オペラ座の怪人(2004年の映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『オペラ座の怪人』とは2004年にアメリカで公開された、ガストン・ルルー原作の小説『オペラ座の怪人』を映画化したミュージカル映画作品である。19世紀のパリ・オペラ座、その地下には醜い顔をした怪人が住んでいた。彼は若く美しいコーラスガールのクリスティーヌに恋をしており、彼女の音楽の才能を見初めて姿を見せずに音楽を教えていた。怪人の目論見通りに主役に抜擢されたクリスティーヌだったが、幼馴染のラウルと再会を果たし恋仲になってしまう。そこから嫉妬に狂った怪人の復讐劇が始まっていく。

『ドン・ファンの勝利』は作曲家アンドリュー・ロイド=ウェーバーが既存のオペラをもとに創作した、架空のオペラである。原作はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1787年に作曲したオペラ『ドン・ジョバンニ』である。イタリアで640人、ドイツで231人、スペインで1003人の女性をモノにした史上最強のプレイボーイ、ドン・ジョバンニが主人公で、主人公は最終的に地獄へ落ちる。

『オペラ座の怪人』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

怪人「地獄の業火に焼かれながら、それでも天国に憧れる」

クリスティーヌに仮面を外された怪人は、美への憧れを語る

怪人の住処で目を覚ましたクリスティーヌは、興味本位で怪人の仮面を外してしまう。怪人は激怒し「おのれ詮索好きのパンドラめ!もうお前に自由はないぞ!呪ってやる!」と激しい怒りの感情を爆発させた。しかし鏡の前にマスクをせずに立った怪人は、自分の姿を見つめ「思っていた以上にひどいこの顔。お前に目を逸らさずに見る勇気があるか?」と、今度は深い悲しみのにじむ声で語り始めた。怪人は「地獄の業火に焼かれながら、それでも天国に憧れる」と複雑な思いで美への憧れを語る。醜い容姿のせいで人から愛情を受けたことのない怪人だったが、それでも自分は人を愛したい、美しい人間でいたいと願っていた。クリスティーヌは怪人が心に深い傷を負っているのを悟り、心を痛め涙する。

クリスティーヌ「心を決めたのだから」

『ドン・ファンの勝利』の劇中、身体を絡ませあう怪人とクリスティーヌ

『ドン・ファンの勝利』の上演中に、舞台を観に来た怪人を捕えるという計画を立てていたラウルだったが、その計画は裏をつかれた。怪人はオペラの登場人物として舞台上に現れたのである。それに気づいたクリスティーヌは一瞬ラウルに目で合図を送るが、武装した警官の存在を怪人に気づかれないように演技を続けた。彼女は自分に注意を引き付けておくためにわざと挑発的な視線で怪人と向き合うが、怪人の歌声と魅力の前に抗いきれず、恍惚状態の中二人だけの世界が展開する。クリスティーヌは「ここまで来たからには後戻りはできない、私は心を決めたのだから」と歌ううち、善悪の判断もつかない状態に陥った。理性が崩れ去り、狂おしいほどに怪人を欲するクリスティーヌの本心がそこに現れた。
しかし怪人がささやく愛の言葉が、過去のラウルからのそれと重なり正気に戻る。クリスティーンは怪人との決別を決意し、振り切るような気持ちで怪人の着けていたマスクを外す。

クリスティーヌの墓に供えられたバラ

墓に供えられたバラには、クリスティーヌの婚約指輪が怪人の黒いリボンで結びつけられていた

映画のエピローグ。年老いたラウルが、オークションで落札したサルのオルゴールを手にクリスティーヌの墓を訪れる。クリスティーヌは良き妻良き母として生涯を全うしたが、その心の中にはずっと怪人が存在していた。そのことはラウルも理解しており、だからこそ怪人の持ち物であったサルのオルゴールを墓に供えたのである。物思いにふけるラウルがふと気づくと、墓の横に一輪のバラが供えられていた。バラにはクリスティーンの婚約指輪が怪人の黒いリボンで結びつけられていた。怪人は今もどこかで生きており、クリスティーヌへの愛は色あせることなく続いているのである。

仮面舞踏会

壮麗な仮面舞踏会

物語中盤、新年を祝って開催されている華やかな仮面舞踏家のシーンは圧巻だ。イギリス中から集めた選りすぐりのダンサー120名が、白と黒、そして金と銀に統一された華やかな衣装を着用し、オペラ座のホールを舞台に一糸乱れぬ踊りを披露している。この踊りの振付を手掛けたのはピーター・ダーリング。『リトル・ダンサー』でビリー・エリオットのダンスを振り付けた振付師である。古典的な設定の中で、この仮面舞踏会は現代的な雰囲気を演出し、作品の中で大きな存在感を放っている。

シャンデリア

クリスティーヌを連れ去った後、混乱を招くために客席に落下させられるシャンデリア

クライマックスの始まりを告げるシャンデリアも物語に欠かせない要素の一つである。原作者のガストン・ルルーは、オペラ座で死傷者を出した実際のシャンデリア落下事件から本作の着想を得ている。
劇中で使われたシャンデリアは、費用約1億2000万円、4カ月の期間をかけて制作したスワロフスキー社製の物である。
落下シーンはいわゆる一発撮りで、シャンデリアの下敷きになる客席には実際にスタントマンを配置、さらに迫力を出すために壁や緞帳に火の回りが早くなるように細工をして撮影された。

『オペラ座の怪人』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

エミーとジェニファー

クリスティーヌ役のエミーとメグ役のジェニファーは、普段からも劇中と同じようにコミュニケーションをとるようにと監督から言われていたが、お互いに英語がなまっていたので、最初はなかなか意思の疎通ができなかった。ゆっくり話すようにしたら徐々に解決した。

最後に決まったクリスティーヌ役

クリスティーヌ役のエミー・ロッサムのキャスティングは最後に決まった。
彼女は家族旅行に出かける飛行機に乗ったところを呼び戻され、スクリーンテストで『Think of me』を歌った。

特殊メイク

ジェラルド・バトラーに施された怪人の特殊メイクは、早朝4:30に開始され10:30くらいまでかかった。メイク室にテレビが置いてあり、じっとテレビ番組を見ている間にできたのでスムーズだった。

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