる世界は残酷なんだって!!」

クリスタ「それでも、どんな集団生活も、他人とは理解し合えるんだってことを、どこかで信じてなきゃ成り立たないと思うの」

609 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:20:12 ID:bBC3jOw2

クリスタ「優劣があるからこそ、人は誰かの助け無しに答えを導き出すことが出来ないって思わない?」

クリスタ「ヒッチにだって思い当たる筈よ。私たちの周りでは、いつも誰かが誰かに何かを相談していたでしょ」

ヒッチ「……」

クリスタ「私たちは集団の中で挫折をたくさん繰り返すかもしれないけど、それでも人と繋がる事への憧れを捨てられない」

クリスタ「それは、私たちが世界の残酷さだけじゃなく、美しさも認めているからじゃないの?」

ヒッチ「ふん!そういうエセヒューマニスト的な物言い、あんたを嫌いな理由の一つに挙げてあげる!」

610 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:26:11 ID:bBC3jOw2

ヒッチ「アニが言ってたよ。立体機動に優れた者ほど内地へ行ける組織構造は茶番だって」

ヒッチ「それってある意味、相互理解を信じることに、大多数の人間が諦めちゃってる結果なんじゃないかな」

ヒッチ「世界の美しさとか、そういう観念的なお題目を掲げても、この訓練兵団から憲兵団へ行けるのはほんの一握り」

ヒッチ「大多数の人間は、駐屯兵団やら開拓地やらへ行って、自分は所詮こんなもんだと折り合いをつけながら生きていく」

ヒッチ「結局、美しさなんかじゃ誰も救われず、世界の仕組みに負けて絶望するだけ。私は絶対負けたりしないけど」

クリスタ「……ヒッチはまるで、一部分に絶望したから、全てに懐疑的になっちゃったみたい……」

ヒッチ「カチン!

611 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:32:33 ID:bBC3jOw2

ヒッチ「これだから処女はダメなんだよ。夢見過ぎだっての!」

クリスタ「そ、そんなの関係ないじゃない!!」///

ヒッチ「いいや、あるのよ。セックスはね、他人と分かり合える可能性っていう契機を、根っこにしてるの」

ヒッチ「さっきあんたが言ったような他人との相互理解を、欲望に転化させたものがセックスだとも言えるわけ」

ヒッチ「もしかしたら、自分と他人は繋がる事が出来るかもしれないとか、そういう幻想への欲望ね」

ヒッチ「で、結局のところ、そんなもの客観的には無いんだって、身をもって知ることになる」

ヒッチ「残されるのは、優越感みたいに、自分のが上だとか下だとか、そういう分かり易い形での繋がりだけ」

612 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:37:16 ID:bBC3jOw2

クリスタ「……」

ヒッチ「私の言ってる事、ユミルなら多少は分かってくれるんじゃない?」

ユミル「……ん、ノーコメントだ」

ヒッチ「何よそれ」

ユミル「それよりも、そろそろ出発しようぜ。風が出てきた。天候が変わらないうちに、先を急ごう」

ヒッチ「そうね」ヨイショ

クリスタ「……」

613 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:40:56 ID:bBC3jOw2

五時間後

ザッザッザッザッ

ユミル「もうすぐ日が落ちる……。今日はここまでだな」ハァハァ

クリスタ「天候が悪くなってきちゃったね……」ハァハァ

ヒッチ「ついてないなぁ……。ねぇ、お昼からどのくらい進んだと思う?」ハァハァ

ユミル「おそらく7キロってところか。予定よりもだいぶ遅れちまった」

クリスタ「でも、雪も降ってきたし、暗い中をこれ以上進むのは危険だよ」

ユミル「ああ、そうだな。ここに雪濠を掘って露営しよう」

614 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/06(火) 23:46:26 ID:bBC3jOw2

ヒッチ「私、疲れた~。これ以上の重労働はできな~い」

ユミル「ガタガタぬかすと、お前だけ野ざらしで寝かすぞ」

ヒッチ「それってイジメぇ。イジメかっこ悪いよぉ」

クリスタ「二人とも冗談言ってる場合じゃないよ!この吹きさらしで立ち止まっていたら、体温奪われちゃう!!」

ビョオオオオオオオオオオオオオ

ヒッチ「……掘ればいいんでしょ」

ユミル「……ああ」

631 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 22:59:20 ID:AWa5bE86

雪壕内 深夜

パチパチパチ

クリスタ「zzzzzz

ヒッチ「zzzzzz

ユミル「……おい」ユサユサ

ヒッチ「zz……ん、ん~」

ユミル「見張り交代の時間だ。火の番ヨロシクな」

632 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:02:20 ID:AWa5bE86

ヒッチ「ふぁ~あ。なんだか休んだ気がしないなぁ。ねぇ、雪って少しは弱くなった?」

ユミル「いや、相変わらずだ。こりゃ明日以降の行軍、かなりシビアになりそうだぞ」

ビョオオオオオオオオオオオオオ

ヒッチ「……」

ユミル「じゃ、私は寝るぞ。お休み」

ヒッチ「ねぇ……」

ユミル「なんだよ、寝るの邪魔するなよ」

ヒッチ「なんで、私とクリスタが言い争ってる時、黙ってたの?」

633 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:05:49 ID:AWa5bE86

ユミル「……別に、深い意図はないよ」

ヒッチ「本当は、ユミルだってクリスタに言ってやりたい事があるんじゃないの?」

ユミル「……」

ヒッチ「私と同じように、実は、クリスタの綺麗事に辟易してるんじゃないのぉ?」ニタッ

ユミル「……お前って嫌味言う時、心底嬉しそうだな」

ヒッチ「レーションよりずっと美味しいからね」

ユミル「私らはお前の食い物かよ」

634 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:10:04 ID:AWa5bE86

ユミル「でも……そうだね、確かにクリスタの考え方は、すごく危ういよな」

ヒッチ「きっと、ああいうヤツが内地で宗教に搾取されてんのよ」

ユミル「どうだろうな。クリスタはそういうのとはちょっと違うと思うけど……」

ヒッチ「じゃあ、むしろ宗教家に祭り上げられる方かな?女神様ぁ~みたいに」

ユミル「ハハハ……。私が思うにあいつはな、一見、見返りを求めず献身してるようでいて、実はとんでもなく大きな見返りを求めてるんだよ……」

ヒッチ「ええっ!そうなの?!そんな欲張り女だったの?!!」

635 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:14:29 ID:AWa5bE86

ヒッチ「やっぱりクリスタって憲兵団入り狙ってるの?ハッ、もしかして私から人気者の地位も奪い去るつもり?!」

ユミル「ちげーよ。……あいつが求めてるのは、そんなんじゃないんだ。おそらく……」

ヒッチ「おそらく?」

ユミル「……あのさ、お前とクリスタって、ある点では似てるんだよな」

ヒッチ「似てるとこって……顔と雰囲気くらい?」

ユミル「奥歯ガタガタいわされてーのか。そうじゃなくって、自分をよく見せようって、つねに気を張ってるところだよ」

636 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:21:34 ID:AWa5bE86

ユミル「お前はかわい子ぶったり、周囲を蹴落としたりして、他人の視線を支配しようとしてる。つまり、優越感って物差しでよく見せようとしてるわけだ」

ユミル「一方のクリスタは、私心無く他人に尽くしたり、人道主義に徹したり、自分の思い描く理想に向き合う事でよく見せようとしてる」

ユミル「ありがちなコインの裏と表なんだよ」

ヒッチ「……」

ユミル「理想ってのはさ、世界の美しさとほぼ同義なんだ。そして、理想は人によって異なるものだ」

ユミル「だから、世界の美しさと残酷さは、必ずしも対立項として存在するわけじゃない」

ユミル「例えば、ミカサを見てみろ。あいつは、いつもトップのくせに、良い成績取る事が目的じゃないって顔してて、浮世離れしてるだろ」

ユミル「なら、あいつは何をもってして『世界は美しい』と言うと思う?」

637 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:26:19 ID:AWa5bE86

ヒッチ「……そんなの分かるわけないじゃん」

ユミル「クリスタみたいに、人は分かり合えると信じてるからこそ世界は美しいって言うと思うか?」

ヒッチ「それは無いと思う……。あの子、絶対に超エゴイストだもん。自分のお気に入りの子のためだったら、相当残酷なことでもやってのけそう」

ユミル「だろうな。つまり、もしミカサが『世界は美しい』って言ったとしたら、そこには博愛精神の欠片も入る余地は無いんだ」

ヒッチ「ふ~ん……まぁ、そうかも」

ユミル「美や理想は、世界の残酷さと並立できる、個人的欲望の一形態に過ぎない。たまたま、クリスタの欲望が博愛的ってだけなんだ」

638 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:32:44 ID:AWa5bE86

ユミル「本来、理想ってのは馬の鼻先にぶら下げた人参みたいみたいなものでさ」

ユミル「一生走り続けても齧りつけないだろうけど、齧りつけるかもしれないという可能性はキープされる」

ユミル「お前の原動力になってる優越感との大きな違いはそこなんだよ」

ユミル「優越感は、他人より優位に立たない限り達成されないけど、理想ってのは、ある意味、掲げた段階で目的を達成してんだ」

ヒッチ「なによ。結局は私よりクリスタの考え方のが正しいって言いたいの?」

ユミル「そーじゃねぇよ。私が言いたいのは、クリスタは、手が届かなくてもいい筈のものに、一足飛びに跳躍しようとしてるってことなんだ」

639 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/08/07(水) 23:38:16 ID:AWa5bE86

ヒッチ「それが、クリスタの求める見返りってこと?」

ユミル「そうだ」

ヒッチ「??結局のところ、何を言ってるのか全然分かんない!やめてよね、そういう思わせぶりな言い方!!」

ユミル「……長く話し過ぎたな。もう寝かしてくれよ。年長者なんだから、少しは敬えってんだ」

ヒッチ「一つ違いぐらいで、何が年長者よ。さっさと眠っちゃってよね、お婆ちゃん」

ユミル「お前、いつか尻の穴に手ぇ突っ込んでやるからな」

ユミル「ゴロン

ヒッチ「……」

ヒッチ「……ほんと、わけ分かんない」

ビョオオオオオオオオオオオオオ

rico
rico
@rico

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ダイナ・フリッツ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

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ダイナ・フリッツとは『進撃の巨人』の登場人物。主人公エレンの父親グリシャの前妻で「獣の巨人」ジークの母。その正体はフリッツ王家の末裔。ストーリー上、巨人の歴史と王家の情報を語る重要な役割を持つ。パラディ島に移住することを拒みマーレに留まった一族は、代々巨人の情報を隠し持っており、その末裔であるダイナはエルディア復権派と共に始祖の巨人の奪還を企てるが、計画は息子ジークの密告により失敗。ダイナは巨人化後、グリシャの後妻であるカルラを捕食する。最期はエレンの持つ座標の力で巨人の群れに喰われた。

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ロッド・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ロッド・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ロッド・レイスとは、「進撃の巨人」に登場するキャラクターである。壁内人類の真の王家であるレイス家当主。実質的には壁内での最高権力者である。ウーリ・レイスの兄であり、フリーダ・レイスやヒストリア・レイスの父親。正妻との間に5人の子がいたが、当時使用人として働いていたアルマとも関係を持ち、ヒストリアが産まれたことにより、事実的には子供は6人。だがグリシャにより正妻との間の子は皆殺されてしまい、生き残っている子供はヒストリアただ1人である。

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ケニー・アッカーマン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ケニー・アッカーマン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ケニー・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物で、中央第一憲兵団対人立体機動部隊の隊長。かつて「切り裂きケニー」の異名を取った大量殺人鬼だったが、ウーリ・レイスとの出会いを経て現在は中央第一憲兵団に所属し対人戦闘を専門とする部隊を率いている。リヴァイ・アッカーマンの育ての親であり、彼に戦闘技術を教えた人物でもある。その戦闘能力はリヴァイと同等かそれ以上であり、対立した調査兵団を大いに苦しめた。

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ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ヒッチ・ドリスとは『進撃の巨人』の登場人物で、憲兵団の新兵。アニ・レオンハートとは同期でルームメイト。ウェーブヘアが特徴の少女で、軽薄で不真面目な言動が多い。他の新兵同様安全な内地で楽をするために憲兵団に入ったが、実は機転の利くところがある。アニのことは愛想のない同期だと思っていたが、ストヘス区の戦闘以降行方不明になったことを心配しており、アニの正体が「女型の巨人」であることを知って大きなショックを受けていた。同期のマルロ・フロイデンベルクに好意を持っているが、マルロ本人は気づいていない。

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エルヴィン・スミス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

エルヴィン・スミス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

エルヴィン・スミスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団第13代団長である。調査兵団は人類の生存圏を広げることを目的とし、日々巨人との死闘を繰り広げている。その類まれなる頭脳と判断力から大きな功績を挙げているが、目的のためなら手段を選ばない非情さから「悪魔的」と称されることもある。彼の真の目的は世界の真実を解き明かし、「人類は王家によって記憶を改竄された」という父の仮説を証明すること。人類最強と称されるリヴァイ兵士長を調査兵団に入れたのも彼である。

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ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ベルトルト・フーバーとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団団員。第104期訓練兵団を3位で卒業し、どの分野でもそつなくこなすことができる優秀な人物である。ただし優柔不断で判断を他人に任せる傾向があり、積極性に欠けることから他の同期と比べると少し影が薄い。その正体は、ウォール・マリア陥落の主因となった「超大型巨人」であり、始祖奪還作戦のために大国マーレから派遣された「マーレの戦士」の1人だった。任務を達成し故郷に帰ることを切望していたが、結局その願いは叶わず異国の地で命を落とすこととなる。

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ライナー・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ライナー・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ライナー・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団の団員。主人公エレン・イェーガーとはウォールローゼ南区第104期訓練兵団時代の同期である。責任感が強く、リーダーシップもあることから同期の中ではまとめ役を担っていた。しかし、その正体はウォール・マリアを破壊した「鎧の巨人」であり、始祖奪還を目的にパラディ島に送り込まれたマーレの戦士である。正体が判明した後はたびたびエレン達と対立し、始祖の力を巡って死闘を繰り広げていく。

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ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ポルコ・ガリアードとは『進撃の巨人』の登場人物で「顎の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成される「マーレの戦士」の一員として、「顎の巨人」の持ち味である硬い顎と牙や俊敏性を活かし数々の戦場で活躍している。戦士候補生時代の同期であるライナー・ブラウンとは「鎧の巨人」継承権をめぐって争ったライバルだった。自分ではなく能力の低いライナーが「鎧の巨人」継承者として選ばれたことや、兄のマルセルがライナーをかばって巨人に食われたことから、ライナーに対して悪感情を抱いている。

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ガビ・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ガビ・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ガビ・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で、「マーレの戦士」候補生。天真爛漫で型破りな性格で、憧れの従兄であるライナーから「鎧の巨人」を継承するため日夜訓練に励んでいる。パラディ島のエルディア人を悪魔の末裔として強く憎んでおり、彼らを皆殺しにして自分達善良なエルディア人を収容区から解放することを願っていた。しかし成り行きでパラディ島に渡ることとなり、そこで出会った人々との交流からガビの考え方は変化し始める。

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ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ハンジ・ゾエとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団所属のベテラン兵士。初登場時は分隊長だったが、後にエルヴィン・スミス団長の後を継いで調査兵団第14代団長に就任する。ゴーグル(平常時は眼鏡)を着用し、茶髪を無造作に1つにまとめた中性的な外見をしている。明るく聡明な人物だが、巨人に対する情熱は人一倍で変人揃いの調査兵団内でも特に異彩を放っている。ウォール・マリア最終奪還作戦以降は左目を負傷したことから眼帯を着用している。

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アルミン・アルレルト(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

アルミン・アルレルト(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。

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ダリス・ザックレー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ダリス・ザックレー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ダリス・ザックレーとは『進撃の巨人』の登場人物で憲兵団・駐屯兵団・調査兵団の3つの兵団を束ねる総統。特別兵法会議においてエレン・イェーガーの処遇を調査兵団に委ねた人物である。王政編では調査兵団団長のエルヴィン・スミスや駐屯兵団司令官のドット・ピクシスらと共にクーデターに加担する。実はエルヴィンが決起する以前から王政に根深い嫌悪感を抱いており、密かに体制転覆の機会をうかがっていた。王都制圧後は身柄を拘束した王政幹部達に喜々として拷問を行っている。

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進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。

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ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。

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クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。

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イェレナ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

イェレナ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。

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ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ジャン・キルシュタインとは『進撃の巨人』の登場人物で、調査兵団に所属する兵士。第104期訓練兵団を6番で卒業した。自己の保身を第一に考える現実主義者で、思ったことを率直に言い過ぎる性格からたびたび主人公のエレン・イェーガーと対立していた。当初は巨人の脅威から逃れるために内地への配属を希望していたが、友人のマルコ・ボットが戦死したことで考えを大きく変え、調査兵団に入団する。入団後は持ち前の現状把握能力を活かして同期のまとめ役として活躍した。

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フリーダ・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

フリーダ・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。

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