レッドベリルにさよなら(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レッドベリルにさよなら』とは、みちのくアタミによるボーイズラブ漫画作品。舞台は高度成長期の日本。小林昭彦(こばやしあきひこ)は、天涯孤独な身の上で生きるのが嫌になっていた。事故で危うく死にかけた昭彦は、津田和重(つだかずしげ)に命を救われる。和重は不老不死の吸血鬼だった。昭彦は和重の世話を焼くようになり、次第に惹かれていく。人間と吸血鬼のまま、共に生きていくことは出来るのか。大切に想っている相手を置いて逝くことができるのか。限りある命の人間とは相容れない吸血鬼と人間との恋愛を描く。

和重の妻

津田和重(つだかずしげ)の妻。和重が吸血鬼になった後も共に暮らす。

和重の娘

津田和重の娘。吸血鬼になった和重と共に暮らしていた。最期は和重に看取られる。

乙名(おとな)

外国人、師夏の父親。

紫乃(しの)

師夏の母親。芸者。乙名が帰国するときに、船荷にまぎれて師夏と共に日本から出ようとするが、見つかってしまい、牢屋に入れられ、自害する。

『レッドベリルにさよなら』の用語

吸血鬼(きゅうけつき)

人間の血液を飲んでエネルギーとし、歳を取らず、永遠に生き続ける存在。明るい日差しの下には出られない。人間から直接飲まなくても、輸血用の血液製剤でも栄養となる。吸血鬼に血を飲まれると、吸血鬼となるらしいが、詳細な方法は作品中では触れられていない。

半吸血鬼(はんきゅうけつき)

吸血鬼が人間の血液を飲むのを死ぬまでではなく、途中で止めた場合、「半吸血鬼」になる。吸血鬼と同じく歳は取らないが、不死身ではないので死ぬことはありうる。作中では師夏が半吸血鬼。

化け物(ばけもの)

和重は、不老不死の吸血鬼が人間の血液を食料としているため、良いものとは思っておらず「化け物」と考えていた。

『レッドベリルにさよなら』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

小林昭彦「自分の命を失うより、吸血鬼になることより、あなたがいなくなることの方が何より怖い……」

小林昭彦(左上コマ)、津田和重(下のコマ、左側)

津田和重は、将門に首を切られて重傷を負った後、血液が必要なのに、小林昭彦が自分の血を飲むように申し出ても固辞した。固辞した理由を訊ねると和重は、昭彦が死ぬまで血を飲んで吸血鬼にしてしまうかもしれなかったからだと答える。それに対して、昭彦は「自分の命を失うより、吸血鬼になることより、あなたがいなくなることの方が何より怖い……」と言う。和重に対して、遠慮がちに好意を示していた昭彦が、和重を想う気持ちをはっきりと告白する場面。和重と昭彦が互いにとって大切な存在だと感じていることがわかる場面。

津田和重「だから俺も…幸せになる覚悟を決めよう」

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