MAJOR 2nd(メジャーセカンド)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『MAJOR 2nd(メジャーセカンド)』とは満田拓也原作の漫画であり、1994年から2010年まで『週刊少年サンデー』で連載された『MAJOR』の続編。前作『MAJOR』の主人公・茂野吾郎(しげの ごろう)の息子・大吾が主人公。大吾はプロ野球選手だった父に憧れ野球を始めるも、父のような野球センスには恵まれず一度は野球から離れてしまう。しかしその後あることをきっかけに「野球が好き」という気持ちは父親譲りであることに気付き、再び野球に向き合うことを決意する。その大吾と仲間の友情を描いたストーリー。

『MAJOR 2nd』の概要

『MAJOR 2nd(メジャーセカンド)』とは、野球に人生を捧げた茂野吾郎(しげの ごろう)の半生を描いた満田拓也原作漫画である『MAJOR(メジャー)』の続編漫画であり、主人公は吾郎の息子である茂野大吾(しげの だいご)。
大吾はプロ野球選手であった父に憧れ野球を始めるも、父のような野球センスには恵まれず、周囲からは「茂野吾郎の息子なのに」という期待はずれの目で見られるようになってしまう。
その理想と現実のギャップや重圧に負けてしまった大吾はそのまま逃げるように野球やめ、その後はサッカーをやり始めるも長くは続かずゲーム三昧の日々を過ごす。

そんな毎日を過ごしていたが、大吾が小学校6年生となったある日転校生がやってくる。
その転校生とは、メジャーでも活躍したプロ野球選手であり、吾郎の幼なじみの佐藤寿也(さとう としや)の息子である佐藤光(さとう ひかる)だった。
大吾はこの光と出会うことで再び野球と向き合うというストーリー。

前作『MAJOR』連載からしばらく時間が経ってからの続編だったが、前作の人気をそのまま引き継いでいる。
単行本の売り上げは『週刊少年サンデー』に連載されている作品の中でも高く、前作に引き続きアニメ展開されるほどの人気を博している。

『MAJOR 2nd』のあらすじ・ストーリー

第1シリーズ 小学生編

大吾と光

大吾が一度辞めたリトルリーグチーム「三船ドルフィンズ」から人が足りないため助っ人として試合に出て欲しいと連絡が茂野家に入る。
嫌がる大吾を母親の薫(かおる)は無理矢理グラウンドに連れて行く。
そこには転校してきたばかりの佐藤光の姿もあった。

元プロ野球選手の佐藤寿也を父に持つ光は大吾とは違い二世の重圧を感じておらず、自信に満ち溢れていた。
さらに運動神経も良かったのだが、いざ実際の試合に出てみると野球のルールを知らないど素人だった。
しかし光は肩が強く、野球センスも持ち合わせていた。
試合は引き分けに終わり、自分とは違いしっかりと二世の血を引き継いでいる光を目の当たりにした大吾は二度と野球をやらないと決める。

翌日学校に行くと、大吾は光が「野球をやらない」という話しを耳にする。
自分が欲しかったものを全て持っているのにも関わらず野球をやらないという光に大吾は「ふざけるな」と声を上げる。
野球のことでこんなにも熱くなっている大吾を見た光は一緒に野球をやろうと大吾を誘う。
そして「野球が好きな才能はお父さんから受け継いでいる」と大吾に声をかけた。

この光との出逢いをきっかけに再び野球と向き合うことを決めた大吾が三船ドルフィンズで野球に奮闘する。

三船ドルフィンズに入団することを決めた大吾と光。
大吾はキャッチャー、光はピッチャーを目指し2人でバッテリーを組むことを志す。

しかしその後、大吾に内緒で光が群馬に転校してしまい、大吾は再び野球への情熱を失ってしまう。
そんな大吾のもとに光から1通の手紙が届く。
そこには大吾のおかげで野球が面白くなってきたこと、別れを言いだせなかったことへの謝罪、そしていつの日か2人で最強のバッテリーを組もうという光の想いが書かれていた。
その手紙で立ち直った大吾はいつか光とバッテリーを組むことを目標に、再び野球に立ち向かっていく。

大会初戦

大会初戦を前に群馬に引っ越した光は元気がない様子だった。
そこに父である寿也が現れ、ある提案を光にしていた。

一方光がいなくなっても、光とバッテリーを組むことを目標にキャッチャーの練習を積み重ねてきた大吾。
初めての大会はキャッチャーとして出場することはかなわなかったものの、努力を認められて2番・ライトで出場する。
大吾はキャッチャーの練習をしていたことから選球眼が身に付き、さらにバント技術が向上していた。
さらに以前野球をやめた原因にもなり自分のコンプレックスだった肩の弱さも技術でカバーできるほどに成長する姿を見せていた。

しかし試合中正捕手であるアンディがけがをしてしまう。
大吾がキャッチャーの練習をしていることを言っていなかったこともあり、急遽エースの卜部がキャッチャーをやることに。
ピッチャーのできる控え選手もいたが、大事な場面でいきなりの登板は荷が重い様子。
そこにいるはずのない光が現れ、急遽光が登板することになる。

しかし、光の球威が想像以上で、卜部は捕球することができなかった。
そこで初めて大吾がキャッチャーの練習をしていたということを告げ、急遽大吾との光はバッテリーを組むことに。
ピンチを招くが大吾のファインプレーもあり、初心者バッテリーは勝利をおさめたのだった。

虹が丘ビートルズ戦

万年1回戦敗退の三船ドルフィンズが迎えた大会2回戦。
吾郎の幼馴染である小森が率いる虹が丘ビートルズ。

相手ピッチャーの玉城(たまき)は小学6年生ながら規格外の体格を持ち、さらに超スローボールを投げるという曲者ピッチャーだった。
その投球に苦戦する三船ナイン。
さらにアンディの怪我が治らないためスタメンマスクを被ることになった大吾。
卜部とバッテリーを組む大吾であったが、如何せんマスクを被った経験がほぼ無いため徐々にぼろが出始める。

さらに曲者のピッチャーの玉城は超スローボールのほかに切り札の投球を残していた。
満塁で迎えた光の打席で玉城は切り札を解禁し、最速115キロの球を投げ込んでくる。
しかし光は物怖じすることなく、玉城の剛速球からホームランを放ち、逆転に成功する。
そのリードを守り切ったドルフィンズは見事2回戦突破を果たした。

東斗ボーイズ戦

快進撃を続ける三船ドルフィンズが次に迎え撃つ相手は吾郎・寿也とともにプロ野球選手として活躍した眉村の双子の子どもがバッテリーを組む東斗ボーイズ。
東斗ボーイズ戦の先発は光でいくと告げられたドルフィンズのエース卜部。
卜部は東斗ボーイズを倒すためにこれまで野球に打ち込んできただけに先発を光に奪われたことで野球へのモチベーションを失ってしまう。
ドルフィンズを辞めるという決断までした卜部であったが大吾の必死の引き留めにより、やめることなく東斗ボーイズ戦へと挑む。

試合は光の先発でスタートするも光のメガネが割れてしまうというアクシデントが発生。
何とかそのアクシデントは乗り越え、その後相手の先発投手を引きずりおろしたものの、相手の2番手で登場したエースの眉村道塁(まゆむら みちる)のボールに圧倒されてしまうドルフィンズ。
その後大吾・卜部・アンディ・光の活躍で同点に追いつくことに成功し、最終回の攻防へ。
最終回、東斗ボーイズの攻撃は2アウト満塁と、ドルフィンズは最大のピンチを迎える。
ピッチャーの卜部は直前のピッチャー強襲で突指をしてしまい、1度KOされた光が再びマウンドへ上がる展開に。
光は驚くほど落ち着いた投球を見せ、あっという間に2ストライクと追い込んだ。
次の1球、打球は内野フライとなり大吾は自らがフライアウトを取り延長戦になることを確信していた。
しかし大吾が打球を取ろうとキャッチャーミットを伸ばしたところ、フライを捕球しようとした光が大吾のもとに突っ込んできた。
接触した2人は倒れこみ、さらに2人とも打球をとることはできずサヨナラ負けを喫してしまう。

大吾は負けたことを光に謝るが、接触で光は倒れこんだまま動かず、救急車で運ばれてしまうという誰も予想をしない結末となってしまった。

第2シリーズ 中学生編

風林中学校野球部

小学校卒業後、大吾は姉の泉も通った私立風林中に進学。
リトル引退から約2年経った大吾は、2年生ながら風林中野球部キャプテンを務める。
というのも風林中野球部は定員割れの上、部員のほとんどが女子という訳あり野球部だった。
そして、反抗的な新入生の入部というさらなる試練が大吾を待ち受ける。
光との再開を誓った大吾が風林中野球部で野球や仲間と向き合い奮闘する。

風林中に進学し2年生になる頃、大吾は野球部主将となっていた。
さらにドルフィンズ時代からのチームメイトである睦子も野球部副主将として大吾を支える存在となっていた。
大吾を主将、睦子を副主将とした風林中野球部は部員が6名しかおらず、さらにそのうち4人が女子という訳あり野球部。
野球部に入部希望の新入生を歓迎する大吾。
しかし、大吾の想いとは裏腹にスポーツ推薦でやってきた5人は全員我が強く、上級生に反抗的な態度をとる。
大吾はそんな新入部員の反抗的な態度に大人な対応を見せ、その場をおさめたが、最終的に入部した男子は仁科明(にしな あきら)ただ1人であった。

大会初戦

大吾がキャプテンとして臨む初めての大会の初戦。
初戦の相手は地区大会ベスト4常連校の五木中。

相手校の五木は風林中のスタメンに女子が6人もいることから完全に気を抜いていた。
一方の風林中は開始早々1番・藤井千里(ふじい ちさと)、2番・相楽太鳳(さがら たお)の2人で1点をもぎ取り、さらに3番・沢弥生(さわ やよい)のホームランで初回に3点を先制する。
その裏、風林先発の睦子が不安な立ち上がりを見せるも大吾の助言からすぐ立ち直り初回を無失点に抑える。

その後は両チームとも無失点が続くも唯一の3年生である丹波広夢(たんば ひろむ)の立て続けのエラーでピンチを迎える風林中。
丹波は過去に起こした自身のエラーから送球イップスを抱えていたのである。

過去に丹波から送球イップスの話を聞いていた大吾は、「そのイップスを治そう」「自分たちでできる限りカバーする」と丹波に伝えていた。
その言葉通り、丹波のエラーが続くも大吾がカバーしたこと、さらに丹波のファインプレーもありピンチを無失点で切り抜ける。
こうして風林中は終わってみれば7-0の快勝で2回戦進出を決めた。

清和中戦

無事に大会初戦を勝利でおさめた風林中野球部が次に戦うのは大吾のかつてのチームメイト卜部・アンディ率いる清和中。
清和中は1回戦で盗塁数11、犠打数7という数字を叩き出した超機動力野球を武器としていた。

睦子・アニータバッテリーはその機動力野球に対応するためけん制を練習をしてきたが、大吾にそれを禁じられてしまう。
大吾がけん制を禁じたのはしっかりとした理由があり、その大吾の徹底した分析と卜部・アンディの実力のぶつかり合いとなる。

試合は最終回、4-3で清和中のリード。
そして、2アウト満塁で打席には風林中キャプテンの大吾。
卜部とアンディはかつてのチームメイトである大吾相手に、ストレート1本勝負では危ないと判断し、カーブを投じる。
そのカーブをはじき返した大吾。
その打球はセカンドを抜け、まずは同点に追いついた風林中。
セカンドランナーの仁科もホームを狙い、ホームでの接触プレーとなるも判定はセーフで風林中は見事サヨナラ勝ちをおさめた。

大尾中戦

地区大会決勝戦に駒を進めた風林中野球部。
決勝の相手は眉村道塁率いる大尾中。
大尾中は道塁のほかにも名門横浜リトル出身の選手も所属していた。

風林中は仁科が先発マウンドに上がるも、早くしてスタミナ切れとなってしまいさらに精神的にもやる気がなくなってしまう。
序盤に5点のリードを許してしまった風林中。
それでも諦めなかった風林ナインは徐々に点差を縮めることに成功する。
しかし大尾中も負けじとチャンスを作り手に汗握る展開が続く。

風林中はリトル時代にピッチャー経験のある沢をマウンドに送るという事態が発生するも沢が好投し、試合は6-5で風林中リードのまま最終回7回裏大尾中の攻撃へ。
下位打線をあっさりと2アウトに抑えた沢であったが、1番バッターに死球を与え、2アウトからランナーを出してしまう。
その後2番の道塁にタイムリーを打たれ同点に追いつかれてしまった風林中。
大吾は1塁を埋めたほうが守りやすいと3番バッターを敬遠し、4番魚住と勝負した方が良いと判断し4番との勝負を選んだバッテリー。
沢のボールを捉えた魚住の打球はライトへ。
ライトの睦子は打球を必死で追いかけるも、バックスクリーンを超えサヨナラ3ランホームランに。
こうして地区大会決勝戦は大尾中の勝利となった。

辻堂中との練習試合

地区大会後、唯一の3年生丹波広夢(たんば ひろむ)が引退し、部員が8人となってしまった風林中野球部。
その後、藤井千里(ふじい ちさと)の姉、藤井千代(ふじい ちよ)と千葉拓巳(ちば たくみ)が新たに加わった新生風林中野球部。

そんな中、新生風林中は強豪辻堂中野球部と練習試合をすることに。
辻堂中は練習試合の際、相手チームのレベルを考慮してハンデを与えるというやり方をとっており、監督不在かつ先発のうち7人が女子ということから10点のハンデを風林中に与えた状態で試合をスタートさせた。
大吾は試合早々相手投手の癖を見抜き、その甲斐もあって13-0とリードを広げる展開に。

しかしその後辻堂中に2点を返されたところで、辻堂中のコーチから「グラウンドを使える時間が無くなった」という理由で一方的に試合終了を告げられてしまう。
実は風林中の相手をしていた辻堂中のメンバーは控えの選手たちであり、1軍メンバーがグラウンドを使うためコーチは無理やり試合を終了したのであった。
それを知った辻堂中1軍を率いる監督が「ここでやめるのは風林中に失礼だ」という理由から、続きは1軍のメンバーで試合再開することに。
その1軍メンバーの中には光の姿もあり、光との再会を果たした大吾。
しかし試合中、光から思いもよらないことを言われた大吾は動揺を隠せない状態になってしまう。

その後光は3ランホームランを放ち、それを皮切りに辻堂の反撃が開始する。
最終的には20-14(ハンデ10点のため、実質20-4)で辻堂が勝利をおさめた。

gamico616g8
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@gamico616g8

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