ロングバケーション(ロンバケ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロングバケーション』とは、1996年4月から6月まで毎週月曜日21:00から、フジテレビ系の「月9」枠で放送された日本の恋愛ドラマ。主演は木村拓哉と山口智子で、その他松たか子や竹野内豊など、人気俳優が脇を固める。ピアニストを目指す瀬名秀俊と、モデル崩れの葉山南がひょんな事から一つ屋根の下に住むことになり、互いに惹かれていくストーリー。脚本は人気脚本家の北川悦吏子。略称は「ロンバケ」。最高視聴率36.7%を記録し、第34回ギャラクシー賞選奨にも選出された。

『ロングバケーション』の概要

『ロングバケーション』とは、1996年4月15日から6月24日まで毎週月曜日21:00からフジテレビ系の「月9」枠で放送された日本の恋愛ドラマ。主演は木村拓哉と山口智子。当時大人気であった俳優同士の共演は話題となり、初回放送で30.6%という高視聴率を記録し、最終回で36.7%と最高視聴率を記録して、第34回ギャラクシー賞選奨を受賞した。ロンバケ現象と呼ばれる社会現象を巻き起こし、月曜日は『ロンバケ』を観るためにOLが街から消えると言われた。また、木村拓哉が演じたピアノで生計を立てる瀬名の影響を受け、ピアノを習い始める男性が増えるなど、大きな影響を与えた作品。脇に竹野内豊や松たか子、稲森いずみ、広末涼子といったのちにドラマの主演を張る人気俳優が多数共演した。
落ち目のモデル葉山南は結婚式当日に婚約者が失踪してしまい、その婚約者のルームメイトだったピアニスト、瀬名秀俊とやむを得ず同居することになる。瀬名と南はトラブルだらけの同居生活の中で、次第にお互いがかけがえのない存在になっていくストーリー。
脚本は『あすなろ白書』『愛していると言ってくれ』などのヒット作を生み出した北川悦吏子が担当。ただ男女の恋愛模様を描くだけではなく、その時代の若者の姿をリアルに描いていた事が、人気の秘訣であったと言われている。
最終回のラストシーンはボストンからリアルタイムで生中継された。実際はロンドンのHolland Park Avenueで撮影されたものであるが、ドラマ史上初の試みであった。

『ロングバケーション』のあらすじ・ストーリー

花婿に逃げられた花嫁

花嫁姿で瀬名の家に転がり込んできた南。

結婚式当日に花婿に逃げられた南は、婚約者だった朝倉耕平と同居人の瀬名が住んでいるマンションに駆け込んで来る。この日は瀬名の大切なピアノコンクールの日で、朝倉を探す南を瀬名はそのまま追い返す。しかし、住んでいたマンションも引き払い、結婚生活に必要なお金を全て朝倉に渡してしまった南は、朝倉が住んでいた部屋に無理矢理転がり込んで一緒に住むことになった。瀬名は、ピアノ教室のアルバイトだが、南にはピアニストだと嘘をつく。一方、自分は人気モデルだと言う南も、実は名の知れない落ち目のモデル。ある日、瀬名が外出している時にかかってきた、瀬名の想い人である奥沢涼子からの電話に南が出たことで、瀬名は怒ってデリカシーのない南を責める。南も怒って出て行こうとする。南は居候はするが電話には出ないという約束だったからである。しかし、実はこの日は南の誕生日であり、朝倉からの電話がかかってくるかもしれないと期待した南は、勝手に瀬名の電話に出たのだった。南の事情を知った瀬名は、窓から出ていこうとする南を呼び止め、ピアノで「Happy Birthday」を演奏して仲直りする。瀬名はソファーにあったスーパーボールを手に取り、「いいもん見せてあげる。いい?これ、落とすの。投げたら、ちゃんと、ここまで戻ってくる」と3階の窓からスーパーボールを落とす。跳ね返ってくると、南は「うっそー!なんでー!」と大はしゃぎして喜んだ。

奇妙な同居生活

瀬名を軽蔑している貴子。

ある日、瀬名はピアノ教室で中学生の貴子を指導することに。ピアノを楽しんで弾くように指導する瀬名だが、貴子に「音大を出て、ピアノ教室のアルバイトをしているあなたのようになりたくない、ちゃんとしたピアニストになりたい」と言われたところを、大学の後輩の奥沢涼子に見られてしまう。想いを寄せる涼子にカッコ悪い姿を見られ、くすぶっている自分を恥じる瀬名に、涼子も気まずい思いをする。最初は瀬名に冷ややかな態度を取っていた貴子だが、教育に厳しい母親の影響で音楽を楽しめなくなっていたところ、瀬名から「音楽って、音を楽しむって書くでしょ。 数学とか、科学とは違ってさ ショパンだろうが、シャ乱Qだろうが 貴子ちゃんが好きだなと思ったものを楽しんでやればいいんじゃないかな。」と言われて徐々に瀬名に心を開くようになる。その頃、大学の同級生である倉田保が早々に音楽の道を諦めて就職するという事を聞いて、瀬名は将来を悩み始める。
ある日、瀬名と涼子が中華料理屋に行くと、先に南と南のモデル仲間で友人の桃子がいた。がさつな南は2人にラブホテルのチケットを渡して冷やかしていると、涼子が店を飛び出してしまった。デリカシーのない南に対して瀬名は怒り、2人の間には溝ができてしまう。
何もかもうまくいかない瀬名と、朝倉の帰りを待つ南、そんな時瀬名に届いた一通の手紙。差出人は朝倉で、南とは別の女性と結婚したと書かれている。手紙を隠そうとした瀬名だが、南はこの手紙を見てしまい泣き崩れてしまう。瀬名は、人生がうまくいかない時は「神様がくれた休暇」だと言って励ます。思いがけずに始まった同居生活だが、次第にお互い気の置けない存在になっていく。

真二と涼子

涼子を家に送って行った真二。

朝倉の結婚にショックを受けた南は、年齢的にモデルの仕事もなくなり、新人モデルのいづみのマネージャーをすることになる。だが、つまらないマネージャー業に身が入らず、生意気ないづみと喧嘩になってしまい事務所をクビになってしまう。その頃、上京した南の弟の真二が新しくクラブを開店したので、南は瀬名の恋を応援しようと涼子を誘ってその店に連れて行く。しかし涼子に積極的にアプローチできない瀬名をよそに、実は以前真二に街でナンパされたことのある涼子は、思いがけない再会を喜び意気投合してしまう。瀬名を置いて貴子をタクシーで送って行く真二。

恋のライバル登場

パチンコ屋で遊ぶ真二とルミ子。

瀬名も南も眠りについた夜中3時、瀬名の家を真二の交際相手であるルミ子が訪れ「真二が涼子さんを送ったまま帰ってこない」と言う。結局朝になっても真二と涼子は帰って来ない。その後、南を訪ねてきた涼子は、真二と一夜を過ごしたことを相談する。結局2人は恋人関係にならなかったものの、涼子は真二のことが好きになってしまった様子で、そのことを知った瀬名は不安になる。後日、涼子と会った瀬名はキスしようとするができなかったため、「いくじなし」と言われてしまう。南は落ち込む瀬名を励まし、告白の練習相手を買って出る。しかし瀬名が涼子に告白するのを見て、南はどこか寂しさを感じてしまうのだった。

瀬名の失恋

瀬名と涼子のデート。

瀬名は涼子に告白しデートに誘うが、涼子はデート中も上の空。涼子の気持ちが分からず不安だった瀬名は、ある日再び涼子をデートに誘い、珍しく良い感じに進む。映画デートに出かけた2人だが、好きなシーンが全くかみ合わず気まずい雰囲気に。帰り際、次のデートに誘う瀬名だったが、「コンクールの準備が忙しいから、時間ができれば連絡する」と言われてしまう。涼子からの連絡を待ちきれず、また電話をして食事に誘った瀬名だが、真二への気持ちが諦められない涼子に「他に好きな人がいる」と伝えられてしまう。そして瀬名を励ましながらアドバイスを送る南は、自分が瀬名に特別な感情を持っていることに気付き始める。そんな中、南はカメラマンの杉崎哲也と出会い、撮影で会った時からファンだったと告げられ、ライブに誘われる。

はじめてのキス

南の前に現れたカメラマン杉崎。

杉崎は仕事を探している南に、自分のアシスタントにならないかと言い出し、南はその提案を受けて杉崎のもとで働き出す。
一方で、真二の事を好きになってしまったことを桃子に相談した涼子は、桃子の後押しを受け、気持ちを伝えるために真二のところに行くことにした。そこには、先に店に来ていた南と瀬名がいた。瀬名の顔を見て気まずくなる涼子だったが、瀬名は涼子が真二に気持ちを伝えられるように協力する。恋敵に協力する形になってしまったことに意気消沈する瀬名は、帰宅後その場の雰囲気で突然南に「キスしようか」と言い、南もそれを受けて2人はキスをした。

杉崎の告白

真二からの電話に喜ぶ涼子。

しかし、その後南は瀬名とのキスから仕事に身が入らず、仕事でもボーっとしてばかりで2人の間に微妙な気まずい空気が流れるようになる。涼子から想いを伝えられた真二も、涼子のことが好きになりルミ子に隠れて連絡を取るようになるが、ルミ子に見つかり大喧嘩になり2人は別れ、真二は涼子と付き合うことになる。一方南は、杉崎から預かった大事なフィルムを失くしてしまう。街を探し回るが見つからずに、責任を取って仕事を辞めようと南が事務所に向かうと、フィルムを拾ったおばあちゃんが届けてくれていた。南は杉崎と夜通しで作業に当たり、朝方杉崎は南に本気で付き合って欲しいと告白してキスをする。

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