Until Dawn -惨劇の山荘-(アンティル・ドーン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Until Dawn -惨劇の山荘-(アンティル・ドーン)』とは、ソニー・コンピュータエンタテインメントより2015年に発売された、PlayStation 4用のホラーアドベンチャーゲーム。休暇中に真冬の山荘に集った8人の若い男女。楽しいはずの休暇はやがて恐怖の夜へと変貌し、謎の怪奇現象や殺人鬼が若者たちを襲う。吹雪によって外の世界と閉ざされた状況で、プレイヤーは若者たちの生死を左右する選択を迫られる。

『Until Dawn -惨劇の山荘-(アンティル・ドーン)』の概要

『Until Dawn -惨劇の山荘-(アンティル・ドーン)』とは、ソニー・コンピュータエンタテインメントより2015年8月27日に発売された、PlayStation 4用のホラーアドベンチャーゲーム。
プレイ人数は1人で、対象年齢はCERO-Z(18歳以上)となっている。ハリウッドで活躍するスタッフやキャスト、脚本家等を起用しており、海外ホラー映画やドラマなどで使用されてきた演出手法を取り入れている。「山荘に閉じ込められた若者たちに起こる惨劇を追体験しながら生き抜くホラーゲーム」というコンセプトで、プレイヤーは物語に介入するような形で、様々な選択を要求される。
ストーリーは、休暇を楽しむために10人の若者たちが山荘に集まったことから始まる。ハンナは友人のマイクに想いを寄せており、それを知っていた仲間たちは、マイクを使って悪質な悪戯を仕掛ける。悪戯だと気が付かずに舞い上がるハンナだったが、からかわれていることが分かると雪山へ飛び出してしまう。ハンナの双子の姉妹であるベスが後を追ってハンナを見つけるが、突然何者かに襲われた二人は崖から転落。行方不明となってしまうのだった。1年後、残された8人はハンナとベスの兄ジョッシュの呼びかけにより再び山荘へ集まる。閉ざされたはずの山荘で、彼らの周りには奇怪な現象が起こり始め、楽しいはずの休暇はやがて恐怖の夜へと変貌する。自分たちしかいないはずの山荘を脅かす謎の存在、次々と起こる怪奇現象。吹雪によって外の世界と閉ざされた状況で、プレイヤーは若者たちの生死を左右する選択を迫られる。

“バタフライエフェクトシステム”が本作の大きな特徴で、小さな行動や選択が、後に大きな変化をもたらしてゆく。ゲームプレイヤーの選択や操作によって途中のシナリオが分岐し、8人の登場人物の生死やエンディングも変化するのだ。また、プレイヤーの選択に正解不正解はなく、たとえ選択によって登場人物の誰かが死んでしまってもゲームは進行する。彼らがどのような結末を迎えるかはプレイヤーの選択次第で、「全員生存」から「全員死亡」まで、各キャラクターの組み合わせを含めると256通りのエンディングが用意されている。全員生存のエンディングでは、事件の謎が明かされ、夜明けに救助のヘリが来て若者たちは救助される。全員死亡のエンディングでは、事件の謎は明かされず、夜明けに救助のヘリが来るも「生存者はいない」と処理される。

ゲームの評価としては、週刊ファミ通のクロスレビューで9、8、9、9の合計35点(40点満点)でプラチナ殿堂入りした。しかし残虐なシーンを全て暗転処理にしたことで、プレーヤーはそのシーンでの情報を一切目にすることができない。差し替えシーンの用意等も無かったため、プレーヤーへの配慮が欠けている、不親切だと評価されている。

『Until Dawn -惨劇の山荘-(アンティル・ドーン)』のあらすじ・ストーリー

山荘に集まった若者たち

休暇を楽しむために山荘に集まった若者たち。

休暇を楽しむために、ブラックウッドという土地の山荘に集まった10人の若者たち。ハンナは友人のマイクに想いを寄せており、それを知っていた仲間たちは、マイクを使って悪質な悪戯を仕掛ける。悪戯だと気が付かずに舞い上がるハンナだったが、からかわれていることが分かると雪山へ飛び出してしまう。ハンナの双子の姉妹であるベスが後を追ってハンナを見つけるが、突然何者かに襲われた二人は崖から転落。行方不明となってしまうのだった。
1年後、残された8人はハンナとベスの兄ジョッシュの呼びかけにより、再び山荘へ集まる。マイクを巡ってエミリーとジェスが口論を始め、ジョッシュはそれを宥めるためにマイクとジェスに近くのコテージへ行くことを勧める。バッグを置き忘れたエミリーと恋人のマットが駅に戻ったため、マイクとジェスは先にコテージに辿り着くと、二人きりの時間を楽しもうとする。しかし、突如コテージの窓が割れ、道中で無くしたはずのジェスのスマートフォンが何者かによって投げ入れられる。仲間の悪戯だと思ったジェスは邪魔をされたと怒り出すが、その直後に窓から伸びた怪物のような手に掴まれ、連れ去られてしまうのだった。

謎の覆面男とデスゲーム

拘束されたアシュリー(画像左)とジョッシュ(画像右)に電動で回転する刃物が迫るシーン。

一方、アシュリーも謎の覆面の男に連れ去られてしまう。彼女を探していたクリスは、山荘の近くの納屋で拘束されたアシュリーとジョッシュを発見。すると覆面の男の声が聞こえ、「ゲームをしよう。救いたい方を選びレバーを引け」と指示される。電動で回転する刃物が二人へ迫る中、クリスはどちらか一人だけを救う選択を迫られるのだ。ここではプレイヤーがどちらを選んでもジョッシュが死ぬことになり、アシュリーを助け出したクリスはマットとエミリーと合流し、異常な事態を知らせた。マットとエミリーは助けを求めるために電波塔へ向かい、クリスとアシュリーは山荘に残って覆面の男の手掛かりを探す。しかしクリスたちは、またしても覆面の男に捕らえられてしまうのだった。椅子に拘束された二人の頭上から電動で回転する刃物が迫る中、クリスは銃を持たされる。自分かアシュリーを撃たなければ刃物は止まらず、二人とも死ぬと告げられるのだ。だが、銃は空砲が装填されており、刃物も頭上で止まるようになっているため、どんな選択をしても二人は死なない。その場にサムとマイクが合流したところで覆面の男が現れ、覆面を脱いで正体がジョッシュであることを明かす。ジョッシュの目的は、ハンナとベス失踪のきっかけを作った仲間たちへの復讐だった。そのために大がかりな仕掛けを作り、それを使って仲間たちを懲らしめようとしていたのだ。

謎の男の登場とウェンディゴ

ジャックが若者たちにウェンディゴについて説明するシーン。

マットとエミリーは電波塔の無線機で助けを求めることに成功するが、何者かにより電波塔の足場を壊されて炭鉱に落ちてしまう。エミリーはそこでウェンディゴという怪物に襲われるが、火炎放射器を持った謎の男ジャックに助けられる。エミリーたちは山荘で仲間たちと合流すると、ジャックからウェンディゴという怪物の話を聞かされる。ウェンディゴとは異常に手足が長い骨と皮だけの人型の怪物で、死者の肉を口にした者に魂が憑依し、その者の姿をウェンディゴへと変えると言われていた。ウェンディゴは炎が弱点で、炎で焼き尽くすことで消滅させることができる。嗅覚が利かない代わりに動くものに反応するので、ウェンディゴと遭遇しても動かずにいればやり過ごせる。
隔離していたジョッシュを助けようと、クリスとジャックは納屋へ向かう。しかしウェンディゴたちに襲われてジャックは死亡。クリスは銃を使ってウェンディゴに応戦しつつ山荘へ戻り、仲間たちと地下室へ避難した。

山荘からの脱出と夜明け

夜明けが来て救助のヘリが到着したシーン。

遂に複数のウェンディゴに山荘内に侵入され、絶体絶命の状態となる。その中にハンナと同じ刺青を持つウェンディゴがいたことから、彼女がベスの肉を口にしてウェンディゴへ化したことを知るのだった。ガス管の破損により、部屋にガスが充満していることに気付いたマイクとサムは、爆発を起こしてウェンディゴを退治しようとする。マイクとサムの連携で爆発を起こすことに成功し、爆発の炎でウェンディゴは消失した。その後、無線で呼んだヘリにより、生き残った仲間たち救出された。しかし炭鉱に逃げ込んでいたジョッシュは、気が触れて誰かの死体を食らっていたため、既にウェンディゴへと姿を変えていたのだった。

『Until Dawn -惨劇の山荘-(アンティル・ドーン)』のゲームシステム

移動での探索、選択肢の選択がメイン操作となり、プレイする操作キャラはチャプターごとに異なる。会話中の選択肢ではどう答えるか、どう行動するかによってキャラクターの性格や他の人物との関係性が変化する。また、一部では時間制限つきの選択もあり、その場合は故意に時間切れにし「何もしない」という選択を取ることもできる。QTE(クイックタイマーイベント)としてレバー・ボタンの操作に加え、コントローラーを動かさないことを要求される場合がある。

バタフライエフェクトシステム

クリスがジョッシュを救うか、アシュリーを救うかの二択を迫られるシーン。

本作の大きな特徴で、ゲームプレイヤーの選択がキャラクターの運命に影響していく。選択や操作によって途中のシナリオが分岐し、各キャラクターの生死やエンディングが変化する。プレイヤーの選択に正解不正解はなく、たとえ選択によって誰かが命を落としてもゲームは進行する。特に重要な分岐となる選択肢では、選択後に画面左上に白い蝶が現れる。「全員生存」から「全員死亡」まで、各キャラクターの組み合わせを含めると256通りのエンディングが用意されている。

QTE(クイックタイマーイベント)

ウェンディゴに見つからないためにコントローラーを動かさないことを要求されるQTE。

主にカットシーンやムービーの間に、ゲーム内で画面に表示された特定のボタン・キーを入力をするQTE(クイックタイマーイベント)がある。崖から落ちそうになり連打で回避する、敵から逃げながら表示されるコマンドを入力する、敵に見つからないようコントローラーを動かさないなどのQTEがある。また、一部のQTEでは故意に時間切れにし「何もしない」という選択を取ることもできる。

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