アイドルマスター シンデレラガールズ U149とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』の概要

『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』とは2016年より株式会社Cygamesが運営し提供するアプリケーション『サイコミ』にて「漫画:廾之（きょうの） 原作:バンダイナムコ エンターテインメント 」で連載される『アイドルマスター シンデレラガールズ』を題材にした漫画作品である。シンデレラガールズには100を超えるアイドルが所属しているが、本作品では特に身長149cm以下（U149）のアイドルたちの活躍に焦点があてられている。
100を超えるアイドルが登場する作品のためその全員にCV（キャラクターボイス）があるわけではなかったが、U149連載後から作中の一部のCV未実装アイドルにもCVがあてられた。2018年には「コミックス3巻発売記念イベント」を行い、登場アイドルの声優が出演するライブも行われた。2022年にはU149アニメ化の発表があった。
プロデューサーが不在でレッスンばかりの日々を送っていた第3芸能課のアイドルたち。そんな彼女たちのもとに新しいプロデューサー就任のニュースが届く。小さなアイドル達と小さな新人プロデューサーの出会いから始まる第3芸能課を舞台にした作品である。

『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』のあらすじ・ストーリー

橘ありす編

第3芸能課で雑誌モデルの仕事が決まった。選ばれたのは、普段から大人びた言動をするアイドルの橘（たちばな） ありすと、いつでもレディなふるまいを心がけるアイドルの櫻井 桃華（さくらい ももか）と、着ぐるみ大好きなアイドルの市原 仁奈（いちはら にな）と、いつも元気で料理が大好きなアイドルの龍崎 薫（りゅうざき かおる）の4人。
スタジオを借りての撮影に嬉しさを隠せずにはしゃぐ仁奈と薫、「めいっぱい可愛く撮って下さいましね♪」とカメラマンに対して自信に満ちた桃華。
そして順番が回ってきたありすは「予習はしました！完璧にやってみせます」と宣言して、凛とした1枚を撮ってもらう。ありす自身も「イメージ通りできたと思います」といえる出来だったが、「別の表情も撮ってみたい」というカメラマンからの要望でありすだけ再撮影になってしまう。
自然体を求められた再撮影の結果もあまりいい方向に進まず、今回はこれで十分とカメラマンに告げられ再撮影は打ち切りに。
ありすは結果を出せなかった不甲斐なさに、そのくやしい思いをプロデューサーに吐露する。その思いを汲みとっていたプロデューサーは再撮影をカメラマンにすでに依頼しており「もっといい橘さんらしい1枚を見せればそれを使いたいって思うに決まってるからな！」とありす自身が納得する1枚で勝負しようと、ありすの背中を押した。ありすはその言葉にもう一度スタジオに立つのだった。

赤城みりあ編

お姫様にあこがれるアイドルの古賀小春（こが こはる）、誰よりも思いやりがあるアイドルの佐々木千枝（ささき ちえ）、そして立候補したいつでもポジティブなアイドルの赤城（あかぎ）みりあの3人で遊園地ショーパレードの仕事が決まった。
パレード当日、仕事に不安な表情の小春と千枝に「3人で一緒にがんばろうよ！」と元気づけるみりあ。そのかいもあり全力で楽しんで仕事に臨むことができた3人。しかしお客さんに丁寧に対応するあまり、集合に遅れてスタッフに心配をかけてしまう。プロデューサーも「楽しむことはすごく大事だが、次からは遅れないように気をつけよう」と3人に注意をする。
だが事態は好転しない。遅れることはなくなったが、宣伝が上手くいかないなどの他の失敗が増えてしまう。プロデューサーも適切な助言ができないままに失敗はずるずると続き、そのまま仕事の最終日を迎えてしまう。1人で悩み続けるプロデューサーにみりあは「みんなで一緒に考えよう！」と提案する。
みんなで作戦会議をした結果、プロデューサーも一緒にパレードに参加してタイムキーパーをすることになった。3人の仕事を間近で見守ることになったプロデューサーに「みりあ達のこと！よろしくね！」と伝えたみりあ。それに対してプロデューサーは「おう！任せろ！」と頼もしく言い返す。笑顔を取り戻した3人はプロデューサーと一緒に最終日のパレードに臨む。

結城晴編

バックダンサーの仕事に選ばれたサッカー大好きアイドルの結城晴（ゆうきはる）とパパのことが大好きなアイドルの的場梨沙（まとばりさ）。
やる気をみなぎらせる梨沙に対して「なんかスゲーかっこ良さそうだな！」という理由から承諾する晴。
2人のダンスの実力は確かなもの。レッスンする姿を見たプロデューサーも、2人の飛躍につながる仕事になると思えるほどだった。
しかしステージ衣装が届いてから状況は一変。「オレは着ねーぞ！」と可愛い衣装に抵抗をみせる晴。渋々着てレッスンを続けるも良かったダンスは打って変わったぎくしゃくしたものに。
そんな晴の姿に梨沙も強い言葉であたってしまい2人は口論になる。「頭を冷やす」とレッスン室を飛び出してしまう晴。
「やるからにはちゃんとやりたい」「アイドルはさ何が面白いんだ？」と悩む晴にプロデューサーはライブの主役である一ノ瀬志希（いちのせ しき）のライブを観に行くことを提案する。
本物のライブの熱気を感じた晴はレッスンにもどる。晴と本気で向き合ってくれる梨沙に「ステージに立ってみたい理由ができた」と告げて2人はライブ当日を迎えた。

佐々木千枝編

第3芸能課の次の仕事は合同ライブのオープニングアクト、前座のライブステージ。ステージに立つ仕事に喜びを隠しきれないアイドルたち。熱が入るレッスンの中、みんなに気を配っていた千枝を合同ライブのリーダーに指名するプロデューサー。みんなからの期待もあってリーダーを引き受けた千枝。頑張るみんなの姿に千枝もレッスンに精を出していた。
しかし周りの成長は早く、焦りを感じていた千枝が考え事をしていると「ごめん！先に渡っちゃって…！」と目の前には横断歩道を先に渡る仲間のアイドル達の姿があった。
ある日1人早くレッスン室で個人練習に励む千枝をみつけて「やっぱ佐々木さんがリーダーで正解だな！」と千枝の頑張りを褒めるプロデューサー。しかし千枝は「リーダー…全然できてません…っ」とこぼしてしまう。
「リーダーらしく」を頑張っていた千枝だったが、その中でみんなに置いて行かれることが怖かったとプロデューサーに伝える。みんなを引っ張りながらも、自分も遅れずステップアップしていきたかったことを伝えると、それを途中から影で聞いていた他のアイドルたちが千枝のフォローに入る。そんな姿にプロデューサーは「千枝は自然とみんなをつなげられるリーダー」であり、千枝をリーダーに選んで良かったと伝えるのだった。同じように小春も千枝がみんなのために考える姿をみて、みんなも千枝ちゃんのために何かをしたくなる、これからたくさん頼ることになるから、千枝もみんなを頼って欲しいと伝え、そのことばに千枝は「うん」と頷くのだった。
そしてライブ当日を迎え、第3芸能課のアイドル達はステージに立つ。

市原仁奈編

第3芸能課のデビュー企画案が通る。しかし「2週間以内に第3芸能課のPR動画を作成し、5000再生を達成する」という条件付き。
企画を持ってきたプロデューサー自身も無茶な条件だと感じていたがアイドル達も無茶は承知。デビューのためならとやる気に満ちあふれていた。
まずはカメラ撮影に慣れようと試行錯誤をするが、動画を撮るのは思っていたより難しく苦戦する。梨沙が動画作成の間はいつもより遅くまで事務所に残ることを宣言し、他のアイドル達もその意見に続く。翌日から子役経験のあるアイドルの福山舞（ふくやま まい）も合流し、アイドル達はPR動画のテーマをオープニングアクトの歌とダンスに決めた。日ごとに来ることのできるアイドルが違うため連絡ノートを使いながら撮影を進めていき、ついにPR動画が完成する。
ところがPR動画の再生数の伸びはあまりよくない。そこで仁奈の「もっと動画を撮りてーです」という一言からプロデューサーは複数の動画をつくって再生数を増やすアイデアを出す。
アイドル達は事務所の先輩たちから助言をもらいながら2つ目のPR動画作成に取り組む。期日が迫り続ける中で焦りを見せるアイドル達。ついにはアイドル同士で意見の衝突が起こってしまう。
そんな状況に心を痛める机に突っ伏した仁奈をみつけるプロデューサー。仲間が衝突する姿に「いつものみんなの姿がいい」とこぼす仁奈。そこでプロデューサーはミーティングの際にホワイトボードに書かれていた再生数を消して「気にせず、自分のPRをする」ことをアイドル達に告げる。アイドル達は互いに顔を見合い、焦っていたことを認めていつもの笑顔を取り戻す。そして自分たちの魅力を伝えた2つ目のPR動画の撮影にもどるのだった。
PR動画の再生数は1つ目も2つ目も5000再生を期日までに突破できなかった。プロデューサーが上司とデビューの件について改めて話していると、突如動画の再生数が劇的に増えたと吉報が入る。そこでプロデューサーは「彼女たちの実力は本物です！！」とデビューをかけたここ一番の勝負に出たのだった。

『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』の登場人物・キャラクター

第3芸能課

プロデューサー

CV：米内佑希（よないゆうき）
第3芸能課に配属になったプロデューサー。背が低いことを気にしている。合同ライブの準備で引き継ぎが遅くなり、所属しているアイドルについて調べきれずに第3芸能課に合流。おかげで第3芸能課のアイドルと印象の悪い出会いをしている。

橘（たちばな）ありす

CV：佐藤亜美菜（さとうあみな）
年齢：12歳 ／誕生日：7月31日／血液型：A型／身長：141cm／体重：34kg／スリーサイズ：68／52／67／趣味：ゲーム・読書（ミステリー）
幼いながらもプロ意識を持ってアイドルに向き合っていて、大人のプロデューサーに対しても手厳しい言葉を投げかける場面も多い。子どもだからと、仕事の中でもこども扱いされるのをあまりよく感じていないが、それを実力で返せない経験不足も理解している。同じ事務所の渋谷凛（しぶや りん）を意識している。「ありす」と名前で呼ばれることを嫌う。

櫻井桃華（さくらい ももか）

CV：照井春佳（てるいはるか）
年齢：12歳／誕生日：4月8日／血液型：A型／身長：145cm／体重：39kg／スリーサイズ：72／53／75／趣味：ティータイム
丁寧な口調が特徴のお嬢様アイドル。撮影ではドレスも着こなす。レディとしての立ち居振る舞いを常に心がけているが、おっとりとした態度に隠された性格は意外と強気。同年代のありすにライバル意識を飛ばされている。それを桃華自身も自覚している。