重音テト(VOCALOID・UTAU・バーチャルアイドル)とは【徹底解説まとめ】

重音テト(かさね てと)とは、日本最大級の電子掲示板「2ちゃんねる」発祥のバーチャルアイドルキャラクターであり、それをモデルとして制作された音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。音声合成ソフトの『VOCALOID(通称:ボカロ)』から派生して生まれた存在であり、フリーの歌唱用音声合成ソフト『UTAU』として制作された。声のベースはマルチクリエーターの小山乃舞世(おやまの まよ)。

ボカロP ラマーズPによる重音テト歌唱楽曲。公開日は2009年1月22日である。
ラマーズPいわく「野菜ジュースが好きになるオリジナル曲」。そのコメント通り、ただひたすらに野菜ジュースの美味しさについて歌い、曲名である「ぽっぴっぽー」という謎の言葉を繰り返すだけの楽曲となっている。謎めいた作風の曲ではあるが、その謎さが逆に高い中毒性を生み出している迷曲でもある。重音テト自身が歌うだけではなくMVにも登場する動画として、『UTAU』界において初の殿堂入りを達成した。
なお、本楽曲はラマーズPが初音ミクを使用して制作した楽曲「ぽっぴっぽー」重音テト版とのこと。初音ミク版は「本店」という呼び名がつけられており、それに合わせて重音テト版には「ライバル店」という呼び名がつけられる事となった。重音テト版以外にも鏡音リン版や巡音ルカ版、英語版など様々なセルフカバーが行なわれている。

命短し恋せよ乙女

ボカロP デスおはぎと、ボカロP兼和楽器バンドのBa.&Vo.の亜沙による重音テトの歌唱楽曲。公開日は2012年10月6日である。
曲名の「命短し恋せよ乙女」は、大正4年に作られた楽曲「ゴンドラの唄」のフレーズ。多くの小説やドラマ内での台詞や、楽曲の曲名などに使用されてきた名フレーズとして知られている。制作者達いわく、「大正4年に作詞作曲された「ゴンドラの唄」より約100年(楽曲公開時点で)、使い古され馴染みがありすぎるタイトルだとは思ったものの、これしかないと思い、
このフレーズを曲名に拝借させて頂きました。」とのこと。
楽曲の内容は大正生まれの少女が、一生涯「乙女」として「恋」の為に全力で生きていく姿を描いた楽曲となっている。疾走感の溢れるロック調の楽曲は、「乙女」の短くも濃い生涯を表現しているような印象を覚える。歌詞の内容の濃さもさながら、この疾走感溢れるメロディーも多くの人の心を掴んでいる理由の1つである模様。中毒性がある、思わずリピートしていまう楽曲として高く評価されている。MVには重音テトを模して作られたと思われる可愛らしい少女が登場しており、短い自分の生涯を全力疾走し、終わりを迎えるまでの物語が展開されている。

重音テトの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

元は「CV.大山のぶ代」という設定だった

「CV.大山のぶ代」になりかけた重音テト。

2ちゃんねるの利用者の間で話が上がり、非公式のバーチャルアイドルキャラクターとして制作された重音テト。その制作当初の段階では、実はCVは「大山のぶ代が担当する」という設定が用いられる筈だったという。
大山のぶ代は、国民的アニメ『ドラえもん』にて主役のドラえもんを演じていた事で有名な女性声優だ。制作当初は、単なるお遊びで作られた設定だった為、このような現実的にありえなさそうな設定を盛り込もうとしたのだと思われる。しかし不自然さが拭えないという事でなかった事になったという。

重音テトの第二形態「テト第二形態」

「テト第二形態」の1つである「悪魔のような翼」を持った重音テトのMMDモデル。

重音テトには「テト第二形態」と呼ばれる第二形態が存在する事が明かされている。
重音テトに関する様々な情報が記載されているサイト『重音テト計画まとめ@wiki』によると、この「テト第二形態」は、重音テトがネズミに遭遇した際に発現するという。なぜそのような発現の仕方なのかについては不明だが、重音テトがCV設定が「大山のぶ代」になる可能性があった為に、そこから関連付けて作られたものだと推測される。
重音テトのプロフィールを作り込んでいる最中に生まれた設定となっており、提案者本人からは取り下げの提案が出たというが、最終的には知る人ぞ知る設定として重音テトユーザー達から尊重される事となった。
なお初期段階においてのテト第二形態は、「ツインテールのドリル部分が回転する」というものだったが、後にニコニコ動画を通して重音テトユーザー達が様々な説を生み出していった為に「悪魔のような翼が現れる説」や「UTAUと出会えたことが第二形態である説」等、無数の形態が存在する形になっている。

1215chika
1215chika
@1215chika

Related Articles関連記事

可不/KAFU(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

可不/KAFU(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

可不(カフ、KAFU)とは、クリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」が企画を行い、名古屋の複数の企業からなる会社「CeVIO」が自社の音声合成ソフト『CeVIO AI』を用いて制作した音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源の1種およびキャラクターである。正式名称は「音楽的同位体 可不(KAFU)」。KAMITSUBAKI STUDIO所属の人気バーチャルYouTuber「花譜」の声をもとに制作された事で話題となった。

Read Article

IA(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

IA(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

IA(いあ)とは、音楽や映像、ソフトウェア等の企画・開発・販売を行っている会社「1st PLACE」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。1st PLACE所属のアーティスト・Lia(りあ)の声をもとに制作された。音声合成ソフトである他、1st PLACE所属の「バーチャルアーティスト」としてバーチャル空間プロジェクト「仮想惑星HABINA」に携わるなど、様々な活動を展開している。

Read Article

GUMI(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

GUMI(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

GUMI(ぐみ)とは、DTMなどのソフトウェアの開発・販売等を行っている会社「インターネット」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。正式名称は『Megpoid』であり、GUMIは愛称。声優兼歌手の中島愛(なかじま めぐみ)の声をもとに、「人間らしいボイス」を目指して制作されたボカロとなっている。

Read Article

初音ミク(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

初音ミク(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

初音ミク(はつねミク)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源の1種およびキャラクターである。声優・藤田咲(ふじた さき)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。ボカロブームを日本に生み出したきっかけのソフトであり、ボカロを代表するキャラクターでもある。

Read Article

KAITO(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

KAITO(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

KAITO(かいと)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。スタジオ・ミュージシャンの風雅なおと(ふうが なおと)の声をもとに制作された男性ボイスのボカロであり、様々な音楽ジャンルに適応したソフトとなっている。

Read Article

鏡音リン・レン(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

鏡音リン・レン(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

鏡音リン・レン(かがみね リン・レン)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている「クリプトン・フューチャー・メディア」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。声優・下田麻美(しもだ あさみ)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。ボカロブームのきっかけとなった初音ミクの次に制作され、約7ヶ月で2万本という売上数を出した。

Read Article

v flower(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

v flower(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

v flower(ぶい ふらわ)とは、ボカロを中心とした次世代のアーティストの発掘育成を行っているレーベル「ガイノイド」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。キャラクター名は「flower」。愛称は「花ちゃん」。ロックに特化したパワーのある中性的な女性ボイスのボカロとして制作された。音声提供者は非公開にされている。

Read Article

MEIKO(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

MEIKO(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

MEIKO(めいこ)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として、最初に生み出された。シンガーソングライター・拝郷メイコ(はいごう めいこ)の声をもとに制作されており、様々な音楽ジャンルに適応したソフトとなっている。

Read Article

巡音ルカ(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

巡音ルカ(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

巡音ルカ(めぐりね ルカ)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。声優・浅川悠(あさかわ ゆう)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。VOCALOID(通称:ボカロ)初の日本語と英語、2つの言語に対応したソフトとして作られた。

Read Article

神威がくぽ(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

神威がくぽ(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

神威がくぽ(かむい がくぽ)とは、DTMなどのソフトウェアの開発・販売等を行っている会社「インターネット」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。正式名称は『がくっぽいど』。神威がくぽはキャラクター名である。歌手のGACKT(がくと)の声をもとに制作された。インターネット社初のボカロソフトおよびキャラクターでもある。

Read Article

音街ウナ(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

音街ウナ(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

音街ウナ(おとまち うな)とは、CGやキャラクターデザイン等の制作を行っている会社「エム・ティー・ケー」企画による、株式会社「インターネット」社発の音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。声優・田中あいみ(たなか あいみ)の声をベースにボイスが作られ、後に株式会社「エーアイ」が開発した「AITalk」を用いた発話用ソフトも開発された。

Read Article

結月ゆかり(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

結月ゆかり(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

結月ゆかり(ゆづき ゆかり)とは、ボカロP達によるVOCALOID制作チーム「VOCALOMAKETS」企画のパソコン系ソフトウェアの開発・発売を行っている会社「AH-Software」による制作・発売が行なわれた音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID』と株式会社「エーアイ」が開発した『AI Talk』をに対応したソフトが発売されている。声のもとは声優の石黒千尋(いしぐろ ちひろ)である。

Read Article

MAYU(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

MAYU(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

MAYU(まゆ)とは、株式会社「ポニーキャニオン」が運営する音楽レーベル「EXIT TUNES」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源の1種およびキャラクターである。歌手・森永真由美(もりなが まゆみ)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。EXIT TUNESから発売された唯一のボカロソフトおよびキャラクターである。

Read Article

小春六花(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

小春六花(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

小春六花(こはる りっか)とは、キャラクター付き音声合成ソフトの企画やプロデュース、グッズ制作・販売などの音楽に関わる制作を行う合同会社「TOKYO6 ENTERTAINMENT」が行った「キャラクタープロジェクト」の第1弾として制作された音声合成ソフトおよびキャラクターである。クラウドファンデイングを通して資金が集められ、発話用音声創作ソフト『CeVIO AI』と歌声合成ソフトウェア『SynthesizerV』の2つに対応したソフトとして発売された。声のもととなったのは声優の青山吉能。

Read Article

Lily(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

Lily(VOCALOID)とは【徹底解説まとめ】

Lily(リリィ)とは、DTMなどのソフトウェアの開発・販売等を行っている会社「インターネット」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源であり、元はアニソンカバーアルバム『anim.o.v.e』のイメージキャラクターとして制作された。声のベースは、音楽グループ・m.o.v.eのボーカルであるyuri。

Read Article

MMD(MikuMikuDance)の始め方&使い方まとめ!初心者向け説明動画なども紹介!

MMD(MikuMikuDance)の始め方&使い方まとめ!初心者向け説明動画なども紹介!

MMD(MikuMikuDance)の始め方や使い方、初心者向けの動画などをまとめてみました。MMDとは、「樋口M」こと樋口優が個人で開発し、自身のウェブサイト「VPVP(Vocaloid Promotion Video Project)」で無償公開しているフリーの3DCGムービー製作ツールです。「MMDを使い方を知りたい」「ニコニコ動画に動画を投稿してみたい」という方にオススメの記事となっています。

Read Article

音楽業界のSEKAI NO OWARIに到達したか?VOCALOID「Fukase」の本気

音楽業界のSEKAI NO OWARIに到達したか?VOCALOID「Fukase」の本気

初音ミク、鏡音リン・リン、KAITO、巡音ルカ……もはや日本の「アーティスト」としての地位を確立し、人気を伸ばしているボーカロイドは、紅白出場をはじめアーティストとしての活動で音楽業界へさらに進出するのではないかと語られています。そんな最中、あのアーティストがボーカロイドになってしまいました。「どういうこと?」と思うかもしれませんが、とにかく参考動画を見たら驚くはず。

Read Article

【ボカロ】バレンタインにオススメの「歌ってみた」10選 甘い恋の歌から悲恋の歌まで勢揃い!【VOCALOID】

【ボカロ】バレンタインにオススメの「歌ってみた」10選 甘い恋の歌から悲恋の歌まで勢揃い!【VOCALOID】

バレンタインにオススメのVOCALOIDの「歌ってみた」を10曲紹介する。歌詞も曲調も可愛くて人気な「ちょこまじ☆ろんぐ」や、ロック調のバレンタイン曲「恋想拡大チョコレイホリック」、切ない恋模様を歌う「常連パティシエー」など。甘くて癒されるものから、胸が痛くなる悲恋の歌まで、それぞれの気分や好みに合わせて聞ける曲が盛り沢山となっている。

Read Article

【初音ミク】厳選10曲!クリスマスに聴きたいボーカロイドの名曲を紹介!【GUMI】

【初音ミク】厳選10曲!クリスマスに聴きたいボーカロイドの名曲を紹介!【GUMI】

メリークリスマス!リア充な方もさみしい方も切ない方も!ボカロのクリスマスソングを聴いて良い夜を過ごしましょう! オススメの"歌ってみた"と"本家"を厳選して10曲紹介しています。ネガティブなネタ曲から切ない曲、温かい曲もあるので、共感できるクリスマス曲があれば嬉しいです。

Read Article

【初音ミク】VOCALOIDが描かれたネイルアート作品まとめ【KAITO】

【初音ミク】VOCALOIDが描かれたネイルアート作品まとめ【KAITO】

VOCALOIDと聞くと、初音ミクやKAITOあたりが有名でしょうか。バーチャルシンガーでありながらその楽曲が爆発的にヒットしたりと、日本に新しい風を巻き起こしましたよね。この記事では、そんなVOCALOIDたちのネイルアート作品についてまとめています。痛いといわれようがなんだろうが気にしちゃいけません。

Read Article

目次 - Contents