ちひろさん(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ちひろさん』は安田弘之が2013年から秋田書店より連載しているヒューマンドラマ作品である。『ちひろさん』はかつて同筆者が『モーニング』(講談社)で発表していた『ちひろ』の続編である。海辺のお弁当屋さんで働く元風俗嬢のちひろさんが個性豊かな周りの人々の悩みや迷いを多くは語らず、またちひろ自身の行動のみで解決していく物語である。物語の中でちひろが放つ言葉が名言だらけで心に刺さるとSNSで話題となっている。

古澤綾

主人公ちひろの本名である。作品では周りのみんながちひろと呼んでいる。

『ちひろさん』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ちひろ「風俗嬢でした。というあいさつに人はうっかりその素顔を見せてしまうものだ」

お弁当屋のこのこで働き始めたちひろが最初のあいさつで「風俗嬢でした」と言った時の周りの反応を受けてのちひろの言葉。初対面であってもどんな相手にもちひろは包み隠さずに自分の過去を暴露する。のこのこの店長が風俗嬢だった事を隠そうと周りには内緒にしていたが、ちひろは何も気にせず従業員だけではなく、お弁当屋の常連などにも「風俗嬢でした」と包み隠さず話す。どんな人でも隠したい過去があるがちひろはそんな事を気にせず自分をしっかりと持っている。

ちひろ「言い訳きれい事全部引き算していくと最後に着色されていない肌の感覚が残るでしょ。答えはもう出ているのよ。あとはそれを飲み込む覚悟ができるかどうかだけ」

女子高生オカジは学校での事、友達の事、家族関係に悩みをかかえ海辺を歩いています。そこで一人釣りを楽しむちひろを発見する。そばで何も言わないオカジを見たちひろがアドバイスする。この言葉を聞いたオカジは我慢していた本当の自分を少しづつ友達や家族にさらけだいていく。

ちひろ「サービスってね。なんでもやってあげる事じゃないからね」

まだ風俗嬢だった頃の話、ちひろの働くお店でルールを破ってしまった後輩のすず。その事実を知ったちひろはすずを居酒屋に誘う。すずに問いただすと、「お客さんに求められる事をなんでもしてしまう」という内容だった。その時にちひろはこの言葉をすずに言った。この言葉をきっかけにすずは仕事に対して心を入れ替え、強くなっていく。

ちひろ「謝る時はちゃんと相手の目を見て言わなきゃ」

街でイタズラばかりをしていた小学生マコトを反省させようと公園で待ち伏せしていたちひろだったが、マコトが持っていたアイスピックで腕を刺されてしまう。動揺を見せずにマコトの目を見つめるちひろに動揺し、ちひろが自分で手当している間マコトはただ隣で座っているだけだった。勇気を振り絞ってぎこちなく謝った後にちひろは謝る時に大事な事を教える。この事をきっかけにマコトはだんだんと優しい少年へと変わっていく。

ちひろ「礼儀を知らない相手に礼儀など必要ない。この女は話が通じない。ただ私にも傷ついて欲しいだけ。だったら、傷ついてあげない。かすり傷ひとつ、つけさせてなんかやらない」

ちひろがマコトにおにぎりやお弁当をあげている事に気づいたマコトの母。それに対してマコトの母は大激怒する。そしてのこのこで働くちひろの元へと行き大勢の前で怒鳴り散らす。その姿を見たちひろは何も言わずに素直に謝る。その行動の裏にはちひろがマコトの母を相手にしていないという事がわかる。ちひろは自分を守るためにこの言葉を言ったのだ。

谷口「俺たちはちゃんと食ってやろうな」

マコトと谷口はハゼを釣りに行く。そこで出会ったのはマコトの同級生家族だった。マコト達はハゼをたくさん釣り、帰ろうとすると同級生家族はほとんど死んでしまったハゼの写真を撮っていた。谷口が父親に「ほとんど死んじゃってるじゃん」というと父親は「母親に見せるだけで良い。ハゼなんて食べられるんですか?」と言った。それを見た谷口はマコトに「俺たちはちゃんと食ってやろうな」と言うとマコトは素直に真っ直ぐな目で「うん」と答えた。釣りの前半では他の家族に対して劣等感を抱いていたマコトだったがその言葉をきっかけにそんな気持ちは忘れていた。その後ハゼをちひろの元へ持っていきみんなで美味しく食べた。

『ちひろさん』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ちひろのモデルは作者の理想

作者の安田弘之さんによると主人公の「ちひろ」にモデルはおらず、作者が「こんな人が居たら良いな」という思いから誕生した女性だそう。作品を描き上げていく中で予め決めていたキャラ設定はなく「ちひろさんは普段何をやっているのかな?」「こういう人に出会ったらどうなるのかな?」などの想像の積み重ねで誕生した主人公である。

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