引っ越し大名！（映画）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『引っ越し大名！』とは、土橋章宏原作小説の『引っ越し大名三千里』をもとにした、2019年に公開された時代劇映画である。監督は犬童一心。姫路藩の書庫番・片桐春之介は、藩の国替えに伴い「引っ越し奉行」に任命されてしまう。しかし春之介には国替えの経験が全く、幼馴染の鷹村源右衛門や前引っ越し奉行の娘・於蘭の力を借りて引っ越しの成功へ向けて奔走する。この作品は、引っ込み思案な春之介が国替えという一大事に直面し、成長していく姿がコメディ調に描かれている。
鷹村源右衛門のモデルは三船敏郎
敵相手に大立ち回りをする鷹村
鷹村役の高橋一生は、最初台本を読んだとき「鷹村」に名優・三船敏郎のような「豪胆・豪快」を感じ取っていた。顔のタイプも体格も全く違う自分になぜこの役がオファーされたのか不思議に思っていたが、監督の犬童一心が「鷹村」という役は「三船敏郎ファンの武士」とキャラクターを位置付けていることを聞く。高橋はこれまでに三船敏郎の作品を多く鑑賞しており、そんな高橋の中に「何かしらの三船パーツ」があってそれを感じ取った犬童が、高橋を鷹村役にオファーしたのだ。役を演じる際に、頼りになる男を演じるという意気込みで臨んだ高橋。「こういう時に鷹村だったらどう立ち回るか」ということを意識し、演技へと昇華させていったそうだ。
セッションのように芝居をした3人
絶妙な雰囲気の3人
主演の星野源は、鷹村役の高橋一生と於蘭役の高畑充希との芝居を「セッションのようで、言葉のいらない楽しさ」だったとインタビューで語っている。3人とも事前に打ち合わせをするようなことはせず、とりあえず芝居でぶつけ合うスタイルだったという。それは芝居の方向性が3人とも同じでなければできないことで、星野は「時代劇でこういうテンションのお芝居が出来たのは幸せでした」と話している。実際撮影は非常にスムーズに進んでいたようで、段取り・テスト・本番をこなし、休憩に入れば楽しく雑談をして…という要領で自然な流れで作品作りが行われていった。そのため、春之介と鷹村、於蘭の雰囲気の良さが作中では自然体に見えるようになったのだ。
ブラウザゲーム『刀剣乱舞』とのつながり
作中に登場する天下三名槍の一つである御手杵は、ブラウザゲーム『刀剣乱舞』にも刀剣男士として登場している。それが縁で『刀剣乱舞』の公式Twitterにはキャラクター御手杵が映画館に『引っ越し大名！』を観に行った設定のイラストが載せられている。ツイートには『刀剣乱舞』のキャラクターである御手杵が「そうなんだよ。あの鞘、重いんだよなあ！」と、作中の鷹村の発言に同意するようなセリフが載せられている。また、同ツイートのコメント欄には「映画絶対観に行きます！」「御手杵が出るから観に行く！」といったコメントが寄せられている。
『引っ越し大名！』の主題歌・挿入歌
主題歌：ユニコーン「でんでん」
「でんでん」のミュージックビデオは、『引っ越し大名！』に出演している濱田岳が主演を務めている。タイトルの「でんでん」は『引っ越し大名！』の主人公のあだ名が「かたつむり」であることに由来し、ラーメン屋台を引く濱田岳をかたつむりに見立てたり、歌詞に「目指すは新天地 何もないところ」というフレーズがあたりと、随所で映画とのリンクを感じさせる。
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目次 - Contents
- 『引越し大名！』の概要
- 『引越し大名！』のあらすじ・ストーリー
- 国替え
- 引っ越しに向けて
- 加増の日を夢見て
- いざ、新天地へ
- 『引越し大名！』の登場人物・キャラクター
- 片桐家の人物
- 片桐 春之介（演：星野 源）
- 於蘭（演：高畑 充希）
- 音松（幼少期→演：鳥越 壮真、15年後→演：大久保 祥太郎）
- 春太郎（演：荒木 飛羽）
- 波津（演：富田 靖子）
- 松平家に関係する人物
- 鷹村 源右衛門（演：高橋 一生）
- 松平 直矩（演：及川 光博）
- 本村 三右衛門（演：松重 豊）
- 藤原 修蔵（演：西村 雅彦）
- 仲田 小兵衛（演：山内 圭哉）
- 佐島 竜五郎（演：正名 僕蔵）
- 中西 監物（演：濱田 岳）
- 綾瀬 主水（演：松岡 広大）
- 山里 一郎太（演：小澤 征悦）
- 高橋 四郎（演：飯尾 和樹）
- 北尾 俊蔵（演：ピエール瀧）
- 蛭田 源右衛門（演：中村 靖日）
- 戸田 采女（演：矢野 聖人）
- 小野田 真之（演：斉藤 暁）
- その他の人物
- 和泉屋 新吉（演：岡山 天音）
- 大野の妾（演：丘 みどり）
- 柳沢 吉保（演：向井 理）
- 田中 衆三郎（演：和田 聰宏）
- 『引越し大名！』の用語
- 徳川綱吉
- 居留守役
- 石高
- 祐筆
- 小姓
- 御刀番
- 国家老
- 勘定奉行
- 参勤交代
- 『引っ越し大名！』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 片桐春之介「藩を代表してお詫びいたします。あなたの手柄を奪い、ぞんざいな扱いをして申し訳ありませんでした」
- 春之介が藩の将来を想って下した決断
- 山里一朗太「待つ苦労があれば、待たせる苦労もあろう」
- 『引っ越し大名！』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 春之介役にシンパシーを感じていた星野源
- 鷹村源右衛門のモデルは三船敏郎
- セッションのように芝居をした3人
- ブラウザゲーム『刀剣乱舞』とのつながり
- 『引っ越し大名！』の主題歌・挿入歌
- 主題歌：ユニコーン「でんでん」