永倉新八(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

永倉新八(ながくら しんぱち)とは『ゴールデンカムイ』の登場人物で、土方歳三と共にアイヌの隠し金塊を狙う老剣士。幕末の頃は新選組二番隊隊長として活躍し、「新選組最強の剣士」と呼ばれた程の剣の達人である。その異名通り、数多の強敵をその剣術で打ち倒していった。土方に対しては時に遠慮なく憎まれ口を叩く一方でその苛烈な生き様を尊敬し、資金面を含む様々な形で協力。命懸けで土方をサポートし、多くの人間が死んだ金塊争奪戦を生き抜き、以降は新選組の紹介記事を新聞に寄稿したり、剣術指南に励む余生を送った。

永倉新八の概要

永倉新八(ながくら しんぱち)とは、漫画『ゴールデンカムイ』の登場人物である。歴史に実在する永倉新八がモデルとなっている。漫画『ゴールデンカムイ』は日露戦争直後の明治時代の北海道を舞台に描かれた作品である。顔の無い男“のっぺら坊”が隠したアイヌの金塊を求めて、様々な人々が熾烈な金塊争奪戦を繰り広げていく。血生臭い金塊争奪戦の傍ら、北海道の自然や文化、グルメを紹介していく内容となっている。金塊の隠し場所はのっぺら坊しか知っておらず、当人は網走監獄に幽閉されている。のっぺら坊は金塊の在処を暗号にして凶悪な24人の囚人に刺青として彫った。その24人の刺青の囚人は脱獄し、北海道の各地に潜伏している。刺青の暗号は囚人の皮を剥がして他の暗号と組み合わせるようになっており、のっぺら坊は意図的に互いに殺し合って刺青人皮を奪い合うように仕組んでいた。刺青を油紙に書き写すという方法もあるが、基本的に相手が凶悪な犯罪者の為殺し合いの末、刺青人皮を剥ぎ取るという展開になっている。金塊を求める者は他のライバル達と殺し合いながら、凶悪な犯罪者達と死闘を繰り広げなければならない。

金塊を求める勢力は大きく分けて3つ。一つ目は土方一派。元新選組副長であり、戊辰戦争を最後まで戦った土方歳三(ひじかた としぞう)を筆頭とした勢力である。土方は表向きは死んだ事にされていたが、実は網走監獄に捕らえられて生きていた。その後、刺青の囚人の一人として他の刺青の囚人達を率いて脱獄する。脱獄後、土方は仲間を率いてかつて夢見た北海道を独立させた蝦夷共和国の建国の為に行動を開始する。蝦夷共和国とはロシアからの日本侵略を防ぐ為の緩衝国として戊辰戦争時、幕末の志士達によって一時的に建国された独立国家である。永倉新八(ながくら しんぱち)はこの土方一派に属し、側近的な立ち位置で土方を支えた。二つ目は第七師団第27聯隊。情報将校の鶴見篤四郎(つるみ とくしろう)中尉が率いている。第七師団は北海道開拓と防衛の為に創設された陸軍最強と言われている師団である。鶴見は中央から冷遇されている第七師団を率いて北海道に軍事国家を建国しようとしていた。その為の軍資金としてアイヌの金塊を狙っている。三つ目は主人公の杉元佐一(すぎもと さいち)とヒロインのアシリパを筆頭にする杉元一行。杉元は日露戦争の激戦地203高地から生還した元兵士である。「不死身の杉元」の異名を持ち、どんな死地からでも生還する脅威的な生命力と戦闘力を持つ。物語序盤は故郷の幼馴染の目の病気を治す為に金塊を狙い、物語が進むにつれてアシリパの力になる為に金塊を狙うようになる。アシリパはのっぺら坊の娘であり、アイヌの少女である。快活で北海道の自然に精通し、弓矢の名手である。一方で鋭い観察眼を持ち、少女でありながら凶悪な刺青の囚人や金塊を狙う他のライバルと渡り合う実力を持つ。物語序盤、のっぺら坊はアシリパの父を含めた7人のアイヌを殺した仇という事になっており、アシリパは真相を知る為にのっぺら坊に会う為杉元に協力するようになる。物語が進むにつれて、のっぺら坊はアシリパの父ウィルクである事が判明し、ウィルクはアシリパに金塊を受け継がせて、北海道アイヌ民族の独立国家を建国させる為に金塊を隠した事が明らかになる。

永倉は小柄で髭を蓄え、頭の禿げた外見の老人である。一見すると穏やかそうな老人だが、元新選組最強の剣士と謳われた人物であった。性格は頑固で短気である。新選組時代には我武者羅に剣術に打ち込んでいた事から、我武者羅の「がむ」と永倉新八の「しん」を取って「がむしん」と渾名で呼ばれていた。歳を取って尚もその剣術の腕は衰えておらず、抜刀した際には強敵を次々と斬り捨てていった。

物語では網走監獄から脱獄してきた土方の支援者として登場した。武器や当面の資金、アジトを提供する。高齢という立場からか、土方一派に加わった若い人々の面倒見をする一面もあった。物語当初は老体故、土方の金塊争奪戦を陰から支える形で活躍していたが、物語が進むに連れて鉄火場に向かうようになる。

最終的には五稜郭にて土方達と杉元一行と共に金塊を発見し、五稜郭を包囲してきた第七師団と籠城線を繰り広げる。そして第七師団からの砲撃の最中、単身で第七師団に投降。鶴見と駆け引きを行い、砲撃を一時止めさせる。その後、第七師団兵士複数人の包囲を剣術で打ち破って、単身で離脱する。そして箱館山から仲間と共に砲撃を行い、第七師団へ援護射撃を行っていた雷型駆逐艦隊を無力化させる大戦果を上げた。しかし金塊を巡る最後の戦いの中で土方は死亡し、「金塊の入手」ではなく「新撰組時代にはできなかった“土方の側で力を尽くす”」ことを目的に争奪戦に参加していた永倉は戦う意義を見失う。金塊そのものには手を出さずに土方の遺体を回収して戦線を離脱し、多くの強者たちが命を落とした金塊争奪戦を最後まで生き抜いた。

永倉新八のプロフィール・人物像

性別:男
性格:我武者羅、頑固、短気
体格:小柄
特技:剣術
好物:ウナギの蒲焼
CV:菅生隆之、中井和哉(青年期)

杉元と対峙した際には杉元の持つ刺青を金で買い取る事を提案したり、一見すると穏やかな老翁の様な印象を抱く。しかし、軽んじてくる相手には殺意を滲ませて相手を威圧する一面もあり、行動の節々に新選組最強の剣士だった面影が滲み出る。また、その剣術の腕は衰えておらず、永倉と敵対した相手は卓越した剣術で容赦なく切り捨てられた。相手が例え網走監獄の典獄であろうと、怒りが頂点に達すると棒を片手に殴り込みを仕掛ける豪胆さも併せ持つ。

永倉新八の装備・能力

刀で敵を切り捨てていく永倉

永倉の最大の武器。新選組最強の剣士の名の通り、抜刀した永倉は誰にも止められない。物語では土方達の支援に回る事が多かったが、一度刀を持った永倉は圧倒的な強さで敵を切り伏せていく。

自分で刀を用意する事は少なく、敵から奪ったり、その場に置いてあった刀を使用することが多かった。

短気

穏やかな老人に見える永倉であるが、自分を軽んじたり許せない事があると口調が一気に変わり、乱暴なものになる。怒りが頂点に達した際には相手が誰であろうと抜刀して斬りかかろうとする程。往年の凄みが所々に垣間見える。

女装

茨戸にて、日泥一味を騙す為に披露。頭を布で隠している為、口紅を塗る必要は無いのだが、何故か口紅を塗っていた。

女好き(若い頃)

若い頃は相当な女好きであった。この女好きは土方が女遊びを教えた事がきっかけである。老いてからはすっかり落ち着いており、土方との親密さを表す思い出となっている。

永倉新八の来歴・活躍

樺戸監獄にて土方と再会

樺戸集治檻にて土方と再会する永倉

新選組として活躍していた永倉であったが、大政奉還により江戸幕府は終わりを迎え、新選組は明治新政府によって取り潰されてしまう。だが、新選組を始めとした旧幕府勢力は明治新政府に戦争を仕掛けた。後の戊辰戦争である。鳥羽伏見の戦いで永倉は大活躍するも、結局旧幕府軍は敗北し江戸へ敗走する。永倉も江戸へと逃げた所で離れ離れになっていた近藤勇と土方と合流した。が、近藤の「俺の家来になるなら同志にする」と暴言を吐かれ、怒り心頭の永倉は新選組との離別を決断する。その後近藤は捕らえられて処刑され、土方は北海道に蝦夷共和国を建国し、函館の五稜郭にて明治新政府軍と箱館戦争を戦う。土方は箱館戦争に敗北し、典獄の犬童の手によって表向きは戦死した事にされ、密かに樺戸監獄に囚われてしまう。後に永倉は近藤と土方は自分を死なせまいとして、あのような暴言を吐いたのだと感じるようになっていった。結果として兄貴分でもあった近藤や土方を見捨てて自分だけ生き残ってしまったと永倉は負い目を抱くようになる。

明治の世になり、永倉は故郷の北海道に戻っていた。肉体は老いていたが、樺戸監獄の看守に剣術を指南する剣術師範として勤めていた。年末の挨拶をする為に樺戸監獄を訪れた際、偶然永倉は虜囚となった土方と再会する。永倉はすぐに当時樺戸監獄の典獄を勤めていた犬童四郎助(いぬどう しろうのすけ)の部屋に駆け込み、詰め寄った。犬童はかつて箱館戦争で新政府軍として戦っていた兄を亡くし、土方を憎悪していた。部下達から規律の鬼と恐れられる一方、囚人達に非人道的な労役を課したり、私情で土方を長年幽閉する等の歪んだ性格を有している。犬童は永倉に土方を虜囚にする事で土方の持つ侍としての誇りを折ろうとしている事、土方の心を完全に折ってから処刑する事を話した。永倉は犬童に土方に会わせるように言うが、犬童はこれを拒否。永倉は犬童が今年いっぱいで網走監獄に異動になる事を話し、犬童が異動になってから土方に会いに行く事を伝える。これに対し犬童は土方も共に網走監獄へ移送する旨を話し、永倉に帰るよう促した。永倉は一旦大人しく部屋を出るが、すぐに取り押さえようとする看守数人を引きずりながら、「頭カチ割られたくなければ土方に会わせろ」と棒を片手に殴り込みを仕掛けに犬童の元へ戻ってくる。血気盛んな一面を見せた永倉は騒動の末、永倉は看守複数人に担ぎ上げられて部屋から追い出される。しかし、永倉の弟子でもある看守の一人が永倉を手引きし、土方に会わせてくれた。

永倉が土方の房の前に来ると中から「ガムシンか?」と声がする。それは紛れもなく永倉の若い頃の渾名であり、正真正銘の土方がこの扉一枚を隔てて生きている事を永倉は改めて思い知る。永倉は長年心に溜めていた土方への想いを語り始める。永倉は新選組の時に近藤と対立し、何度も腹を切らされそうになっていたが、その度に土方が庇っていた。他にも土方は永倉に女遊びを教え、公私を超えて二人は心を通わせていた。剣術好き、放浪好き、女好きと二人は似ている所があり気が合ったのである。時を超えて年老いた二人は今、再会を果たした。歳を忘れ、かつての若かりし頃の様に二人は再び心を通わせる。永倉はかねてから感じていた、「かつて江戸で近藤達が見せた横暴な態度は、自分を生き残らせるための最後の思いやりだったのでは無いか」との疑問について土方に問いかける。その結果形として近藤を見捨ててしまったこと、土方に人生の大半を棒に振らせることになってしまったのではないかと涙ながらに言葉をぶつけた。

その後、土方は網走監獄へ移送される。

小樽にて土方達と合流

網走監獄を脱獄し、土方は牛山辰馬(うしやま たつうま)と合流した。牛山は土方と共に網走監獄を脱獄した刺青の囚人の一人である。柔道の達人の巨漢であり、「不敗の牛山」の異名を持つ。基本的に女性には紳士的だが、女を一定期間抱かないと暴走し、男であろうと襲いかかろうとする欠点を持つ。

永倉は土方と合流し、アジトと当面の資金及び外国製の最新式の銃を提供した。永倉は土方にもう少し体が動けば一緒に走り回る事が出来たのに、と嘆く。土方の方が年上であるが、永倉の方が老いが早く、動きが鈍かったのだ。それでも土方は永倉の本心は新撰組時代のように若く、かつての理想の為に再び戦える事に血を滾らせている事を見抜いていた。そんな只ならぬ雰囲気を醸し出す土方と永倉に、牛山は二人が何か大きな事を企んでいるのを悟る。

土方と合流した永倉はアジトのすぐ外で二人だけで話をする。それは土方が金塊争奪戦の果てに臨んでいる巨大な野望についてであった。老いても尚、戦争に身を投じようとする土方に永倉は、土方が死に場所を探している事を指摘した。永倉の指摘に土方は「私はあと百年生きるつもりだ」と軽口で返した。この会話の後、土方は牛山と金で雇った若い衆を引き連れて小樽近郊に潜伏する渋川善次郎(しぶかわ ぜんじろう)に会いに行く。渋川は最近樺戸集治監を出所した盗賊団の頭領である。渋川は仲間を集めて再び盗賊団を組織していた。土方と面識があり、土方は渋川を引き入れようと考えていた。が、結局物別れとなり、殺し合いに発展する。土方は圧倒的な強さで渋川を殺し、手下たちも土方の仲間が皆殺しにしてしまった。永倉は再び死地に赴いていく土方をアジトにて待っていた。

日が経ち、アジトのすぐ外では牛山が柔道の稽古に励んでいた。牛山は性欲が溜まっており、野獣のような咆哮をあげる。そんな牛山を見た永倉は「ケダモノめ」と近所の人に通報されないか心配していた。その時土方がアジトから現れて永倉に牛山を呼んでくるように言う。永倉達は小樽の街へ向かう事になった。

小樽の街へ着いた土方、牛山、永倉。一行は金で雇った若い仲間を数人引き連れていた。永倉達はある目的を果たすために小樽に現れたのである。が、牛山は別行動を取り一行から離れた。牛山は遊郭に女を抱きに行ったのである。これから大きな計画を実行しようという時に、軽口を叩きながら女を抱きに行く牛山に永倉は苛立っていた。しかし土方から牛山は女をしばらく抱いていないと暴走して、永倉ですら襲いかねない旨を伝えると永倉は呆れて無視を決め込んだ。牛山が遊郭に行った間に一行は作戦を開始する。一行は二手に分かれて片方は町中で手投げ弾を炸裂させ、騒ぎを起こした。もう一方はその騒ぎで軍隊や警察が出払っている隙に銀行を襲撃。永倉と土方は銀行内であるものを探していた。探索の末、永倉は目的のものを発見する。それは日本刀の和泉守兼定である。これは土方が新撰組時代から使用していた愛刀であり、土方が箱館戦争に敗北して虜囚となった際に奪われてこの銀行に流れ着いたのである。一行は刀と現金を強奪し、離脱した。この銀行襲撃により永倉達は金塊争奪戦の為の資金を確保する事に成功した。

銀行襲撃から数日後、積丹の海岸で惨殺死体が発見される。殺されたのはニシン漁の出稼ぎ労働者であった。永倉はその情報をアジトにて牛山に話し、心当たりのある刺青の囚人の仕業ではないかと考えていた。牛山もその人物に心当たりがあった。その人物の名は辺見和雄(へんみ かずお)。刺青の囚人の一人で日本中を放浪しながら百人以上人殺しをしてきた殺人鬼である。己の快楽の為に人を殺し、次々と場所を移していく為行動が全く読めない相手であった。その時、牛山は物陰からコッソリ話を聞いていた白石由竹(しらいし よしたけ)を発見し捕える。白石は刺青の囚人の一人であり、主人公の杉元の仲間である。脱獄王の異名を持ち、柔軟な体と脱獄の為の高度な技術を習得している。白石は土方の前に引き出され、土方から白石の刺青を油紙に移して渡すように言われた。言うとおりにしないと殺されるとも脅された白石はこれに従い、また白石の仲間である杉元達の事も白石は土方に話してしまう。土方は白石に杉元達のスパイとして潜入する事を要求し、辺見が潜伏している可能性の高い場所を教えた。土方は白石を通して杉元一行に刺青人皮を集めさせて、刺青の写しを入手する事を目論んだのである。土方の目論見通り、杉元一行は辺見の刺青人皮を入手し、白石はその写しを作成して牛山に手渡した。暫くの間、杉元一行は白石を通して土方一派の情報で刺青の囚人を追う事になる。

茨戸にて死闘を繰り広げる

土方は白石を通して杉元一行に日高に刺青の囚人がいる事を教え、現地に向かわせた。一方で永倉を含む土方達は茨戸に向かう。永倉達は茨戸の賭場にて刺青人皮が流れ着いたという情報を入手し、捜索に来たのである。茨戸では日泥一味というヤクザと馬吉一味といいうヤクザが血生臭い抗争を繰り返していた。双方のヤクザは互いに警察関係者を抱き込んでおり、茨戸は無法地帯と化していた。永倉達は双方のヤクザに自分達を用心棒として売り込みつつ、刺青人皮を捜索する。そして日泥一味の方から永倉達は刺青人皮の情報を入手。刺青人皮は日泥一味が所有していた。日泥は賭場を営んでおり、賭場で大負けして借金を作った人間をニシン漁場でただ働きさせていた。ある日、賭場に来た男が大負けして借金を作り、いつもの通りニシン漁場でただ働きさせようとしたが、男は借金のカタに刺青人皮を置いていった。男はこの刺青人皮がアイヌの隠した金塊の在処を示している事を伝えるとその場から去っていった。こうして日泥一味は刺青人皮を入手したのである。そして、この情報を聞きつけた馬吉一味はこの刺青人皮を欲しがり、抗争を仕掛けていた。一触即発の緊迫した状況の中、永倉達がやって来たのである。

馬吉一味は日泥一味の頭領の日泥の身重の妾を攫おうとしていた。この妾を人質に刺青人皮を入手しようと考えていたのである。永倉達は日泥の一人息子の新平と接触し、情報を入手した。実は日泥一味を陰で支配していたのは日泥の本妻であり、新平は日泥との子ではなくニシン漁で働いていた男と浮気をして生まれた子であった。そして妾の子は日泥の子ではなく、新平との子であった。日泥は実は種無しであり、息子の新平に妾を寝取られていたのである。そしてこの妻が日泥一味を実質仕切っていた。新平は威勢は良いものの、実は小心者で争いごとが苦手な人間であり、この血生臭い状況から抜け出したがっていた。状況を把握した永倉達は一計を案じ、日泥一味に付きつつ、新平と共に妾を誘拐した。この時妾を守っていた日泥の手下複数人を射殺し、馬吉一味の仕業であるかのように偽装した。永倉達は馬吉一味に成りすまして妾と刺青人皮を交換し、刺青人皮を入手しようと考えたのである。

人質の交換は茨戸の山本理髪店の前で行われていた。妾は馬の上に乗せられ、理髪店の店主が代理人として立ち会っていた。日泥一味も手下の用心棒を引き連れて理髪店に集まった。更に妾を誘拐した罪を擦り付けられ、日泥一味が攻め込んでくる事を恐れた馬吉一味も武装した手下と金で抱き込んだ警察分署の警官数人を引き連れて理髪店に集まっていた。一触即発の緊迫した空気の中、人質と妾の交換が始まる。日泥一味は刺青人皮の入った木箱を地面に投げ、人質をこちらへ寄越すようにいう。店主がその木箱を拾って中身を確かめようとした時、一発の弾丸が妾の身重の腹を撃ち抜く。妾は馬上から崩れ落ちるが、何事も無かったかのように再び立ち上がる。実はこの妾は永倉が女装した姿であり、本物の妾は理髪店の二階に待機していたのである。弾丸は永倉が妊婦に扮するために腹に入れていた詰め物を撃ち抜いて馬の頭に命中した為、永倉は無傷であった。尚、永倉を狙撃した尾形は、永倉の女装を見破っており、永倉を傷つけずに馬の頭のみを狙って撃ち抜いていた。妾が偽物であった事を知った日泥は咄嗟に木箱を取り戻そうと、木箱に手を伸ばす。永倉は狙撃されるので触らないように言うが、日泥は手を狙撃されてしまう。狙撃をしたのは櫓に上った尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)であった。尾形は元第七師団の上等兵である。狙撃の名手で今は無き第七師団の師団長の妾の子であり、鶴見に造反を目論んで失敗し、脱走兵になっている。尾形の狙撃に乗じて馬吉一味も射撃を開始し、日泥一味もこれに応戦して戦いが始まる。永倉は倒れた馬に身を隠して狙撃から身を守っていた。土方は日泥一味の手下たちを率いて馬吉一味に切り込みを仕掛ける。死闘の末、土方と日泥の手下達は尾形を櫓から落とす事に成功する。狙撃手が居なくなった事で永倉は倒れた馬から這い出して刺青人皮の入った木箱を回収しようとする。その時、馬吉一味が永倉に銃を向けて刺青人皮を渡すように命令する。永倉は近くに落ちていた軍刀を拾い上げ、構えた。この軍刀は尾形の狙撃で死亡した馬吉一味側に付いた警察分署署長のものである。永倉は一気に距離を詰めて馬吉一味に切り掛かった。剣術の達人の永倉の前では警官もヤクザも無力で、あっという間に武装した馬吉の手下と警官は切り伏せられてしまう。頭領の馬吉は永倉の圧倒的な強さに怯えながら拳銃を向けるが、狙いを定める前に永倉の軍刀で頬を貫かれてしまう。そして永倉は軍刀を再び構えると馬吉を切りつけて殺した。こうして茨戸の馬吉一味と日泥一味の喧嘩は終わった。

木箱の刺青人皮は実は偽物であった。日泥の妻は最初から取引に応じるつもりは無かったのである。が、永倉が馬吉を殺した直後に日泥一味の本拠である番屋から火の手が上がり、日泥の妻は慌てて番屋へ向かう。妻は番屋の隠し部屋に刺青人皮を隠していたので、慌ててそれを取りに行ったのである。番屋にて刺青人皮を外に持ち出そうとした所、新平は実の子ではなく、更に妾の子も新平の子である事を知った日泥に妻は殴り殺されてしまう。新平も日泥に撃ち殺されそうになった所で尾形が日泥を狙撃して殺害した。

永倉達が番屋に駆け付けるとそこには刺青人皮を頭に乗せ、勝ち誇ったかのように待っていた尾形の姿があった。それを見た永倉は番屋に放火したのは尾形である事を悟る。更に先の戦いで永倉の頭を撃ち抜く事も出来たのに、何故馬の頭を撃ち抜いたのかを永倉は尾形に質問する。尾形は永倉達に自分を用心棒にするように言った。こうして永倉達の仲間に尾形が加わった。また日泥一味の手下の一部が土方に心酔し、仲間に加わる。この中に、後に土方一派の主要登場人物となる奥山夏太郎(おくやま かんたろう)の姿もあった。

偽の刺青人皮の判別方法を探す

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尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する銃さばきの上手い軍人。大日本帝国陸軍の第七師団に所属していたが、途中軍隊の上司である鶴見中尉を裏切った。その後は脱走兵として土方歳三とアイヌの金塊を探すため一緒に行動し、金塊の鍵を握るのっぺらぼうに会うため網走監獄に潜入した。そこでのっぺらぼうと一緒にいた杉元の頭を撃ち抜いて逃げた。それから新たな金塊の情報を探るべく誰にもすがらずに自分で旅を続けている。

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宇佐美時重(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

宇佐美時重(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

宇佐美時重(うさみ ときしげ)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。第七師団の初期メンバーの一人で階級は上等兵。かなり腕が立ち、丸腰で武器を持った複数人の殺人犯を返り討ちにしてしまう程。鶴見中尉に心酔しており、恋愛感情にも似た忠誠心を持つ。最期は元第七師団の尾形に狙撃され、胸を撃ち抜かれて致命傷を負う。それでも尚、今際の際に鶴見中尉に刺青人皮と重要情報を伝えて息絶えた。

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ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ヴァシリとは『ゴールデンカムイ』に登場するロシア人狙撃手である。樺太の国境警備隊所属。日本軍の狙撃手・尾形百之助(おがたひゃくのすけ)との狙撃対決に敗れるが、再戦を熱望して脱走兵となり、尾形を追い続ける。二人の対決は作中屈指の名勝負の一つであり、ファンの間で人気が高い。狙撃の他には絵を描くことが得意。ヴァシリが描いた似顔絵がきっかけで、主人公・杉元佐一(すぎもとさいち)と打ち解け、共に北海道へ渡る。言葉が通じないこともあり、杉元たちとの旅では絵やジェスチャーでやり取りをしている。

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杉元佐一(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

杉元佐一(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

杉元佐一(すぎもとさいち)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。

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姉畑支遁(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

姉畑支遁(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

姉畑支遁(あねはたしとん)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人であり、動物学者。動物、植物をこよなく愛し、研究している。だが嫌がる動物を無理矢理犯したり植物を傷つけて射精するなど異常な性格の持ち主。自分の欲望のままに行為をしたにも関わらず、行為後は大変後悔をする。そして自分が犯した動物や植物に責任を一方的に擦り付け動物は殺害、植物はナイフで傷をつける、とかなり独善的で身勝手な行動をする。

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アシリパ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

アシリパ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。

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白石由竹(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

白石由竹(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。

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松田平太(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

松田平太(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。

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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。

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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。

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辺見和雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

辺見和雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。

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花沢勇作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

花沢勇作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

牛山辰馬(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。

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土方歳三(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土方歳三(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。

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フチ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

フチ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。

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ウイルク(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ウイルク(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。

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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。

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門倉利運(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

門倉利運(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

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マンスール(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

マンスール(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

岩息舞治(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

鯉登音之進(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

津山睦雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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土井新蔵(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土井新蔵(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土井新蔵(どい しんぞう)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物である。埋蔵されたアイヌの金塊の暗号となっている刺青が体に彫られた24人の囚人の1人である。幕末に土佐藩の勤皇派におり、幕府の要人など何人も殺害した殺し屋であった。その後北海道・根室に流れ着きアイヌの女性と結婚するも、土井に恨みを持つ者が妻を拐った。妻を取り戻すために、妻を拐った人物を殺め、釧路の海岸で捉えられ囚人となった。妻が病で先が短いことを知り網走監獄を脱獄した。最期を看取った後は根室の漁場で働いている。

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