シンデレラマン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『シンデレラマン』とは、2005年にアメリカ合衆国で制作された、実話を基にした感動の映画。右手の怪我と大恐慌によって苦しい生活を強いられていたプロボクサー、ジム・ブラドックが一夜限りの試合で勝利を収める。それをきっかけに再びボクサーとして奇跡の復活を遂げ、恐慌にあえぐ人々を勇気付けていく姿を白熱の試合シーンと家族の絆を交えながら描き出していく。オスカー俳優ラッセル・クロウ主演、共演は同じくオスカー女優レネー・ゼルウィガー、監督も同じくオスカーを獲得したロン・ハワードが務めた。

『シンデレラマン』の概要

『シンデレラマン』とは、2005年にアメリカ合衆国で制作された、実話を基にした感動の映画。主演は『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞を受賞したラッセル・クロウが務め、クロウ演じるボクサーを支える妻を『コールド マウンテン』でアカデミー助演女優賞、『ジュディ 虹の彼方に』でアカデミー主演女優賞を受賞したレネー・ゼルウィガーが演じている。監督は『ビューティフル・マインド』でアカデミー監督賞と作品賞を受賞したロン・ハワードが務めた。
将来有望なボクサーとして活躍を続けていたジム・ブラドックは右手の怪我をきっかけに勝利から見放され、引退を余儀なくされてしまう。そして追い討ちをかけるように大恐慌によってあふれかえる失業者の一人となってしまう。そのような中、かつてのマーネージャーが一夜限りの試合を持ちかけてくる。家族のために再びボクシングを始めたジムは奇跡的な勝利を収める。そして無敵と呼ばれ、対戦相手の命を奪うと噂されるボクサー、マックス・ベアとの試合に挑むのだった。
白熱したボクシングの試合シーン、大恐慌時代のアメリカの生活、家族の強い絆が盛り込まれた感動作。どんなにつらく苦しい状況に置かれていようとも希望の光を見失わないことの大切さを教えられる。そして家族のために命を懸けて戦う実在ボクサーを演じたラッセル・クロウの熱演が見どころの作品だ。
家財道具を売り払ってでもボクサー、ジム・ブラドックの復活に全力を尽くすマネージャーを演じたポール・ジアマッティは本作でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。

『シンデレラマン』のあらすじ・ストーリー

将来有望なプロボクサーから失業者になる

ジム・ブラドック(画像中央)は将来有望なボクサーであり、華やかな戦歴を誇っていた

1928年、ジム・ブラドックはボクサーとして華やかな戦歴を誇っていた。その夜も試合で勝利を収め、賞金を握り絞めて愛する妻メイとジェイ、ローズマリー、ハワードの3人が待つ我が家へと帰ってきた。妻のメイは活躍を続ける夫ジムを心から愛し、誇りに思っていた。そして3人の子供たちも父親の勝利を喜んだ。
1933年、大恐慌がアメリカを襲って4年後。ジムはあふれかえる失業者の1人となってしまった。港湾で日雇いの仕事を求めるのだが就くことができず、ガス料金と電気料金の支払いもままならない状態だ。そのような時、ジムは右手の怪我を隠してボクシングの試合に出場する。しかし、その試合で無残に敗北したジムはボクサーとしてのライセンスを剥奪され、賞金も手にすることができないまま家に帰るのだった。かつては華やかな戦歴を誇っていたジムであったが、今では過去の人となってしまったのだ。かろうじて就いた港湾労働の仕事でジムは日銭を得るのだが、生活は相変わらず苦しいままだ。
やがて電気を止められてしまい、メイは子供たちを自分の妹と父親の家に預けることを決める。それを知らなかったジムは妻を責めるが冷静になり、滞納していた電気代を支払い、預けに出された子供たちと暮らすために公的な援助を求める。それでも足りないことがわかったジムはボクシング協会に恥を忍んで赴き、金銭の援助を得るのだった。やがて電気代を払い終えたジムは愛する3人の子供たちと再び暮らせることになるのだった。

一夜限りのカムバック

ジム・ブラドック(画像左)にマネージャーのジョー(画像右)が一夜限りの試合を持ちかけてくる

あふれかえる失業者の1人となってしまったジムは過酷な肉体労働と生活保護を受けながら生活を送っていた。そのような彼をかつてのマネージャーであるジョーが訪ねてくる。ジョーはジムにある試合の話を持ちかける。対戦相手はヘビー級世界ランク2位のコーン・グリフィン。試合の直前になってグリフィンの対戦相手が辞退したことにより、ジムに一夜限りの試合出場が持ちかけられたのだ。勝ち目など全くないが、ジムはリングに立つことを決める。
そしてその試合は大方の予想を裏切り、全盛期を過ぎて過去の人となってしまったジムが勝利を収めたのだ。わずか一夜にして貧しい生活からボクシングの世界へ復帰を遂げたジムは新聞記者の間で「シンデレラマン」として呼ばれるようになっていく。
そしてその活躍は大恐慌で苦しい生活にあえぐアメリカ中の人々を勇気付けるのだった。

無敵のボクサーとの試合、そして勝利

ジム・ブラドック(画像右)は2人のボクサーを殺したと噂される無敵のボクサーであるマックス・ベア(画像左)に勝利する

一夜にして奇跡的な勝利を収め、「シンデレラマン」と呼ばれるようになったジム。その活躍は苦しい生活を強いられる人々を勇気付けていった。やがてジムはマネージャーのジョーからヘビー級チャンピオンであるマックス・ベアとの試合を持ちかけられる。しかしマックスは過去の試合で2人のボクサーを殴り殺したと言われており、妻のメイはそのことを知って不安な気持ちになってしまう。
1935年6月13日、ニューヨークにあるマディソン・スクエア・ガーデンでマックス・ベアとジム・ブラドックの試合が行われた。
無敵のボクサーと呼ばれるマックス・ベアに苦戦を強いられながらもジムは15ラウンドを戦い抜き、見事勝利を収めるのだった。
第二次世界大戦ではジム・ブラドックは召集され、兵役を勤め上げた。そして大恐慌時代に働いていた港湾に重機の会社を所有し、経営に携わった。ジムはニュージャージーに家を購入し、妻のメイと共に子供たちを育て上げ、生涯にわたってそこで暮らしたという。

『シンデレラマン』の登場人物・キャラクター

主人公

ジム・ブラドック(演:ラッセル・クロウ)

日本語吹替:山路和弘
将来有望なボクサーとして活躍を続けて華やかな戦歴を誇り、愛する妻と子供達に囲まれて幸せな生活を送っていたが、右手の怪我によって勝利から見放されてしまう。怪我を隠して試合に出場するものの、敗北を喫してしまう。ボクサーとしてのライセンスを剥奪されてしまい、さらに追い討ちを掛けるように大恐慌によってあふれかえる失業者の1人になってしまう。
港湾労働で日銭を稼ぎ、生活保護を受けながらの生活を強いられていた時、かつてのマネージャーであるジョーから一夜限りの試合を持ちかけられる。
大方の予想を裏切り、奇跡の勝利を収めたことにより「シンデレラマン」と呼ばれるようになる。その活躍は大恐慌に苦しむ人々を勇気付けていく。
そして対戦相手2人の命を奪ったと噂されるボクサー、マックス・ベアとの試合に臨んで15ラウンド戦い抜き、勝利を収める。

ジム・ブラドックの家族

メイ・ブラドック(演:レネー・ゼルウィガー)

日本語吹替:松本梨香
プロボクサーである夫ジムを献身的に支える妻であり、ローズマリー、ジェイ、ハワードの母親。
夫ジムの活躍を心から誇りに思っていて、無事でいて欲しいと思っている。
無敵のボクサーであるマックス・ベアとジムが対決する時には不安な気持ちになり、試合を棄権する方法を見つけるように懇願する。
そしてマックスとジムの試合が始まった時には、自宅のキッチンにあるラジオでその行方を聴く。

ジェイ・ブラドック(演:コナー・プライス)

画像左がジェイ

日本語吹替:池田恭祐
ジムとメイの長男。肉屋からサラミを盗んでしまうが、父親ジムと一緒に返しに行く。
盗みが悪いことであると教えられ、二度としないことを約束する。
しかし貧しい生活を強いられる両親の事情により、メイの実家にハワードと共に預けられる。

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