小春六花(VOCALOID)の徹底解説まとめ

小春六花(こはる りっか)とは、キャラクター付き音声合成ソフトの企画やプロデュース、グッズ制作・販売などの音楽に関わる制作を行う合同会社「TOKYO6 ENTERTAINMENT」が行った「キャラクタープロジェクト」の第1弾として制作された音声合成ソフトおよびキャラクターである。クラウドファンデイングを通して資金が集められ、発話用音声創作ソフト『CeVIO AI』と歌声合成ソフトウェア『SynthesizerV』の2つに対応したソフトとして発売された。声のもととなったのは声優の青山吉能。

小春六花の代表曲

MIRA

ボカロP Kanariaによる小春六花歌唱楽曲。公開日は2021年3月12日である。
小春六花のデモソングとして公開された。制作者のKanariaは2020年に楽曲「KING」が爆発的にヒットした事で名をあげた事で、2020年代を代表する若手ボカロPの1人として数えられている人物である。そんな多くの人々からの注目が集まる中での新たな音声合成ソフトのデモソングとして、本楽曲は公開された。Kanaria自身の人気に加え、小春六花という新たなボカロへの興味から多くの人が本楽曲を視聴。排他的かつどこか宗教じみた雰囲気を持つ楽曲のダークな世界観に、多くの人が心を魅了される事となる。結果公開早々にニコニコ動画のカテゴリーランキング『音楽・サウンド』にて1位を獲得し、再生回数も殿堂入りを達成する等様々な功績を残す事となる。

ミゾオチ

ボカロP buzzGによる小春六花歌唱楽曲。公開日は2021年3月21日である。
小春六花のデモソングとして制作された楽曲。動画に添えられたbuzzGの「急所を狙い澄ませ。」という過激なコメント通りの激情的なギターロックソングに仕上がっている。1音1音が重たく響く重低音と機械的な電子音が混じった曲調や、まるで少年漫画にありそうな「のし上がり」を歌った歌詞の内容に、SFバトル漫画を読んでいるような胸アツ展開を感じる楽曲である。MV内に登場する小春六花の挑戦的で力強い眼差しも視聴者の心を魅了するものがある1作だ。

デラシネ

ボカロP KEIによる小春六花の歌唱楽曲。公開日は2021年3月12日である。
小春六花のデモソングとして制作された楽曲。前作のボカロ曲公開から約4年ぶりの新作という事もあり、多くのファンが歓喜した楽曲ともなっている。曲名の「デラシネ」は、「根無し草」という意味を持つフランス語である。その曲名から察せられるように、どこにも居場所らしい居場所を見つける事が出来ずに居る人間の心情を歌った楽曲となっている。居場所がない事を悲観的に、皮肉的に歌いつつ、それでも「デラシネ(根無し草)」らしく生きようと明るく前を向いた歌詞も多く綴られており、楽曲自身の穏やかな曲調と相まって聴くも者の背中を押してくれる優しい応援ソングのような印象を受ける1曲である。

小春六花のミュージックビデオ(MV/PV)

ローファー

ボカロP 40mPによる小春六花椒楽曲。公開日は2021年3月12日である。
小春六花のデモソングとして制作された楽曲。爽やかな曲調のバンドサウンドでの楽曲制作を中心に活動する40mPの作風が強く活かされた楽曲となっている。しかし動画に添えられた40mPのコメント「最短のルートで天国へ。」が持つ不穏さからもわかるように、その歌詞は爽やかな曲調とは異なる苦しく重たい内容のものとなっている。心の弱い少女が自身の人生に終わりを告げる為にやってきた屋上で自身の心情を吐露していく姿が歌われており、曲名の「ローファー」は少女が履いている靴の事を指していると推測される。MVの中には歌唱用のソフトの小春六花ではなくトークボイス制作用のソフトの小春六花が描かれているが、これも楽曲の内容にあわせて選択されたものである事が推測できる。小春六花が履く「ローファー」を主張するようにそのカメラワークが足元に向けられるシーンも存在し、「高2年生」という年齢設定である小春六花に寄り添って作られた歌である事が想像できる内容に仕上げられている。

ジコショーカイ

ボカロP ライブPによる小春六花歌唱楽曲。公開日は2021年3月12日である。
小春六花のデモソングとして制作された楽曲。「春到来、卒業入社入学おめでとう。」というライブPのコメント通り、「卒業」や「入社」、「入学」をテーマに歌われた楽曲となっている。新たな場所に入学・入社する為の面接を受けているような体で、己自身の事やこれまでの人生の振り返り、それからの人生や未来を想像する歌詞が綴られている。歌詞の中には「デビュー」や「ルーキー」と、音声合成ソフトとしては新人である小春六花自身と重なるような言葉も綴られており、「デモソング」=小春六花のボイス公開、デビューソング、というのと掛け合わせて制作された楽曲である事も推測ができる。音声合成ソフトとしての小春六花自身の技術もさることながら、ライブPの調整の上手さにも高い評価が行われており、まるで人間のような歌声に高い評価が行われてもいる。
MVは小春六花の3Dモデルを用いて制作されている。この3Dモデルは後に小春六花のMMD用のモーションとして配布される事となった。

シャドーマンショー

梨本ういによる小春六歌唱楽曲。公開日は2021年3月12日である。
小春六花のデモソングとして制作された。「シャドーマン」というヒーローが精神的に披露してしまった人の心を救っていく物語音楽風の楽曲になっている。途中にはニコニコ動画などではお馴染みの時事ネタが盛り込まれていたりと、普段鬱で暗く不穏な楽曲を作る事が多い梨本ういにしては珍しいほどのポップで明るい楽曲に仕上げられている。
また「いろんな人巻き込んでコラボしてみました。」という梨本ういのコメント通り、様々な人物が楽曲制作に協力したコラボ楽曲ともなっている。動画とギターソロをボカロPのYMが、ドラムをドラマーの佐藤ユスウケが、さらには動画制作の協力者として小春六花の企画元である「TOKYO6 ENTERTAINMENT」や、その代表取締役社長でありボカロPでもある赤迫竜一(ボカロP名:アカサコフ)も参加している。おふざけと感動の2つが混ざりあった楽曲・動画の内容に「元気になれる」と多くの人々からの好評を集めている1作。

小春六花の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

開発元のTOKYO6 ENTERTAINMENTの代表取締役は「VOCALOMAKETS」のメンバー

ボカロ企画チームの「VOCALOMAKETS」に所属していたTOKYO6 ENTERTAINMENTの代表者・赤迫竜一(別名義:アカサコフ)。

小春六花を制作した会社TOKYO6 ENTERTAINMENTの代表取締役である赤迫竜一は、元VOCALOID企画チーム「VOCALOMAKETS」のメンバーであった事が判明している。この「VOCALOMAKETS」とは複数人のボカロP達により結成されたチームであり、オリジナルボカロに纏わる企画を主に行うチームとなっている。結月ゆかり・紲星あかり等、様々なボカロの企画を執り行っている。赤迫竜一は元は「アカサコフ」という名で活動していたボカロPであり、このボカロチームの1人として結月ゆかり・紲星あかり等のボカロ達の企画・制作に関わっていたという。
2019年にチームを退団。その後に立ち上げた会社が、小春六花を制作する事になる会社TOKYO6 ENTERTAINMENTだったのである。

1215chika
1215chika
@1215chika

Related Articles関連記事

可不/KAFU(VOCALOID)の徹底解説まとめ

可不(カフ、KAFU)とは、クリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」が企画を行い、名古屋の複数の企業からなる会社「CeVIO」が自社の音声合成ソフト『CeVIO AI』を用いて制作した音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源の1種およびキャラクターである。正式名称は「音楽的同位体 可不(KAFU)」。KAMITSUBAKI STUDIO所属の人気バーチャルYouTuber「花譜」の声をもとに制作された事で話題となった。

Read Article

初音ミク(VOCALOID)の徹底解説まとめ

初音ミク(はつねミク)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源の1種およびキャラクターである。声優・藤田咲(ふじた さき)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。ボカロブームを日本に生み出したきっかけのソフトであり、ボカロを代表するキャラクターでもある。

Read Article

鏡音リン・レン(VOCALOID)の徹底解説まとめ

鏡音リン・レン(かがみね リン・レン)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている「クリプトン・フューチャー・メディア」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。声優・下田麻美(しもだ あさみ)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。ボカロブームのきっかけとなった初音ミクの次に制作され、約7ヶ月で2万本という売上数を出した。

Read Article

KAITO(VOCALOID)の徹底解説まとめ

KAITO(かいと)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。スタジオ・ミュージシャンの風雅なおと(ふうが なおと)の声をもとに制作された男性ボイスのボカロであり、様々な音楽ジャンルに適応したソフトとなっている。

Read Article

GUMI(VOCALOID)の徹底解説まとめ

GUMI(ぐみ)とは、DTMなどのソフトウェアの開発・販売等を行っている会社「インターネット」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。正式名称は『Megpoid』であり、GUMIは愛称。声優兼歌手の中島愛(なかじま めぐみ)の声をもとに、「人間らしいボイス」を目指して制作されたボカロとなっている。

Read Article

音街ウナ(VOCALOID)の徹底解説まとめ

音街ウナ(おとまち うな)とは、CGやキャラクターデザイン等の制作を行っている会社「エム・ティー・ケー」企画による、株式会社「インターネット」社発の音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。声優・田中あいみ(たなか あいみ)の声をベースにボイスが作られ、後に株式会社「エーアイ」が開発した「AITalk」を用いた発話用ソフトも開発された。

Read Article

MEIKO(VOCALOID)の徹底解説まとめ

MEIKO(めいこ)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として、最初に生み出された。シンガーソングライター・拝郷メイコ(はいごう めいこ)の声をもとに制作されており、様々な音楽ジャンルに適応したソフトとなっている。

Read Article

結月ゆかり(VOCALOID)の徹底解説まとめ

結月ゆかり(ゆづき ゆかり)とは、ボカロP達によるVOCALOID制作チーム「VOCALOMAKETS」企画のパソコン系ソフトウェアの開発・発売を行っている会社「AH-Software」による制作・発売が行なわれた音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID』と株式会社「エーアイ」が開発した『AI Talk』をに対応したソフトが発売されている。声のもとは声優の石黒千尋(いしぐろ ちひろ)である。

Read Article

IA(VOCALOID)の徹底解説まとめ

IA(いあ)とは、音楽や映像、ソフトウェア等の企画・開発・販売を行っている会社「1st PLACE」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。1st PLACE所属のアーティスト・Lia(りあ)の声をもとに制作された。音声合成ソフトである他、1st PLACE所属の「バーチャルアーティスト」としてバーチャル空間プロジェクト「仮想惑星HABINA」に携わるなど、様々な活動を展開している。

Read Article

巡音ルカ(VOCALOID)の徹底解説まとめ

巡音ルカ(めぐりね ルカ)とは、音楽制作ソフトの開発・販売等を行っている会社「クリプトン・フューチャー・メディア(通称:クリプトン)」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。声優・浅川悠(あさかわ ゆう)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。VOCALOID(通称:ボカロ)初の日本語と英語、2つの言語に対応したソフトとして作られた。

Read Article

v flower(VOCALOID)の徹底解説まとめ

v flower(ぶい ふらわ)とは、ボカロを中心とした次世代のアーティストの発掘育成を行っているレーベル「ガイノイド」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。キャラクター名は「flower」。愛称は「花ちゃん」。ロックに特化したパワーのある中性的な女性ボイスのボカロとして制作された。音声提供者は非公開にされている。

Read Article

神威がくぽ(VOCALOID)の徹底解説まとめ

神威がくぽ(かむい がくぽ)とは、DTMなどのソフトウェアの開発・販売等を行っている会社「インターネット」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源として生まれた。正式名称は『がくっぽいど』。神威がくぽはキャラクター名である。歌手のGACKT(がくと)の声をもとに制作された。インターネット社初のボカロソフトおよびキャラクターでもある。

Read Article

重音テト(VOCALOID・UTAU・バーチャルアイドル)の徹底解説まとめ

重音テト(かさね てと)とは、日本最大級の電子掲示板「2ちゃんねる」発祥のバーチャルアイドルキャラクターであり、それをモデルとして制作された音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。音声合成ソフトの『VOCALOID(通称:ボカロ)』から派生して生まれた存在であり、フリーの歌唱用音声合成ソフト『UTAU』として制作された。声のベースはマルチクリエーターの小山乃舞世(おやまの まよ)。

Read Article

MAYU(VOCALOID)の徹底解説まとめ

MAYU(まゆ)とは、株式会社「ポニーキャニオン」が運営する音楽レーベル「EXIT TUNES」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源の1種およびキャラクターである。歌手・森永真由美(もりなが まゆみ)の声をもとに制作され、ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源となっている。EXIT TUNESから発売された唯一のボカロソフトおよびキャラクターである。

Read Article

Lily(VOCALOID)の徹底解説まとめ

Lily(リリィ)とは、DTMなどのソフトウェアの開発・販売等を行っている会社「インターネット」から発売されている音声合成ソフト・デスクトップミュージック(DTM)用ボーカル音源の1種およびキャラクターである。ヤマハが開発した音声合成システム『VOCALOID(通称:ボカロ)』に対応したボーカル音源であり、元はアニソンカバーアルバム『anim.o.v.e』のイメージキャラクターとして制作された。声のベースは、音楽グループ・m.o.v.eのボーカルであるyuri。

Read Article

音楽業界のSEKAI NO OWARIに到達したか?VOCALOID「Fukase」の本気

初音ミク、鏡音リン・リン、KAITO、巡音ルカ……もはや日本の「アーティスト」としての地位を確立し、人気を伸ばしているボーカロイドは、紅白出場をはじめアーティストとしての活動で音楽業界へさらに進出するのではないかと語られています。そんな最中、あのアーティストがボーカロイドになってしまいました。「どういうこと?」と思うかもしれませんが、とにかく参考動画を見たら驚くはず。

Read Article

目次 - Contents