【進撃の巨人】アルミン「エレン、だぁいすきだよ」ニコッ【厳選名作SS】

進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。冗談のつもりでエレンに「大好き」と言ったアルミンですが、エレンに本気にされてしまい…。何とか弁解しようとしますがミカサや他の同期も巻き込んでどんどんややこしい方向に転がっていきます。

アルミン「エレン、だぁいすきだよ」ニコッ

出典: 4.bp.blogspot.com

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 04:42:57.30 ID:vBVRLg0j0

エレン「えっ!? んなっ、ば、ばば馬鹿野郎ッアルミン! 男がそんな気持ち悪いことするなよ!///」

アルミン(えっ、何この拒否に見せかけた満更でもない反応……)

エレン「男に、だ、大好きとか言うんじゃねえよ!///」

アルミン(冗談のつもりだったのに……)

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 04:53:24.54 ID:vBVRLg0j0

エレン(どうしたっつうんだアルミンのやつ。いや、それよりもオレか)

アルミン「……あの、エレン?」

エレン(どうしたんだオレ。なんでこんなドキドキしてんだよ、なんだこの気持ち)

アルミン「エレン、その……ごめん」

エレン(どうすりゃ良いんだこういう時!? 素直に自分の気持ちを伝えりゃ良いのか!? ええいこんなったらヤケだ!)

アルミン「あのね……さっきのは冗だ」

エレン「アルミン……俺も、大好きだぜ」

アルミン「……」

21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 05:02:50.03 ID:vBVRLg0j0

アルミン(あれぇ? おかしいな、なんかとんでもない方向に進んでるぞ?)

エレン「……///」

アルミン(エレンはなんで頬を赤らめているのかな? おかしいなー、怖いなー、嫌だなー)

エレン「……っ!?」

アルミン(ん? エレンの顔色が変わった? 何が)

ミカサ「……」

アルミン「……」

ミカサ「……」

24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 05:14:15.21 ID:vBVRLg0j0

エレン「な、なんだよ突然現れるなよ驚いたぞ!」

ミカサ「……」

アルミン「……ミカ」

ミカサ「エレン……」

エレン「……んなっ、なんだよ?」

ミカサ「私も、その……エレンのこと……だいすき///」ボソッ

アルミン(うっわーこれもう僕、無事じゃ済まされないんだろうなー、うっわー)

エレン「おお、そうか。それでどうした?」

ミカサ「……」

アルミン(エレンはエレンでそこらへん全くブレがないんだもんなー。ごめんねまた迷惑かけそうだアルミ胃ン)

26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 05:26:07.60 ID:vBVRLg0j0

ミカサ「……アルミン?」

アルミン「ふぅぁいっ!? なんだいミカサぁっ!?」

ミカサ「ちょっとこっちに来て」

アルミン(どうしようか、もう今の内に頭を回転させて戦闘準備した方が良いかな……)

ミカサ「……大丈夫」

アルミン「……?」

ミカサ「話し合うだけだから」

アルミン「……」

エレン「アルミン!」

アルミン「っ!?(お願いだエレン、元はと言えば僕のせいだがそれでもこれ以上話しをややこしくしな)」

エレン「……また、あとでな!///」

アルミン(ェエエエエレエエエエエエエエエエエエンンン!!!)

ミカサ「……大丈夫、話しあ、う、ダケダカラ」

アルミン「……」

29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 05:32:45.71 ID:vBVRLg0j0

―物陰―

コソッ、コソコソッ

クリスタ(み、見ちゃった……聞いちゃった……///)

クリスタ(きゃああああっ!/// 何あれぇぇぇ!?///)

クリスタ(アルミンとエレンってそ、そそそ、そういう//関係だったのぉー!?)

クリスタ(幼馴染って聞いてたけど、た、確かにアルミン可愛いし……こ、れ、はっ!?///)

クリスタ「……ふ、ふっふっふっふっふ。うふふふふっ」

32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 05:49:17.71 ID:vBVRLg0j0

ミカサ「……」

アルミン「……(考えるんだアルミン、この状況を打破する一手を!)」

ミカサ「……」

アルミン「……(臆せば死だ! 勝利条件は誤解を解く、ただそれだけ!)」

ミカサ「……アルミン?」

アルミン「ミカサ、あれはね……ええと、ちょっとしたじゃれあいなんだよ(一気に決めなくて良い、少しずつ活路を開け!)」

ミカサ「……じゃれ、あい?」

アルミン「そう、女の子相手にはそんなこととてもできないけど、男同士だと軽いノリで言い合えるもんなんだ!(光明を探せアルミン!)」

ミカサ「軽い、ノリ?」

アルミン「そうだよ! 考えてもみなよ、異性にあんなこと言われたら恥ずかしいだろ? 男同士だと馬鹿なノリでできるんだ!(これで……しまった!)」

ミカサ「……う、うぅ」ウルウル

アルミン(遅かったぁ! 僕はなんて失敗を……)

ミカサ「……でも、エレンは私には恥ずかしがってなかった。アルミンには恥ずかしがってた」グスンッ

アルミン(つまるところそれが今この状況の原因だったんだあああああ!!!)

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 05:59:34.23 ID:vBVRLg0j0

アルミン(それに……)

ミカサ「……うぅっ、ひっぐ、ぐすん」

アルミン(おいおいおい、これは予想外のミカサだ)

ミカサ「……」グスンッ

アルミン(対人格闘術の訓練で習った受け身を最悪は使うつもりでいたけど……)

ミカサ「……ふぅっ」ウルウル

アルミン(心の受け身なんて習ってないよ!)

ミカサ「……アル、ミン?」

アルミン「ど、なんだいミカサ」

35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 06:08:45.79 ID:vBVRLg0j0

ミカサ「……私は、恥ずかしがられなかった」

アルミン「……(落ち着け考えろ、大丈夫だ自身を持てアルミン、守れ我がアルミ胃ンを!)

ミカサ「これは、どういうこと?」

アルミン「……それは、そう! もうエレンとミカサは恥ずかしがるなんていう初々しい段階を越えているからだよ」

ミカサ「ッ!?」

アルミン「この世界に数多くいる夫婦がお互い大好きだよと言い合う時、わざわざ恥ずかしがったりするかい?」

アルミン「しないだろ? そうなんだしないんだよ、それはなぜか夫婦だからだ! 恥ずかしがるなんてお子様鼻水もんの反応はお互いしないんだ」

アルミン「それはなぜか夫婦だから! 少なからずエレンはミカサの大好きを恥ずかしがらなかった……それはなぜか!?」

ミカサ「夫婦だから!」

アルミン(よっしサブリミナル成功!)

38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 06:20:42.65 ID:vBVRLg0j0

アルミン「……ミカサ?」

ミカサ「……うん!」

アルミン「だから、そう気を落とすことはないんだよ? 逆に、喜ぶべきことだ」

ミカサ「夫婦だから!」

アルミン「……僕の言葉に赤面したエレンと僕の関係は、言わば初々しいカップル」

ミカサ「うんうん!」

アルミン「でも、ミカサとエレンは違う。そんな関係鼻で笑い飛ばすような関係……そう」

ミカサ「夫婦!」

アルミン「……だから泣くことはないんだ、女子寮に戻って早く寝な。エレンの夢を見れると良いね」

ミカサ「そうする! ありがとうアルミン!」スタスタスタ

アルミン(よかったあああ! 助かったああああ! やったぞアルミ胃ン!)

ミカサ「……最後に、アルミン」

アルミン「ん? どうしたんだいミカサ?」ニコッ

ミカサ「……たとえアルミンでも、私たち夫婦の絆を壊すようなことをしたら、許さないから」

アルミン「……? ? んんっ? えっ(あれ、あれミカサ。何かとんでもない勘違いをしていないか!?)

41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 06:31:37.06 ID:vBVRLg0j0

アルミン「……」

アルミン「行ってしまった」

アルミン(……しかしアルミン、よく考えろ。しょせんこの場をなんとか治めたにすぎないんだ)

アルミン(ミカサは変な勘違いをしている様子だったし、肝心のエレンはもっとひどい……)

アルミン(今回に限って言えば自分の撒いた種なんだから、これからくる超大型級の嫌な予感と胃痛は覚悟しよう)

アルミン(その上で、それでも僕の可愛いアルミ胃ンを全力で守りながら……)

アルミン「……この誤解と、戦ってやる!」

44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 06:44:42.08 ID:vBVRLg0j0

…翌日…

ジャン「よっしゃああああ! 待ちに待った訓練休暇だァ! マルコ、早く街に遊びに行こうぜ!」

マルコ「せめて朝食を食堂で食べてから行こうよジャン」

エレン「ったくジャンの野郎、朝っぱらから元気だなー」

アルミン「ははは、そりゃあ偶の休暇だもん一分一秒も無駄にしたくないんだろうね(良かった、見た所いつも通りのエレンだ)」

ミカサ「おはよう」

エレン「おう、ミカサ! おはよう!」

アルミン「おはようミカサ」

ミカサ「……」

アルミン(顔には出ていないけど、マフラーに当たる鼻息が荒い。注意を向けるべきはまずミカサか)

エレン「俺たちも早く朝飯食って街へ出かけようぜ!」

サシャ「エレェン! なんなら私がごはん食べるの手伝いますよ!」

エレン「うわっ! お前も突然現れるなよサシャ! 驚いちゃうだろ!」

アルミン(一番良いのは、エレンが昨晩のことを忘れてくれることなんだけど……ん? あれは)

クリスタ「アルミンっ、ちょっとこっち来てっ」

46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 06:55:05.32 ID:vBVRLg0j0

アルミン(クリスタ? いやあ、いつ見ても可愛いなぁ。特にこの時間、朝日に輝くクリスタは女神と呼ぶにふさわしいね)

アルミン「エレン、ミカサごめんちょっと席を外すね。僕に構わず食べてて」

サシャ「アルミィン!」

アルミン「良いよサシャ」

サシャ「神ィィィン!!!」

アルミン(さてと……)スタスタスタ

アルミン「おはようクリスタ」

クリスタ「おはよう! ……ごめんね、エレンたちとごはん食べてたのに呼んじゃって」

アルミン「全然問題ないよ、むしろ今は好都合だ」

ミーナ「……うん、やっぱりクリスタの言った通りだ」ヒソヒソ

ユミル「……まあまあだな。だけど私のクリスタに適う可愛さじゃねえよ」ヒソヒソ

アルミン「ん?(あれ、アルミ胃ン? おいどうしたアルミ胃ン? 何をそう苦しんでいるんだアルミ胃ン?)」キリキリキリ

48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 07:04:17.88 ID:vBVRLg0j0

アルミン「……」

クリスタ「……」

アルミン「……」

クリスタ「……」

アルミン「……はぇっ? ごめん、今なんて言ったの?(あまりに突然のことに思考が停止してしまった)」

ユミル「おい劣等生! お前変なコト考えてんじゃねえだろうな!?」

ミーナ「アルミンがへ、変なコト……/// か、考えてるわけないよユミル!」

アルミン「……(僕を買い被り過ぎだユミル。そんな思考を巡らす余裕もなく脳機能は停止したんだよ。クリスタの言葉に理解できず)」

アルミン「ごめんクリスタ、もう一回言って」

クリスタ「あ、あのねアルミン……この後、私たちの寮に……来てほしいの?」

ライナー「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

アニ「うっさい」

ライナー「ぐわああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 07:17:48.03 ID:vBVRLg0j0

―女子寮―

アルミン(部屋の形は男子寮と変わらない、限られた空間に押し込まれた二段ベッド)

アルミン(……しかしなんだろうな、匂いが違う。なんて良い香りなんだ。花瓶……お花の類が飾られてるわけでもないのに)

アルミン「……」

クリスタ「……」

ユミル「……けっ、私の天使は全く……変なこと考えやがる」

ミーナ「でも、私も興味あるな!」

アルミン(だめだ、これから何が起こるか全然わからない。ただでさえ昨晩の件で頭の中はいっぱいだってのに)

アルミン「……ど、どうしたのかな? め、クリスタ」

クリスタ「ぅう……その、ね」モジモジ

アルミン「……その、いや、別にクリスタが言いづらいなら待ってるけど(モジモジしてるクリスタ可愛過ぎるな)」

クリスタ「そのね……これ」バサッ

アルミン「……っん゛な゛!?」

クリスタ「アルミンに着てほしいのっ!」

アルミン(女の子の服……スカートだとぉッ!?)

53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 07:32:58.39 ID:vBVRLg0j0

アルミン(落ち着け、落ち着けアルミン! 昨日からこの言葉を何度言ったことか! 知らん!)

クリスタ「や、やっぱり……だめ、だよね」ウルッ

アルミン「ッ!?(か、わ、い、すぎだよクリスタ涙目涙目クリスタぁぁぁ!)」

アルミン「……(どうするんだアルミン!? すっごく可愛いよクリスタ! えっ、着ちゃう? いやいやいや!)」

クリスタ「うぅっ」ウルウル

アルミン「良いよ、ははっ。他の誰でもないクリスタの頼みだ……着てあげるよ」

クリスタ「ほ、ほんとっ!?」パアッ

アルミン(うっわ可愛い、いや違う)

ユミル「……」

ミーナ「アルミン女装っ、アルミン女装っ!」ワクワク

アルミン(言ってしまったああああああああああああああああ!!!)

57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 07:49:54.91 ID:vBVRLg0j0

クリスタ「やったぁ! じゃあさっそく着替えようアルミン!」

アルミン「ちょ、ちょっと待って! せめてその前に納得のいく理由をきか」

クリスタ「ユミル! ミーナ!」

ユミル「はいはい私の可愛い天使ちゃん」ガシッ

ミーナ「絶対可愛くなるってアルミンは! 今のままでも十分可愛いもん!」ガシッ

アルミン「へっ?(えっ、なんで僕のこと押さえつけてるの?)」

クリスタ「今脱がせるからねアルミン!」

アルミン「いやっ、へっ?(何て言ったのこの人!?)」

ユミル「へっへっへ、まずは上着からだァ!」スルッ

アルミン「んあっ……ちょ、っと! 自分で着替えるよクリスタぁ」

クリスタ「……だめ、こういうのは気持から入ってもらわないと」

59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 08:02:58.26 ID:vBVRLg0j0

アルミン「気持から、って……ひぐぅっ。押さえつけられて服を引き剥がされれば女の子になるっての!?」

クリスタ「うふふふふ、うんっ! 特にアルミンは!」

アルミン「そんなっ、誰の理論だよぉ……気になるよぉ」

クリスタ「持論っ!」ニコッ

アルミン(この子悪魔だったああああああああああああ!!!)

ユミル「ひぇっひぇっひぇ、痛い思いしたくなかったら大人しくしてなアルミンちゃぁん?」

アルミン「いやあああああああああああああああん!!!」

ミーナ「アルミンって肌白いんだねー! 見て見て、こんなに綺麗!」

アルミン「はああああああああああああああああん!!!」

クリスタ「ユミル、ミーナ待って! ……そこは、私が取り換える!」

アルミン「ふぇぁっ?(おい、そこは私が取り換える? ちょっと待て、僕は今パンツしかはいてないんだぞ!?)

60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 08:13:44.38 ID:vBVRLg0j0

ユミル「……くっそ、劣等生のクセに羨ましいことされやがって!」

アルミン(いやいやいや、これが羨ましい? だとしたら僕は全力で軽蔑するぞユミル!)

クリスタ「見せないところもしっかりとね!」

ミーナ「クリスタ……そ、そのパン、つ……誰の?」

クリスタ「私のっ!」

アルミン(この子悪魔じゃないただの変態さんだったあああああああああ!!!)

アルミン「ふぇっ……いやっ、いやあああああ! やめてはなしてええええええ!」ジタバタジタバタ

ユミル「ぐへへへ、いくら暴れようが私の力にゃ敵わんだろうよアルミンちゃん」

アルミン「……」

ミーナ「あれれ……大人しくなっちゃった」

アルミン「もう好きにして……」シクシクシク

クリスタ「……ちょっと乱暴にしすぎたかな。ごめんなさい、アルミン……では」スルスル

アルミン(謝るけどそこはしっかりやるのね……)シクシクシク

クリスタ「わあ……こ、これが///」ユミル「へえ……」ミーナ「ふあっ! ひひひひひっ!」

63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 08:25:12.62 ID:vBVRLg0j0

(残り三分の二、略)

アルミン「もうお嫁に行けない……」シクシクシク

クリスタ「その時は私が貰ってあげる!」

ユミル「お、おいクリスタ、私との結婚は!?」

クリスタ「そんな約束してないもんっ」

ユミル「そ、そんなぁ……」

ミーナ「そんな話ししてる場合じゃないわよ二人とも……」

ユミル「んあ?」

クリスタ「ミーナ?」

ミーナ「……見て」

アルミン(完全女装)「ふっ、うぅ……」シクシク

ユミル「お、おお、マジかよ……」

ミーナ「……っふ、やっぱり私の目は正しかったってことね(いやーんアルミンきゅん可愛いぃぃぃ!!!)」

クリスタ「ふっふっふっふ、うふふふふ……アルミン、とっても可愛い」

66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 08:40:42.83 ID:vBVRLg0j0

アルミン「……」

アルミン「で、順序が逆になってしまったけど……クリスタ、なぜこんなことをしたのか理由を聞きたい」キリッ

ユミル「凛々しい顔しても可愛いだけだからなアルミンちゃん」

アルミン(完全女装)「……(精いっぱいのキメ顔をっ!)」キリッ

ミーナ(舐めたい)

クリスタ「そ、それはね……/// ユミル、ミーナ、ちょっと耳貸して」

ユミル「ん?」

ミーナ「なーに?(アルミン舐めたい)」

クリスタ「……レン、サ……たり……まち……って」ゴニョゴニョ

ユミル「? おお、一応わかった。そう言ってくれば良いのな?」スタスタ

ミーナ「えー……じゃあアルミン、またねー」スタスタ

アルミン(なんだ? 二人を退室させた? ……なぜだ)キリッ

68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 08:53:17.87 ID:vBVRLg0j0

アルミン「……」

クリスタ「……」

アルミン「今、なんて?」

クリスタ「協力!」

アルミン「なんの?」

クリスタ「恋愛!」

アルミン「誰との?」

クリスタ「もちろん、エレンっ!」

アルミン「……はは(完全に迂闊だったァ! 撒いた種はクリスタの所にも落ちていたのかァ!)

クリスタ「アルミンって可愛いからね、だったらもっと可愛くすればもっとエレンも喜ぶと思うの!」

アルミン(善意なのかそれは!? っていうかエレンもミカサもクリスタもなんでそんな素直に信じるの!?)

アルミン「……そ、それよりも(そう、それよりも真っ先に確認すべきことがある。あの二人を退室させた理由、撒いた種の範囲に繋がる情報!)

クリスタ「なあに?」

アルミン「あの二人は、このことについては知ってるのかい?」

70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 09:10:47.56 ID:vBVRLg0j0

クリスタ「大丈夫っ! これはアルミンと私だけの秘密だからっ!」ニコッ

アルミン「二人は知らないってことか……よか(ん? 待てよ……何か僕は決定的な間違いをしていないか?)

クリスタ「それはそうだよね、いくらアルミンが女の子みたいに可愛いからって……男の子同士だもん」

アルミン「う、うん……うん?(なんだ、なんだこの違和感、嫌な予感は?)

クリスタ「男の子同士は……ちょっと特殊だもんね。でも大丈夫!」

アルミン「……?(くそっ、さっきの着替えの時に僕の防衛本能が働いて思考するのを止めたからっ!)

クリスタ「心配しないで良いんだよ、アルミン。応援してるのは私だけだから!」

アルミン「……そ、う(クリスタはエレンとの恋愛が恥ずかしいんだと思って周りに知られたくないから僕が確認したと……ッヌハァ!?)」

アルミン「クリスタ、あの、ああ……もう遅いや(さっさとクリスタの勘違い指摘すれば良かったんだァ!!!)

72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 09:30:51.44 ID:vBVRLg0j0

クリスタ「……え、えっと。ん?」

アルミン(ああくそ! そこまで頭が回らなくなってたのか僕は!)

アルミン(被害規模の確認なんていつだって出来たんだ! それよりも僕は……)

アルミン(目の前の爆発物を解除するタイミングを逃したんだ! 手遅れだ!)

クリスタ「え、えと……」

アルミン(すでにクリスタは、僕がエレンとの恋愛(んなもんないけどさぁ!)は)

アルミン(できるだけ内密にしてほしいという理由で、先の二人は知っているのかと聞いたと思い込んでいる!)

クリスタ「ア、アルミン……?」

アルミン(正確には思い込ませてしまったわけだが……僕の愚かな失敗なのは確かだから!)

アルミン(……しかし、ここからどうしろと言うのだ。つまりはこの格好でエレンに会えということだろう!)

クリスタ「あーるーみーんー?」

アルミン(そんなことにでもなったら、あのエレンだってこの僕の姿にドン……び……)

アルミン「……」

クリスタ「だ、大丈夫アルミン? 頭抱えてるけど、頭痛いの?」

アルミン(エレン満更でもなかったんだったあああああああああ!!!)

79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 09:56:42.42 ID:vBVRLg0j0

クリスタ「熱……あるの? ごめんね、無理させちゃったのかな」ピトッ

アルミン「ほっ!?」

クリスタ「あれ……別に熱があるってわけではないみたいだね」

アルミン(完全女装)(く、くっくクリスタの手が僕のおでこに!? こ、これは男なら誰もが一度は夢見ること!)

アルミン(完全女装)(ふっわあああああ! 僕、男で良かったあああ!! ライナー残念でしたああああ!!!)

アルミン「……もう、良いんじゃないか? 僕」ボソッ

クリスタ「え? アルミンなんて言ったの?」

アルミン(……わからない、けど、何かな今のクリスタはとても生き生きして見える。普段の五割増しに輝いて見える)

アルミン「……クリスタ、手伝ってくれるのかい?(この幸せそうなクリスタをずっと見る為にこの身を裂いても良いのかもしれないな)」

クリスタ「っ! うんっ! 私、良いこ……アルミンの応援したい!」ニコッ

アルミン「じゃあ、お願いするね(ホントこの女神……悪魔だわ。頑張って手伝おうとしてるクリスタを手伝いたくなっちゃう)

クリスタ「じゃあねえ、アルミンっ! 今から街へ行きましょう!」

アルミン「わかった!(ごめんねアルミ胃ン……クリスタの笑顔の為に、君に辛い思いをさせることになる)」

アルミン(……それにしても、時折一瞬だけ見せる悲しい顔はなんなんだろうな)

82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 10:21:27.71 ID:vBVRLg0j0

―食堂―

サシャ「……」モグモグ

コニー「……」

アルミン「……(うわぁ……できれば誰にも見つからずに街へ行きたかったぁ)」

サシャ「……」モグモグ、ゴクンッ!

コニー「……」

アルミン「……」

サシャ「誰ですかそちらの美少女は!?」

コニー「ねえなんで今日訓練ないの!? ねえなんでみんないないのォ!?」

アルミン(ああ、サシャ……コニー……君たちがサシャとコニーで心の底から良かったと思うよ)

105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 14:41:45.50 ID:vBVRLg0j0

クリスタ「……やっぱりどこからどう見ても美少女だよね!」

サシャ「はい! ……でも、あれ? 訓練兵にこんな子いましたっけ?」

クリスタ「この子ね、アルミンなんだよ!」

アルミン「んなっ!? ク、クリスタ!?(言っちゃったよこの子!?)」

サシャ「へっ? アル、ミン……?」

クリスタ「私が無理矢理アルミンに頼んでこういう格好させてるの!」

サシャ「へえー! アルミンだったんですか!? 凄いですね、どこからどう見ても女の子ですよ!」

クリスタ「……ごめんねアルミン。でも、下手に隠すよりはこういう風に伝えた方が良いと思って」ボソッ

アルミン「……いや、むしろこれで良いよクリスタ。ありがとう(無理矢理女装させられたのは事実だもんな)」

サシャ「それにしても、アルミンもよくクリスタの我がままに付き合いましたね! 断ってもよかったのに」

クリスタ「私がどうしてもって食い下がったの……でも良いでしょ? こんな美少女見れたんだからっ」

サシャ「はいっ! おなか減りました!」

アルミン「……あ、ありがとうクリスタ(自分一人だけこの現況の元凶に身を投じたのかクリスタ……)」

コニー「へえー、アルミンって名前の女の子もいるんだな! 男子訓練兵にもいるんだぜアルミンってやつ!」

アルミン(コニー……)

107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 15:00:06.63 ID:vBVRLg0j0

アルミン「あのねコニー……アルミンって名前の別人じゃなくて、僕がそのアル」

ユミル「おうおうクリスタ、アルミン……なんだ芋女とコニーのバカもお揃いか」

コニー「あぁっ!? 誰がバカだクソ女っ!」

ミーナ「久しぶりアルミン!(ふおおおお! やっぱりアルミンきゅん可愛いー!!)」

クリスタ「……ユミル、ミーナ、エレンとミカサは先に街へ行かせたの?」

ユミル「ああ……ちゃんと『エレンとミカサは二人で先に街行って』って伝えたぞ」

ミーナ「エレンがアルミンのこと凄く気にしてたけど、どうにか二人とも街へ行ってくれたよ」

クリスタ「そっか! ありがとうねユミル、ミーナ!」

ユミル「じゃあクリスタ、頼み聞いたんだから今夜は一緒のベッドで寝ようぜ」

クリスタ「えぇっ!? そんなの聞いてないよ!」

ユミル「私がタダで働くと思ったのかー? 何があっても一緒に寝るからなー!」

アルミン(クリスタは、街で僕とエレン会わせるつもりなのか。確かに、訓練兵だけのここよりはマシか)

108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 15:14:15.88 ID:vBVRLg0j0

クリスタ「じゃ、アルミン! 私たちも街に行こうっ!」ギュッ

アルミン「わわっ、クリスタ、腕引っ張んないでっ」

ユミル「あれ、私は?」

ミーナ「私は?」

クリスタ「今日はアルミンと二人で遊ぶの!」

アルミン(完全女装)「えっ!(二人で遊ぶ、二人きり、デート!? クリスタとデート!? よっしゃあああああ!)」

クリスタ「行こうっアルミン!」スタスタスタ

ユミル「行っちまった……え、私、クリスタに嫌われたの?」

サシャ「クリスタに鬱陶しがられたんじゃないですかー?」

ユミル「えっ、そ、そうなのかコニー!?」

コニー「俺に聞くなよ!」

ミーナ「んー、だったら私たちも街へ行っちゃおっか? 偶然ばったり会うんだったら問題ないもんね」

ユミル「そうだな、よし、そうしよう! ほら行くぞ芋女、バカ」

コニー「はぁ!? なんで俺がお前らと街行かなきゃなんねえんだよぉー?」

109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 15:34:40.29 ID:vBVRLg0j0

―ウォール・ローゼ南方の街―

クリスタ「あっちの壁の、その向こうがトロスト区なんだね!」

アルミン「あー、確かジャンの出身地だったね」

クリスタ「今や壁一枚向こうは巨人だらけの最前線の街だもんね……」

アルミン「ジャンも……その不安をたまに僕に相談してたよ。家族を連れて内地に行きたいって」

クリスタ「あのジャンが……そんなことアルミンに相談してたんだ」

アルミン「エレンとは衝突してばかりだけど、ジャンも家族思いの良い人なんだよね」

クリスタ「ふふっ」

アルミン「? なんで笑うのクリスタ」

クリスタ「アルミンって優しいなーって思って」ニコッ

アルミン「あ、あはははは、そうかい?(かっわいいいい!!! やっぱりこうして良かったあああああ!!!)

112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 15:42:31.59 ID:vBVRLg0j0

ベルトルト「あっ」

アルミン「あっ」

クリスタ「あっ、ベルトルト!」

ベルトルト「やあクリスタ、ええっと……そっちの子はクリスタの友達?」

アルミン「えっ、ベルトルト(まさか、ベルトルトも僕に気づかないなんて……)」

ベルトルト「っ? その声は……えっ、もしかしてアルミン!?」

クリスタ「ふふふっ、そうなんだよー! 私がお願いしてね、女装してもらったの!」

ベルトルト「……そ、そうなの?」

アルミン「う、うん……クリスタの頼みでこうなってる、うん」

ベルトルト「……か、可愛い」ボソッ

アルミン「えっ、今なんて言った?(あれ、なんだこの胸のざわつきは)」

114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 15:51:52.13 ID:vBVRLg0j0

クリスタ「でも、珍しいね」

ベルトルト「……な、何が?」

クリスタ「訓練休暇にベルトルトが一人で街に来てるって」

ベルトルト「そ、そうかなぁ」

アルミン「そういえばライナーは?」

ベルトルト「ライナーは……多分この街の大通りの方にいるんじゃないかな?」

アルミン「そっか、一緒じゃないの?」

ベルトルト「う、うん、僕はこっちに用があって」

クリスタ「へえー、なんだかわからないけどお互い休暇楽しもうね!」

ベルトルト「うん、じゃあ……またね二人とも!」

クリスタ「ばいばーい!」

アルミン「じゃあね、ベルトルト(ベルトルトはトロスト区の方の壁見上げて何してたんだろうな……)」

115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 16:02:02.76 ID:vBVRLg0j0

―大通り―

クリスタ「さすがは大通りだね」

アルミン「賑わってるねー、人でいっぱいだ」

クリスタ「わあっ、アルミン! よく見たら私たち以外の訓練兵もいっぱいいるよ!」

アルミン「そうだねー、偶の休暇に集まる所はみんな一緒ってわけだ」

クリスタ「こうして見ると、みんな普通の子供たちだよね!」

アルミン「はははっ、それは僕とクリスタにも言えることじゃないか」

クリスタ「ああっ、それもそうだった……てへ」

アルミン(うっわめっちゃ可愛いじゃんよおおおおおおクリスタはああああああん!!!)

クリスタ「普通の子供たち、とかおばさん臭かったかな?」

アルミン「そんなことないよ、クリスタはどこからどう見てもただの女の子だもん」

クリスタ「アルミンも、どこからどう見てもただの可愛い女の子だよっ」クスッ

アルミン「……(あれ? どうしようこれ。僕、ハマっちゃいそう)」

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 16:10:48.74 ID:vBVRLg0j0

ワイワイガヤガヤ、ワイワイガヤガヤ

アルミン「人が多いね……大丈夫クリスタ? 疲れたら言ってね」

クリスタ「大丈夫っ! 毎日訓練してるんだもんこんなことで疲れたりしないよ!」

アルミン「そっか、元気だなークリスタ」

クリスタ「ふふん!」

アルミン「……でさ、あのねクリスタ」

クリスタ「うん? なあにアルミン?」

アルミン「多分だけど、クリスタは街の中で僕とエレンを会わせたいんだよね?」

クリスタ「あ……やっぱりバレてた?」

アルミン「それはいいんだけどね、クリスタ。この、人が多くて広い街の中でそれをどうやってやるの?」

クリスタ「……。……? ……あっ」

アルミン(あ、あれぇ……? クリスタってまさかアホの子なんじゃないだろうな?)

119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 16:31:05.08 ID:vBVRLg0j0

アルミン「まあ、さっきも言ったように集まる所はみんな似たようなものだろうし」

クリスタ「う、うん」

アルミン「こういう訓練兵がたくさん集まりそうな所を見て回ればいつかは見つかるんじゃないかな」

クリスタ「な、なんかアルミン」

アルミン「ん?」

クリスタ「なんというか、凄く他人事な感じがするのは気のせいかな」

アルミン「……あ、ああ(そうか、今のエレン探しは僕のためにやってるってことになってるんだ)」

クリスタ「その……なんか私がアルミンを付き合わせちゃってるみたいな感じになってて申し訳なくて……」

アルミン「大丈夫だよ、クリスタが僕に協力してくれてるんでしょ?(いや実際そうなんだけどさぁ)」

クリスタ「う、うんっ!」

アルミン(……なんか僕、気付かぬうちに底なし沼に沈んでいってないか?)

125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 17:45:43.04 ID:vBVRLg0j0

アルミン(それと一つ、何か引っかかることがあるんだけど……)

クリスタ「あー、この服可愛い! どうしよっかな、給付金持ってきたし買っちゃおうかな」

アルミン「クリスタが着たらどんな服だって可愛くなっちゃうよ」

クリスタ「もーアルミンってば、そんな可愛い格好で言われても嫌味なだけだよ?///」

アルミン(なんだ? この引っかかるもの……物凄く、この身に関わることな気がする)

クリスタ「あっ! この服アルミンが着たらとっても似合いそう! どうこれ!? 私買うから今度着て見てよ!」

アルミン「そんな悪いよ……せっかくの給付金なんだから自分の為に使いな」

クリスタ「このスカートもアルミン似合いそう……ん? あっ! アルミン! あのお花屋さんの前にいるのエレンたちじゃない!?」

アルミン(なんだろう、今すぐにでも気付かなきゃ僕、死ぬ気がする。そんな嫌な予感が……)

クリスタ「おーいエレーン!」

エレン「ん? おお、クリスタ! ……と、誰だ横にいる女の子、は」

ミカサ「……」

アルミン「……」

ミカサ「……」

アルミン「……(そうだ、ミカサがいたんだったァァァァァァァ!!!)

126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 17:55:18.99 ID:vBVRLg0j0

ミカサ「……」

アルミン「……」

クリスタ「えへへ、可愛いでしょ! 実はねアル」

アルミン「クリスタダメェ!」(全力の女声)

クリスタ「ひえっ!」

ミカサ「……」

ミカサ『私たち夫婦の絆を壊すようなことをしたら、許さないから』

アルミン「ッ!?」ゾクッ

アルミン(な、なんだこの背中を下から上に撫ぜる悪寒は!?)

ミカサ「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

アルミン(ミカサの僕を見る目が大変なことになってる。僕だって勘付かれた!?)

ミカサ「……」スタ……スタ……

アルミン(こっちに来る! この状況、ミカサの今の心境……恐らくだが、初めて感じるが)

ミカサ(『戦え!』『戦え!』『戦え!』)スタ……スタ……

アルミン(これはまさしく……殺気!?)

128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 18:04:28.73 ID:vBVRLg0j0

アルミン「クリスタ先に寮へ帰ってて良いから!」ダダダッ!

クリスタ「えっ!? ど、どうしたの急に走り出して!?」

ミカサ「……逃がさない」シュダダダダダッ!

エレン「うわっ! なんだよミカサ!? どうしたんだよ!」

クリスタ「……ミカサも行っちゃった」

エレン「……」

クリスタ「……あ、エレン」

エレン「よお、クリスタ。さっきの子は誰だったんだ?」

クリスタ「ああ、そうそう。うふふっ、可愛いでしょ?」

エレン「あ、ああ、そうだな」

クリスタ「あの子ね、実はアル」

ユミル「クリスタちゃああああん! 見つけたぞー!!」ギュッ

クリスタ「わ、わぁっ! ユミルっ! 驚かさないでよ!」

ユミル(何だか知らねえがアルミン、お前が苦労してるのはなんとなくわかる。あいつらが来るまでどうにかミカサから逃げのびてくれ)

131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 18:14:06.11 ID:vBVRLg0j0

ミカサ「アルミン……アルミンなんでしょ? ねえ返事してよアルミン、ねえってば」ダダダッ!

アルミン(うおおおおおおお! 後ろから声が、ミカサの声が!)ダダダッ

ミカサ「アルミン、アルミン、アルミン……どうして逃げるの? 私から逃げる理由があるの? どうしてアルミン」

アルミン(完全女装)(うっわ、うっわうっわスカート走りづらいいいいいい! こんなんじゃすぐつかま)

ミカサ「……」バリバリッ、ビリビリビリッ、バチバチバチ(脳から強い電流が流れる音)

アルミン「……へ?」

ミカサ「……ト……ダチ……ミン……」ブツブツブツ

アルミン「……な、なんか言ってる」

ミカサ(リミッター解除:『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン(なんか凄いことになってるよおおおおおおおおおおおおおおお!!!)

200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 00:40:28.95 ID:xvVMENXZ0

ライナー「おっちゃんこの服くれー」

おっちゃん「はいよまいどありー」

ライナー「……ベルトルトは無事に下見できてるのか? まあ心配いらんだろう」

ドドドドドドドドドドドド

ライナー「ん、なんだこの音? え? ベルトルト、まさかあいつ、いやまさかな」

「うおー! なんだ今物凄い勢いで女の子が走り抜けていったぞ!」

「と思ったらまた女の子がさっきの子追いかけていったぞ!」

「なんだなんだ何が始まるってんだ!」

「追いかけてた女の子めっちゃ怖かったぞ!」

「逃げてた女の子めっちゃ可愛かったぞ!」

ライナー(? なんだなんの騒ぎだ?)

アルミン(完全女装)「すみませんどいてくださいぃぃぃぃ!」

ライナー「はうぁあああああ!!!」ドキーン

205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 00:58:30.58 ID:xvVMENXZ0

ライナー(なんだこの気持ちは、俺の発達した大胸筋のもっと奥がざわつくこの気持ちは///)ドキドキ

ライナー(目の前から迫りくるこの世の者とは思えない可愛さをもったあの女の子を見てからだ///)ドキドキ

ライナー(胸が苦しい……まさか、そんなまさか!? ライナー! お前は戦士なんじゃねえのか!?)ドキドキ

ライナー(常に硬派で訓練兵みんなの兄貴分、漢ライナーじゃなかったのかよ!? ……そんな、こ、これが)ドキドキ

アルミン(完全女装)「すみませんどいてくださぁぁぁいぃぃぃ!」

ライナー(……一目惚れ//////////////)ドキドキ

ライナー(いやいかん! ライナー目を覚ませライナー!)

ライナー(俺には結婚を誓った(嘘)最愛の天使クリスタがいるじゃねえか!)

ライナー(何を考えてるんだライナー、浮気なんて戦士がすることじゃねえ!)

アルミン(完全女装)「どいて、お願いっ! どいてぇぇぇ!!!」

ライナー(……結婚したい)

206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 01:10:22.04 ID:xvVMENXZ0

アルミン(大通りで人が多くて助かった、ミカサも全速力で走れない!)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツ

アルミン(さっきから何を言ってるんだミカサは……? そ、それよりもまず今はこの状況を整理しないと!)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツ

アルミン(なんで追っかけてくる? なんで殺気を放つ? なんでなんか凄いことになってる?)

アルミン(そもそもミカサは、今の僕を見てアルミンだと認識して)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツ

アルミン(……るのか)

アルミン(その上でこの状況! 少なくともミカサが僕に危害を加えようとしたことなんてなかった!)

アルミン(……どうして)

ミカサ『……たとえアルミンでも、私たち夫婦の絆を壊すようなことをしたら、許さないから』

アルミン(しっかり言ってましたああああああああああああああああ!!!)

208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 01:26:02.52 ID:xvVMENXZ0

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツ

アルミン(確かについ昨晩にしっかり言ってたね! 堂々と宣言してたね!)

アルミン(でもどうしてだいミカサ! 昨日も言ったようにミカサとエレンは夫婦なんだから(方便)、僕とエレンの関係なんて鼻で笑えよ!)

アルミン(……)

アルミン(いや別にそんな関係になったつもりはないけどさぁ!!!)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツ

アルミン(初々しいカップルの関係なんて鼻で笑い飛ばせミカサとエレンは夫婦なんだからって言ったじゃないか!)

アルミン(どうしてこんなことになっちゃってるんだいミカサ!)

ミカサ『……たとえアルミンでも、私たち夫婦の絆を壊すようなことをしたら、許さないから』

ミカサ『私たち夫婦の絆を壊すようなことをしたら、許さないから』

アルミン(……? 待てよ、まさか)

ミカサ『私たち夫婦の絆を壊すようなことをしたら』

ミカサ『私たち夫婦の絆を壊すような』

アルミン(あまりそうは思いたくない……けどまさか!)

アルミン(ミカサがエレンとの夫婦仲を危惧するレベルで僕が可愛くなってしまったということかァ!!!)

210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 01:40:39.62 ID:xvVMENXZ0

アルミン「ひぃぃぃぃ! ……? あれは、ライナー!」

ライナー「……うぁっ、こっち向いてくれた///」ドキドキ

アルミン(これは……ライナーには申し訳ないけど、君の体の大きさを利用させてもらうよ!)

ライナー「あ、あのっ! これから一緒にお食事」

アルミン(ライナーの横を抜けて体勢を低く保ち逃げる!)タッタッタッタッタ

ライナー「……行っちまった、ちぇっ。お? あれはミカサじゃないか」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツ

ライナー「おーいミカサぁ! 一人かぁ!? エレンのやつはどうしたぁ!?」

アルミン(ミカサと僕の直線状にライナーを置き、ライナーの影に隠れつつ逃げる!)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツ

ライナー「ははは、お前が一人なんて珍しいな! ああそうだ、さっき美味そうなお菓子買ったんだよミカサも食べ」

ミカサ(『覚醒』)「邪魔」

ライナー「ぐわああああああああああああああああああああああああ!!!」

ミカサ(『覚醒』)「……」

ミカサ(『覚醒』)「見失った……」

214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 02:00:09.76 ID:xvVMENXZ0

―大通り・路地裏―

アルミン「はあ、はあ、っはあ! な、なんとか逃れられた……」

アルミン「くそぅっ、一体僕が何したっていうんだ」グスン

アルミン「いつもいつも胃痛を引き起こしてくれる原因のエレンをちょっとからかってみただけじゃないか!」

アルミン「……それがいけないっていうのかよっ、僕は……僕はちょっとやり返すのもダメなのかよ!」

アルミン「……」

アルミン「どうしてこうなった」

アニ「じゃあねおばちゃん。また来るね」

アニ(あー良い買い物した。路地裏でこんな可愛い人形売ってるなんて……帰ったらミーナに自慢しよ)

アルミン「……あ」

アニ「……え」

アルミン(完全女装)「……あ、アニ」

アニ(人形抱きしめてるアニ)「……え、アル、え、ミン?」

217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 02:18:03.40 ID:xvVMENXZ0

アニ(人形抱きしめてるアニ)(……えっ、アル、ミンで良いんだよ、ね?)

アニ(人形抱きしめてるアニ)(可愛い……じゃない! なんだその格好は……なんだその格好は!?)

アニ(人形抱きしめてるアニ)(何? これがアルミンの休暇の過ごし方なの? え、そういう趣味なの?)

アルミン(完全女装)(アニ、人形抱きしめてるよ)

アルミン(完全女装)(へー、アニも意外と女の子な趣味あるんだなぁ)

アルミン(完全女装)(あーいやいや! アニだって女の子なんだから意外とか言ったら失礼だよ!)

アニ(人形抱きしめてるアニ)(これは……どうすれば良いんだ? いや、人の趣味なんて人それぞれだし私も認めてあげなくちゃいけないのか!)

アルミン(完全女装)(でも、やっぱり意外だよアニ。訓練兵の中では『氷の女』とか言われてるけど、全然乙女じゃないか!)

アニ・アルミン「……い、良い趣味して」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

アニ・アルミン「……る……ね?」

ミカサ(『覚醒』)「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

アニ・アルミン「……」

ミカサ(『覚醒』)「ア・ル・ミ・ン・ミ・ツ・ケ・タ」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

221:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 02:33:06.71 ID:xvVMENXZ0

アルミン(ん見ぃぃぃぃつかったあああああああああああ!!!)

アニ「な、何あれ! あれも趣味なの!?」

アルミン「何言ってるんだいアニ!? 早く逃げなきゃ!」グイッ

アニ「あっ」

アルミン「えっ!? どうしたのアニ!? 早く、今は早く逃げるんだ!」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン「来るよおおおおおおおおお!! 早く逃げるんだアニいいいいい!!」

アニ「……手とか、握られたことなかったんだよ///」

アルミン(完全女装)「……」

アルミン(完全女装)(乙女えええええええええええええええええええ!!!)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アニ「アルミン……手、離して」

アルミン「ええっ!? どうして!?」

アニ「アルミンには私の恥ずかしい姿見られ過ぎた。私はね……『氷の女』って思われてた方が、居心地が良いんだよ」

223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 02:47:08.90 ID:xvVMENXZ0

アニ「このお人形さん持ってて」

アルミン「えっ? っと、アニ……何するの?」

アニ「あんたはそのまま逃げてな、理由はわからないけどあの女に殺されそうなんでしょ?」

アルミン「……(はい全くその通りでございます)」

アニ「ちょうど良いね、訓練休暇の日も格闘術の訓練は継続してやるつもりだったんだ」

アルミン「まさか、アニ?」

アニ「それに……あんな状態の成績順位暫定一位さんなんて貴重じゃないか」

アルミン(そのまさかじゃんか、アニ……格闘術の構えしてるよ。止めるべきか!)

アニ「止めるな!」

アルミン(完全女装)「ひっ!」

アニ「最近はどこぞの死に急ぎの練習相手ばかりしてるから、久しぶりに格上とやってみたくなったんだよ」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アニ「アルミンは早く逃げな」

226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 03:11:14.42 ID:xvVMENXZ0

風を切る音を残し、アニの右足から繰り出される鋭い蹴りがミカサの側頭部をとらえる。
……が、次に聞こえた音はアニの蹴りが頭を直撃する鈍い音ではなく、威力を全て殺され軽く受け止められる気の抜けた音だった。

アニ「ッ!? ……な」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

すぐに受け止められた足を引き、その反動で瞬時に一回転、渾身の後ろ回し蹴りをミカサの顎目がけて放つ。
重く鈍い音。そしてすぐに辺りはミカサの声だけを残し静まりかえる。そう、ミカサの声は消えていないのだ。

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アニ「ぅうっぐぅぅ……!」

重く鈍い音がしたのは確かだ。しかしそれはアニの蹴りがミカサの顎を直撃したそれではなかった。
必死で痛みからくる悲鳴を堪えるアニ。もはやアニの右足は使い物にならなくなっていた。
あの音の正体……それは、アニの蹴りをミカサが真正面から殴り飛ばした音だったのだ。

アルミン(完全女装)「……あ」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン(完全女装)「……あ、ああ、あ」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン(完全女装)「アニィィィィィィィィィィッ!!!」

229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 03:24:23.15 ID:xvVMENXZ0

ミカサ(『覚醒』)「邪魔」

アニ「ぐぅっ!」

アルミン(アニがやられた……くそっ! 僕はまたこうして震えるだけで何もできないのか!?)

アニ「……逃げ……な。お人形さん持って……早く……はや、く!」

アルミン(アニがせっかく僕を助けようとして闘ったのに! 僕は……僕はッ!)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン(怖い、怖いよ! 死ぬほど怖いよ! だからってアニを置いて逃げるのか!?)

アルミン(死ぬほど怖ければ逃げて良いっていうのか!? 違うだろ!)

アルミン(弱いから逃げるんだ! 死ぬほど怖くたって逃げない人間を、僕は知ってるはずだ!)

アルミン(そしてその人間は、強い! 僕が尊敬する、大好きな幼馴染!)

アルミン(力を貸してとは言わない、ただ、見てろ!)

アルミン「……逃げない、どんなに怖くたって!」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン(完全女装)「僕は闘う!!!」

231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 03:38:09.79 ID:xvVMENXZ0

アルミン『……ん』

アルミン『……あれ、ここは』

アルミン『アニ!? ミカサッ!? ……あれ?』

アルミン『いない……それに僕は路地裏にいたはずじゃ、なんだこの草原は』

アルミン『え、っと。ミカサと対峙してからの記憶がない、どうしたんだ、誰かがここへ運び込んだのか?』

アルミン『見渡す限りの草原……巨人もいない、ここはウォール・ローゼなのか? シーナなのか?』

アルミン『とりあえず人を呼ばないと! おーい! おーい!』

???『うるっせぇーなー、ったくよー。せっかく寝てたのによー、少しは休ませてくれってんだよったくよー』

アルミン『草原の中から何かが起き上がって……ッ!? その形、そして荒れた表面、まさか君は!?』

アルミ胃ン『ったく、本体様は俺を休ませないのが趣味なのかよっつう話しだよ』

アルミン『アルミ胃ィィィィィィィィィン!!!』

238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 03:54:08.31 ID:xvVMENXZ0

アルミ胃ン『うるっせえよ、んな大声で怒鳴らなくても聞こえてるわ!』

アルミン『ど、どうしてアルミ胃ンが僕の目の前に!? じゃ、じゃあ僕の中のアルミ胃ンはどこに!?』

アルミ胃ン『落ちつけよ本体様さんよ、俺が外に出てきたとでも思ってんのか?』

アルミン『えっ、ち、違うのかい!?』

アルミ胃ン『違うに決まってんだろうがボケ! 大体、人間と同じ大きさの人間の喋る胃があってたまるか!』

アルミン『……ッハ!(それもそうだ!)』

アルミ胃ン『ったくよー、可愛らしい格好しちゃって本体様ぁ。おつむは良い方だったんじゃねえのかよ?』

アルミン『こんな状況に対処できる頭なんて持ってないよ!』

アルミ胃ン『それもそうかぁ』

アルミン『こ、ここはどこなんだい? 僕は死んだのかい?』

アルミ胃ン『ここは本体様の腹ン中だよ』

アルミン『えっ! ……僕の、中?』

アルミ胃ン『そうだ、つまりは俺が出てきたんじゃなくて、本体様が入ってきたっつうわけだ』

243:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 04:06:20.15 ID:xvVMENXZ0

アルミン『なんだって!? この草原は、僕のお腹の中なのか!?』

アルミ胃ン『だからそう言ってんだろ』

アルミン『きょ、興味深い、人間が自分のお腹の中に入った時、辺りは草原のように見えるのか!』

アルミ胃ン『軽く変人みたいなこと言ってるから気をつけろ本体様』

アルミン『凄いな、草原かぁ!』

アルミ胃ン『あ、いやなこれな、草原に見せてるだけなんだ』

アルミン『……え? 見せてるだけ? どういうことだい?』

アルミ胃ン『上に太陽があるだろ?』

アルミン『ああ、どこからどう見ても太陽だよ』

アルミ胃ン『あれはこの草原ホームでは太陽っつう象徴になってるけど、脳みそだ』

アルミン『……? え? ん?』

アルミ胃ン『アルミソだ。お前が可愛がってでっかくでっかく育った、お前の脳みそだ』

アルミン『アルミソォォォォォォォォォ!!!』

249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 04:34:23.24 ID:xvVMENXZ0

アルミ胃ン『あの太陽……アルミソが、本体様に気ィつかって腹の中を草原に見せてくれてんだ』

アルミン『そ、そんなことができるのかい僕のアルミソは!?』

アルミ胃ン『ホームはノーマル、草原、お家、訓練所、男子寮、森、街中、川、船の中、巨人だらけがある』

アルミン(ほとんど見たことある記憶ばっかりじゃないか……それもそうか。草原は想像するに難くないからって感じかな)

アルミン『ちなみに、ノーマルってどんなのなんだい?』

アルミ胃ン『……見たいの?』

アルミン『ああ! こんな貴重な体験、知れる内に知っとかないと!』

アルミ胃ン『わかったよ……アルミソ! 本体様のご要望、ノーマルだ!』

草原→ノーマル

アルミン『ッんな!?』

アルミ胃ン『もちろんわかってたんだろうが、一応言っとくと、ノーマルはもろ本体様の腹の中、だ』

アルミン『ひ、ひぃぃぃぃぃぃ!』

アルミ胃ン『実際にこういう構造ってわけじゃねえけどな、臓物大集合ホーム……だ?』

アルミン『……』ゲロゲロゲロ

アルミ胃ン『アルミソォォォォォ! 草原! 早く草原にしてえええええ!』

250:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 04:55:46.82 ID:xvVMENXZ0

ノーマル→草原

アルミン『はあ、はあ、はあ……うっぷ』

アルミ胃ン『落ち着いたかよ本体様』

アルミン『あ、ああ、大分ね』

アルミ胃ン『……そうかい』

アルミン『……どうして』

アルミ胃ン『……』

アルミン『どうして僕をここへ呼んだんだい?』

アルミ胃ン『……アルミソが呼んだんだよ、覚えてるか? 今朝、本体様の防衛本能によって頭の回転が停止したの』

アルミン『……ああ、あの時か(服を脱がされてクリスタたちに好き放題された時、一時思考が止まったんだ)』

アルミ胃ン『その時にな、アルミソが本体様の意識を内部へ移転させる能力を覚醒させたんだ』

アルミン『な、なるほど(なんだそれ)』

アルミ胃ン『この意識移転も、ある種の防衛本能なんだろうな』

アルミン『ど、どうしてアルミソは今、そんなことを?』

アルミ胃ン『……それが本題だ。助けるためだ、本体様……そんでもってミカサをよ』

252:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 05:07:42.19 ID:xvVMENXZ0

アルミン『僕と、ミカサを助ける……?』

アルミ胃ン『本体様……俺もあんたの一部だって事を忘れるんじゃあないぜ』

アルミン『アルミ胃ン……』

アルミ胃ン『つまりすなわち、俺が言うことは本体様も心の奥で、体の中で思ってることだってことだ』

アルミ胃ン『そんでもって、本体様の可愛がってる賢いアルミソは、しっかりそれを理解して考えてる』

アルミン『な、何を……』

アルミ胃ン『ミカサの暴走を止める方法だよ』

アルミン『ッ!?』

アルミ胃ン『助けるも何も、俺はあんた……本体様の一部なんだ』

アルミン『……』

アルミ胃ン『助言じゃねえ、ただ、アルミンが本音をアルミンにぶちまけたってだけなんだよ』

アルミン『本音……ぶち、まける』

アルミ胃ン『本体様が気づく、それだけさ』

253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 05:21:01.01 ID:xvVMENXZ0

アルミン『アルミ胃ン僕は』

アルミ胃ン『おーっともう時間がねえ! アルミソ! 本体様の意識を外に移転しろ!』

アルミン『ま、待って! まだ話し足りないよ!』

アルミ胃ン『何言ってんだよ、いつだって話せるじゃねえか鏡に向かってよォ!』

アルミン(違う、そうじゃない、一言だけ……せめて一言!)

アルミ胃ン『移転が始まった……本体様、せいぜい頑張りな。大切な友達、助けてやれよ』

アルミン『アルミ胃ン!』

アルミ胃ン『なーんだよまだ何かあるのかったくよー。ったくお喋りな本体様だ』

アルミン『ごめん、ごめんねアルミ胃ン!』

アルミ胃ン『……』

アルミン『こんな本体で……いつもいつも、アルミ胃ンを痛めつけてる本体でごめんね!』

アルミン『もっと胃痛とか起こさない良い本体がよかったよね! 本当に、こんな弱い本体でごめん!』グスン、ヒッグ、グスン

アルミ胃ン『……ははは、ばーか。こちとら生まれた時からずっと本体様と一緒なんだ』

アルミン『――――――――――!』

アルミ胃ン『……ここより居心地の良い体なんざ、知ってるわけねえだろったくよ』

257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 05:34:18.60 ID:xvVMENXZ0

「おいマルコ! なんとしてでもミカサ押さえつけてろ!」

「無理無理無理だって! あそこに倒れてるのアニでしょ!? 僕がミカサ抑えられるわけないって!」

「おいお嬢ちゃん! しっかりしろ、大丈夫かお嬢ちゃん!」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン「……んぅ、こ、こ、は?」パチッ

マルコ「ジャン! 女の子は目を覚ましたのかい!?」

ジャン「……お、おお! 大丈夫そうだ!(……おいおい、この子)」

アルミン(ジャンとマルコ……とミカサも!?)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン(そういえばこの二人も今朝、意気揚々と街へ行くって言ってたな)

ミカサ(『覚醒』)「邪魔」

マルコ「ぐふっ」

ジャン「マルコォォォォォォォォォ!!(……この子)」

アルミン(完全女装)「くっ! 眠ってる場合じゃない!」

ジャン「……(めちゃくちゃ可愛いじゃねえかあああああああ!!!)」

258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 05:44:37.40 ID:xvVMENXZ0

ジャン(……可愛い)

ジャン(いやいやいや! おいジャン、てめえ何考えてんだ馬鹿野郎ッ!)

ジャン(俺には心に決めた相手、ミカサがいるんじゃねえのかよ!)

ジャン(あの黒い綺麗な髪に一目惚れして、それ以来俺はミカサを好きでいると誓っただろうが!)

ジャン(……それを、どこの誰だか知らねえ女の……子)

アルミン(完全女装)「……あ、ああ、ミカサが来るよ! ミカサが近づいて来るって!」ブルブルブル

ジャン(震えて……可愛い小動物みてえだ)

ジャン(違う違う違う! だから俺はミカサ一筋なんだっつうの!)

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

ジャン(……そう、俺の好きなやつはただ一人! ミカ)クルッ

ミカサ(『覚醒』)「……」

ジャン(ちけえ……)

ミカサ(『覚醒』)「邪ま……」

260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 05:58:12.61 ID:xvVMENXZ0

ジャン(なんだっつうんだ!)

ジャン(偶の休暇で街へ出たら、死に急ぎ野郎とミカサが並んで歩いてやがって!)

ジャン(遊び半分で(物凄く真剣に)二人のあとつけてたら、いきなりミカサが女の子追って走り始めて!)

ジャン(ライナーの野郎は千切り飛ばされるわアニはぶっ倒れるわマルコもやられるわ!)

ミカサ(『覚醒』)「……魔」

ジャン(今度は俺がやられる番なのかよおおおおおおおおお!!)

ガシッ!

ミカサ(『覚醒』)「……ッ」

ジャン「ッ!? お、お前ら!」

サシャ「大丈夫ですか!? アルミン! ジャン!」

コニー「どういうことだよこれおい!? ユミルに言われてミカサ探してたらよォ! なんだこれどういう状況だ!?」

ミーナ「アルミン大丈夫!? 怪我ない!?(やっぱりアルミンきゅん可愛いいいいい! 怪我あったらペロペロしたいよぉぉぉぉ!)」

アルミン(完全女装)「サシャ! コニー! ミーナ!」

ジャン(ん? ちょっと待て、え? なんだ? アルミンっつったか? あーん? ど、どこにアルミンがいるんだ?)

279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 09:13:01.63 ID:xvVMENXZ0

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

サシャ「ぬうぐおおおおおお……! 三人がかりでも押さえつけられませんよっ!」

コニー「っていうか今にも吹き飛ばされそうだ! こいつミカサだよな!? 化け物とかじゃねえよな!?」

サシャ「ミカサ! 聞こえてますか!? どうしたんですかそんなにおなか減ってるんですかァ!?」

コニー「お前じゃねえんだからそんなワケねえだろうが!」

ミカサ(『覚醒』)「アルミンは友達アルミンは幼馴染アルミンは大切な友達アルミンは……」ブツブツブツ

アルミン「サシャ! コニー! ミーナ! もういい、ミカサから離れてくれ」

サシャ「アル……ミン? でもそうしてしまうと、またアルミンを襲うんじゃないですか!?」

ジャン「……おい、ちょ」

コニー「今すぐにでもジャンとアルミンに取り押さえるの手伝ってほしい状況なのに、離せってなんだよ!?」

ジャン「え……えとぉ」

アルミン(完全女装)「大丈夫だ! ミカサを止める方法を考えた! 一か八かだけど、僕を信じてくれ!」

ジャン「あの……さぁ、え? この女の子、アルミンなのか?」

281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/25(土) 09:24:42.72 ID:xvVMENXZ0

コニー「ああァ!? なんだこんな時に!? そうだよアルミンって名前の女の子だ!」

ジャン「おいサシャ、ミーナ。この子は死に急ぎ野郎の友人のアルミンなのか?」

アルミン(完全女装)「ジャン……僕はアルミン・アルレルトだよ。エレンの幼馴染の」

サシャ「……そのように、クリスタから聞いてますけど」

ミーナ「正真正銘男の子のアルミンだよっ!(あーマジでアルミン舐めたい)」

ジャン「……」

コニー「……? ……っ! ……ッ!?」

ジャン(なんてこったぁぁぁああああああああ!!! 野郎……しかもアルミンだったのかよおおおおおおおお!!!)

コニー「どういうことだそれえええええええ! おいアルミン! お前ってアルミンだったのか!」

アルミン(完全女装)「そ、そうだけど。コニー……今さらかよ」

コニー「アルミンすげえ可愛いじゃねえかっ! すげえなっ!!」

ジャン(俺は……アルミンを、野郎を好きになりそうだったってのかよ!)

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ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

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ジャン・キルシュタインとは『進撃の巨人』の登場人物で、調査兵団に所属する兵士。第104期訓練兵団を6番で卒業した。自己の保身を第一に考える現実主義者で、思ったことを率直に言い過ぎる性格からたびたび主人公のエレン・イェーガーと対立していた。当初は巨人の脅威から逃れるために内地への配属を希望していたが、友人のマルコ・ボットが戦死したことで考えを大きく変え、調査兵団に入団する。入団後は持ち前の現状把握能力を活かして同期のまとめ役として活躍した。

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フリーダ・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

フリーダ・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。

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