ブリジット・ジョーンズの日記(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ブリジット・ジョーンズの日記』とは、2001年に公開されたロマンティック・コメディ映画。原作は作家ヘレン・フィールディングの同名コラムで、結婚相手が見つからない女性の寂しい本音を赤裸々に描いている。ブリジットはちょっと太めのシングル女性で、お酒と煙草が止められず、恋も仕事も失敗ばかり。そんなブリジットの等身大の姿が、世の女性の多くの共感を呼び、異例の大ヒットとなった。温かくて親切で正直な愛すべきキャラクター、ブリジットの恋と仕事を巡るドタバタ劇を描いたコメディ満載のハートフルストーリーだ。

『ブリジット・ジョーンズの日記』の概要

『ブリジット・ジョーンズの日記』とは、2001年に公開された、イギリス・アメリカ合衆国・フランス合同制作のロマンティック・コメディ映画。
原作は1995年からイギリスの日刊紙『ジ・インディパンディント』で連載されたヘレン・フィールディングによるコラムである。
ジェイン・オーステンの大傑作『高慢と偏見』を基に書いたこのコラムは熱狂的なファンを獲得し、後に書籍化され、大ベストセラーとなった。
今作は世界中で2億8000万ドル以上の興行収入を上げる異例の大ヒットとなり、パート2となる『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』は2004年、パート3の『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』が2016年に公開された。

主役のブリジットを演じたレネー・ゼルウィガーは、テキサス出身であるがイギリス人女性を完璧に、そしてユーモラスに演じ切り、アカデミー主演女優賞など数々の賞にノミネートされた。軽薄浮気男ダニエル役のヒュー・グラントは『ノッティングヒルの恋人』(1999)や『フォー・ウェディング』(1994)などに出演し、「ロマンティック・コメディの帝王」とも呼ばれている。お堅い弁護士マークを演じたコリン・ファースは『英国王のスピーチ』(2010)で主役を演じ、第68回ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)を受賞した実力派俳優だ。

愉快で奇抜な皮肉屋ブリジットは、仕事もダイエットも中途半端なシングル女性だ。母の計画したパーティーで、生真面目な弁護士マークと出会うが、お互いの第一印象は最悪だった。そんな時、ひょんなことからイケメン上司ダニエルと付き合い始める。ロマンチックな恋に酔いしれるブリジットだったが、あっさりと裏切られ、失意のどん底に落とされてしまう。失恋から立ち上がったブリジットは転職をし、大きなチャンスが舞い降りる。そんな時マークが温かくサポートしてくれ、ブリジットの仕事は大成功を収めた。マークの素晴らしさに気付いたブリジットが徐々に彼に惹かれ始めた矢先、彼はニューヨークに転勤になってしまう。温かくて親切で正直な愛すべきキャラクター、ブリジットの恋の行方を描いたハートフルヒューマンラブコメディだ。

『ブリジット・ジョーンズの日記』のあらすじ・ストーリー

マークとの出会い

ダサいトナカイのセーターを着たマーク(右)とお見合いさせられるブリジット(中央)

ブリジット・ジョーンズは、32歳ちょっと太めのシングルで、酒と煙草をこよなく愛する女性だ。田舎の実家で行われる新年恒例のパーティーに参加するために、今年も帰省した。帰宅すると母パメラ・ジョーンズとおばのウナ・オルコンベリーが、パーティーを張り切って取り仕切っている。セクハラまがいのことばかりしてくるジェフリーおじさんなど、ブリジットにとっては正直辟易するようなパーティーだった。しかもパメラが毎年のように独身男性を紹介する、お見合いのようなことも行われていた。今年は離婚をしたばかりの弁護士、マーク・ダーシーがその相手だった。マークはトナカイのセーターを着ており、ブリジットはそのダサい格好に一目で幻滅する。またマークは、ブリジットのお酒やタバコ三昧の話を聞いて呆れてしまう。そしてマークが陰で「大酒飲みでヘビースモーカーの売れ残り女」と批判しているのを耳にしてしまい、ブリジットは大きなショックを受ける。そしてこの孤独な人生をなんとかしなければ、と新年から悲壮な決意をする。

ダニエルと急接近

出版記念パーティーで大恥をかくブリジット

ロンドンの自宅アパートに戻ったブリジットは、ワインを片手にジェイミー・オニールの『オール・バイ・マイ・セルフ』を、髪を振り乱しながら熱唱し、ストレスを発散させる。そして自分の人生を見つめ直すべく、日記をつけることにする。ブリジットは出版社に勤めており、ボスのティッツ・パーヴァートのセクハラや、先輩のパーペチュアの小うるささにウンザリしつつ、上司のダニエル・クリーヴァーに好意を寄せていた。ある朝、飲みすぎで遅刻したブリジットに、ダニエルから奇妙なメールが届く。それは「スカートは病欠か?」という遅刻を揶揄したセクハラギリギリの内容で、ブリジットはそこでウィットに富んだ返信をする。そこから2人のメールのやり取りが始まった。内容はスカートという単語から派生した下ネタだが、ジョーク交じりの際どい会話を楽しむ。明らかにブリジットに好意を抱きだしたダニエルの気を引くために、飲み仲間ジュード、トム、シャザーと共に作戦を立てた。まず体を磨き上げ、ダニエルに気のないそぶりをしてじらし、知的オーラをまとって振舞う。そんな風に友達からアドバイスを受けた。ブリジットは痛みを我慢して脱毛を施し、お腹をへこますために「バカでかい」ガードルを履いて、出版記念パーティーに出かける。そこで同じくパーティーに参加していたマークと再会する。マークは弁護士仲間のナターシャ・グレンヴィルを伴っていた。そしてなぜかマークはダニエルを睨みつけるように見つめ続けていた。ブリジットは知的な女性を振舞おうとするが、スピーチでマイクをオンにし忘れたり、しどろもどろな説明をしたりと、逆に知識人たちの前で大恥をかいてしまう。パーティーで失敗し、落ち込むブリジットをダニエルは食事に連れ出す。そこでマークの話になり、彼とはケンブリッジ大学時代の友達だったとダニエルは話した。そして自分の婚約者をマークに取られ、それ以降絶縁状態だと告白する。秘密を分かち合い、盛り上がった2人はかなり親密な雰囲気となった。あの「バカでかい」ガードルを見られてしまうが、それもジョークで笑い飛ばし、2人は体の関係を持つ。

母の家出

テレビショッピング番組に出演するパメラ(左)とジュリアン(右)

ある日、母パメラからブリジットに電話がかかってくる。パメラは冷え切った夫婦関係が嫌になり、夫コリン・ジョーンズから離れて実演販売の仕事についたと言う。人気テレビショッピングチャンネルの有名な司会者、ジュリアンのアシスタントにスカウトされたのだ。ジュリアンといい雰囲気の母を見て、ブリジットは複雑な思いを抱く。心配になったブリジットは父コリンを訪ねる。コリンは妻が出て行った後の散らかった部屋でぼんやりとTVを眺めていた。ショッピングチャンネルを眺めながら、悪態をついてばかりの父を心配しつつ、ブリジットは彼氏ができたことをコリンに報告する。

ダニエルと週末旅行

バニー姿に仮装したブリジット

順調に交際を進めていくブリジットとダニエルは、親戚が集まる仮装パーティーに参加するために週末旅行に出かける。ダニエルの運転するオープンカーで美しい田舎道を走り抜けながら、ブリジットは「気分はすっかり銀幕の女神」と言った。これは体だけの関係ではなく、まさに真実の愛だとブリジットの心は湧きたつ。緑豊かで静かな湖畔のホテルにチェックインすると、そこにはマークとナターシャ・グレンヴィルも泊まっていた。仕事をしつつ、同じパーティーに参加するためにこちらに来たと言う。真面目に仕事の打ち合わせをしているマーク達の近くで、ブリジット達は酔っぱらいながら子どものようにはしゃぐ。その様子をマーク達は冷ややかな目で見つめていた。楽しい休日を過ごしながら、ブリジットはダニエルに「私を愛している?」と問いかけるが、ダニエルには軽いジョークで受け流されてしまう。しかも翌朝、急な会議と称してダニエルは帰宅してしまった。仕方なくブリジットは1人でパーティーに行くことになった。ブリジットはセクシーな網タイツと黒いレオタードを身にまとい、ウサギの耳を付けてパーティーに出席した。しかしそれは仮装パーティーではなく、カジュアルなガーデンパーティーで、ブリジットは周囲から冷やかな視線を投げかけられる。その上マークにダニエルを非難され、落ち込んだブリジットはダニエルのアパートを訪ねた。

ダニエルの裏切り

テレビで放送されたブリジットのお尻

ブリジットがダニエルのアパートを訪ねると、なんと出版社の女性社員、ララが当たり前のように裸でくつろいでいた。ダニエルの裏切りと、スリムで知的なララを見て、ブリジットは打ちのめされる。しかもララと婚約したと、ダニエルはためらいながら告白した。打ちのめされたブリジットはお気に入りの曲『アイム・エブリ・ウーマン』を聞きながら、やけ酒とやけ食いに溺れた。その後ジムに通い、お酒と煙草を捨て、人生をやり直そうとテレビ局に転職する。しかし出版社に辞職を申し出たブリジットを、ダニエルは引き留めようとした。するとブリジットは「ここに残ってあなたの近くで働くなら、まだサダム・フセインのお尻ふきやる方がましだわ。」と言い放ち、颯爽と出版社を後にする。テレビ局での初仕事はリポーターの仕事だった。バタバタとした現場で、ブリジットはカメラ画面に向かってお尻をぶつけてしまい、その映像がそのまま放映されてしまう。転職先でも赤っ恥をかいたブリジットはまたまた落ち込む。

マークの告白

マグダ(中央右)の夕食会の様子

自分は何をやってもダメな人間だと思いながら、ブリジットはマグダが主催する夕食会に参加した。マグダはブリジットの友達だが、質の悪い独善的既婚者だ。そこでまたしてもマークとナターシャに遭遇する。パーティーの最中、参加者の1人である既婚男性ウーニーに「まじでとっとと身固めて子ども作れよ」と不躾な言葉を投げかけられる。そこでマークがさりげなく助け船を出してくれ、ブリジットは思いがけず温かい気持ちになる。ダニエルと別れたブリジットに、マークは今までの非礼を詫び、「君が好きだ」と告白する。「ドジで失敗ばかりのありのままの君が好きだ」とマークに言われたブリジットは、どうしていいかわからず戸惑ってしまう。

マークとダニエルの大乱闘

倒れたダニエル(中央)をかばうブリジット(右)にショックを受けるマーク(左)

ある日ブリジットは「アガーニー/ヒーニー事件」の判決の取材に行く。この裁判はクルド人自由闘士カフィア・アガーニーの本国への強制送還を、妻のエレノア・ヒーニーが阻止しようと訴えたものだ。カフィアは強制送還後、本国で既に死刑が確定している。なんとその代理人弁護士がマークで、独占インタビューをさせて貰えることとなった。愛する人のために裁判で戦い、勝利を勝ち取ったというドラマチックな大スクープを持ち帰り、ブリジットは一躍マスコミで伝説の人となる。

その日はちょうどブリジットの誕生日で、親しい友人達を自宅に招いて、手料理を振舞うつもりだった。しかし相変わらずドジなブリジットは、なぜかスープが青くなったり、ミキサーを爆発させたりと失敗ばかり。そこに仕事で成功したブリジットにお祝いを言うために、マークが訪ねてくる。マークは料理を手伝ってくれ、会話が弾んだ2人の距離はグッと近づく。その後友達のジュード達も集まり、不味い料理を囲みながらも温かい誕生日パーティーが開かれた。そこに酔っぱらったダニエルがいきなりやってくる。ララと破局し、ブリジットと寄りを戻したいと懇願し始めた。そんなダニエルをマークはいきなり殴り、2人は大乱闘になってしまう。マークに徹底的に打ちのめされたダニエルを見て、ブリジットはダニエルの味方をし、傷付いたマークはその場から立ち去る。ダニエルはブリジットに改めて愛を告白するが、ブリジットはあっさりと彼を振ってしまう。

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