出ましたっ!パワパフガールズZ(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『出ましたっ!パワパフガールズZ』とは、2006年よりテレビ東京系列ほかで放送された東映アニメーション創立50周年記念作品である。
カートゥーンネットワークの看板キャラクターとしても名高いクレイグ・マクラッケンの『パワーパフガールズ』を原作としている。
偶然、スーパーヒロインに変身する力を得た3人の少女が「パワパフガールズZ」として、町の平和を守るためモンスターたちと戦っていく。
この作品を基にした漫画が少女漫画雑誌『りぼん』に連載され、ニンテンドーDSでゲーム版も発売されている。

ケミカルZ

ユートニウム博士が研究していた「ケミカルX」に大福が混入してできた物質。東京CITYに氷山が現れたとき、ケンがケミカルZを氷山に打ち込んだところ、白い光と黒い光になって街に降り注いだ。白い光によって、ももこ、みやこ、かおるはパワパフガールズZに変身する能力を得て、ピーチは言葉が話せるようになった。黒い光を浴びた者は、悪いモンスターに変化する。白い光は、黒い光のエネルギーを封じ込める力がある。
白い光と黒い光を浴びた者からは、オーラが出る。普通の人間には見えないオーラだが、光を浴びた者同士では見ることができる。ピーチは黒いオーラを鼻のセンサーで感知し、モンスターの出現をパワパフガールズZたちに伝えている。

ケミカル素粒子光線

ユートニウム博士が開発した光線。ケミカルZの光を浴びて姿が変わった者を元に戻すことができる。主にモンスターになった生物を元の姿に戻すために使用されるが、最初自力で元の姿に戻ることができなかったパワパフガールズZも、この光線によって元の姿に戻っていた。光線を浴びても、元の姿に戻るだけで、変身能力を失うことはない。

『出ましたっ!パワパフガールズZ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

変身シーン

パワパフガールズZの変身シーン

『出ましたっ!パワパフガールズZ』の特徴的な点は、変身シーンである。
変身ヒロインの変身アイテムは、コンパクトやブローチ、ペンダントなどの化粧品やアクセサリーがモチーフであることが多い。しかし、パワパフガールズZの3人は、『仮面ライダー』などのヒーローたちのように、ベルトを使った変身をする。
また、変身時のBGMやカメラワーク、キャラクターの表情も特徴的である。3人それぞれのイメージがよく表れた演出になっており、少女向けアニメの中でも評価の高い変身シーンの1つである。

ハイパー・ブロッサムの決めポーズ

ハイパー・ブロッサムの変身シーンでは、彼女の明るく元気な性格が表現されている。「ハイパー・ブロッサム!」と言いながらベルトにコンパクトを装着し、手で体をなぞると上着が現れる。その後、ベルトをタップするとスカートが現れ、グローブと靴をつけて、決めポーズとなる。右手を挙げ、リーダーらしい決めポーズをとっている。

ローリング・バブルスの決めポーズ

ローリング・バブルスの変身シーンは、かわいくお嬢様らしいものになっている。「ローリング・バブルス!」と言いながら、コンパクトをベルトに装着すると、たくさんのしゃぼん玉が現れる。特徴的な困り顔から笑顔になるシーンが入り、指を鳴らすようにしながら上着を着る。その後のスカートを両手で出していく様子にも、彼女のおしとやかな性格が表れている。最後の膝立ちになった決めポーズも特徴的だ。

パワード・バターカップの決めポーズ

パワード・バターカップの変身は、他の2人とは打って変わって、ボーイッシュな印象を受ける。力強く「パワード・バターカップ!」と言い、ベルトにコンパクトを装着する。男の子のようなかっこいいポーズを取ったり、ボクシングのような動きをしたりしながら変身するのが彼女の特徴だ。スカートが現れたときに、一瞬照れた表情を見せるところから、女の子らしいものや可愛いものが苦手な性格がうかがえる。パンチをするような形の決めポーズも印象的だ。

変身能力を失うと知ったパワパフガールズZ

変身できなくなると知り、悲しむブロッサム

ブロッサム「ステキな人と結婚してもブロッサムでいたかったのに…」
バブルス「世界的なファッションデザイナーになってもバブルスでいたかったです…」
バターカップ「プロレスラーになって父ちゃんとタッグを組んでもバターカップでいたかったな…」

最終話で、カレを封印するにはパワパフガールズZとピーチの体内にも存在する白い光が必要だと聞かされる3人。白い光を取り出すと自分たちはもうパワパフガールズZにはなれないと知り、ショックを受ける。
それぞれの将来の夢が叶ったとしても、「パワパフガールズZのままでいたい」と願う彼女たちの気持ちが表れた名シーンである。

『出ましたっ!パワパフガールズZ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

制作に関する裏話と国内外の評価

原作であるカートゥーンネットワークの『パワーパフガールズ』

『出ましたっ!パワパフガールズZ』は、カートゥーンネットワークのクレイグ・マクラッケン作の『パワーパフガールズ』が原作になっている。
カートゥーンネットワークは、東映アニメーションに対し、「原作のパワーパフガールズがアジア圏で知名度が低いため、アジア版パワーパフガールズを作ってほしい。だから、原作を気にせず自由に作ってほしい。」と要望した。それにより、原作の作風とは全く異なったものになっている。オリジナルのキャラクターが登場したり、ギャグ要素が多く含まれていたりと、原作を知らない人でも楽しめる作品となった。原作ファンからは賛否両論の声があがったが、変身シーンのクオリティが高く、その影響を受けたMADも数多く作られていることから、人気の高さがうかがえる。シリーズ後半になると、原作を意識したシーンやエピソードが多くなり、原作ファンの期待に応えた。本作は海外でも放送されており、日本国内よりも知名度と評価が高い。

原作『パワーパフガールズ』のオマージュ

『出ましたっ!パワパフガールズZ』には、原作『パワーパフガールズ』のオマージュと思われる演出が多く見られる。

ブロッサムのリボン

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