犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい(犬猫どっちも)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』とは、松本ひで吉によるエッセイ漫画作品、およびそれを原作としたショートアニメ作品である。2017年2月より松本が自身のTwitterに投稿を開始し、2018年3月より『Palcy』にて連載開始。2020年10月からは毎日放送・TBS系列にてショートアニメ全24話が放送された。
天真爛漫な犬とツンデレな猫を飼っている松本ひで吉の日常を描いている。

『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』の概要

『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』とは、松本ひで吉によるエッセイ漫画作品、およびそれを原作としたショートアニメ作品である。2017年2月5日より松本ひで吉が自身のTwitterに第1話となる「はじめて」が投稿され、フォローされていないアカウントからもコメントが付くなど話題になる。2018年3月15日には講談社とpixivによるアプリ『Palcy』にて連載開始。
毎週日曜日にTwitterにて更新されていたが、2021年8月1日以降は不定期更新に変更になっている。

何事にも一生懸命な犬と、クールで格好をつける猫。対照的な2匹を飼っている、動物が大好きな漫画家、松本ひで吉。
犬と猫どっちも飼っていると毎日たのしく、笑ったり怒ったり、時には感動で涙したりと騒がしい。

『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』のあらすじ・ストーリー

#1 毎日たのしい

お菓子の袋をあけるたびにダッシュしてくる犬。一度ももらえたことがないのだから、いい加減諦めろとひで吉は思っていた。しかし、犬の表情が「今までもらえなかったから諦める」のではなく、「今日は始めてもらえる日かもしれない」とキラキラしていることに気づきその健気さに涙する。
その様子を見ていた猫は「脳みそお花畑か」と犬の健気さをあざ笑う。猫は皆が寝静まった後を狙っているのだ。翌朝、お菓子は食い荒らされており、ひで吉は猫の怖さを感じたのだった。

トリミングで変なカットにされた犬を見て、ひで吉は笑う。笑っているひで吉を見て犬はいろんな人に見せて回る。笑いものになっているのだが、犬にとっては皆が笑っていることが幸せなのだ。そして犬は、大好きな猫にも髪型を見せに行く。しかし猫はいつもを違う髪型になった犬を誰かわからずに殴る。
猫が笑顔になることはなく、鬼畜ぶりを見せるのだった。

#2 どっちも優しい

仕事でぼろくそに言われて悲しみに暮れているひで吉の元へ、ボールを持って犬が現れる。ボールを押し付け遊びに誘う犬に負けて、ひで吉は犬と遊ぶ。悲しんでいるときにボールを押し付けてくるのは、一緒に遊んで笑っていた事を覚えていて、「これで笑って」という事らしい。犬と遊ぶひで吉の背後では猫が様子をうかがっていた。元気になったことを確認すると、自分の出番はなさそうだなと去って行った。怖い顔をしているが、猫も優しい。
台所の電気を消すと一緒に布団へ向かい、初めて大好きな人と一緒に寝るかのように全力で幸せに寝る犬。一方、皆が寝た後の台所で、俺の時間だと言わんばかりに暴れまくる猫。その騒がしさにより、ひで吉は眠りにつけないのだった。

#3 タクシーで

猫を動物病院へ連れていくため、タクシーに乗ったひで吉。キャリーバックの中で嫌がる猫の様子に気付き、タクシーの運転手さんは声をかけた。ひで吉はうるさくしてしまう事を慌てて謝ったが、運転手さんも猫好きだった。以前、甘えん坊で一人のお留守番が大嫌いな猫を飼っていたのだと話す運転手さん。
ひで吉がもう次の猫は飼わないのかと訊ねると、運転手さんは「あの子はわがままで甘えん坊だったから」と答えて言葉を切った。猫は今でも運転手さんの心の大事な場所にいるんだ、素敵な二人だなとひで吉は思ったのだった。

#4 こどものころ

寝ているときにうなされる犬。怖い夢でも見ているのかとなでてやると、顔がほころび、幸せそうになる。
猫は寝ながら布団をもみもみする。ママのおっぱいを押していた名残だというその行動がかわいく、思わずにやけてしまうひで吉。しかし童心に返っているであろう猫の寝顔は、いつもと変わらずものすごい迫力だった。

子供の頃からテンションの高い犬。ボールを投げてとってこいを教えたが、ボールを取りに行こうとしなかったためひで吉は「とってこーい」と犬を投げた。犬は投げられて床を滑るのが楽しく、とってこいは自分を投げてもらう遊びとして覚えられてしまった。正しいとってこいは教えられなかったが、犬は楽しそうだ。
猫は子供の頃、今と全然違う性格をしていた。トイレでうんちがついてしまいパニックになる小さいころの猫。ひで吉は現在の猫のトイレの始末をしながら、小さいころの可愛さを思い出すのだった。

#5 今日はでるかな

一日に一回、エサ入れを倒す犬。昔偶然倒したときにエサがこぼれたことがあり、今日は出るかなと当たり前の毎日の中で偶然を楽しんでいる。楽しそうな犬を見て、幸せになるひで吉。
猫は偶然などに頼らず、的確に獲物である食べ物を盗っていく。それが猫のジャスティスなのだ。
ある朝、廊下で食い散らかされたジャーキーの袋を踏んだひで吉。夜の間に、猫が盗って犬が食べたのだと一瞬にして理解する。そこへいつも通り元気に挨拶しに来た犬だったが、ジャーキーの袋を手にしたひで吉を見るなりテンションがどんどん下がる。そして怒る前に自ら反省し、その姿にひで吉は怒ることができなかった。共犯である猫も叱るためあちこち探すが、叱られることを察したのか猫はその日一日出てこなかった。

#6 びょういん

犬と猫に布団を占領されたひで吉は、その可愛さからどけることができずに端っこで狭い思いをしながら寝ることに。それに気づいた犬は場所を移動しスペースを空ける。同じタイミングで動いた猫もスペースを開けてくれるのかと感動したひで吉だったが、猫は犬がどいたことで広がったスペースも占領しただけだった。
犬にとって恐怖のイベントである予防接種に出向いた犬。元気に挨拶をして入り、他の犬にも元気に挨拶をして回る。テンションが高いまま、予防接種が終わり、ご機嫌に帰宅した。
一方猫は、嫌がりすぎてひで吉の顏にしがみつきながら予防接種を受ける。ひで吉は思わずエイリアンが出てくる映画を思い出していた。

ボールを持ってきた犬に、とってこいをするひで吉。ボールを投げて待っていると、犬は通り過ぎてサンダルの中にボールを突っ込んで得意げな表情になる。犬は新しい遊びを覚えたのだ。
そして猫も新しい遊びを覚えたようで、ぬいぐるみの綿が引きずり出されていた。猫が覚えた遊びは残虐だった。

#7 前の犬

ひで吉との打ち合わせ中、担当氏が松本家の先代の犬の話をした。最期の方は老衰で目が白くなり、背中も曲がってトイレを失敗しては申し訳なさそうにしていたせいか、ひで吉の中には申し訳なさそうな姿のままのこっている。しかし、担当氏の記憶の中の先代の犬くんは元気なままの姿で残っていた。担当氏がかわいいと言ってくれたことで、ひで吉の中に先代の犬くんが得意げに喜ぶ姿が蘇る。ひで吉はいろんな感情が混ざり、号泣する。そこへ何事かと現れる犬と猫。
ひで吉は後悔しないように、こいつらに暑苦しいほど気持ちを伝えておこう、いろんな顔を焼き付けておこうと抱きしめる。ウザがられて猫のパンチをくらっても、ひで吉は毎日たのしく2匹と過ごしている。

#8 うたっておどる

ふとソファーに座った際に、犬を踏んでしまったひで吉はあわてて犬に謝りながらなでまわす。すると犬は、大丈夫と返事をしながら、もっとなでてとアピール。散々なでられ、踏まれたことなどすっかり忘れて楽しくなる犬。やれやれとソファーに座るひで吉。今度は猫のしっぽの先を踏んでしまう。毛だけの部分で痛くはない場所なのだが、気分を害した猫はどんなに謝っても許してはくれないのだった。

ある日、ひょんなことから犬が逃げた。走って追いかければ楽しくなって更に逃げ、怒って呼べば怖くなって更に逃げてしまう。そこで意を決して歌って踊るひで吉。
近所のおばさんたちにひそひそ話をされてしまうが、おうたに誘われ犬は無事に戻ってきた。
窓から体を出しているのを見つけたひで吉。大声を出せばムカついて逃げてしまう、捕まえようとしてもムカついて逃げてしまう。そこでひで吉は素知らぬ顔でおいしいおやつの話題を持ち出す。すかさず窓から降りてきた猫をみて、最初からおやつを出すことを狙っていたのではと思うひで吉だった。

#9 耳は正直

なでるともっとなでてとあお向けになり、足を開いておなかを見せた体勢になる犬。寝ているときになでても手足を開き、やめると閉じる。おもしろくてなでたりやめたりを繰り返すひで吉。
横で寝ている猫もなでようと手をかざすと、耳をたおしてまんざらでもない様子を見せる。手を引くと戻り、かざすと倒れる耳。ツンとしていても、猫の耳は正直だ。

パソコンの仕事データが吹っ飛んで、いつもハイテンションな犬がおとなしくなるほどにショックを受けるひで吉。サポートセンターに電話しようと立ち上がったひで吉の前を、心配そうに振り返りながら歩く犬。ひで吉は保護者のように励ましてくれる姿に、思わず目を潤ませる。その様子を迷惑そうな顔で眺めている猫に、謝りながらその場を去ろうとするが、ふと猫が寄り添うように近づいてくる。何かのついでだというようにさりげなさを装い、それでもそっと寄り添ってくる猫。決して素直に慰めてはくれないが、犬も猫も優しいのだ。

#10 あそび

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