チ。ー地球の運動についてー(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『チ。ー地球の運動についてー』とは、魚豊が2020年から2022年に『ビッグコミックスピリッツ』で連載していた漫画だ。宇宙は地球を中心に回っている「天動説」が信じられていた15世紀に、その説を覆す「地動説」を証明しようと命がけで研究する人々を描いたフィクション作品である。2021年のマンガ大賞では2位、2022年の手塚治虫文化賞ではマンガ大賞を受賞。その他にも数々の賞にランクインし、メディアでも取り上げられるなどして話題となった。

異端審問官。異教や異端がC教正統派を攻撃してきている今こそ、信仰を守るために立ち上げらなければと過激な拷問をしていた。同時にシュミットらによって奪われた本の調査をしており、ダミアンにノヴァクを紹介してもらう。ノヴァクの助言通りに調査を進めたところヨレンタ達が潜む納屋を見つける。ノヴァクらと共に突撃するが、目的のためなら何でもする彼らの姿を見て恐怖を覚え、以降の襲撃では一歩も動けなくなってしまった。

叔父さん

ドゥラカの叔父であり唯一の肉親。体調が悪いふりをして仕事をサボりいつも隠れてお酒を飲んでいるが、頭が良くドゥラカの良き相談相手となっている。ドゥラカが父を亡くして1人悲しみに暮れている時に「神は存在しない」「考えろ」「そうすれば信念が生まれる」と助言してドゥラカに影響を与えた。しかし、C教の領地に侵入して酒を飲んでいたところを見つかり、捕えられそうになった際、ドゥラカを売って自分だけ助かろうとした。

アルベルト

1470年ポーランド王国でパン屋の手伝いをしている青年。パンをより売るために、情報収集をして相場を予測し、完璧な配合、分量のパン作りを店主に助言するパン監視官をしている。その感謝の印に店主が大学へ行かせてくれることになるが断ってしまう。アルベルトは学ぶことが大好きな子どもだった。しかし、学ぶ上で大事なことは「疑うこと」と教えてくれた父は、人を信じることができず資料の共有を断り殺された。「信じること」が大事と言った家庭教師は、自分の信念にしたがって殺人も厭わなくなり父を殺した。その呆気なさと愚かさを目の当たりにし、それ以来学問を嫌うようになった。ある日、ひょんなことから教会で司祭と話すことになる。学問が嫌いになった理由を話すと、人間である以上「疑うこと」と「信じること」の矛盾は両立する。神を見失うことなく、この世の奇跡を感じること、と教えを受け、学問の道へ進むことを決意する。実在した天文学者がモデルになっている。

親方

アルベルトの雇い主でパン屋を経営している。アルベルトの働きに感謝しており、学ぶことが好きだった彼が進学できるよう、大学で学ぶ費用を負担すると申し出る。自分に嘘をついて学ぶことを拒否しているアルベルトの背中を押し、親のように親身になってくれている存在。

アルベルトの父

学ぶことが好きなアルベルトのために家庭教師をつけ、何かを学ぶときに大事なことは「疑うこと」と教えた人物。しかし、疑い深い性格ゆえに持っていた天文の資料をめぐって殺されてしまう。

ラファウ

アルベルトの家庭教師。第1章で登場したラファウと見た目は同じだが別人物。アルベルトに、真理の探究において「信じること」が重要と教える。自分の信念を信じすぎた故に殺しをしてしまう。

司祭

告解室を編み出し、たまたまパンを届けにきたアルベルトに罪を告白させる。司祭自身も、重大な違反を犯して死んだ同僚を救えなかった過去を告白し、向き合おうとしている。

『チ。ー地球の運動についてー』の用語

P王国

作品の舞台。第3章ではポーランド王国と記されている。C教が力を持っている。

C教

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