ある日、お姫様になってしまった件について(ある姫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ある日、お姫様になってしまった件について』とは韓国の小説、およびそれを原作とする漫画作品。原作小説の作者はPlutus、漫画版の作画担当はSpoonが行なっている。
小説の中の脇役姫・アタナシアに転生してしまい、18歳で処刑される運命を回避するために奮闘する日々が始まる。
冷酷な父親とアタナシアのハラハラドキドキな日々は、韓国だけでなく日本でも人気を博している。

エメラルド宮

代々皇室の姫たちが使っていた宮。『かわいらしいお姫様』では、クロードがジェニットに与える。
アタナシアが魔力の暴走を起こした後、ルビー宮の惨状を目撃したクロードの命令により、アタナシアの部屋はエメラルド宮に移される。

アルランタ

イゼキエルの留学先。学術院がある。

『ある日、お姫様になってしまった件について』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

アタナシア「パパ!」

クロードの「お前俺が誰だかわかっているのか?」という生死をかけた問いに対して、アタナシアが出した答えが「パパ!」である。この回答でアタナシアはクロードの興味を惹き、生き延びることができた。また、アタナシアが「パパ!」と答えたことで、アタナシアとクロードの交流が始まり、親子関係が発展していく。そのため、このセリフは物語の開始の合図とも言える。

クロード「行くな俺を選べ 今この瞬間も...お前の命をむしばんでいるその子ではなく俺を!」

冷酷なクロードは、元恋人のダイアナの話をする際も「そんな記憶はない」と冷たい態度をとる。そのため、アタナシアはクロードの前でダイアナの話をするのはタブーだと考えるようになり、クロードがダイアナのことをどう思っているのかを知る機会はほとんどない。そんな中で、ダイアナが妊娠したこと、強い魔力を持つ胎児がダイアナの命を蝕んでいることを知ったクロードはダイアナに縋り付く。「行くな俺を選べ 今この瞬間も...お前の命をむしばんでいるその子ではなく俺を!」というクロードの哀願からは、ダイアナへの狂おしいほどの愛情が感じられる。また、このセリフからクロードの過去の真実へとつながっていく。

クロード「今日 とてもキレイだな」

デビュタントのために着飾ったアタナシアを見て、クロードの口から自然と出たのが「今日 とてもキレイだな」という言葉。普段他人を褒めないクロードが、自分から褒めるのはとても珍しい。クロードの素直なこの言葉がアタナシアの中で、父親と過ごしたデビュタントの楽しい思い出として残る。

アタナシア「パパ 今日は一緒にいてくれてありがとう おかげでパパの言うとおりとっても楽しくて幸せな日になりそうだよ」

デビュタントが始まり、アタナシアは小説の通りにジェニットがクロードの娘であると公表されるとどうなるのか考える。隣にいるクロードを見上げ、アタナシアの口から出たのは「パパ 今日は一緒にいてくれてありがとう おかげでパパの言うとおりとっても楽しくて幸せな日になりそうだよ」という心からの感謝の気持ちだった。今まで恐怖の対象だったクロードが、アタナシアにとって大切な家族になっていることがわかる。
また、小説とは全く異なる展開になっており、このセリフが今まで小説の展開を回避するために奔走してきたアタナシアの日々の終着点となっている。

クロード「アタナシア 14回目の誕生日と今日のデビュタント...おめでとう」

アタナシアはクロードに「14歳のデビュタントおめでとうって言葉もパパから一番に聞きたい」とお願いをしていた。アタナシアの誕生日当日、クロードは祝いに来なかった。アタナシアの誕生日は、恋人だったダイアナの命日でもあり、クロードの中でアタナシアを大切に思う気持ちと、ダイアナの死の原因であるアタナシアを恨む気持ちが葛藤していたため、14年間祝うことができなかった。しかし、デビュタントの帰りに「アタナシア 14回目の誕生日と今日のデビュタント...おめでとう」と伝えたことで、クロードの中でアタナシアを大切に思う気持ちが勝り、ダイアナを失った絶望から抜け出すことができたのだとわかる。

クロード「だから嫌だったんだ こんな無駄な感情を抱くのは 制御できない感情に苦しみ こんな風に無力でみすぼらしくて 見苦しくすがりつくことしかできないから」

アタナシアと過ごした記憶を失ったクロードは、ダイアナの夢を見て「だから嫌だったんだ こんな無駄な感情を抱くのは 制御できない感情に苦しみ こんな風に無力でみすぼらしくて 見苦しくすがりつくことしかできないから」と心の中で叫ぶ。かつて家族や婚約者に裏切られたクロードは、他人への愛情を抱くことを嫌悪していた。しかし、ダイアナへの愛情は抑えることができなかった。ダイアナを失い、その絶望から救ってくれたアタナシアの記憶も失ったクロードは、再び絶望し苦悩する。

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@kaworu0315

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