これぞ小説の醍醐味! どんでん返しが見事な小説3選

どうせ読むなら驚きを。
そんなわがままな読者に送りたい、どんでん返しが見事な小説を3つご紹介します。

「十角館の殺人」 綾辻行人

綾辻行人のデビュー作であり、最高傑作との声も高い「十角館の殺人」をまずはご紹介したいと思います。
後に館シリーズと言われるようになる作品群の第1作目となる今作は、ミステリーにありがちな孤島と、その間に挟まるように描写される陸地との場面で構成されています。この作品はいわゆるオマージュ作品で、元ネタはアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」である。
しかし作者はその仕掛けに幾つかの捻りを加えて、さらに大胆な構成、そして驚愕エンドを演出してみせた。
王道ミステリーの傑作、まだ読んでいない方はぜひ。

「向日葵の咲かない夏」 道尾秀介

2作目は直木賞作家、道尾秀介の「向日葵の咲かない夏」です。
私はこの作品を読んで小説の面白さを知りました。小説でしかできないこと、文字だからこそ表現できることを追求したい。そんな作者の想いが細部にまで油のように浸透した1作です。
この作者の描く主人公はなぜだか子供が多い。それは子供がまだあらゆる感情に慣れておらず、人間というものがそこに如実に現れるからではないかと私は思っています。そんな未完成な子供たちを、道尾秀介は物語の中で救っていきます。

「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂幸太郎

ユーモラスな会話とこれでもかと散りばめた伏線を見事に回収していくことで有名な伊坂幸太郎著、「アヒルと鴨のコインロッカー」です。
過去と現在を行き来しながら物語が進んでいくのですが、どこがどう繋がってくるのか本当に最後までわかりません。
登場人物もこれまた面白い。こんな会話する人たち、いるわけないじゃんと思いながら、でもだからこそ面白かったりします。こんな人たちが世界のどこかにいたら、それだけで世界は面白くなるんだろうなと思わせてくれるような、そんな一冊です。

まとめ

いかがでしたか。
どんでん返しが見事な小説3選。
少しでも興味を持って頂けたら幸いです。ちなみに、今回紹介した作家3人は、ほぼ全ての作品にどんでん返しのような仕掛けを施しています。それが人気作家たる所以でもあるのでしょう。興味があれば他の作品もどうぞお手に取ってみてくださいね。

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