闇にひそむ者らの咆哮、『バンパイヤ』
普段は人間の姿をしているが、ふとした時に異形へと変身を果たしてしまう種族・バンパイヤ。手塚作品の特徴の一つである、メタモルフォーゼを取り上げた代表的な作品の一つです。
あらすじ・ストーリー

トッペイ(オオカミ)とロック
行方不明の父親探しとアニメーターになる夢をかなえるべく上京し、虫プロに入社した主人公のトッペイ。彼は満月の夜にオオカミに変身する不思議な体質を持っていた。トッペイはそれを必死に隠していたにもかかわらず、ひょんなことからそれが手塚治虫、それからサイコパス風味の少年・ロックにバレてしまう。

トッペイの特異体質に目をつけたロックは、やがてトッペイと同様の体質のバンパイヤ一族を煽り犯罪を重ねる。それは来るべき革命への準備だったのだ…
悪のカリスマ、ロックの魅力

トッペイの弱みを握り利己的な目的で利用しようと奔走する、悪のカリスマことロック。
作中で随一の美形キャラに当たる彼には、連載当時女の子からのファンレターが編集部へどっさり届いたそうです。
特撮ドラマ

写真の少年はトッペイ役を演じた水谷豊(当時15歳)
1968年に放映された特撮ドラマ。『相棒』で有名な水谷豊の、事実上のデビュー作としても知られています。
まとめ

人狼、美少年、サイコパスなどファンタジーならではの見どころが詰まっています。また手塚作品の中でもとりわけ色っぽい"「ケモノの女の子」が登場する"、という意味でも非常に魅力的な作品です。
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